家具サブスク「airRoom」が総合インテリア販売の大塚家具と業務提携

家具 インテリア サブスク Elaly エラリー 大塚家具

家具・インテリアのサブスクリプションサービス「airRoom」運営のElalyは7月16日、総合インテリア販売の大塚家具との業務提携契約を発表した。airRoomにおいて大塚家具の家具・インテリアのレンタルを開始する。

airRoomは、人気家具ブランドの商品を月額定額で利用できる家具・インテリアのサブスクリプションサービス。2018年10月のサービスリリース以降、国内家具メーカーと連携し、職人の卓越した技術や能力に裏打ちされた高品質な家具を提供してきた。

家具 インテリア サブスク Elaly エラリー 大塚家具

しかし、「家具を揃えたいが、仮住まいなので高価なものは手を出しづらい」という単身赴任の方、「質の良い家具を使ってみたいが、まだ早いかなと思ってしまう」という若い世代などは、上質な家具の購入は経済的な負担も大きく諦めてしまいがちという。

そこで、日本最大級の老舗家具ブランド大塚家具と業務提携を行い、airRoomを通じ、大塚家具が世界中から厳選した約70種類の家具のレンタルを開始すると決定した。airRoomでは、購入前のお試し利用、気になった家具の継続的レンタルに加えて、レンタル後に気に入った場合は購入が可能。

家具 インテリア サブスク Elaly エラリー 大塚家具

既存の「購入だけ」という選択肢だけではなく、サブスクリプションを通じ買わずに手軽に様々な手段で利用できるようにした。また、両社の顧客ニーズに応えることが可能となり、両社の企業価値の拡大に結びつくとしている。

関連記事
家具レンタルairRoom、セット商品のサブスクを開始
家具の月額制レンタル「airRoom」が東京に加え、埼玉・千葉・神奈川でもサービス提供開始へ

家具レンタルの「airRoom」がオフィス家具レンタルの「Kaggレンタル」と提携
家具レンタル「airRoom」が引越トラックシェア「Hi!MOVE」と提携

京急アクセラレーションプログラム第3期の参加企業10社が決定、with/afterコロナの事業共創が始まる

京浜急行電鉄は6月2日、スタートアップとのオープンイノベーションにより新規事業の創出を目指す「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM」(京急アクセラレータープログラム)の第3期の参加企業10社を発表した。

同プログラムは、独立系ベンチャーキャピタルのサムライインキュベートと2018年から共同開催しているが、今年は新型コロナウイルスによる社会情勢の変化に伴ってプログラムの内容を一部変更したうえで実施する。具体的には、事業共創期間を半年程度延ばすほか、実証実験の期間も社会情勢に応じて柔軟に対応していくとのこと。各種ミーティングはフルリモート、例年9月ごろに開催するデモデイの日程や開催方式についても変更の可能性がある。

第3期の事業共創の募集テーマは以下のとおりで、2019年12月10日を募集を開始し、2020年2月3日に締め切りまでに92社の応募があった。なお、募集後に新型コロナウイルスの感染拡大で国内、国外とも社会情勢が大きく変わってしまったことを受け、withコロナ、afterコロナに関連する事業共創を優先していくという方針が加えられた。

  • 沿線地域にこれまでにない新しい体験を付加するもの
  • 既存事業領域をデジタル・テクノロジーでアップデートするもの

第3期プログラム参加企業は以下のとおりだ。

AIトラベル
法人向け出張予約・管理・分析可能なクラウド型サービスの開発提供

Elaly
人気家具ブランドの商品を月額500円から利用できる定額利用サービス

COUNTERWORKS
リテール向けスペースのオンラインマーケットプレイスの企画・運営

Carstay
キャンピングカーを通した「移動」「宿泊」などを検索・予約・決済を提供

SEQSENSE
自律移動型ロボット及びその関連製品の開発製造

シナスタジア
XRエンターテイメントの提供自動運転車におけるヒューマンマシンインタフェース開発

JX通信社
自然言語処理/機械学習等の技術で報道機関/一般消費者にニュース関連サービスを提供

scheme verge
SaaSを基盤とした旅程作成・予約アプリ、 事前決済・簡易認証プラットフォーム開発

Mira Robotics
警備・清掃が可能な双腕ロボットおよびシステムの開発

Liberaware
狭小空間の点検・警備・計測を行う産業用小型ドローンIBISの開発・提供

ICC KYOTO 2019スタートアップ・カタパルトの優勝は保険適用の夜間診察クリニックのファストドクター

優勝はファストドクター(YouTubeのLIVE中継をキャプチャ)

9月2日~5日かけて京都で開催されているICCサミット KYOTO 2019。9月3日にはスタートアップ企業のピッチイベント「スタートアップ・カタパルト」が開催された。

ICC(Industry Co-Creation)サミットは、B Dash CampIVS(Infinity Ventures Summit)などと同様に、ベンチャーキャピタルや投資家、大企業に向けての重要な露出の機会となるスタートアップの祭典だ。ICCサミットは毎年2回開催されており、2019年は2月18日~21日の福岡に続き、京都は2回目となる。

ICCサミット KYOTO 2019のスタートアップ・カタパルトの本戦出場を決めたスタートアップ企業は以下の15社だ。最終審査で、6位はシルタス、5位はLinc’well、4位はRevComm、2位は2社あり、データグリッドとガラパゴス、1位はファストドクターという順位となった。

RevComm

2017年7月設立。AI搭載型クラウドIP電話「MiiTel」(ミーテル)のサービスを提供する。5月に開始されたB Dash Camp 2019 Spring in Sapporoのピッチコンテスト「Pitch Arena」で優勝を勝ち取ったスタートアップだ。

関連記事:B Dash Camp 2019 SpringのPitch Arena優勝はAI搭載型クラウドIP電話サービスのRevcomm

With The World

2018年4月設立。モニター通信授業による少人数のディスカッションや交換留学によって、社会問題について世界の学生たちと解決策を提案・実施する機会を創り、次世代のリーダーを育成するサービスを提供する。

ファミワン

2015年6月設立。LINEを利用した妊活コンシェルジュサービス「ファミワン」を提供。チェックシートへ回答することで、必要なアドバイスを受けられるのが特徴。妊活の専門家に病院選びを相談することもできる(初回無料)。

関連記事:エムスリー出身のファミワン、無料診断と生活習慣のサポートで“妊活”を支援する「FLIPP」をローンチ

エナジード

2012年10月設立。中高生向けの学習教材「ENAGEED」を開発・提供。現在、同志社中学校や東京都立高島高等学校などの学校や学習塾で100校以上で実際に使われている。国内だけでなく、フィリピン・ガーナ・ボリビアでも展開。そのほか、企業向け人材育成ツール「ENAGEED for Biz」の開発も手がけている。

関連記事:決められた正解がなく思考プロセスを重視、中学・高校生向け補助教材のエナジードがWiLから4.4億円調達

オリジナルライフ

2015年4月設立。結婚準備の情報を集めたポータルサイト「WeddingNews」を運営。結婚式に向けたメイクやネイル、スタイリンのほか、ウェルカムボードや席札のデザイン、人気のウェディングケーキなど結婚式にまつわるさまざまな情報を集約。キャンペーンやクーポンなどのお得情報も掲載する。

関連記事:ウェディング情報アプリ運営のオリジナルライフが1.2億円調達、花嫁と共同で商品プロデュースも

Elaly

2018年5月設立。家具の月額レンタルサービス「AirRoom」を運営。約20ブランドが販売する500〜600品目の家具を月額定額で利用できるサービス。ユーザーはそれらの家具を月額500円から借りることができ、1カ月単位で自由に家具の入れ替えられる。高い料金のものでも月額5000円程度で家具を使うことができる。

関連記事:家具サブスクの「airRoom」が約1億円を資金調達しパーソナライズを強化、C2C展開も視野に

データグリッド

2017年7月設立。GANと呼ばれる技術を活用した「アイドル生成AI」「全身モデル自動生成AI」などを開発・運営。アイドル生成AIでは、実在のアイドルの顔画像を学習させることによって、架空のアイドルの顔画像を自動生成するサービスで注目された。全身モデル自動生成AIの場合は、実在しない人物の全身画像を自動生成可能なので、アパレルや広告などの業界で活用が期待される。

関連記事:自分やアイドルの顔と声から抽出した人工遺伝子で「自分だけのアイドル」を作るゲームがあるらしい

シルタス

2016年11月設立。スーパーのポイントカードを登録するだけで、購入した食材などの栄養素を解析してくれるサービス「SIRU+」(シルタス)を提供。をリリース。神戸市内のスーパーでの実証実験を経て、今年7月からはダイエーの都内2店舗でもサービスが試験導入されている。

関連記事:スーパーの買い物情報から不足栄養素をスマホが指摘、神戸市内のダイエーで実証実験

Linc’well

2018年4月設立。クリニック向けのSaaSを開発・運営。患者の体験向上、およびクリニックの経営管理効率化のためのサービスで、ウェブやLINEを使った診察予約、 事前のウェブ・iPad問診、決済などの機能を備える。電子カルテとの連携なども可能だ。患者・消費者向けオンラインプラットフォームや院内オペレーションを最適化するためのサービスも提供している。

関連記事:元マッキンゼーの医師起業家が次世代クリニックで医療現場の変革へ、Linc’wellが3.5億円を調達

YACYBER

2015年6月設立。近くの農園や直売所を探せるメディア「YACYBER」を運営。位置情報を利用して、現在位置から10km以内の野菜の直売所を見つけ出せる。同社は、食育やレシピなどの情報を集めたメディア「やさコレ」も立ち上げている。

Eco-Pork

2017年11月設立。モバイル養豚経営支援システム「Porker」を開発・販売。スマートフォンなどのモバイル端末を用いて農場現場で発生するさまざまなデータを現場で入力することで、繁殖や肥育の状況把握から経営分析までを可能にするシステム。2018年9月から提供を開始しており、2019年3月現在で全国20農家、母豚規模で3万5000頭ぶんの農場で稼働中とのこと。同社はTechCrunch Japanが2018年11月に開催した「TechCrunch Tokyo 2018」のピッチイベント「スタートアップバトル」のファイナリストだ。

関連記事:クラウド養豚システムのEco-Porkがユーグレナやリバネス、田中衡機工業所と提携

ファストドクター

2016年7月設立。夜間・休日に特化した救急往診を手配できるサービス「ファストドクター」を運営。保険適用可能で提携医療機関の医師がユーザーの自宅まで出向いて診察してくれる。対応エリアは東京23区。料金は、成人3割負担の場合で診察料が4950円~、往診にかかる交通費は実費(1000円程度)となる。往診可能時間は、月~金曜は19時~翌6時、土曜は18時~翌6時、日曜は朝6時~翌朝6時。

ギバーテイクオール

2017年2月設立。住宅・不動産業界向けのサービスを開発・運営。2018年2月に、LINEを使って住宅アドバイザーに家づくりについて相談できるサービス「auka」(アウカ)事業を立ち上げ。aukaでは、工務店の選定や住宅ローンを含む資金計画などもサポートしてくれる。

ガラパゴス

2009年3月設立。デザイナー向けAI「AIR Design」を開発・運営。AIを活用することで高品質なクリエイティブが短期間で制作でき、A/Bテスト実施を前提として計画からレポーティングまでワンストップで提供できる。

Tsunagu.AI

2017年4月設立。ウェブサイト開発プロセスをAI化して開発効率を高める「FRONT-END.AI」のクローズドベータ版をリリース。FRONT-END.AIは、複数のディープラーニングのモデルを独自に結合し、フロントエンド開発に特化した学習を行ったAIサービス。ページ全体のデザインカンプとウェブ用素材をアップロードするだけで、HTMLの構造および、デザイン要素の分析・自動でコーディングが可能。

家具サブスクの「airRoom」が約1億円を資金調達しパーソナライズを強化、C2C展開も視野に

写真中央がElaly代表取締役の大薮雅徳氏

家具やインテリアのサブスクリプションサービス「airRoom(エアールーム)」運営のElalyは7月24日、オークファン、F Ventures 2号投資事業有限責任組合、名古屋テレビ・ベンチャーズ、コロプラネクスト 3号ファンド投資事業組合、Japan Angel Fund 1号投資事業組合、そして複数の個人投資家を引受先とした第三者割当増資により、総額約1億円の資金調達を実施したと発表。同社は2018年10月にも数千万円規模とみられる資金調達を発表している。

