スケジュールを受信トレイに統合するFront Calendar

Frontは、受信トレイをチーム単位で管理することに取り組んでいる会社だ。昨年Meetingbirdを買収した。つまり、Frontが独自のカレンダー機能を導入しようとしていることに何の驚きもないわけだ。これにより、Front内で会議を管理し、参加者全員にとって都合の良い時間を見つけることができる。

電子メールにカレンダーを統合するのは、まったく合理的だ。Outlookが、受信トレイとカレンダーの両方を扱えるようになっているのには、やはり理由がある。そして、GoogleがG Suiteとして、GmailとGoogleカレンダーの両方を用意しているのにも意味がある。

Front Calendarは、カレンダーのバックエンドとなるインフラとして、Google、またはOffice 365アカウントのいずれかを利用できる。右上隅にあるカレンダーボタンをクリックすると、その日の予定表を開くことができる。

下のスクリーンショットでもわかるように、誰かが送信したカレンダーの招待状を受け取ると設定済のイベントのプレビューが表示される。

さらに広範囲の計画を立てようとする場合、1日だけのビューではもの足りないはず。その際には、カレンダーの表示を拡張して、広大なフルスクリーンを使ってフル機能のカレンダーを表示できる。

1つ付け加えると、Front Calendarは、Meetingbirdのコア機能を復活させている。これは、会議が可能な時間を、ウィジェットとしてメールに挿入できるようにするもの。受信者は、クリックするだけで、その時間帯を了承することができる。

Front Calendarは、GoogleカレンダーやOutlookの代わりとして、十分使えそうに思える。さらにFrontは、人をイベントに招待するだけでなく、マルチプレイヤーコンポーネントを追加したいと考えている。たとえば、イベントを開き、チームメイトにアットマーク(@)を付けて参照することで、イベントのスケジュールを変更できるようになる。あるいは、イベントに自動的にタグを付け、複数の条件に基づいて自動的に調整できるような、高度なルールを設定することも可能となる。

Front Calendarの最初のバージョンは、12月中に利用可能になる予定だ。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

共有受信ボックスのスタートアップ「Front」がWhatsAppに対応

チームで受信ボックスを管理するスタートアップのFrontが、新たなチャンネルとしてWhatsAppを追加した。米国時間9月5日から、WhatsApp経由のメッセージを読み、返信できるようになった。

この機能は特にWhatsApp Businessユーザー向けのものだ。Twilioで企業の電話番号を取得し、それを顧客に渡すことができる。

その後、Frontで届いたメッセージを読み、Frontのほかのメッセージと同様に扱える。特に、会話を特定のチームメンバーに割り当てれば、顧客は短時間で適切な回答を得られる。さらに情報が必要な場合は、FrontをSalesforce、Pipedrive、HubSpotなどのCRMと統合できる。

顧客に返信する前に、同僚と相談する機能もある。チャットのようなインターフェイスで同僚にアットマークのメンションを送り、WhatsAppのスレッドの途中でインラインのチャットを開始できる。回答できる段階になったら、「返信」をクリックしてWhatsAppのメッセージを送信する。

Frontは「sales@yourcompany」「jobs@yourcompany」のような一般的なメールアドレスからスタートし、Facebook、Twitter、ウェブサイトのチャット、テキストメッセージとチャンネルを増やしてきた。

すでにFrontでテキストメッセージを使っているなら、簡単にWhatsAppを追加し、新しいチャンネルとして同様にサービスを利用できる。

[原文へ]

(翻訳:Kaori Koyama)

Gmail上で共有メールアドレスを管理できるChromeエクステンションHiver

Hiverは、jobs@yourcompany.comやsupport@、sales@といった一般的なメールアドレスで担当チームがコラボレーションするためのサービスだ。インボックス〔“受信トレイ”〕の共有といえばFrontがあるが、HiverではあらゆることがGmailの中で直接起きる。

たしかに、マルチプレーヤーのメーラーという点でFrontは優れているし、業績も良い。Frontはそれ自身がメールクライアントであり、その上でインバウンドのメールを共有できる。

