サムスンがインドにスマホ向けディスプレイ工場設立、約550億円を投資

かつてインドのスマートフォン市場をリードしていたSamsung(サムスン)は、インド事業に5億ドル(約550億円)を投資し、ニューデリー郊外にディスプレイ製造工場を設立する。

サムスンは今月初めに現地当局に提出した書類の中で、この投資と計画を明らかにした。同社によると、この工場ではスマートフォン向けのディスプレイをはじめ、さまざまな電子機器を生産する予定だという。

また提出書類の中でサムスンは、(首都デリー南東近郊の産業都市である)ノイダの既存工場の土地の一部を新工場に割り当てたことを明らかにした。

サムスンは2018年、世界最大のモバイル製造工場をノイダに開設した。その工場のために、同社は約7億ドル(約770億円)を費やすことを約束した。

この新工場は、サムスンによるスマートフォン部品の現地生産能力をさらに高め、ニューデリーで提供されるさまざまな税制上の優遇措置を受けるために役立つはずだ。

これらの利点は、インドでのサムスンのリードに終止符を打った中国のスマートフォンメーカーのXiaomi(シャオミ)と対峙する同社にとって、非常に役に立つだろう。

現在、5億人近いスマートフォンユーザーを持つ世界第2位の市場のインドにて、サムスンは第2位のスマートフォンメーカーだ。一部のアナリストによると、サムスンはここ数カ月、中国Realmeに市場シェアを奪われており、また同ブランドは2019年の第4四半期にサムスンのシェアを上回る見通しだという。

TechCrunchはこの件に関して、サムスンにコメントを求めている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Samsungの曲げられるディスプレイは何度落としても壊れなかった

Samsungの“壊れない”ディスプレイを、最初から疑問視する人びともいる。人間は、疑う動物だ。でもやはり、2メートルの高さから落としても壊れないし異状もないスマートフォンと聞けば、すごく心惹かれてしまう人が多いことも、否定できない。

そのSamsungの自由に曲げられるOLED(flexible OLED, 可撓性OLED)が実機に載るのは、いつのことか。新製品への期待が大きいことを知ると、SamsungやLGは経済的な検討がまだない時点でプレビューをちらつかせる。こういう珍品に関心を向けすぎると、人びとは必ず、そんな残酷なジョークに見舞われる。

しかし、し・か・し、今度の噂は、来年発売される“折りたためる”ディスプレイ(foldable display, 褶曲性ディスプレイ)を指している。壊れないディスプレイを載せた壊れないスマートフォンという夢のような話も、そのとき正夢になるのだろうか。確かに、“それ”をめぐって今、いろんなテストが行われているようだ。

製品テストの老舗ULの落下テストは(やってる人は楽しかったと思うが)、ディスプレイを120センチメートル(4フィート)の高さから連続で26回落とした。超高温や超低温のテストも行い、上で述べたように、念のために180センチメートル(6フィート)からも落とした。いずれも、画面に損傷は生じなかった。

SamsungのGM Hojung Kimが言っている: “携帯用の電子機器には強化プラスチックのウィンドウがとくに適している。それは壊れにくいだけでなく、軽量で、伝導性を持たせられ、硬質である。これらの特長は、ガラスと比べて遜色がない”。

その技術は、スマートフォンだけでなく、自動車やゲーム機、タブレットなどにも使われるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple, サファイヤガラスのディスプレイに指紋や汚れがつきにくくなる技術で特許を出願

AppleInsiderによると、Appleがこのほど出願したパテントが、同社が将来のデバイスのディスプレイにサファイヤガラスを使うのではないか、という憶測を、さらに過熱させそうだ。今度の出願は、サファイヤガラスに油脂反撥素材をコーティングして、しみや指紋が着かないようにする方法を記述している。これまでは、Appleのサファイヤディスプレイをめぐる証拠といえば、サードパーティのメーカーとパートナーしたことぐらいだが、この特許出願はすでに技術開発を始めていることの自認とも言える。

出願書類の中では、ディスプレイにコーティングするデバイスとして、携帯電話やタブレット、そのほかのモバイルハードウェアが明記されている。撥油性(oleophobic)のコーティングは今のApple製品にもあり、汚い手で触ってガラス製のタッチスクリーンが手の脂(あぶら)まみれになるのを、防いでいる。それが最初に登場したのはiPhone 3GSで、それ以降もずっと使われている。

問題は、ゴリラガラスで有効だったその方法が、サファイヤガラスでも有効とは限らないことだ。その点が、この特許の出番となる。出願文書には、標準的な表面処理がサファイヤではすぐにだめになることが、テストの結果として詳しく書かれている。そこでAppleが提案する対策には、既存の表面処理方法が有効になるために、サファイヤの上に薄いゴリラを貼ること、などが含まれている。

この特許の出願時期は昨年9月と比較的新しいので、Appleがサファイヤディスプレイの具体的な細部を真剣に考え始めたのもそのころか、と思われる。Corningはすでに、サファイヤガラス(人造サファイヤによるガラス)は同社のゴリラガラスよりも弱いと主張して、守備固めに入っているが、AppleはGT Advancedとパートナーしてサファイヤの製造設備に5億7800万ドルを投じているから、おそらく次の、あるいは次の次のiPhoneには、タッチスクリーンのディスプレイに新素材を使うのだろう。

〔訳注: サファイヤガラス==ひっかき傷がつきにくい、oleophobic素材==油脂を反撥する。これまでの問題は、サファイヤガラス用に最適化された撥油性素材がなかったこと。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ハイブリッドモバイルを支配するのは: Samsungのフォンブレット(fonblet)かそれともファブレット(phablet)か?

Samsungはこのところ、“何でも一番乗り”の名誉を入手するためなら、どんなクレイジーなことでもする気でいる。最近では、二つのクレイジーを達成した。ひとつは、”fonblet”というひどい言葉をひねり出したこと、もう一つは人間の視力の限界を超えたディスプレイを次期新製品として発表したことだ。韓国のソウルで行われたアナリストデーで同社は、同社の将来計画をいつも以上に率直に語った。企業の将来の健全な成長を、投資家たちに強く印象づけるためだ。

発表の中には、同社がこれから“fonblet”の市場を創造する、という宣言があった。この言葉は今年の初めに、Samsungの新製品の名前として噂されていた。fonbeltは、telephone(電話機)の’phone’ + tablet(タブレット)の’let’という造語のようだが、Samsung以外の世界では’phablet’(tele[ph]one + t[ablet])と呼ばれているカテゴリーで、もっと正気の人たちは‘大型携帯電話’(large phones) と呼んでいる。ただしfonbeltが独特なのは、単純に大型ディスプレイ+(がんばれば)携帯性であるだけでなく、手書き文字を認識することだ。それが、fonbeltとphabletを区別し、Samsungが、Galaxy Noteにおいてうちが発明した、と主張できる根拠のようだ。

壁が黒板でできている超高層ビルから猫が落ちたとき、爪が壁をひっかく音が、fonbeltという、人の耳にとって快適な音になるかもしれない。それはさておき、fonbeltは”tablet”と”fone”を組み合わせた言葉で、まだどの辞書にも載っていない最新の造語だ。phoneじゃなくてfoneなのは、手書き文字による差別化を意識しているのかもしれない。

Samsungがもう一つ口を滑らしたのは、二年後の、スマートフォンのディスプレイの解像度の大幅増大だ。まず、来年はWQHD(2560 x 1440)のディスプレイを出す。そして2015年には3840 x 2106(Ultra HDとも呼ばれる)を出す。すばらしいことのように聞こえるが、でもわずか5インチの画面だ(fonbletはそれよりやや大きいか)。ぼくよりも頭の良い人(科学者で写真家のBryan Jones)がこの記事で説明しているが、平均的な人間が通常の使用距離で個々の画素を見分ける能力の限界に、すでにApple製品は到達しており、それはiPhone 4の326ppiのレティナディスプレイである。

だから画素密度が500ppi以上になると、“なぜそんな無意味なことを?”のジャンルに入ってしまい、進歩のための進歩と言われる。目を画面に接近させると違いが分かるかもしれないが、ふつうの距離で見ると、人の目が感じる画質の向上は想像力がそう思わせるにすぎない。ただし仕様書に書かれる数字は明らかに向上しているから、消費者をワクワクさせることができるだろう、とSamsungは期待するのだ。

Samsungは、ソフトウェアの力で画板の時代に戻る、もっと有能な画板に、とも言っている。絵でも文字でもすべて手書きをサポート、ということ。この話は、まじめに受け止めてもよいのではないか。スーパーマンのためのディスプレイや、おそろしい造語趣味は、たぶん要らないだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))