個人投資家には元メルカリ執行役員CTOの柄沢聡太郎氏、ラクサス・テクノロジーズ代表取締役社長の児玉昇司氏、Smartly.ioのSales Director(Japan)坂本達夫氏、そしてベクトル代表取締役社長の西江肇司氏が含まれる。

2018年10月にローンチしたairRoomは人気ブランドの家具を月額500円から利用できるサブスクリプションサービスだ。東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県と大阪府で利用可能なこのサービスでは、1万点以上におよぶ家具のラインナップを用意している。プロのインテリアコーディネーターによるコーディネート提案や配送料、返却料、組立、設置が無料となっており、「安心保証」付きのため、傷をつけても心配する必要はない。また、2018年12月には、物置きのシェアリングサービス「モノオク」との連携により、家具の一時預かりサービス「airRoomトランク」の提供を開始した。パッケージ商品のサブスクリプションも2018年11月に開始されている。

TechCrunch Japanでは、2018年5月設立のElalyで代表取締役を務める大薮雅徳氏に今回の資金調達とairRoomの今後の展開について話を聞いた。

家具サブスクのリーディングカンパニーを目指すための株主構成

大藪氏は、「今後、家具サブスクの2Cの市場を作り上げていく上で、まずは僕らがそこのリーディングカンパニーであるというところを市場に対して示していく必要がある。そのためには、上場がやはりかかせない。そして上場を成し遂げていくためには大規模資金は必要ではあるが、一方で得た資金で最大限のレバレッジを効かせていかなければならない。そのためには、そこに対する知見を持っているメンバーを入れる必要があった」と話す。

今回の調達ではモノのサブスクに知見のあるメンバーを株主として迎えた。児玉氏は月額制でブランドバッグが使い放題の「Laxus(ラクサス)」運営の代表取締役社長、Smartly.ioの坂本氏はカメラ、家電、ガジェットのレンタルサービス「Rentio(レンティオ)」に投資しており、コロプラネクストはLaxusの株主。加えて、既存株主のサムライインキュベートは定額制ファッションレンタルの「airCloset(エアークローゼット)」に出資している。

大藪氏は、これにより「国内におけるそれぞれのドメインにおいての第一線を走っているスタートアップの知見が手に入る」と述べた。

今後の全国展開を見据え、愛知県は名古屋テレビ・ベンチャーズ、九州は福岡が拠点のF Venturesに協力を仰ぐ。また、airRoomは当初より家具に留まらず、コマース領域を全方位的に包括していくことを考えているため、その面ではメルカリ元CTO柄沢氏の知見を活かす。

そして、家具のサブスク市場の構造が「クラウドワークスとランサーズの状況に類似している」ため、上場を目指すと言う意味でもクラウドワークスCOOの成田修造氏を株主として迎えた。

今後はパーソナライズを強化、C2C展開も視野に

今回調達した資金をもとに、Elalyは体制を強化、商品ラインナップを拡充し、人工知能やARなどのテクノロジーを利用したソリューション開発への投資や人材採用を行う予定だ。同社は顧客への家具のコーディネートの提案をウェブで展開中だが、ElalyではairRoomのアプリを開発し「部屋の写真をパシャっと1枚撮り『このような生活をしたい』と説明するだけで家具のコーディネートを提案されるというところを目指していく」(大藪氏)

airRoomはローンチしてから約半年。「解約率が見るからに減っている」そうだ。大藪氏いわく、その要因はコーディネート提案。家具の稼働率は現在90パーセントを超えており、「ほぼ在庫がない状況で、返却もわずか」なのだという。今後は強みである「パーソナライズ」をさらに強化していく予定だ。そのため、「顧客データは勿論のこと、加えて商品データと不動産データ、この3つのデータを取っていく」と大藪氏は説明。

「従来の家具メーカーが持っている顧客データは、性別や年齢、住んでいる場所など、本当に一般的なデータのみ。だが、適切にパーソナライズしようとするのであれば、そのデータだけでは不十分だ。例えば、ペットを飼う人と飼わない人では選ぶ家具には差がある。より洗練されたパーソナライズには顧客データだけでは足りていない」(大藪氏)

