Elemental PathのAI恐竜おもちゃ、予約開始――ステモサウルスで子供たちがSTEMを体験

Elemental Pathが最初の人工知能おもちゃ、CogniToyをデビューさせたのは2016年のTechCrunchがCES 2016の一環で開催したStartup Battlefieldだった。このときKickstarterで予約を行ったCogiToyは恐竜のおもちゃでIBM Watsonを利用し話しかけられた言葉を認識する能力があった。

今回開発されたのは新しい世代の恐竜ロボットで、その名もSTEMosaur(ステモサウルス)という。デザインはlementalの最初のロボットに似ているが、サイズが小さく、半透明なグリーンで子どもたちが組み立ててプログラミングも行うようになっている。

もうひとつ重要な変更点は、ステモサウルスはWatsonではなくElementalの独自のAIソフトを利用することだ。

ファウンダーのDonald Coolidgeはわれわれのインタビューに答えて、「Watsonはエンタープライズ業務、ことに製薬会社の業務に適したソフトで、もともと子供向けではない。マーケットにできるだけ速くプロダクトを出すためにWatsonは大いに役立ったが、第一世代のロボットを通じて十分にデータも集まったので、これをベースに独自の子供向けソフトを開発した」と説明した。

新しいステモサウルスはIndiegogoで予約受け付け中だが、 Coolidgeは「途中で立ち消えになったり、出荷されるまでに3年も待つようなプロジェクトではい」と請け合った。ロボットはすでに製造中であり、今年のクリスマスには十分に間に合うという。

Coolidgeの前回の恐竜おもちゃは大好評で、当初のKickstarterのキャンペーンで予定した数の5倍も売れた。これによりCoolidgeは新製品開発のための資金400万ドルを得たという。またAmazonを含むいくつかの販売チャンネルも確保した。

Elementalでは前回同様のヒットを期待しているようだが、そうなる可能性は十分にある。Indiegogoはキャンペーン締め切りまで15日あるが、すでに当初の目標の2万5000ドルの2倍以上の予約を集めている。

今度のクリスマスのプレゼントにグリーンの恐竜おもちゃを考えている向きに注意しておくと、このロボットの対象年齢は7歳以上だ。またIndiegogoでは119ドルで基本ユニットが入手できる。その後の小売価格は139ドルとなる。

〔日本版〕STEMはScience, Technology, Engineering and Mathematicsの頭文字でアメリカにおける科学技術教育の強化を図ろうとしてアメリカ国立科学財団が21世紀初頭に造語したとされる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スマート玩具メーカーのElemental Path、IBMワトソン塔載の恐竜人形を予約開始

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Elemental Pathが、同社のスマート玩具の予約受付を開始した。

スマート玩具メーカーである同社は、CogniToysと呼ばれる、子供が遊びながら学び成長するおもちゃ製品ラインをひっさげ、昨年Kickstarterでデビューを果たした。3Dプリントされた恐竜をはじめとする同社製品は、IBMのスーパーコンピューター人工知能、Watsonの力によって、持ち主である子供の声を聞いてつながりを深め、新しい物ごとを学習する手助けをする。

恐竜人形は子供の質問に数秒以内に反応し、子供がおもちゃを使って世界について学ぶにつれて賢くなっていくと同社は言う。

Elemental PathのKickstarterキャンペーンは、目標の5万ドルを超え、2015年3月に2256人の支援者から27万5000ドルを集めた。スマート玩具メーカーはその後すぐに恐竜人形を作り始めた ― 様々な色やプロトタイプを用意してファンが投票した。

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同社は親のためのバックエンドシステムも導入している。ウェブベースのダッシュボードを使って、子供と恐竜とのやりとりを見守ることができる。将来は、おもちゃを通じて子供に寝る時間を伝える等の、ペアレンタルコントロール機能も追加する計画だ。

このスマートな恐竜たちは、少量生産、期間限定で予約を受付けている。その後Elemental Pathは、初期バージョンの受注を終了し、2016年のホリデーシーズンに再開する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook