Frontbackが新チームになって帰ってきた

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Frontbackコミュニティーにとって、今はちょっとした感情のジェットコースターだ。7月23日、同社は8月15日にサービスを閉鎖することを発表した。しかし、予想外の何かが起きた。新しいチームがFrontbackとそのサービスを引き継ぎ、8月15日以降も営業を続けることになった。

「これはまだ非常にフレッシュなニュースだ。いろいろなことがリアルタイムで動いている」とFrontbackの共同ファウンダー、Frédéric della Failleが私に言った。「私たちのコミュニティーの解決策が見つかったことを大変嬉しく思い、何千ものメッセージをもらって本当に感謝している。新チームはふさわしい時期に自己紹介するだろう。私たちはコミュニティーを大切にしたかったので、できるだけ早くニュースを届けた」。

閉鎖の発表直後に、匿名のパートナーが現Frontbackチームと交渉し、サービスを引き継ぐことになった。

「移行にはわれわれのチームが協力する。完了後は共同ファウンダーも私も一切関わらない」とdella Failleは言った。

新たな秘密のパートナーについて詳細を知ろうとしたが、契約内容は秘密であり、新チームは近々自己紹介するとのこと。よって新パートナーについてもっと知ることになるのは時間の問題だ。

ちなみに、Frontbackはスター投資家チームから400万ドル近くを調達し、サービス公開直後から大きな注目を集めた。2年間に300万ダウンロードと200万ユーザーを集めたが、ホッケースティック型スタートアップになるには不十分だったようだ。

現在のFrontbackウェブサイトにはこう書かれている:

最近私たちのコミュニティーにとって悪いニュースを発表したばかりなので、次に起きたことを信じられないと思う。

その前にまず、世界中から送られて私たちを泣かせたり微笑ませてくれた何千ものメッセージに感謝したい。みんな本当に素晴らしく、喜んで読ませていただいた。

しかし、何が起きたのか?話は簡単、Frontbackは続く!

あるパートナーとつい先ほど契約を結び、その人物はわれわれと同じくらいFrontbackが特別な存在であることを信じている。このパートナーは、Frontbackをみんなの瞬間を共用するさらに素晴らしい場所にすることを約束し、このプラットフォームを驚くほどよく理解している。われわれは移行がスムーズに行われるよう、できる限り新チームに協力する。

議論の中で、彼らはサービスの新しいアイディアをいくつも出しているので、ここで皆さんにお尋ねしたい。どうすればFrontbackをもっとよくできるのか?

みんなの意見を聞かせて欲しい。新チームは耳を傾けている。

#Dontstopthefrontback

いろいろお世話になりました。
— チームFrontback

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

内外両方のカメラで写真を撮影するFrontback、Android版アプリケーションをリリース

ついに話題の写真共有アプリケーションのFrontbackに、Android版が登場した。これまではiOS版のみがリリースされていた。ちなみにiOS版のみの提供を行っていたこの8ヵ月で、ダウンロード数は100万件にも達しており、Android版の公開により、さらに多くの利用者が詰めかけるのではないかと思われる。

ご存じない方のために説明しておくと、Frontbackというのは写真撮影用アプリケーションだ。但し、撮影対象に加えて、撮影するスマートフォンオーナーの姿もあわせたコラージュ作品が創りだされるようになっている(外側カメラと内側カメラの双方で撮った写真が1枚に組み合わされる)。

この数週間、Android版アプリケーションのテストをさせてもらっていたが、アプリケーションの宣伝文句通りの動作をすると言って良いと思う。iOS版を使っていた人がこちらを使っても違和感は感じないはずだ。Android上でもFrontbackの魅力をフルに味わえるようになっているわけだ。

但し、外見的にはAndroidアプリケーションらしい変更も加えられている。ボタンやメニューはAndroidガイドラインに沿ったスタイルになっている。Android版でたまたまFrontbackに出会った人は、もともとからのAndroidアプリケーションだと思うかもしれない。

尚、Android版で追加された機能もある。それはオフラインモードだ。Android版ではネットワークに接続していない状態でも撮影が行えるようになった。撮影した写真は、ネットワークに接続するまでFrontbackに保存されるようになっている。iOS版では次回のアップデートで実装されることになっている。

「Frontbackにおいては、メモリの問題がかなり大きなものでした。想定されているカメラの利用法を拡張する形式のアプリケーションだからです」と、Android版開発リーダーのGiovanni Vatieriは言っている。さまざまな機種が存在する中、各デバイスで最善の写真品質を利用することができるようにすることが、かなり難しかったようだ。カメラの性能と、空きメモリの管理を同時に行う必要があったわけだ。

さらに、Frontbackのユーザーインタフェースは、従来の写真アプリケーションと大幅に異なっているということも問題となった。アプリケーションを立ち上げると、2つに分かれた画面いっぱいに写真が表示された状態となる(他の利用者からの投稿が表示されている)。この場合も、Androidデバイス間で異なる縦横比が採用されていて、また解像度もそれぞれに異なっている現実に対応しなければならなかった。そうした問題のそれぞれについて、利用者の負担にならない形で解決していく必要があったわけだ。

Frontbackは、Android版のリリースを行う前に、iOS版のアップデートを頻繁に行っていた。いったんマルチデバイス対応としてしまうと、機能追加を行う際にはあらゆるデバイスに対応してバージョンアップを行う必要がある。そういった手間を減らす意味もあって、まずはiOS版で一定レベルにまでバージョンアップを行っていたわけだ

共同ファウンダー兼CEOのFrédéric della Failleは、いくつか現状の数値についてもアナウンスしてくれた。ダウンロード数が百万件に達したのは冒頭にも記した通りだ。加えて利用者数はこの2ヵ月で倍になっている。2014年1月比でいうと、写真のアップロード件数は3倍となっている。これはアクティブユーザーの利用頻度が一層上がってきていることを意味する。アプリケーションを熱心に利用してくれる人が増えたのだという言い方もできる。

その他の数値については教えてもらえなかった。Frontbackの利用状況について、詳細な分析を行うことはできないことになる。ただ、Android版のリリースが利用者数の拡大につながることは間違いあるまい。

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(翻訳:Maeda, H


どっちがいいか迷ったら友だちに聞いてみよう―PopはFrontback的な2枚の写真でアンケートを取るユニークなアプリ

どちらにしようか迷った経験は誰にもあるだろう。15歳以上でオンラインに友だちが多いなら新しいiPhoneアプリ、Popを試してみるとよいかもしれない。今日(米国時間2/26)正式にデビューしたこのアプリを使うと、2枚の写真を友だちに見せてどちらが良いか選んでもらうことができる。

Popはごくシンプルな投票アプリだ。既存のソーシャル・アンケート・サービスの PolarThumbLoopVotoなどに比べると選択の対象は2枚の写真だけで、機能はごく限られる。UIはFrontbackによく似ており、写真が上下に2枚表示される。二者択一でどちらかを選ばせるという点では昔のデート・アプリ、Hot or NotTinderを思わせる。

ユーザーは2枚の写真を撮り、質問を入力する。それから公開範囲を決める。オプションには「近くにいるユーザー」、「近くにいる友だち」、「友だち全員」の3種類がある。

ユーザーリストをスクロールして個別のユーザーを指定する機能も一応あるが、スクロールも遅く、検索もできないので、事実上個別指定はできない。この点についてはバージョンアップを待つしかない。

今のところPopのアンケート結果はFacebookやTwitterで共有できない。この点は早急に改善の必要がある。指定された相手がアプリをインストールしていない場合、アプリのインストールを促すテキスト・メッセージが届く。これも微妙なところで、こういうメッセージはたとえ発信者が友だちでもスパム扱いされる可能性がある。

開発チームのThomas Leeによると、このアプリは大学キャンパスをターゲットに開発されたのだという(むしろ高校生の方がターゲットとして適しているのではないかと思うか、私はもう若くないのでよくわからない)。

Lee、Khalid Karim、Alessia Vetteseの3人はトロントのNext 36‘というアクセラレータ・プログラムに参加してこのアプリを開発した。Leeによれば、「われわれはよく友だち『どっちのシャツ買おうか?』とか『今夜はどっちを着ていこうか?』とか尋ね合っている。しかし写真を撮ってFBメッセージやその他のメッセージシステムに添付するのは面倒な作業だ。Popはこの作業を能率化するアプリだ。これを開発した動機はわれわれ自身が使うためだった」と語った。

3人のチームはほぼ1ヶ月でこのアプリを開発した。さて次はこのアプリを実際に多くのユーザーに使ってもらうという課題に挑戦しなければならない。しかしPopは(現在のバージョンにはいろいろ制限があるものの)楽しいアプリだし、使い方は簡単だ。人気アプリのUIを真似したのもよい考えだ。将来に期待が持てると思う。

こちらから無料でダウンロードできる。.

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Frontback、日本でブーム―クリエーティブなユーザーに世界から注目が集まる

今日(米国時間2/13)、 Frontbackメジャーアップデートをしたが、この写真共有アプリには思いがけないことが起こっている。Frontbackの人気が日本、中国、ブラジルで爆発的に上昇しているのだ。実際Frontbackはアメリカより外国のユーザーの方が多くなっている。

アメリカでは、たとえばスーパーボウルの観客がそこにいたことを記念して自分と周囲を撮影するというような使い方が一般的だ。しかし電話インタビューで共同ファウンダー、CEOのFrédéricdella Failleは「日本のユーザーはもっとクリエーティブで、自己表現の手段としてこのアプリを使っている。アメリカとは非常に違う」と語った。

Frontbackの撮影フォーマットはかなり特殊なものだ。強い制限の中での表現ということでいえば、Frontback写真はビジュアルな俳句のようなものかもしれない。

日本ではユーザーコミュニティーが自発的に組織化を図っている。2月24日にはFrontbackミートアップが渋谷で開催されるという。Frontbackでの表現の可能性を熱心に追求しているパワーユーザーのHimesora氏も参加するとのこと。

この女性はアート、マンガ、グラフィティが大好きで、自画撮りにはいつも持ち歩いている紙で作ったニセの目を使うのがトレードマークだ。Frontbackで作品を撮るときにはそのシーンにあった紙にイラストした目を取り出してメガネの上に貼る。彼女はFrontback上のキャラクターを創りだしたといってもいいだろう(トップの写真)。

グローバル・フィード機能が追加されたので、世界のユーザーもHimesoraに気づいて興味を持ち始めた。アメリカ、メキシコ、南アメリカの多くのユーザーがHimesoraをフォローし、テキストや写真でコメントを寄せている。

他にもFrontbackにはユニークなユーザーがいる。Tamkaiは日常生活の一コマを写真とイラストで記録している。Willie Myersはわずか2枚の写真で物語を作っている。

Frontbackの開発チームは自分たちの新しいメディアがもつ力に気づいて驚いている状態だ。

Frontback写真の強いインパクトは、すべてフィルターなし、トリミングなし、フォトショップなし、本物の人々による本物の物語であるというところから生じるのだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


大人気の写真共有アプリFrontback、メジャーアップデートで日本語化―タイマーなど新機能も多数

ユニークな写真共有アプリ、 Frontbackがメジャーアップデートされた。 日本語など4ヶ国語がサポートされた他、通知画面と、写真撮影の際に画面内に表示させることができるタイマーなど多数の機能が追加された。

タイマー機能を有効にすると、フロントカメラはシャッターボタンを押してから5秒後に撮影される。スピード写真のブースのような仕組みだ。

このタイマー機能を使えばリアカメラをハンズフリーで撮影できるのでいろいろと面白い撮り方ができる。画面にはタイマーが表示されるのでポーズを決めたりジャンプしたりできる。自分でシャッターを押して自画撮りするよりずっと撮り方の可能性が広がるだろう。

共同ファウンダー、CEOのFrédéric della Failleは私の電話インタビューに答えて「これまで欲しかった機能をやっと実装できた」と語った。彼はまた「これでやっとバージョン1.0になった感じだ。通知パネル、人気の写真を見られるDiscoverタブ、それにコミュニティで人気の高い写真を選び出すアルゴリズムなどを追加することができた」と付け加えた。

実のところ、della Failleが「これがバージョン1.0だ」と私に言ったのはこれが3回目だ。実際、最初にApp Storeに公開されたバージョンは問題が多かった。4週間で開発されたというだけあって、コンセプトの実証プロトタイプのような出来栄えだった。写真撮影アプリとしてはよくできていたが、ソーシャル機能がまったく不十分だった。ユーザーのプロフィールも登録できず、フォローやフォロー解除の機能もなかった。

