元インキュベイト山田氏が独立し、10億円規模の新ファンド「Full Commit Partners」設立へ

Full Commit Partners代表の山田優大氏

インキュベイトファンドのアソシエイトとしてスタートアップ投資を行ってきた山田優大氏は7月3日、主にシードステージのスタートアップを対象としたVC「Full Commit Partners」の設立を発表した(1号ファンド組成は5月16日)。

Full Commit Partnersの投資対象は、原価構造改革、IT・新技術の活用、行政や国との連携を切り口に既存産業の改革に取り組むシードステージのスタートアップだと山田氏は話す。同ファンドはすでに4社へ投資済みだ。

その名の通り、Full Commit Partnersはいわゆる“ハンズオン”を超えて、投資先の経営に深く関わるフルコミット投資を信条としている。そのため、同ファンドではポートフォリオを絞り込み、山田氏が1人でフルコミットできる10社程度に投資対象を絞るという。

投資先の選び方について山田氏は、「“人”に張る。成功する経営者は、熱い情熱を持ち、仕事に対して深くコミットメントでき、PDCAを回せる地頭をもち、ビジネスを行う領域について深い知見をもつ人だと思う。そういった人を発掘したい」と語る。

山田氏は2012年にグリーへ入社。社長室にてコーポレートブランディングや管理部門の予算管理などを担当後、同社の財務戦略部に異動。新規事業の立ち上げに興味をもった山田氏は、2016年にインキュベイトファンドに参画した。

Full Commit Partnersは2018年5月にファーストクローズを行い、インキュベイトファンドからの出資と自己資金により約5億円を調達。年末のファイナルクローズまでに最大10億円の資金調達を目指すという。