商品データに関して、大藪氏はairRoomでは「ID管理を11つの商品ごとに行なっている」と述べた。これにより、「どのようなユーザーに貸したらどの程度の傷などが付いた上で返却されるのかがわかる」(大藪氏)

不動産データは、部屋の間取りやデザインなどのデータだ。「例えば、床が白い部屋に住んでいる人と床が一般的な茶色なのとではやはり選ぶ家具は違う」(大藪氏)

大藪氏は、「顧客データ、商品データ、不動産データの3つの掛け合わせが重要」と説明した上で、「これを前提としてデータを取っていき、パーソナライズの精度を上げていくというのが短期的に目指しているところだ」と話した。

airRoomでは現在、比較的リーズナブルな値段の家具を揃えているが、ラインナップを増やしていく上で、「50万円、60万円の家具」も借りられるようにしていく。

「そうなった時に、貸し借りのトランザクションを通じて溜まる与信データをどんどん溜めていきたいと考えている。これによって、例えば、『この人は安定的に使ってくれる』、『綺麗な状態で返してくれる』、というのがわかれば、使える家具の値段の幅がもう少し上がる、というところをやっていきたい。サブスクは主にB2Cだが、airRoomでは徐々にC2C化していくことを検討している」(大藪氏)

家具の月額制レンタル「airRoom」が東京に加え、埼玉・千葉・神奈川でもサービス提供開始へ

月額制家具のレンタルサービス「airRoom」を運営するElalyは3月18日、現在展開中の東京都に加え、3月19日より埼玉県、千葉県、神奈川県で同サービスの利用が可能になると発表した。

airRoomは人気ブランドの家具を月額定額で利用できるシェアリングサービス。引越し、単身赴任、模様替え、法人のオフィスでの利用など様々なニーズに対応し、「必要な期間のみ家具を利用する」という“新しい住まいのあり方”を提案する。

Elalyは今回のairRoom提供地域の拡大により、「家具を所有せず、利用する体験」の更なる拡大を見込んでいる。また、今後も需要の高い地域を中心に、更なるサービス拡大を図っていく。

同社は2月には引越トラックシェア「Hi!MOVE」との提携、1月にはオフィス家具レンタルの「Kaggレンタル」との提携を発表していた。

家具レンタル「airRoom」が引越トラックシェア「Hi!MOVE」と提携

家具のシェアリングサービス「airRoom」や家具を一時預かりするサービス「airRoomトランク」を運営するElalyは2月21日、引越しシェアリングサービス「Hi!MOVE」を運営するグライドとの業務提携を発表した。

Hi!MOVEは、引越トラックの「空きスペースと空き時間」を有効活用して低価格での引越を実現するサービス。引越予定日や現住所、引っ越し先の住所と間取りなどを入力し、荷物の写真を撮るだけで即座に見積もりを確認できる。1台のトラックをシェアして複数宛先の荷物を運ぶため作業時間は指定できないものの、一般よりは3〜4割は安い引越価格を提示できるという。


今回の提携により、airRoomユーザーには引越や輸送の手段としてHi!MOVEを、Hi!MOVEユーザーには引越費用を抑えるための一時的な保管場所として「airRoomトランク」をそれぞれ紹介する。

引越料金はトラックのサイズ、移動距離、日時で決まる。あまり使っていない家具などを一時的に「airRoomトランク」に待避させることで、トラックのサイズダウンを図り、料金の引き下げを狙えるとしている。airRoomトランクの利用料金は、月額750円、1000円、2000円だ。

一方、月額500円からの家具を借りられるairRoomは、長距離の引越で費用を抑えたい、新生活で家具をそろえたいといったニーズに応えられるという。

家具レンタルの「airRoom」がオフィス家具レンタルの「Kaggレンタル」と提携

月額制家具のレンタルサービス「airRoom」を運営するElalyは1月24日、オフィス家具のレンタルサービス「Kaggレンタル」を運営する47インキュベーションとの業務提携を発表した。家具をシェアリングする文化の形成と活性化をより促すという目的での業務連携となる。

「airRoom」と「Kaggレンタル」が業務提携

2018年10月に正式ローンチした「airRoom」は現在、個人ユーザーが8割を占めており、引越しや模様変えに最も多く利用されているという。一方、2018年8月にリリースされた「Kaggレンタル」は、法人ユーザー数が伸長。

両社ともユーザー数の伸長に伴い、配送の効率化やユーザーが期待する商品ラインアップの拡充といった問題が生じていたが、業種が近いことから解決すべき課題に類似性が見られたことも業務提携につながったようだ。

業務提携の第1弾となる取り組みは、配送のシェアリング。配送対象の地区や日程が共通している場合に、両社の配送網をフル活用してユーザーに家具を届ける仕組みを構築するという。

ElalyでCEOを務める大藪雅徳氏は「『Kaggレンタル』との提携を通じ、より一層『家具を所有するだけではなく、利用する事』を通じ、新しい物の所有の形に様々なあり方を持てる文化の形成、活性化に努めてまいります」。47インキュベーションで取締役を務める梁原立寛氏は、「所有から利用への変化や、必要な数を必要な期間だけ使うという利用形態の普及を、共に促進していきたいと思います」とコメントしている。

【関連記事】
家具の一時預かりサービス「airRoomトランク」
最低月額500円で約600種類の家具をレンタル「airRoom」が資金調達
オフィス家具の月額レンタル「Kaggレンタル」サービス開始、中古品取り扱いも視野に
月額500円からの家具レンタル「CLAS」リリース
ビジネスのサブスク化を後押しする「サブスク振興会」が発足

最低月額500円で約600種類の家具をレンタル、「airRoom」が数千万円の資金調達

サードパーティ製のインテリア家具を月額定額で利用できる「airRoom」。同サービスを運営するElalyは10月12日、サムライインキュベートおよび河合聡一郎氏、三木寛文氏、水谷寿美氏、安田直矢氏ら複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。調達金額は非公開だが、数千万円規模の調達とみられる。

本日より正式リリースしたairRoomは、2018年7月にベータ版をリリースしている(当時のサービス名は「SmartRoom」)。合計20ほどのブランドが販売する500〜600品目の家具を月額定額で利用できるサービスだ。ユーザーはそれらの家具を月500円〜借りることができ、1ヶ月単位で自由に家具の入れ替えを行うことができる。高い料金のものでも、月5000円程度で家具を使うことができる。

airRoom代表取締役の大藪雅徳氏によれば、同サービスのメインターゲットは20〜30代前半の女性として設定しているという。「家具のECといえば、『Roomclip』がユーザーに一番認識されていると思うが、そのユーザーの約8割が女性だという。また、その年代の女性は部屋の模様替えにも積極的」(大藪氏)

“家具のサブスク化”を行う日本のスタートアップはElalyの他にもある。過去にTechCrunch Japanで紹介したところで言えば、KAMARQCLASなどがその例だ。その背景には、サイズが大きい家具という商材を扱うブランドでは、売れ残った在庫が経営を圧迫しやすいというものがある。そういったブランドがairRoomなどのサービスを通して在庫を収益に変えるというニーズは一定数存在するわけだ。ユーザーにとっても、家具を引っ越しの度に移動したり必要がない、気にいるかどうか分からないので一度使ってみたいといったニーズがあることから、この種のサービスはここ数年で増えている。

では、airRoomは他社とどのように差別化を図るのだろうか。料金だけを考えると、各社最低月額500円〜と大差はない。大藪氏は、「airRoomのSKUは500〜600品目と同業他社のなかでもトップクラス。また、他社サービスでは家具を入れ替えるのに最低半年使用しなければならないなどの制約があることも多いが、airRoomでは1ヶ月単位でいつでも変更できる。もちろん、頻繁に家具の入れ替えをするユーザーが多ければ運送費が大きな負担となるが、実際には1ヶ月ごとに家具を入れ替えるユーザーはそう多くないとみている。家具のサブスクという市場全体を育てるためには、ユーザーにとっての使いやすさを最大限高める必要があると考えている」と話す。

また、20〜30代前半の女性とするairRoomでは、汎用性の高い家具を扱うのではなく、デザイン性の高い家具をラインナップに追加することに今後注力していくという。