去年9月にやっとアップデートされ、こうしたソーシャル機能が追加された。 このときdella Failleは「これがバージョン1.0だ」と宣言した。しかしまだ重要な機能が欠けていた。コミュニティのサポートだ。

そこでFrontBackはコミュニティ・マネージャーとしてElissa Patelを、ユーザー関係担当者としてSpencer Chenをスカウトした。

この前後の数ヶ月、Frontbackはアプリの問題を解決するため意識的にPRを避けていた。たとえばDiscoverタブは先月追加されたのに、Frontbackからそれについての発表はなかった。

今回のアップデートではFacebookアカウントを利用したサインイン、日本語、スペイン語、中国語、フランス語対応、フルスクリーンでの写真表示、半透明ステータスバーなどが追加され、たしかに完成度が高くなった。

FrontBackは国際的に大ブームを呼んでいる。ユーザー数では日本、中国、ブラジルのほうがアメリカより多い。現在新規ユーザーの90%はアメリカ以外から来ているという。

最近のアップデートはユーザーの参加を促すのに非常に効果的だった。たとえばユーザーが1回アプリを起動するたびに12.5回「いいね!」を押している。12月から1月にかけてFrontbackのアクティブ・ユーザー数は2倍に伸びた。このスタートアップはいよいよ本格的な飛躍の時期を迎えたようだ。

Frontbackは短時間に熱心なユーザーのコミュニティを形成することに成功したが、中でも重要なのはアジアだ。日本のユーザーはアメリカのユーザーよりずっと熱心に利用しており、写真の共有数は4倍だという。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


口コミで急成長するFrontback。Twitterからのアプローチを退け、数百万ドルの資金調達を実施

Frontbackは、iPhoneの前面カメラと背面カメラの双方を使って撮影した写真を合成して、そしてシェアするためのアプリケーションだ。サービスの開始は8月だが、マーケティング費用を全くかけないまま、30万ダウンロードを達成してしまった。これはアシュトン・カッチャージャック・ドーシー、それに、ベルギーの首相らがFrontbacksを使った写真をTwitterなどに投稿して話題になったからだ。このFrontbackが、さらに次のステップに進んでいる。新たな調達ラウンドで300万ドルほどの資金を調達したのだ。また、このラウンドの前には、Twitterからの買収提案もあったのだとのこと。

Frontbackの共同ファウンダーであるFrederic della Failleは、調達額などを明らかにしていない(300万ドルほどというのは情報筋からの話だ)但し出資者はこれまでも出資してきたLerer Ventures、Index Ventures、そしてSV Angelで、ここに新たにCrunchFundのMichael Arrington(ファウンダー兼以前はTechCrunchの編集長も務めていた)、Fuel CapitalのChris Howard、Michael Birch、Charlie Cheever、そしてInitialized CapitalのHarj Tagger、Garry Tan、およびAlexis Ohanianなどのエンジェル投資家が加わっているそうだ。今回の資金調達は2012年6月に行われた91万ドルのシードラウンドに続くものだ。当時della Failleはソーシャルパブリッシングを提供するCheckthisを本業としていた。

Twitterでdella Failleにコメントを申し込んだが、断られてしまった。

「とくにお話することはありません」と、彼は言っている。「Aクラスの仲間たちと、素晴らしいプロダクトの開発に邁進しているところです」とのこと。

アプリケーションは、さらなる進化を遂げようと、数日前にアップデートされたところだ。アドレスブックを利用して友だちを探すことができるし、作成した写真はTwitterおよびFacebookに加えて、Tumblr、メール、およびSMSでも共有できるようになった。

友人からの最近のフィードのみ(スタッフのおすすめも下に表示される)を表示するパーソナライズド・フィードの機能も取り入れられている。フロントカメラと背面カメラのどちらが上にくるのかも設定でき、どちらのカメラで撮影するかの選択ができるようになった(すなわち両方共自分撮り写真にすることもできる)。また、未送信のデータを保存しておく機能も実装された。

機能追加により、利用者がより多くの時間をFrontbackとともに過ごし、そして投稿される写真の数が増えることを狙っているわけだ。

「無」からの急成長

Frontbackは、人気が急上昇するアプリケーションの特徴をすべて備えていたと言えそうだ。ファウンダーが従来の目的とは異なる道を選択して、そこでスタートアップの運命が大きく変わることの好例ともいえる。Frontbackのファウンダーは、もともとは写真とちょっとした投稿を簡単にシェアするためのCheckthisというサービスを運営していこうと考えていた。ベルギーで立ち上げられ、91万ドルのシード資金を手に、大きく成長するためにニューヨークに進出してきていた。

サービスがなかなか起動に乗らなかったからなのか(サービスはまだ提供されている)、それともdella Failleが勝負を賭けたいと願ったからなのか、della Faille自身による2013年3月のCheckthis投稿をきっかけに、Frontbackのサービスに注力していくこととなった。投稿された写真は、Williamsburgの住居兼共同作業スペースであったアパートで撮られたもので、ここからFrontbackが生まれることとなった。

#frontbackのアイデアはとてもシンプルなものです。それでいて、その瞬間をシェアするのにとても良いやり方だと思うのです。普通に撮った写真と、そしてそれを撮っている自分。今この瞬間に存在するすべてをみんなとシェアすることができるのです。何かしらの面白さが生まれるに違いありません。

この写真に説明などいらないとは思うけれど、敢えて書くならこんな感じ。「オレオレ。今はWilliamsburgのアパートにいるよ。ソファで寛いでいるところだ。オレの後ろにいるのは(よく探せば見つかるはず)PoutschのEtienne。何か仕事をしているらしい。

Frontbackを実現するためのアプリケーションを世に出すのに4ヵ月。資金も底を尽きかけていた。しかしアプリケーションは最初の一週間で20万ダウンロードを稼ぎ出し、拠点をサンフランシスコに移すこととなった。そしてFrontbackは次のInstagramなのかと言われるまでになった。

Frontbackを巡る状況は、サンフランシスコのDisruptでも大きく変わることとなった。ここでdella Failleは20万ダウンロード達成の事実と、瀕死の状況からの復活劇を報告した。そしてバックステージではどこかの部屋(きっとMike Arringtonの控室ではなかろうか)に閉じ込められ、そこでVCによる引っ切り無しの面会を受けることとなった。「誰もが何としてでも会おうとするという状況でしたよ」と言う人もいる。

こうした中でTwitterもFrontbackに興味を持ったというのも面白い話だ。IPOを成功させ、そしてエンゲージメントを高めたいと努力しているTwitterは、サービス開発や買収を矢継ぎ早に行うことで知られている。たとえばVineなども一例だ。またTwitterはメッセージング関連にも力を入れたがっているというもあり、Frontbackはこの面でもTwitterに寄与するものと考えられたのだろう。SMS経由ないし将来的に機能を拡張するDMにて、Frontbackの持つ仕組みを活用できると考えたに違いない。

またdella Failleと他のメンバーたちが、母国であるベルギーからわざわざ外国に出てきているというのも興味深い点だ。テック産業の隆盛はシリコンバレーに限るものではなくなりつつあるが(TechCrunchがベルリンでDisruptイベントを開催した理由もそこにある)、della Failleは「旧世界でチャンスをつかむのは、相変わらずとても難しいことなのですよ」と述べている。

「ヨーロッパでは、大きな夢は大言壮語として忌避されるような傾向もあります」とのこと。「誰もまじめに受け取ってくれないのです」。また、ヨーロッパでは細かい機能の開発が軽視されるようなところがあると思うとも話している。「Frontbackの機能を実現するのにいろいろと検討を行っていました。ヨーロッパにいれば、投資家からは写真が撮れれば良いのだから、さっさとリリースしろなどと言われたに違いないと思います」と話していた。

今後の成長を見据えて、iPad用およびAndroid用のアプリケーションも出てくるだろうと思われる。ただ、すぐにというわけではないようだ。今後もますますカメラ関連アプリケーションが登場してくる中で、Frontbackはベストでありたいと願っている。そして多くのユーザーを掴みたいと考えているのだ。「プロダクトのデザインが非常に重要になってくると思います。現在、デザイン面の検討に懸命に取り組んでいるところなのです」とのことだった。

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(翻訳:Maeda, H