クラウド上でAndroidアプリを動かすCanonicalのAnbox Cloud

Linuxの人気ディストリビューションUbuntuのCanonicalが、米国時間1月21日、クラウドサービスAnbox Cloudの立ち上げを発表した。企業はこのクラウドプラットホーム上でAndroidを動かすことができる。

Androidは、Anbox Cloudの上でゲストオペレーティングシステムになり、コンテナ化されたアプリケーションを動かす。これにより独自のエンタープライズアプリケーションやゲームサイトなど、さまざまなユースケースが期待されている。

Canonicalのクラウドサービスは、GoogleがChrome OSの上でAndroidアプリを動かせるようにしていることと似ているが、実装はまったく異なり、コンテナマネージャーLXDをベースとし、コンテナのプロビジョニングやデプロイの自動化などのためにJujuMAASといったCanonicalのプロジェクトを多数利用している。同社は発表声明で 「LXDのコンテナは軽量なので、仮想マシン上のAndroidエミュレーションと比べて、少なくとの2倍のコンテナ密度が得られる。ただし実際には、ストリーミングのクオリティーやワークロードの複雑さによって異なる」と述べている。

なお、Anbox自体はCanonicalとUbuntuの幅広いエコシステムから生まれたオープンソースプロジェクトだ。Anboxは2017年にCanonicalのエンジニアであるSimon Fels(サイモン・フェルズ)氏が立ち上げ、完全なAndroidシステムをコンテナで動かす。これによりユーザーは、Androidのアプリケーションを、どんなLinuxベースのプラットホーム上でも動かすことができる。

しかし、その意味は何だろうか? Canonicalの主張によると、Anbox Cloudを利用することで企業はモバイルのワークロードをクラウドへオフロード可能になり、それらのアプリケーションを社員のモバイルデバイスへストリームできる。またCanonicalによれば、5Gの普及により多様なユースケースが生まれるが、それに貢献するのは大きな帯域よりもむしろレイテンシーの低さだという。

Canonicalのプロダクト担当ディレクターStephan Fabel(ステファン・ファベル)氏は 「5Gのネットワークとエッジコンピューティングの普及により、多くのユーザーが、自分の好きなプラットホーム上で、超リッチなAndroidアプリケーションをオンデマンドで利用できるようになる。企業は高性能で高密度のコンピューティングをどんなリモートデバイスにも提供できるようになり、しかもその際の電力消費といった経費はきわめて低い」と発表で述べている。

Canonicalはエンタープライズ以外に、ゲーミングおよびゲームのストリーミングにも重要なユースケースを展望している。スマートフォンはますます強力になりつつあるが、それでも結局のところ、クラウド上のサーバーには敵わない。そこにCanonicalは目をつけている。

Canonicalが挙げるもう1つの重要なユースケースが、アプリのテストだ。デベロッパーはこのプラットホームを利用して、何千台ものAndroidデバイス上でアプリを並列させてテストできる。ただしAndroidのエコシステムは分裂が激しいため、重要なテストはエミュレーションでなく実機上で、となるかもしれない。

Anbox Cloudをパブリッククラウドで動かすことはできるが、CanonicalはエッジコンピューティングのスペシャリストをPacketとパートナーにして、それをエッジ上やオンプレミスでホストする。このプロジェクトのハードウェアパートナーは、AmpereとIntelとなっている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

DIYで作るこのスマートミラーは小さくてすごくて機能山盛り

数年前にGoogle XのエンジニアMax Braunが、彼が作ったスマートミラーに関する記事をMediumに載せた。その彼が、さらに小さく、さらにスマートなニューバージョンを手にして戻ってきた。これはぼくも支持できるスマートミラーだけど、でもぼく自身はスマートミラーを重要なデバイスとは思えない。

彼は自分のプロジェクトをMediumに発表し、それを作るために必要な工程と部品について説明している。万人向けのプロジェクトではないが、でもMaxは企業が実際に製品化に取り組めるほどの、十分なインストラクションを提供している。

最近スマートミラーをレビューして記事を書いたことがあるが、ちょっと馬鹿げているけど役に立つ、と感じた。それはMaxのスマートミラーのように、ソフトウェアはパッシブで常時動いている。ユーザーは、ミラーと対話することをいちいち意識しなくてよい。正しい情報が、自動的に表示されるはずだ。しかし鏡とディスプレイの両者を兼ねることは、一種の曲芸のようだ。

現時点では、スマートミラーとはマジックミラーのうしろにAndroidタブレットを置いたものにすぎない。同じ情報がスマートフォンや音声アシスタントから得られるのだから、今の高価な小売価格では買う人がいないだろう。そもそも、天気予報を知るために人は何台のデバイスを必要とするのだろうか。

〔訳注: ユーザーの顔(など)を診断して個人化された美容情報や健康情報を提供するミラーが本当のスマートミラー。提供する情報が天気予報やニュースなどだけなら、ミラーのスマート化(“スマートなミラー”)とは言えない。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

DIYで作るこのスマートミラーは小さくてすごくて機能山盛り

数年前にGoogle XのエンジニアMax Braunが、彼が作ったスマートミラーに関する記事をMediumに載せた。その彼が、さらに小さく、さらにスマートなニューバージョンを手にして戻ってきた。これはぼくも支持できるスマートミラーだけど、でもぼく自身はスマートミラーを重要なデバイスとは思えない。

彼は自分のプロジェクトをMediumに発表し、それを作るために必要な工程と部品について説明している。万人向けのプロジェクトではないが、でもMaxは企業が実際に製品化に取り組めるほどの、十分なインストラクションを提供している。

最近スマートミラーをレビューして記事を書いたことがあるが、ちょっと馬鹿げているけど役に立つ、と感じた。それはMaxのスマートミラーのように、ソフトウェアはパッシブで常時動いている。ユーザーは、ミラーと対話することをいちいち意識しなくてよい。正しい情報が、自動的に表示されるはずだ。しかし鏡とディスプレイの両者を兼ねることは、一種の曲芸のようだ。

現時点では、スマートミラーとはマジックミラーのうしろにAndroidタブレットを置いたものにすぎない。同じ情報がスマートフォンや音声アシスタントから得られるのだから、今の高価な小売価格では買う人がいないだろう。そもそも、天気予報を知るために人は何台のデバイスを必要とするのだろうか。

〔訳注: ユーザーの顔(など)を診断して個人化された美容情報や健康情報を提供するミラーが本当のスマートミラー。提供する情報が天気予報やニュースなどだけなら、ミラーのスマート化(“スマートなミラー”)とは言えない。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa