Facebook PageとInstagramが人気投稿の発信国をユーザーに明示へ、フェイク記事対策のため

FacebookとInstagramに「誰が投稿したのか」を確認することを容易にする機能が導入される。Facebookは「Facebook PageおよびInstagramに投稿される記事で読者の数が多数に上るものについては投稿者の所在地(国)を表示する」と発表した 。この機能はエンドユーザーが投稿アカウントの信頼性、正統性について理解を深め、システム全般の透明度を高めるためのもとだという。当面は米国で実施される。

Facebookは、米国以外の地域に所在するアカウントによるFacebook PageとInstagram投稿で米国内の大勢のユーザーが読む場合、アカウントの位置情報を表示する。

同社は「大勢」が具体的にはどのくらいの数なのか、またこれにより影響を受けるアカウントの数はどれほどかについては明言を避けた。

これは米国の政治や選挙に対して外国勢力が影響を及ぼそうとすることに対抗する措置の最新の試みだ。ロシアが支援するハッカーが大統領選挙に影響を及ぼそうとしたFacebookへの投稿は1億2600万人の米国人に読まれたことが明らかになっている。

このためFacebookでは、Page投稿に対していくつかのプロセスを追加し、政治的広告の透明性の確保を図った。

例えば2018年8月には、多数の米国人がフォローするFacebook Pageについて、フェイクアカウントや不法に利用したアカウントを使ってFacebook Pageを運営することを困難にするための対策が取られた。このこの措置でFacebook Pageには「このページの管理者」というセクションが追加され、米国向けのそうしたPageの管理者は2018年12月までに身元と所在地を確認することが求められた。

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Facebookに公開された投稿には「この記事の投稿者は」に国名が続き、Instagramの場合は「投稿者の(所在国)は」と表示される。

ユーザーは、Facebook PageまたはInstagramアカウントに関してポップアップでさらに詳しい説明を得ることができる。ポップアップでは「このコンテンツを投稿した個人ないしアカウントは大多数のフォロワーが居住するのと別の国にいる。一部の投稿者は読者に実際の所在地でない国からの投稿と誤解させようとするため(FacebookまたはInstagramgは)これを防ぐために所在地を明記している」と説明される。

従来、投稿者の所在地の情報はFacebook Pageやプロフィールの奥のレベルに埋め込まれ、見落とされがちだった。それに比べるとこれは大きな前進だ。またこの情報はアカウントについて回るため、投稿が共有されるとき誤解を招く情報のバイラルな拡散を減らす効果が期待できる。

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しかし最近の捜査によれば、ロシアのハッカーたちはフェイクニュースやプロパガンダ記事の制作をアフリカ諸国にアウトソーシングしているという。戦いはこれで終わりというわけにはいかない。

Facebookはこの所在地情報の公開をまず米国で実施すると述べている。同時に世界の多くの地域にFacebook PageとInstagramプロフィールの透明化をもたらす方法を検討しているという。新機能はすでにアメリカのFacebookユーザーに公開されており、Instagramでも順次公開される。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

Facebookから追放のゴシップサイト、Shade Roomは復活― 多くのメディアページが削除されている

2016-04-21-shaderoom

セレブのゴシップを中心にしたニュースのスタートアップ、The Shade RoomがFacebookに復活した。今日(米国時間4/20の)Shade Roomの発表によると、ページのURLは変更されたようだ。

以前のページ(フォロワー400万人)はfacebook.com/theshaderoomだったが、新しいページはfacebook.com/shaderoomincとなっている。

Shade Roomは先に「何の連絡もなく突然Facebookから追放された」ことを訴えていた。この件はニュースメディアのパブリッシャーがマルチプラットフォームではなくFacebook一本槍でいく場合の危険性に注目を集める結果となっていた。

コンテンツの配信や読者とのコミュニケーションをFacebookに頼るメディアは同時に運営方針(その変更を含む)も受け入れねばならない。Facebookのルールに従わなければアカウントの停止や削除といった処分を受ける可能性がある。