しかし、新しいメールクライアントを使いたくないチームもある。Gmailのインタフェイスに慣れてしまって、ほかのに変えたくない人もいる。

HiverはChromeのエクステンションで、ユーザーのGmailのインボックスにたくさんの機能を加える。個人的インボックスだけでなく、チームのほかの人たちと共有するインボックスにもアクセスできる。メールを同僚の誰か一人に宛てたり、みんなが今何をしているかを見れたりする。

面倒なメールへの返事でヘルプが必要なときは、右カラムに注記を書き、@—の記法でチームメートに通知できる。コメントはすべてこのカラムに入るから、メールのスレッドが転送やCCでごたごたしない。

誰かが返事を書き始めるとHiveが衝突アラートを表示するから、顧客が返事を二通受け取るおそれがない。返事を早く書き送りたいときは、テンプレートを利用できる。メールを後で送る指定もできるし、ドラフト(下書き)を共有してみんなに見てもらえる。

最近Hiverは、単純なif/thenルールによる自動化を加え、会話を正しい人(宛先)に宛てたり、メールの分類を自動化したりできる。

Frontでもこういうことはすべてできるが、“Front for Gmail”を求める企業も少なくない。

Hiverは最近、Kalaari CapitalKae Capitalから400万ドルを調達した。インドの企業である同社は、社員がすでに50名いる。およそ1000社がHiverを使っていて、その中にはHubspot, Vacasa, Pinterest, Lyftなども含まれる。Hiverの顧客の多くは、アメリカの企業だ。

HiverはGmailがベースだから、使い続けるためにはG Suiteのユーザーであり続けなければならない。また、Hiverはモバイルよりデスクトップが向いている。モバイルアプリもすでにあるけど、機能はあまり多くない。

Hiverの機能は、SaaSとして提供される。料金は一人あたり月額14ドルからだ。自動化や、Salesforceの統合などは、さらに別料金になる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

コミュニケーション能力向上のためのレッスンをメールで提供するCommunicateBetter.io

これまでも優れたSaaSをいろいろ作ってきた有能な人たちが、今度は、あなたのコミュニケーション能力をアップするために、週に一回、計52回のレッスンを提供してくれることになった。会社の中や、今後のパートナー候補の人たちや、あるいはお客さんと、もっと上手にコミュニケーションできるようになりたい方はご注目を。このサービスの‘購読者’になると毎週メールで、コミュニケーション能力向上のためのアドバイスが送られてくる*。しかも、無料で。〔*: 一回のレッスンの内容(==テキスト)は、けっこう長い。〕

今は15の企業がこのサービスを支えていて、レッスンは各社が独自に作っている。今後参加企業は増えると思われるし、このサービス専門の新しい‘教育企業’が生まれるかもしれない。もちろんそんな企業からは、案内メールが送られてくるだろう。

ぼくがこのCommunicateBetter.ioというサービスに関心を持った理由は、Frontの人たちのアイデアが起源だからだ(サービスにFrontの名前は登場しない)。Frontはインボックスを共有するアプリおよびアプリケーションで、メールやTwitterやSMSによる通信がとてもスムーズにできるようになる。

2週間前にFrontの協同ファウンダでCEOのMathilde Collinに会ったとき、彼女はBen Horowitzの本、The Hard Thing About Hard Thingsにはまっていた。その本に、“企業が成長しているときは、コミュニケーションが最大の課題になる”、と書かれているのだ。

最近の彼女は、スタートアップの人たちに会うたびに、同じ質問をしているようだ…“ほかの人たちとうまくやっていくコツは何?”。彼女が知りたいのは、彼らのツールやワークフロー、それに人それぞれのユースケースだ。それは彼女のFrontをさらに良くするための情報収集だが、それだけではない。

コミュニケーションは企業の要(かなめ)だ。スタートアップの成功も失敗もコミュニケーションで決まる。コミュニケーションが上手なチームは生産性も高い。それに、多くのスタートアップが失敗するのは、顧客やユーザの獲得に失敗するからだ。

しかも、今はコミュニケーションツールに人気がある。Facebookは最近Facebook at Workをローンチしたし、コラボレーションツールのSlackは1億2000万ドルを調達した。でも、そんな大仰なツールを出るたびに試さなくても、CommunicateBetter.io がコミュニケーションのコツをいろいろ教えてくれるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))