Samsung Galaxy Z Flipが示すフォルダブルの進むべき方向

買い物は自己責任で、というのは、新しもの好きの人のためにあるような原則だ。しかし、Galaxy Foldが市場に受け入れられるのを難しくしていたのは、単純に価格だった。なんども延期された後、ようやく一般向けに発売されたとき、そのデバイスは警戒心に包まれていた。そうなった要因は数多く、実績のないデバイスに2000ドル(約22万円)を支払ったからと言って、それを信任したと言えるような単純なものではなかった。

とはいえ、そんなデバイスを衝動買いする気持ちも理解できるものだった。何年もの間、フレキシブルなディスプレイに期待を抱かせた後、Samsung(サムスン)は、ほぼ10年続いた板状のスマホの後に何が来るのか見せてくれたのだから。

関連記事:サムスンが縦折りスマホ「Galaxy Z Flip」を発表

そんなGalaxy Foldの、ほぼ1年後に発表されたGalaxy Z Flipは、同じカテゴリーの中でも、洗練された外観をまとっている。発表の後、午後にわずかながら製品に触れられる時間があった。まだ、フォルダブルなスマホのあるべき姿だと自信を持って言える段階ではないが、間違いなく正しい方向への重要なステップのように感じられる。

改善点は大きく次の3点に集約できる。

  • 価格(機能は別として)
  • フォームファクター
  • 耐久性

後ろから見ていこう。

ある意味Z Flipは、サムスンの罪滅ぼしとも考えられる。ディスプレイは、なんと、ガラスで覆われている。同社はその詳細について詳しいことを明らかにしていないが、折り畳み機構も含めて、Z Flipは前任機よりもかっしりとしたものに感じられる。作りも頑丈そうだ。実際、さまざまな角度で開いたままにしておくことができる。閉じるには、開くときよりも大きな力が必要で、そのあたりは良くできている。

そして閉じるときにも、きしむような音はしない。ただし、まだ折り目ははっきりと見える。

6.7インチのディスプレイは、一般的なスマホの中でも表示面積が広い方に属する。しかし、いったん閉じれば、かなり快適にポケットに収まる。以前に2つ折りの携帯電話を使ったことのある人(つまり、だいたい30歳以上の人)なら、その魅力もわかるだろう。Foldの場合、もともと長いフォームファクターで、閉じてもまだ長いままだった。

ただし、閉じた際にはかなりの機能が失われる。Flipの画面は、かなり小さなものだけとなる。むちゃくちゃ便利というわけではないが、必要最小限のものが表示できる。完全なディスプレイの代わり、Flipの画面底部角には、小さな窓のようなディスプレイがある。時計やバッテリー残量のようなものに限って言えば、こには最適な表示場所だ。他の情報を表示することも可能だが、それには若干無理があるのは否めない。

指紋センサー付きの電源ボタンをダブルタップすると、そこは自撮り用の画面になる。自撮り用としては、あまりよくできていない。写真のフレーミングがうまくできているかどうかは判断できるものの、それ以上のことは分からないからだ。

1380ドル(約15万円)という価格は、Razrの1499ドル(約16万5000円)よりも、ちょっとだけ安い。もし私がモトローラの社員だったら、競合できる価格まで下げるだろう。Razrは、どことなく懐かしさを感じさせるものだったが、サムスンの製品は、そこから1世代リードしている。またかなり堅牢なデバイスとして登場してきた。

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相対的なものとはいえ、価格を下げたのは、もちろん手を抜いた製品を意味するわけではない。ただし、最高にハイエンドなスペックを誇るGalaxy S20 Ultraと比べれば、だいぶ見劣りする。いちばん目立つのは、5Gに対応していないこと。すでにフラグシップモデルに5Gを搭載している企業の、未来志向のデバイスとしては、ちょっと不釣り合いにも感じられる。何よりもサムスンとしては、Foldから派生した製品を、低価格にすることで差別化しようとしているのだろう。

まだ、普通の消費者にフォルダブルの購入を実際に薦めようという気にはならないものの、Flipは、このようなフォームファクターを主流にするための、力強い一歩を踏み出した製品のように感じられる。もしかすると、今から1世代か2世代後には、もうこれが普通になっている、ということもあるかもしれない。

今回は延期はなさそうだ。Flipは2月14日に発売される予定だ。フリップ式にとって幸せなバレンタインデーになりそうだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

MotorolaのRazrは10万回折りたためなかった

Galaxy Foldは、この芽生えたばかりの折りたたみ式という新しいカテゴリーの前兆のような存在だっや。その魅力的で前途有望な製品は、記者たちに渡したレビュー機の破損に悩まされ、Samsung(サムスン)は設計図を描き直して丈夫なモデルを作った。しかしそのバージョンにもやはり問題があり、初日からユーザーを悩ませた

言うまでもなく他社はこの機会をとらえて、自分たちのやり方を見直した。その一例としてHuawei(ファーウェイ)は、安全を期すだけのために約束していたMate Xのリリースを遅らせる、と公表した。注意と用心は山のようにあるが、やはり折りたたみ式は魅力的なフォームファクタなのだろう。しかし多くの人たちは、間違いなくRazrは違うだろうと期待した。

関連記事: A false start for foldables in 2019…2019年の折りたたみスマートフォンのスタートはフライングだった(未訳)

Galaxy Foldのストレステストのときと同じような折りたたみ端末であるRazrの登場に、CNETは待ってましたとばかり食らいついた。そのデバイスは10万回を超える折りたたみに耐えたというが、Motorola Razrは今週のテストで激しく失敗した。CNETが配信する動画の最初のタイトル「Motorola Razrはテストで10万回の折りたたみに達しなかった」は、そのデバイスの失敗を正しく伝えていない。現在のタイトルは「MotoのRazrは27000回の折りたたみで壊れた」だが、ヒンジ(蝶番)が27000回の折りたたみをやや超えたあたりで、ぐらぐらしてきている。それは、わずか4時間足らずのことだ。Galaxy Foldの14時間におよぶテストに比べると、あまりにも差は大きい。

しかし、たった1回のテストで評価を下すべきではないが、実際のところすでに発売された製品にも関わらずネットなどでのレビューが少なすぎる。それだけでも用心すべき理由にはなるが、なにしろ新しいフォームファクタの第一世代の製品ならそれも当然だ。この折りたたみ式を買った人がすでにTwitterに登場してヒンジの音が大きいと文句を言っている。たかが音だが、良い評価ではない。

これはRazrをたたむときのヒンジ(蝶番)の音だ。いい音ではない。1500ドル(約16万5000円)のスマートフォンにしてはちゃちくて安っぽいヒンジだ。店員の女の子は、すぐ壊れそうで使うのがこわいと言ってた。

Galazy Foldの場合と同じくMotorolaのRazrも、注意書きの多い取説が付属するだろう。Foldより安いとは言っても、1500ドル(約16万5000円)だ。子供用手袋をして持つべきものに支払うお金としては高額だ。今後数週間でさまざまな評価や反応が出てくると思うが、それは製品の最初の発表で盛り上がった期待を上回るような、Motorolaが喜ぶ報道にはならないだろう。

ところで、300ドル(約3万3000円)のMoto Gはいかがでしょうか?

画像クレジット: Motorola

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

折り畳みスマホのGalaxy Foldがカナダでも発売へ

Samsung(サムスン)のGalaxy Foldは、さまざまな意味で非常にユニークなスマートフォンだ。最も明白な差別化要因は、それが折り曲げられる7.3インチディスプレイを搭載し、フレキシブルな有機ELスクリーンのおかげで継ぎ目が見えないことにある。また、価格的にもスマートフォン市場の最上位に位置していることから、ローンチ時に限られた市場にしか投入されなかった理由がわかるだろう。同社によると、顧客の関心の高さが最初の出荷台数を増やすのに役立ち、さらに米国時間11月28日のカナダでの予約開始につながった。

もちろん、その価格は高価だ。Galaxy Foldの価格は2599.99カナダドル(約21万円)からだ。これは、十分なスペックのコンピューターと同程度の価格だが、これは米国での販売価格とほぼ同じ。予約注文はトロントにあるサムスンのEaton Center(イートンセンター)、Sherway Gardens(シャーウェイガーデンズ)、Yorkdale(ヨークデール)だけで実施される。サムスン直営店での販売は12月6日から開始され、予約注文している場合には同日のピックアップが可能だ。

サムスンのGalaxy Foldのローンチにはトラブルがあり、複数のレビュアーが問題を報告したことを理由に、発売は中止された。その結果同社は、折り畳み動作のためのヒンジ部分にほこりが入らないようにキャップを追加したり、ベゼル下に保護スクリーンを回り込ませるなど、端末を再設計した。とはいえ、TechCrunchのBrian Heater(ブライアン・ヒーター)が新しいレビュー用デバイスを試用したところ、ディスプレイに問題が発生している。

なお、サムスンは「Fold Premiere Service」を無料で提供する。これは使用方法に問題がない場合に、画面交換を割引価格で提供したり、あるいは標準的な無償修理を提供するものだ。全体的に見て、これは第1世代のデバイスであると同時に、リスクをいとわないユーザーにとっては、まったくユニークなテクノロジーであるともいえる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Galaxy Fold向けのコンシェルジュサービスが米国でスタート

Samsung(サムスン)のGalaxy Foldの発売とともに、Premiere Serviceが発表された。端末の強化と多くの警告ラベルに加えて、問題があった場合に備えて24時間のケアサービスが発表された。

私がテストした限りでは、オリジナルのGalaxy Foldにはなんの問題もなかったが、正式発売された端末ではたった1日で問題が発生した。サムスンはユーザーに慎重に端末を使わせようとしており、また私のケースと同様の問題は特に広まっていないように思える点は、同社にとっていいニュースだ。とはいえ、2000ドル(約22万円、あるいはそれ以上)もする大規模なベータテスト中のスマートフォンには、この手のサービスが必要だと感じられる。

そしてGalaxy Foldが米国で発売されてから2週間後、Premier Serviceが開始された。Sammobileによると、新しいソフトウェアアップデートによりFold Concierge(フォールド・コンシェルジュ)が追加され、電話やビデオチャットによるサポートが利用できる。それだけでなく、149ドル(約1万6000円)のディスプレイ同日交換サービスまで、サービスは多岐にわたる。これは多くの場所で、持ち込みでの交換が可能だ。

これは大手家電メーカーにとって、かなりユニークなオファーだ。個人的には、標準的なフラッグシップスマートフォンの2倍の価格がする、第1世代のデバイスの購入はお勧めできない。しかしもしその気があれば、サムスンはホットラインを提供する。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

折り畳みスマホGalaxy Foldが使用1日でディスプレイに問題発生、現在調査中

先週、Samsung(サムスン)からGalaxy Foldがようやく発売された。改良版の目的はただひとつ、ディスプレイが壊れないようにすることだった。実際、私自身もこの問題にはついては何千語も記事を書いてきた

しかし新しいFoldにも小さな問題が起きてしまった。使用し始めて1日後、デバイスをポケットから取り出すとロック画面のチョウチョの2枚の羽の真ん中あたりに小さな斑点が見えるのに気づいた。原色が入り混じった不定形のシミで記事トップの画像がそれだ。下にクローズアップの写真も貼っておいた。はっきりした写真を撮るのに苦労する程度の小さなもので直径は1センチもなかった。

close foldそもそもFoldが出直さざるを得なかった前回の折り畳みディスプレイの欠陥(片側が真っ暗になるなど)に比べれば、今回現れたシミはそれほど大きな問題ではない。ではあっても使用開始から27時間でこれでは愉快ではない。私はデバイスをコンクリートに落としたり、水没させたり、踏みつけたり、その他サムスンがしてはいけないと警告しているような行為は何ひとつしていない。

