Elroy Airの自律型ハイブリッド航空機が貨物コンテナのピックアップに成功

現時点では、自律飛行する航空機での輸送は確かな未来であるようだ。特に、人的な危害の可能性の懸念がそれほど大きくない、貨物に関しては。この目標を追求している企業の1つがElroy Airである。同社は300ポンド(約140kg)以上の貨物を300マイル(約480km)先まで運べる、ハイブリッド電動垂直離着陸機(VTOL)を開発した。これは、一部の中長距離向けの地上貨物輸送ルートを代替するのに適した距離である。

現在Elroy Airは、人間が作業をしなくてもコンテナを自分でピックアップする、新しいシステムをいくつか披露している。これは非常に興味深い機能であり、24時間体制での運用や少量かつ緊急での物資輸送など、貨物輸送の効率を大幅に向上させる可能性を秘めている。

Elroy Airは自動で貨物を積み込む機能や、大きな充電インフラを必要としない高効率なハイブリッド燃料システムなどのアプローチによって、他のシステムよりも先に商業化できると考えている。同社は商業用途、人命救助、軍事産業の幅広い顧客にサービスを提供することを目指しており、今年初めに最初のテスト飛行を実施した。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

自律航空機スタートアップのElroy Airが大型貨物用の垂直離着陸機の初飛行を実施

サンフランシスコに拠点を置くElroy Air(エルロイ・エアー)は、250ポンド(約110kg)の貨物を300マイル(約480km)先まで運べる初の垂直離着陸機(VTOL)「Chaparral」で、航空機による貨物輸送を変えたいと考えている。UAS(無人航空システム)で働いた経歴のある経験豊富な専門家によって2016年に設立されたこのスタートアップは、Chaparralのプロトタイプ・テスト機の初飛行を完了した。

重量1215ポンド(約550kg)のこの航空機は、最終的に商業運用が計画されているChaparralの本格的なテストモデルで、高度10フィート(約3m)まで浮上することができ、制御着陸までのわずか1分強をホバリングした。このVTOLは、カリフォルニア州中部のCamp Roberts(キャンプ・ロバーツ)近くのMcMillan(マクミラン)飛行場にて、同社の機長が遠隔から操縦した。

Elroy Airは今年の2月に920万ドル(約9億8000万円)の資金を調達し、2017年に最初のデザインを発表して以来、プロトタイプの実用化に向けて開発をすすめていた。CEOのDavid Merrill(デビッド・メリル)氏によると、このスタートアップの目標は「空港から航空貨物を切り離す」ことだという。つまり、現在小型貨物機が航空貨物用で処理しているような任務を、大型のVTOLに任せるということだ。

Elroy Airが採用しているアプローチは、航空機にハイブリッド電動パワートレインを採用することで、完全電気式のVTOLに比べて長距離の飛行が可能になる一方、内燃機関のみを使用している航空機に比べて燃費が向上する。また、事前に梱包されたポッドを使用するように設計されているため、目的地に到着した貨物と帰りの便の荷物を簡単かつ迅速に入れ替えることができる。

同社は今回のホバー飛行のデモの成功により、プロトタイプ機によるさらなるテストを実施する予定であり、順調にいけば早ければ来年にも、いくつかの小規模な商用サービスの開始を目指している。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter