オンライン上で大規模カンファレンスやウェビナーを開催できる「EventHubオンライン」公開

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響でカンファレンスやウェビナーを始めとした“イベントのオンライン化”が加速している。SNSを見ていても、ここ1〜2ヶ月ほどでZoomやYouTube Liveなどの動画配信サービスを活用したオンライン型のイベントに関する投稿を見かける機会が増えたように思う。

本日4月28日にEventHubがリリースした「EventHubオンライン」は、そんなオンラインイベントをさらに活性化させるためのサービスだ。同社がこれまでオフラインのイベントにおいて提供してきた「参加者をマッチングする機能」などをウェブ上でも実現することで、参加者間の交流や企業のリード獲得などを支援する。

EventHubは企業がイベントを開催する際に必要となる仕組みをまるっと提供するイベント管理SaaSだ。来場者同士のマッチング・商談予約機能を始めチケット販売や決済機能、参加者へのアンケート機能、参加者DB管理機能などさまざまな機能を搭載。オフラインのイベントを成功に導くツールとして展示会やカンファレンス、セミナーなど様々なシーンで活用されてきた(過去のTechCrunch Tokyoでも参加者同士のネットワーキングを広げるツールとして同サービスを導入している)。

ただ直近では新型コロナウイルスの影響でリアルなイベントがどんどん中止や延期に追い込まれている状況だ。EventHub代表取締役の山本理恵氏によると、EventHubを使ってもらう予定だったイベントに関しても2月上旬ごろからキャンセルが続出していたという。

一方で少しずつ増え始めているのがZoomなどを活用したオンラインイベントだ。EventHubでもそのニーズに合わせて2月上旬から急ピッチでオンラインイベントに対応した管理ツールの開発を進め、ベータ版のリリースにこぎ着けた。

「主催者側は参加しているお客さんと接点を作ったり、営業のリード獲得に繋げたりといったように、イベントから何らかの形でマーケティングや採用、営業活動などに繋げることを目的としている。その観点では単に動画を配信するだけでなく、本来のイベントの目的を達成できるように後押ししてくれるサービスが欲しいという声が多かった」(山本氏)

事前登録フォームやアジェンダの表示などEventHubに実装していた機能も取り入れつつ、バーチャルブースやマルチトラック動画表示、視聴データ管理などオンライン用に最適化した仕組みを新たに追加。同サービスの特徴である参加者同士のマッチングや商談予約機能についても、対面ではなくWebミーティングの予約ができる形で搭載されている。以下はすでに実装済みの機能だ。

  • ライブ・動画配信(Youtube、Zoom、Vimeoと連携)
  • 参加登録フォーム
  • 顧客管理・視聴データ(誰がどの動画を何分ほど試聴したのか分析可能)
  • イベント・セッションスケジュールの表示
  • 登壇者への質問・ライブポーリング
  • 企業バーチャルブース
  • メッセージ交換(参加者同士または参加者・企業間などで1対1のメッセージ交換が可能)
  • Webミーティング予約
  • アンケート

すでにSaaS企業のオンライン展示会やオンラインピッチイベントなどで利用実績があり、本日からは正式版として有料で展開していく方針(イベント規模にもよるが平均して月額10万円からの提供を目安に考えているとのこと)。今後は有料チケットの販売機能のほか、ワンクリックで資料がダウンロードできる機能やWeb会議を開ける機能などを取り入れて利便性を高めていく計画だ。

「(コロナウイルスの影響が広がるまでは)そもそも大規模なイベントを完全オンラインで開催すること自体がほとんどなかったため、それに適したツールもこれといったものがなかった。徐々にウェビナーやオンラインイベントに慣れてくる中で、オンラインでも妥協することなく商談や顧客接点の獲得に繋げられるように工夫したいという企業も増えている。そのニーズに合致したサービスとなるように、今後も機能改善や新機能開発を続けていきたい」(山本氏)

EventHubは2016年2月の設立。昨年春から12月にかけてSalesforce VenturesとSansanからシードラウンドで総額2.3億円を調達している。

イベント特化型ビジネスSNS運営のEventHubがSalesfoce Venturesから資金調達

イベントマーケティングサービス「EventHub」を運営するEventHubは4月15日、セールスフォース・ドットコムの投資部門であるSalesforce Venturesを引受先とする第三者割当増資を実施した。EventHubとしてはシードラウンドの調達で、金額は非公開。

今回の調達にあわせ、Salesforce上の取引データを基にイベントのビジネス機会を創出するためのデータ連携を開始する予定とのこと。具体的には、イベントに参加する企業がイベント内で獲得したリードや実施した商談の情報を自動的にSFAに記録する仕組みや、自社の取引データベースを参照して既存の取引先や親和性が高い企業がイベント会場にいる際に両社を結びつけるといった仕組みを提供するとのこと。

EventHubは、イベント参加者同士をマッチングするSNSサービス。EventHub上で、参加者の社名や役職などのプロフィールを見られるほか、商談やミーティングの要望を出せる。商談やミーティングについては、相手が要望を承諾して日時と場所を設定することで成立する。マッチングした参加者同士は、直接会うだけでなくチャットでの情報もやり取りできるなど、イベント限りのコミュニケーションツールとして活用できる。

TC Tokyo 2018で使えるネットワーキングツールEventHubを公開

日本最大級のスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo」。今年は11月15日(木)、16日(金)の2日間、東京・渋谷ヒカリエでの開催となる。11月1日から一般チケット(4万円)の販売がスタート。そのほか、5人以上の一括申し込みが条件の「団体チケット」(2万円)、創業3年未満(2015年10月以降に創業)のスタートアップ企業に向けた「スタートアップチケット」(1万8000円)、学生向けの「学割チケット」(1万8000円)も販売中だ。

TechCrunch Tokyo 2018のチケットを購入すると、当日会場で来場者同士やスタートアップ企業の経営者などと直接会って話せる「EventHub」と呼ばれるビジネスマッチングサイトを利用できる。開催期間中は渋谷ヒカリエに専用のミーティングエリアが用意されており、EventHubのサービス上で予約できる。

チケット購入者には本日から順次、個別のURLをメールで送付するので、メール内に記載されたリンクをクリックしてぜひ活用してほしい。

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    1. チケット購入時に登録したメールアドレスに招待メールが届く
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    メール内のリンクをクリックするとEventHubにログインfできる
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    3.EventHubに登録しているユーザーを条件で絞り込める。もちろん社名や名字などでの検索も可能だ
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    4.指定した複数の条件に対してマッチ率の高い候補者から順に表示される
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    5.候補者をクリックすると、そのユーザーのプロフィールなどを参照できる
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    6.会いたいユーザーにはメッセージを送信できる
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    7.メッセージが届いたユーザーはメッセージに答えるまでマッチングしない
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    8.メッセージを開くと相手のプロフィールなどが表示される
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    9.メッセージに返信する際に当日の面会場所を選ぶことができる
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    10.「会場で会う」を選ぶと空いている時間帯が一覧表示される
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    11.どのテーブルで面会するかも選べる
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    12.EventHubエリア以外で待ち合わせることも可能だ
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    13..「送信」ボタンを押すとリクエストしたユーザーにメッセージが飛ぶ
  14. eventhub_14

    14..マッチング後はメッセージ機能でやり取りすることも可能だ
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    15. メッセージが届くと登録したメールアドレスにも通知が届く

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