スマホ向けグロースハックツール「Fello」がAppbankと連携する狙い

一昔前までは、スマートフォンアプリでのユーザー増加施策として最も重要だったのはリワード広告を使ってアプリストアのランキングを上げる、いわゆる“ブースト”施策だった。だがストアでのランキングを上昇させるだけでは、ユーザーはアプリを継続して利用してくれない。

そこで重要視されるようになってきたのが、「リリース前の集客」と「インストール後の継続率向上」に向けた施策だ。前者は古くはPC向けのオンラインゲームなどでも使われていた事前告知の手法だ。事前にユーザー登録をすることで限定アイテムを提供して、サービス提供前からユーザーに興味を持ってもらうことができる。

そして後者は、アプリにプッシュ通知、メッセンジャー機能、分析ツールといった機能を盛り込むことで、ユーザーの継続率向上や開発コストの削減を支援する、いわゆるグロースハックツールの出番となる。例えば写真アプリ「my365」で注目を集めたサイバーエージェントグループのシロクは、スマートフォン向けプッシュ通知サービス「GrowthPush」や、3月3日に公開されたばかりのアプリ操作の記録サービス「Growth Replay」など、継続率向上のための各種サービスを展開している。

2013年9月にジャフコから1億円を調達したスタートアップのユニコンが手がける「Fello」もそんな継続率向上支援サービスの1つ。2013年8月のリリースから半年経たずして、ノンプロモーションながら400アプリがSDKを導入。MAU(月間アクセスユーザー)500万人にリーチしているという。

そんな同社が3月4日、iOSアプリのレビューサイト「AppBank」を展開するAppBankと提携して「AppBank Fello」の提供を開始した。利用は無料。

AppBank Felloでは、これまでFelloで提供してきたすべての機能に加えて、AppBankが提供するダウンロード支援サービス「AppBankプラス」を利用できる。AppBankプラスはAppBankのサイト上にアプリを掲載することでアプリのダウンロードを促すというものだ。

ではこの2つのサービスをセットで提供することで、ユニコンとAppbankにはどういったメリットがあるのか? 両社が狙うのは、アプリ向けDMP構築にあるという。今後、SDK導入アプリからユーザーの属性を分析。それをもとに最適なアプリ広告を配信していくのだという。ユニコンでは現時点でこれ以上の詳細を説明してはいないが、早ければ4月にもこの仕組みを導入する予定だという。


グロースハックツール「Fello」運営のユニコンがジャフコから総額1億円を調達

シンガポールに拠点をおくUnicon Pte.Ltd.(以下、ユニコン)がジャフコから総額1億円の資金調達をしたことを発表した。ユニコン創業者の田中隆一氏は元Zynga Japanのメンバーであり、ゲーム業界での経験を活かし、「Fello」というモバイルゲーム開発者向けのグロースハックツールを提供している。

Felloではプッシュ通知、メッセンジャー機能、分析ツールなどをゲーム開発者に提供することで、継続率の向上や開発コストの削減をサポートしている。このサービスはiOS、Androidに対応しており、今後はUnityなどにも対応予定だ。なお、利用は全て無料となっている。

Felloが公開されたのは8月8日で、それから1カ月のうちに開設されたアカウント数は100を越えるという。今回の資金を基に新たに日本にも拠点を置き、国内のプロモーションを強化していくと同時にアジア全体でのモバイルゲーム市場を開拓していく予定だ。