投資プラットフォームのeToroがSPAC経由で1兆円企業として上場へ

各種の資産管理と投資のプラットフォームでRobinhoodのライバルであるeToroがSPAC(特別買収目的会社)を利用する上場を行うと米国時間3月16日に発表した。

eToroとFinTech Acquisition Corp. Vとの合併は104億ドル(約1兆1300億円)という巨額となる見込みだ。合併は第3四半期に完了し、新会社はeToro Group Ltd.としてNASDAQに上場される予定だ。

「資本市場のオープン化」をモットーとするeToroがイスラエルで設立されたのは14年前に遡る。同社は2年前に米国にサービスを拡大し、その後、急速な成長を遂げた。2020年にはeToroは500万人以上の新規登録ユーザーを獲得し6億500万ドル(約66億円)の収入を計上した。これは前年比で147%の成長となる。2021年1月だけで新たなユーザーを120万人以上の増やしており、このプラットフォーム上での取引は7500万回以上あったという。月次登録者数平均は2019年には19万2000人だったのに対して2020年に44万人と倍増している。

eToroによれば「我々のプラットフォームの成長は、デジタル資産管理プラットフォームの台頭、個人投資の増加、仮想通貨のメインストリーム化多くの長期的なトレンドを追い風としてている」という。同社は最近の小口投資への関心の高まり、特に一般個人投資家向けアプリ、サービスの普及の恩恵を受けていることは間違いない。最近も機関投資家がいわゆる「ミーム株」の急伸に不安を感じてショート(空売り)ポジションを取った。これに対しRedditの一部ユーザーがGameStop株にさらなる高値誘導策をぶつけて機関投資家と正面から対立したことが注目を浴びた。

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eToroはソーシャル株式取引と仮想通貨にまたがるプラットフォームだが、2019年11月に暗号資産のポートフォリオ管理アプリであるDeltaを買収している。eToroはよればこのプラットフォームは公的規則に従って暗号資産を提供するパイオニアの1つだという。規制に適合するアプリは英国、ヨーロッパ、オーストラリア、米国、ジブラルタルで提供されている。

カテゴリー:フィンテック
タグ:eToroSPAC

画像クレジット:Harry Murphy / Contributor / Getty Images

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:滑川海彦@Facebook