SpaceXの補給船、ISSから機器・データを無事回収

昨日(米国時間3/19)、SpaceXはISS〔国際宇宙ステーション〕へのCRS-10補給ミッションの最後の段階を実施した。2月19日に打ち上げられたDragonカプセルは2トン以上の物資および実験機器をISSに補給した。この数週間、ISSのクルーはペイロードの移動に忙しかった。

日曜日にDragon補給船はISSとの結合を解かれた。位置制御ロケットを噴射してISSから徐々に遠ざかり、地球大気圏への再突入軌道に入った。この5時間の帰還ミッション中にDragonはロケットの逆噴射を行い、また不必要なゴミを放出して大気圏上層で燃え尽きさせた。太平洋時間7:48ににDragonは無事太平洋に着水した。

SpaceXは洋上から無事にDragonカプセルを回収し、船に積んで帰還中だ。カプセルは陸揚げされた後、NASAに向かう。 カプセル及び宇宙から回収された各種の機器やデータはそこで精査される予定だ。

SpaceXの次回の打ち上げは3月27日が予定されている。ペイロードはルクセンブルクの衛星企業、SESのテレビ放送と多用な通信の能力を持つ衛星だ。

〔日本版〕リンク先記事にはDragon補給船を打ち上げたFalcon 9のブースターが垂直着陸に成功するビデオなどがエンベッドされている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

SpaceXのISS補給船がドッキングに失敗―金曜に再挑戦

2017-02-23-dragon-spacex

今日の明け方(米国時間2/22)、GPSに問題が起きてSpaceXのDragon補給船はISS〔国際宇宙ステーション〕とのドッキングに失敗した。補給船はISSから800メートル程度の距離まで接近していたが、ドッキングは中止された。NASAによればDragon補給船、ISSおよび乗員の安全に問題は生じていないという。

再挑戦は木曜日〔日本時間金曜〕に行われる。SpaceXがISSへの補給ミッションを中断さぜるを得なくなったのはこれが最初だ。SpaceXはISSへの補給任務を2012年から開始している。偶然だが、数時間前にロシアの補給船がカザフスタンの基地から打ち上げられている。こちらの補給船は金曜日〔日本時間土曜日〕にドッキングが予定されている

SpaceXのDragon補給船は予定では今朝ドッキングし、宇宙から地球大気のオゾン層をモニターするために特別に製作された機器などの物資をISSに移すことになっていた。GPSの不具合によりDragon補給船のシステムは自動的にランデブーを中断してISSから距離を取った。

今回のSpaceXの補給船はケネディー宇宙センターの39発射施設から打ち上げられた。ここはアポロ計画で用いられ、またスペースシャトルを発射した発射施設でもある。NASAにとっては大きな歴史的な意義のある場所だ。SpaceXではこの発射施設から2018年上半期にも有人宇宙船を打ち上げたいとしている。

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