CEOのJamie Boldingによればロンドンのスタートアップ、Viral Threadも似たような経験をしている。Boldingの証言ではViral Threadのメインのページが削除されたときフォロワーは100万の大台に乗っていたという。

同社は現在キュレーションされたビデオを掲載するFacebookページを数種類運営している。現在のメインのページはFacebook.com/vtvideoscomだ。フォロワーは132,416人だという。

Boldingによれば、この一月で大量のスタートアップがFacebookのページを失っている。青いチェックマークによる身元確認を申し込んでも承認されなかったスタートアップが追放された割合が特に高いそという。

「Facebookはわれわれに〔ある種の〕条件変更を事前に通知することはない。自動送信のメールが届いて初めて気づくわけだ。しかしページが停止されることを事前に確実に知る方法はない。これほど多くの企業がFacebookのページに存否がかかっているというのにかくまでコミュニケーションが不足しているというのは驚くべきことだ。われわれはスタートアップを立ち上げるのに2年間努力を重ねてきた。われわれのページによってFacebookもユーザーが増えたはずだ。にもかかわらず電灯のスイッチを切るような無造作さで削除された。私は15人の社員を抱えて途方にくれた」とViral ThreadのBoldingは語る。

TechCrunchではThe Shade RoomとFacebookの双方にさらに情報を求めている。

今日に入って、Re/CodeのPeter Kafkaは「The Shade Roomページの停止は複数の著作権侵害によるものだとFacebookの担当者が語った」と書いている。 しかしThe Shade Roomのファウンダー、Angie NwanduはRe/Codeに対して「Facebookからの通知は著作権侵害には触れておらず、単に『サービス提供約款に対する複数の違反』とだけあったと述べた。

[原文へ]

Featured Image: Ingrid Taylar/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、ページの投稿をひとまとめに表示する機能を導入

〔この記事の筆者はTravis Bernard〕

われわれはついついFacebookのページを次々に「いいね!」してしまう。そこでFacebookは対策を考えねばならなくなった。つまり、われわれは50種類」のページに「いいね!」していてもそれらのページを始終訪問したり、投稿にコメントしたりするわけではない。もちろんFacebookはそのことに気づいていた。そこでFacebookは一部のページで複数の投稿を「まとめ(bundle)表示」するようにした。

あるページからの投稿が「まとめ表示」されるかどうかはユーザーがそのページとどう関わってきたかで決定される。ページからの投稿に頻繁に「いいね!」したり共有したりして関与している場合、投稿は「まとめ表示」にならない。ページにあまり関与していない場合、「まとめ表示」になる可能性が高くなる。要するにそのページを単に見ているだけか、積極的に関与しているファンであるかの違いだ。

「まとめ表示」の例はこんな具合だ。一番上に「アップデートが3つ」あると表示され、一番下に「すべて見る」というリンクが配置されている。


表示アルゴリズムのこの変更はユーザーがもっとも興味をもつであろう投稿を優先表示させようとするFacebookの努力の一環だ。アイディアは理にかなっている。ところが実際の動作には不審な点がある。私のニュースフィードで「まとめ表示」になったページにはTechCrunch とNFLのBaltimore Ravensが含まれていた。どちらも私が一番頻繁に関与しているページだ。この2つのページが「まとめ表示」になってしまうのは明らかにおかしい。XLR8RThis is Colossal,も私が頻繁に関与するページだが、こちらは「まとめ表示」にならず通常のフォーマットで表示されている。

ニュースフィードで興味ある投稿を目立たせるために「まとめ表示」はよい仕組みだと思うが、実装にはまだ問題が残っている。Facebookはアルゴリズムを改良する必要がありそうだ。

ページの投稿が「まとめ表示」されると、トップの投稿以外は「すべて見る」の向こうに追いやられるのでユーザーへの露出が減る。通販や広告収入をあてにするページの場合、ビジネスがダメージを受ける可能性がある。しかし、まったく表示されないより「まとめ表示」であっても表示された方がいいと考えるべきだろう。ユーザー関与があまり活発でないページの場合、むしろユーザー参加を促す効果があるかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+