サンフランシスコの隠れ優等生スタートアップZenreachが$30Mを調達してセレブ投資家Peter Thielが取締役に

Monday, July 16th, 2012. Aspen, CO, USA

7:00 PM

DINNER AND DEBATE
What is the future of Silicon Valley and the technology industry? Two of the Valley’s most successful thinkers and doers debate.

Speakers:
Eric Schmidt, Executive Chairman, Google
Peter Thiel, Technology Entrepreneur, Investor, and Philanthropist

Referee: Adam Lashinsky, Fortune

Photograph by Kevin Moloney/Fortune Brainstorm Tech

サンフランシスコで無料のWi-Fiを使ったことのある人は、それがZenreachだった確率が高い。しかし、そのことに気づかなかっただろう。

同社はこれまで、上記のように、ほとんど知られざる存在だった。無名の方が競争上有利、と考えたからだ。しかし今日(米国時間7/19)は、黙ってるわけにもいかなくなり、シリーズBによる3000万ドルの資金調達を発表した(この前の2000万ドルは極秘裏に行われた)。今回は億万長者投資家のPeter Thielを取締役会に迎えたので、発表せざるをえない。

エンタープライズソフトウェアを作っているZenreachは、ハードウェアも提供している。そのハードウェア、Wi-Fi機器は、レストランやコーヒーショップなどに月額制で貸し出される。ユーザーがそのWi-Fiにユーザー登録するときにはユーザーIDとしてメールアドレスを要求されるから、お店はそれらのアドレスに宣伝メールを送れる、というメリットがある。ただしその公共的Wi-Fi機器は、登録ユーザーしか利用できないように、ファイヤーウォールがしっかり守っているから、セキュリティは万全だそうだ。

そのお店でZenreachにユーザー登録した人は、そのWi-Fiスポットが自分のスマホのデフォルトになるから、Wi-Fi側から見ればそのユーザーの再来店が分かる。Zenreachはその統計的データをお店の経営指標の一環として提供し、喜ばれている。

ZenreachのファウンダーでCEOのJack Abrahamはこう語る: “小企業の経営に役に立つツールやプラットホームをうちは作っている。でもその小企業が、消費者に無料のWi-Fiを提供する主役になっているんだ”。

YelpやFoursquareなどのアプリも、同じようなやり方で小企業を支援しているが、Zenreachは、“あくまでも主役は商業者自身、という観点に立ち、長期的に彼らを支援したい。彼ら自身には消費者を対象とするサービスを作って始めることが、できないのだから”。

今回の投資をリードした8VCのゼネラルパートナーJoe Lonsdaleはこう言う、“Zenreachの経営状態を表すさまざまな数値は、どれもすばらしい。彼らはすばらしいチームだし、しかもビッグな業態分野だ。ざっと見ただけでは分からないぐらい、状態の良い企業なんだ”。

そのほかの投資家は: Bain Capital, SV Angel, Felicis Ventures, SoftTech, そしてPeter ThielのFounder’s Fundだ。

Zenreachの社員数は、2013年の創業時から3年間で150名に成長した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))