DropboxがコラボツールPaperにタイムラインを加えてプランニングツールとしても使えるように

Dropboxはその、ドキュメント・コラボレーション・ツールPaperを、2015年の発表以来一貫して、多機能化してきた。今日(米国時間10/25)加わったのはタイムライン機能で、これにより単純なコラボレーションだけでなく、Paperを軽量級のプロジェクトプランニングツールとしても使えるようになる。

Dropboxの顧客は前から、Paperに計画立案機能がほしい、と要望を寄せていた。この新しい機能を発表する同社のブログ記事は、こう述べている: “プランニングには、さまざまな可動部品を調整する面倒な作業があります。今回Dropbox Paperでは、新しいタイムライン機能により、その苦痛を取り除きます”。

そういうツールに誰もが期待するように、タイムラインを作ってその上にマイルストーン(スケジュール項目)を置いていくが、土台がPaperなので各マイルストーンをチームメンバーに割り当てることができる。いろんな情報のノートも付記できるが、それには関連ドキュメントのリンクがあってもよい。

タスクを割り当てられた人のためのトゥドゥリストをタイムラインに埋め込んで、その仕事の無事完了を補佐できる。それが、プロジェクトを割り当てられた全員のための単一のアクセスポイントになる。

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発表のブログ記事にはこうある: “トゥドゥや@mentionや締め切り(予定日)などによってチームメンバーはお互いが容易にプロジェクトを調整できる。しかも、この一歩進んだタイムライン機能では、チームメンバーの誰もが、いつ・何が・誰の担当で起きるかということを、明確に視覚化できる”。

Dropboxが最近理解しているのは、ストレージツールが単なるストレージツールでは仕事の役に立たない、ということだ。だからコラボレーションやコーディネーションに手を広げて行かざるをえない。Dropbox Paperは、まさにそのためにある。タイムラインが加わると、その多機能化がまた一歩前進する。

Constellation Researchで“仕事の未来”を研究しているAlan LepofskyはPaperについて、コラボレーションツールの変化の兆候、と言う: “こういう新種のコンテンツクリエーションツールは、いわばデジタルのキャンバスのようなものだ。複数のソースからのコンテンツを統合する作業を、単純化してくれる。ワードプロセッサの進化形、と言えるかもしれない”。

プロジェクトマネージャーのもっと完全なプランニングツールを今日明日にもリプレースするわけではないが、少なくとも、Dropboxのユーザーがそこに保存したコンテンツからさらなる価値を作り出せるためのツール、とは言えるだろう。

画像クレジット: Dropbox

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Dropboxのコラボレーション層Paperがメジャーアップデートで多様なコンテンツに対応

Dropboxのようなストレージサービスが企業ユーザーの獲得を目指すときは、単純なファイル共有を超えた機能の提供が必要になる。Dropboxが、これまで欠けていたコラボレーションの層としてPaperを作ったのも、そのためだ。今日(米国時間9/3)同社は、プログラムを切り替えたりせずにコラボレーションツールの中だけで仕事ができるための、拡張機能をPaperに導入した。

“Paperは、チームのためのDropboxのコラボレーションの場だ。複数のユーザーが一緒に仕事をできるための機能がいろいろあり、締め切りを決めてオーナーにタスクを割り当てたり、YouTubeやSoundCloudやPinterestなどのマルチメディアコンテンツを埋め込むこともできる”、とDropboxは説明している。

今日発表された拡張機能で、Paperの中にさらにほかの要素を取り込めるようになった。たとえばPaperの中でDropboxのフォルダーへリンクして、ファイルの中身を見たり、サブフォルダーへ降りて行ったりもできる。リンクはフォルダーそのものへのリンクなので(コピーではないので)、ファイルへのアップデートはPaperの中のビューにもすぐ反映する。これはDropboxのような企業にとって、かなり思い切った機能だ。

