Uberの配車ビジネスがドイツで禁止処分に

画像クレジット:Adam Berry

Uberに対する法的な打撃が、またヨーロッパで発動された。フランクフルトの地方裁判所は、Uberがアプリによって、レンタカー会社に配車リクエストを送信することを禁止したのだ。裁判所が不当な競争を禁止する法律に対する複数の違反を発見した結果だ。

この決定はUberの配車プロセスに関するもので、ドイツのタクシー協会による提訴を受けたもの。

ドイツでは、Uberの配車ビジネスは、専門の会社と、許可を受けている個人のハイヤー車両(PHV)のみによって運営されている。いずれも、運転手と車両が乗客輸送のために必要な免許と許可を持っていることが必要だ。今回の裁判所による禁止令は基本的に、Uberが法規に沿うようにモデルを変更しない限り、現在のUberのビジネスモデルをドイツ国内で違法とみなすものになる。

Uberはフランクフルト裁判所の判断に対して異議を申し立てることが可能だが、そうするつもりがあるかどうか、という質問には答えていない。

今回の禁止は、直ちに効力を発揮する。Uberが一時的に市場でのサービスを停止して、法規に従うことにするかどうかは不透明だが、同社は従うと明言しておらず、営業を継続しながら大急ぎで変更することを匂わせている。しかしそれでは、変更が終わるまでの間、法律に違反することになり罰金を科せられる危険を侵すことになる。

ロイターによると、訴訟の原告であるTaxi Deutschland(ドイツタクシー協会)は、即時の仮執行を求めると述べたという。それは、1回の乗車につき250ユーロ(約3万300円)の罰金、またUberが必要な変更を怠って違反を繰り返した場合には、1回の乗車につき最大25万ユーロ(約3030万円)の罰金が科せられるというものだ。

「裁判所の判決について検討し、ドイツ国内のサービスを継続できるようにするため、次のステップを決定します」と、Uberの広報担当者は声明で述べている。「私たちは認可されたPHV運営者とそこに属するプロのドライバーと協力して、長期的にドイツの都市と真のパートナーになれるように努力してまいります」

ドイツの法律に違反していると裁判所が裁定した問題の中には、Uberがレンタルの認可を受けていない、ということもある。運転サービスを提供するためにUberが雇っているレンタルドライバーは、いったん会社に戻ることなく、Uberアプリを通して仕事を受け付けている。以前なら会社が受け付けていた仕事がなくても、アプリで直接仕事を受けているといったことが問題視されている。

UberのP2P配車サービスは、その地域の最高裁判所による2017年の判決によって、欧州全域で事実上非合法化された。その判決ではUberは単なるIT企業ではなく、運送会社だと判断された。つまり、同社のビジネスは、各EU加盟国のPHV規制の対象となる。こうして応諾コストが、EUにおける同社のモデルに積み上げられる。

Uberは、デジタルビジネスモデルとアプリによる配車を前提として、ドイツの運輸関連の法規を改正する必要があると主張している。それが実現するまで、同社のビジネスはPHV規制に関する法的課題に直面し続けなければならないのは明らかだ。

フランクフルトの裁判所の裁定は、ロンドンの運輸規制当局が、英国の首都でUberが運営するための認可を更新しないと決定を下したことに続くものだった。

ロンドンの規制当局は「乗客の安全とセキュリティを危険にさらす」ことになる「不履行のパターン」を発見したという。認可を受けていないドライバーでも、アプリに登録して、少なくと合計1万4000回も客を乗せて運行するようなことができてしまっていた。

ロンドンの場合、異議申し立てによる係争中は、Uberは引き続き市内で営業を続けることができる。同社は、すでに異議申し立てを行なった。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

DigitalOceanがPostgreSQLに続いてMySQLとRedisのマネージドデータベースサービスをローンチ

半年前にPostgreSQLのマネージドサービスをローンチしたばかりの、新進のホスティングおよびクラウドサービスプラットホームDigitalOceanは米国時間8月20日、MySQLとRedisのマネージドデータベースサービスのローンチを発表した

これも含め同社の最近のリリースは、低価格なホスティングサービスというルーツを脱して本格的なクラウドプロバイダーになろうとするDigitalOceanの意欲の表れだ。データベースのマネージドサービスと同社のコアであるホスティングおよびインフラストラクチャに加えて、今や同社はオブジェクトとブロック単位のストレージとKubernetesエンジンも提供しており、とくに後者は今日の現代的なクラウドインフラストラクチャならどれの上でも利用ができ、動かせる。ハイパークラウドと呼ばれる連中に追いつくのはまだかなり先だと思われるが、市場の競争がより激しくなるのは良いことだ。

DigitalOceanのプロダクト担当上級副社長Shiven Ramji(シヴァン・ラムジ)氏は、次のように述べている。「MySQLとRedisを加えたことによって、DigitalOceanは今やもっとも要望の多い3つのデータベースをサポートしている。しかもデベロッパーは、それらの面倒な管理で悩むことなく、アプリケーションを構築し動かすことができる。デベロッパーはDigitalOceanのDNAであるだけでなく、その成功の大きな要因でもある。私たちはこの成功を足がかりとしてさらにデベロッパーのサポートを拡充し、彼らのよりシンプルなアプリケーション開発を可能にしていかなければならない」。

マネージドデータベースサービスの料金体系は、どれを選んでも前と同じだ。

2019 08 19 1553

新しいマネージドデータベースサービスは当面、同社のニューヨークとフランクフルト、サンフランシスコのデータセンターで提供される。そのほかのデータベースエンジンのサポートも、目下開発中だ。2番目3番目としてMySQLとRedisを選んだのはデベロッパーの要望が多いからだが、そのほかのエンジンについても、同じくデベロッパーの要望の多さが選択のベースになるだろう。ただしDigitalOceanの2019年のロードマップに載っているデータベースはMySQLとRedisだけだから、年内に次のサポートが発表されることはないだろう。

関連記事:DigitalOcean launches its managed database service(DigitalOceanがマネージドデータベースサービスをローンチ、未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa