MLB開幕直前、米Fox Sportsが直感的に気になる情報がわかる複数カメラアングルに対応したアプリを公開

スポーツの世界は新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大による中止や延期からゆっくりと復活しつつあり、MLBは米国時間7月23日に開幕する予定だ。そんな中、米国時間7月20日にFox Sportsが再設計されたスポーツアプリのAndroid版とiOS版をリリースした。新しいアプリ、そして同時に公開されたウェブサイトはこれまでよりモダンなインターフェイスになり、ケーブルテレビの契約をしていればライブ中継にアクセスでき、複数のカメラアングルで試合の貴重な映像を観ることができる。

Fox Sportsのデジタル担当責任者であるDavid Katz(デビッド・カッツ)氏は、スポーツアプリはスマートフォンの登場以降あまり進化していなかったため、Fox Sportsは観たいコンテンツを簡単に見つけられるすっきりとしたデザインにしてその状況を変えようとしていたと語る。

「我々が目指したのは、一歩引いていうなら今、世界がどこにあるかについて我々が知っていることのすべて、スポーツアプリとウェブサイトに欠けているものについて我々が考えることのすべて、そうしたことを考え直し、これまでよりもずっとモダンでありながらも、人々がどうしていいかわからないからと逃げ出すことのないアプローチを構築することだった」とカッツ氏は説明する。

その一環がビジュアルで、要約の付いた大きな写真が並び、簡単にスワイプしてざっと読むことができる。出会い系アプリやソーシャルアプリのようなエクスペリエンスであり、ウェブサイトのビジュアル要素も同じように構築されている。その日のスポーツニュースのハイライトを捉えたストーリーを毎日提供することが目的だ。

カッツ氏は「ユーザーがコンテンツを消費し、好きなことや好きでないことを見て素早く操作できる、極めて直感的な方法だ。好きなことがあったら上へスワイプするか、または写真の中ほどでも下の方でも、あるいは見出しでもどこかをタップすれば、ストーリーが表示される」と述べた。

ユーザーが期待する通り、アプリにはスコアや試合中の情報、最新のギャンブルのオッズ、注目の対戦などファンの気になる情報が表示される。ケーブルテレビの契約をしているユーザーは、試合の放送へのリンクをクリックし、ケーブルテレビの契約情報でサインインできる。そこからテレビと同様に試合を見たり、例えばボーナスのカメラアングルで試合中ずっと1人のプレーヤーを追いかけたりベンチの様子を楽しんだりすることができる。

「放送局は多くのカメラアングルで撮影している。もちろん我々は放送をしているが、他のカメラでも撮影し、情報を提供し、ビデオコンテンツを同時に表示している」とカッツ氏はいう。別のカメラの映像を公開すれば、違う見方をしたいファンは通常の放送では見られない様子が見られる。

新しいアプリはiOSとAndroidのアプリストアで入手できる(日本ではUS版は非公開)。新しいウェブサイトもすでに公開されている。

画像クレジット:Fox Sports

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(翻訳:Kaori Koyama)

Fox Sports、今シーズンNFLでは101試合をストリーミング配信へ

昔々、スポーツのストリーミング中継などあり得ないというような時代もあった。しかし時代は変わった。パソコンやスマートフォン、あるいはタブレットなどからストリーム中継でスポーツを楽しみたいと考える人が増えた。そして放送側も続々とそうしたニーズに応えるようになってきている。そうした時代の流れに乗ろうと今回動いた巨人はFox Sportsだ。今シーズンのNFLの101試合をストリーミング配信すると発表した。

もちろんストリーミング技術事態は既に一般的なものとなっている。たとえばDirecTVのNFL Sunday Ticketもここ数年にわたってNFLゲームのストリーミング配信を行なってきていた。DirecTVとしては独占的にストリーミング中継を行なって、衛星チャネルに加入している人以外にも番組を提供できるメリットがあったわけだ。

そのような中、ストリーミング配信に対する需要は大きく広がってきていた。ESPNが、自社のWatchESPNアプリケーションを使ってMonday Night Footballをオンラインで見ることができるようにするという動きもあった。またここ3回のSuper Bowlはいずれもストリーミングで提供されてもいる。1度目はNBC Sportsで、次がCBS、そして前回がFox Sportsによるものだった。

多くの人が認めているように、前回のストリーミングは大成功であったと評価できる。そこでFox Sportsとしてはさらなる展開をはかることにしたのだ。NFL101試合をウェブおよびタブレットアプリケーションで配信することとしたのだ。内訳は、レギュラーシーズンを97試合、そしてプレイオフゲームを4試合だ。2014年シーズンの間中、ストリーミング配信を楽しめることとなる。

但し、すべての人が無料で楽しめるというわけではない。ストリーミングを見るためにはケーブルテレビの受信契約をして、閲覧登録をする必要があるのだ。

また、シーズン中で100試合以上がストリーミングされるわけだが、自分の地域の試合しか見られない。つまりサンフランシスコ在住ながらもフィラデルフィア・イーグルスのファンであるというような人は、ストリーミングの恩恵を受けることはできないのだ。49ersのストリーミングを見ながら、途中経過報告でも待つしかないことになる。

たいていは地元チームを応援するケースが多いとはいえ、別地域の試合も楽しめるようになれば良いと思う。まあいずれにせよ、テレビの前に陣取っていなくても、日曜の午後にフットボールを楽しむことができるようになるのは嬉しいことだ。

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(翻訳:Maeda, H