画像提供: Dropbox

今のDropboxは、スプレッドシートをパワーアップしたような機能Airtableをサポートしているが、今回のPaperのアップデートで、Airtableを埋め込みコードでPaperに取り込めるようになった。これも、Airtable本体のアップデートが即、Paperのビューに反映される。

さらにこれからのPaperは、Googleのコラボレーション機能のように、図表を作れるLucidchartをサポートする。これも、フォルダーやAirtableと同じく、ライブのビューをPaperの中で見られる。つまり図表本体が変わればPaper上の図表も変わる。

Paperの中で、これだけいろいろなことができるから、プログラムをあちこち切り替える必要がない。最近BoxがActivity StreamとRecommended Appsを発表したのも、同じような理由からだ。Slackが企業で人気が高いのも、同じ理由だ。つまり、ひとつのコラボレーションツールの中で、いろんなアプリケーションのコンテンツをシェアできる。そのために大量のタブや、別のアプリケーションを開かなくてもよい。

Dropbox Paperではさらに、ユーザーがあちこちのアプリケーションのコンテンツサイロを訪ねなくても、一箇所でいろんなプレビューを見ながら、最後まで中断なく仕事ができる。Dropboxはこの機能を、企業顧客獲得の決め手にしたいのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Dropbox、高度な生産性ツール、Paperを予約受付中―Googleドキュメントに対決

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Dropboxは非常に人気の高いウェブサービス、Googleドキュメントと真っ向から対決するつもりのようだ。 同社が発表したDropbox Paper 〔日本語で予約受付中〕はブラウザ内で共有が可能な生産性ツールのプラットフォームだ。ユーザーはこれらのツールを使ってブラウザ内でリアルタイムで文書を処理し、Dropboxに登録された連絡相手なら誰とでも共同作業ができる。機能と操作方法を簡単に見ていこう。sakuradrops2&

Dropboxユーザーはファイル名をテキストで入力するだけでPaperのファイルを作成できる。これはGoogleドキュメントと同様だが、 GoogleやQuipの場合、リッチ・テキストの編集機能はかなり限られている。文書を望みのスタイルに整形したければ、ユーザーはワープロソフトの力を借りねばならない。ある意味でこれはEtherpadの遺産だ。

画像やビデオを挿入したい場合、ユーザーはDropbox内からウェブを検索して文書内に直接リンクを埋め込むことができる。 Paperはリンクを解析して自動的に画像やビデオに変換する。この機能はYouTubeビデオやSoundCloudの音楽など多数のサイトで有効だ。

ユーザーはtodoリストを作成し、他のユーザーの協力が必要な場合「@ユーザー名」で指定してフィードバックを求めることができる。他のユーザーは指定されたパラグラフにコメントを書き込むことができる。

この3月にDropboxがPaperをテストし始めたことを最初に発見して記事にしたのはわれわれのPerez記者だ。PaperはDropboxが昨年春にクラウド生産性ツールのスタートアップ、HackPadを買収した成果だ。その後ウェブにはこのツールの機能の一部をテストすることに成功したレポートも現れた。

私はPaperをGoogleドキュメントのライバルになると書いたが、他の文書へのエンベッド機能などGoogleのプロダクトがとは異なる面も多い。Paperはむしろサードパーティーがさまざまに拡張していくことを期待した巨大なホワイトボードのようなものだと思う。Paperが登場しても、Googleドキュメントがすでに大量に使われており、特にプレーン・テキストで素早くドラフトを作成するときに重宝されていることには変わりがないだろう。

つまりGoogleドキュメントのユーザーが大挙してPaperに乗り換えるかどうかは不明だ。ドキュメントの機能はシンプルだが、多くのユーザーにとってこのシンプルな機能で十分であり、Paperの高度な他文書エンベッド機能は必要とされないかもしれない。現在のところPaperはまだ一般公開されていない。Dropboxユーザーは順番待ちリスト(日本語)に登録することができる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+