リモートでのコラボで活躍するブラウザベースのハードウェア設計ツールFlux、約13.6億円調達

世界がパンデミックで終わってしまわないように、みんながリモートコラボレーションで頑張ろうとしているが、これまでの1年半は疑いの余地なく、人間の労働について考え直す重要な契機になった。それはFluxがもっと前から考えていたものであり、2019年に開発を始めた同社は、AppleやFacebookやNASAなどで正社員として仕事をしている人たちの集まりだった。

同社は、電子回路の設計と工作をウェブ上のリアルタイムのコラボレーションで行なうツールを設計した。米国時間10月13日、FluxはOutsiders Fundがリードするシードラウンドで1200万ドル(約13億6000万円)を調達したことを発表した。これには、Bain Capital Venturesや8VC、そしてLiquid2 VCが参加した。資金の用途は、Fluxの開発チームの拡大と新たな機能を作るための研究開発、およびマーケティングの強化だ。

 

Fluxは、近年における同社の技術への関心の増加の原因として、リモートワーク長期化の見通しと、長く続くチップなどハードウェアの供給の逼迫を挙げる。

共同創業者でCEOのMatthias Wagner(マティアス・ワグナー)氏は、ニュースリリースで次のように述べている。「1970年代と80年代に商用チップの開発企業が初めて誕生して以来、世界は大きく変わりました。今日の半導体不足は、最新の変化の兆候にすぎません。現在、私たちが直面しているサプライチェーンの問題は、パンデミックだけのものではなく、過去何十年間も設計プロセスそのものに注意を向けなかったことの報いです。私たちがFluxを創ったのは、この問題に今になってやっと対応するためですが、今回は多くのすばらしい投資家たちが私たちのビジョンを共有していることがわかり、とても幸運です」。

画像クレジット:Flux

Fluxによれば、同社の技術は「すべてのモダンブラウザー」でサポートされており、ダウンロードは不要だという。システムには、シミュレーター、自動部品調達、バージョン管理などの機能がある。一方、Community Libraryでは、回路図やモデル、オープンソースの部品などにアクセスを提供している。これは、GitHubやMakerbotのThingiverseに似ている。

ワグナー氏がTechCrunchに語ったところによると、同社はGitHubのような収益化の方法を採りたい、という。

私たちはGitHubがその、再利用性のあるコードの、オープンでコミュニティ駆動のリポジトリにより、ソフトウェアのエコシステムを全面的に変えてしまったことを、大いに参考にしています。同様に私たちも、フリーミアムのSaaSモデルで、誰でも容易に取り組みを開始できるようにし、またチームと企業などの組織には、彼らが必要とするタイプの機能を提供しています。このモデルによってハードウェアのコミュニティが一堂に集まって、部品やシミュレーターのモデルや、フォークでき改良できる参照回路図などの再利用性のあるコンポーネントを構築し共有できます。もちろん、共有し公開するものはすべて常に、エンジニアがコントロールできます。私たち自身もエンジニアなので、これからもなるべく多くのエンジニアとチームを力を与えていきたいと考えています。

資金調達に加えて同社は、この機会を利用してベータでローンチしている。

画像クレジット:Flux

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

ウェブメディアの収益化をサポートするAutoStream運営のFLUXが10億円を調達

マーケティング効率化SaaSを展開するFLUXは、2021年3月31日、シリーズAで総額10億円の資金調達を実施したことを発表した。主な引受先は既存投資家のDNX VenturesとArchetype Venturesらだ。

FLUXの主力プロダクトは、2019年1月にリリースしたウェブやアプリでメディアを運用するために必要な各種ツールをワンストップで提供する「AutoStream」。主要な機能に広告入札ソリューション、アナリティクス、サイトの視認性向上、ブランドセーフティー管理などがある。

メディアの運営元がAutoStreamを導入するメリットは、サイトの収益化周りの作業が自動化されることとFLUXの代表取締役CEOを務める永井元治氏は話す。

「今まで担当者が手でやっていたことが自動化されます。例えば、これまで担当者は広告表示のために複数の広告事業者と自社メディアとをつないだり、分析のために広告データをエクセルにダウンロードして集計したり、ブランドを守るためにどんな広告がサイトに出るのか1ずつチェックしたりしていました。AutoStreamではこれが全部まとめてできるので担当者の工数が減り、運用が楽になります」。

永井氏は同社のCPOを務める平田慎乃輔氏とFLUXを創業している。平田氏はカカクコムでマネタイズを担当していた経歴を持つ。彼らがFLUXを創業したきっかけは、メディア運営に関わる中でメディアの収益化の面で課題を感じたからと永井氏は話す。

「もともと平田がメディアにいたり、私も複数のメディアの手伝いをしたりする中で、収益化のツールは複雑なものが多いと感じていました。そこを簡単に、パッケージ化して提供できないかと考えたのが始まりです。平田がいたカカクコムのような大きなメディアであれば、専任の担当者を置いて対応できます。ですが、中小規模のメディアになると、人もないし、知見もありません。FLUXはそうした問題を解決するところからスタートしました」。

今では読売新聞やフジテレビといった報道機関をはじめ、400件以上の契約を受注しているそうだ。大手のメディアの場合はすでに類似ソリューションを使っているケースも多いものの、AutoStreamではこれまで社内でやってきた作業がまとめてでき、担当者の負担が減ることなどが評価され、継続利用につながっているという。

今後の展開として、FLUXはAutoStreamの開発を進めるのと並行して、新規事業として立ち上げたメディアや中小企業向けのウェブサイト作成サービス「siteflow」を本格展開する。siteflowの特徴はカスタマイズでき、デザイン性も優れたサイトがノーコードで作れること。今のところsiteflowは「siteflow for Publisher」β版として、メディア向けに提供しているのみだが、4月以降、一般企業向けにもサービスを拡大する予定だ。

FLUXは2018年5月に設立し、2019年11月に2億円を調達している。今回の調達した資金はプロダクトの開発とマーケティング、人材採用に充てるという。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:FLUXAutoStreamメディア資金調達日本