電話番号確認方式のユーザ認証をTwitterがデベロッパサービス(一種のAPIスイート)Digitsとして提供

【抄訳】

今日(米国時間10/22)、Twitterが初めて行うデベロッパカンファレンスFlightで、モバイルアプリのログインをパスワード不要の簡単なものにするサービス、Digitsが発表された。それは、そのほかにもいろいろ発表されたモバイルアプリのデベロッパ向けの一連のツールのうちの一つだ。

Facebookが高額でWhatsappを買収したことが象徴しているように、今モバイルの上ではメッセージングがホットだ。それらのメッセージングアプリは、ユーザの認証にWebでおなじみの面倒なユーザ名/パスワードの組み合わせを使わない。ユーザは単純に電話番号を入力してサインアップし、するとアプリはSMSベースの確認コードで、ユーザが確かにその電話番号の保有者であることを確認する。それで、ユーザ認証は完了だ。パスワードは要らないし、CAPTCHAというかったるいものもない。メアドを使わないからスパムも侵入しない。

Digitsは、デベロッパが各アプリでいちいちこの認証過程を書かなくてもよいように、電話番号入力画面を出す、SMSの確認コードを送ってその番号を確認する、というツーステップをサービスとして代行する。アプリは、メッセージングにかぎらず、何でもよい。近くWeb用のAPIも提供されるから、Webアプリケーションがこのサービスを利用してもよい。

この処理は、ユーザ名/パスワードがWebの遺物であるからだけでなく、スマートフォンが自己の持つ唯一のコンピュータである途上国では、(多くの場合ユーザIDとなる)メアドを持ってない人も多く、しかし電話番号だけは確実に持っているから、きわめて合理的な認証処理だ。

TwitterもDigitsのデベロッパ向けサイトで、途上国のモバイルユーザが全世界のモバイルユーザの70%を占めること、また合衆国とヨーロッパでは今年1年だけで3億人がスマートフォンを買うが、途上国では同じ年に9億台以上が売れる、と言っている。Twitterも当然、モバイルのユーザをだいじにしなければならない。

なお、Digits経由であなたのアプリにログインしたユーザに対しては、その電話番号を友だち候補として保存〜取り出しできる。

Digitsは最初、216か国28言語でローンチし、いきなりビッグなモバイル市場をねらうことになる。しかもそれはTwitter専用のサービスではなく、モバイルデベロッパが今後普遍的に利用できるツールだ。このような、より一般的なモバイルデベロッパのサポートは、初回のFlightカンファレンスのそのほかの提供物にも見られるし、今後ますます本格的に増えるだろう。

デベロッパがDigitsを使うためには、ほんの数行のコードを自分のアプリの中に書くだけだ。

なおTwitterは、DigitsがFacebookのデベロッパプラットホームのようにユーザに無断でメッセージをポストしたりしない、と約束している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))