いずれにせよサムスンは私のデバイスを(おそらくは韓国で)分解して詳細に原因を調査中だ。なにか判明すれば報告する。

サムスンはGlaxy Foldの使用にあたって注意を促していた。今回のバージョンの発表に先立ってビデオを発表し「取り扱いはやさしくしてください」と呼びかけていた。Foldに付属している注意書きによれば以下のようなことをしてはいけないという。

  • ディスプレイ表面に強い圧力をかける
  • 畳む際にカギのような異物を挟み込む
  • 水、埃にさらす
  • 標準のスクリーン保護シートの上にさらに保護シートを貼る
  • デバイスをクレジットカードや医療機器などの近くに置く

しかし私はそういうことは何ひとつした覚えがない(水を飲ませたり真夜中を過ぎてエサをやったこともない)。仔細に点検しても保護ラミネートには傷や凹みは見られなかったのでいったい何が起きたのか見当がつかない。

通常のスクリーン交換は149ドル(約1万6000円)だが、「ガイドラインに従った正常な使用にともなう故障」と判斷されれば無料で修理してもらえるかもしれない。

この故障がごくまれなもので、単に私が不運だったのかどうかも今のところ不明だ。今週末には多数のFoldが北米で利用され始めるからこの点についてもさらに情報が得られるだろう。

ハイテク機器のレビューを仕事にしていればこうした問題はどうしてもおきてしまうことを知っている。新しいヘッドフォンが空き缶を叩くような不快な音をたててるので交換してもらったこともある。初期ロットには製造上の不具合が起きがちだ。なんらかの製造上の欠陥であれば多くの場合、保証の対象となる。

今回の問題については無料修理の対象となるか149ドルの追加出費となるかも含めサムスンの対応が判明次第報告する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

5カ月遅れで折り畳みスマホのGalaxy Foldが米国発売

遅れに遅れていた折り畳みスマートフォンGalaxy Foldが発売される。当初は4月22日の発売を予定していたが、複数のレビューによるデバイスの破損が報告された後、発売が延期されていた。Samsung(サムスン)はすぐにユーザーを非難したが、結局事態は振り出しに戻った。

数カ月後、サムスンは9月発売という大まかなスケジュールを提示した。そして同社は拠点となる韓国にて、数週間前にGalaxy Foldを発売しこの目標を達成した。北米でも同じように、サムスン初の折り畳み式(そして実際には、最初の「一般市場向けの」折り畳み可能な)スマートフォンが米国時間9月27日に発売される。

この端末は、AT&Tを通じたキャリアブランドで、あるいはBest Buyなどの小売店ではアンロック版として販売される。また、同社は最初の予約をキャンセルした理由の一部かもしれない「Galaxy Fold Premier Service」も提供している。基本的に、サムスンは2000ドル(約22万円)で端末を購入したユーザーの問題を個人的に助けたいしたいと考えている。

注目すべきは、サムスンは高価な新デバイスを壊さないための方法を紹介する「Galaxy Foldの取り扱い」という動画を公開したことだ。同社はGalaxy Foldが最初に出荷された時から改良を加えているが、一般的なスマートフォンよりはいまだに脆弱である。

サムスンによれば「軽いタッチで」使ってほしいという。そして、やや面倒な「極端な圧力をかけないこと」という注意書きもついている。これらは、製品の耐久性を裏付けるようなものではない。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

サムスンがGalaxy Foldの米国での以前の予約をキャンセル

よいニュースは、Samsung(サムスン)がGalaxy Foldの初期問題を解決し、まず韓国からリリース日を迎えることだ。悪いニュースは、同社は米国での最初の予約注文をキャンセルしたことだ。ただ救いがあることに、もしあなたがアーリーアダプターなら、サムスンはお詫びとして250ドル(2万7000円)ぶんのクレジットを贈ってくれる。

サムスンは、同社初の折り畳みスマートフォンが9月6日から韓国向けに出荷を開始すると発表した直後に「顧客満足度を再検討するために時間をかける」と通知した。これは既存の予約注文のキャンセルなどを含む。「容易な決断ではないが、正しいことだと信じている」と同社は記載している。

TechCrunchはこのニュースをサムスンに確認したが、同社は顧客へのメールにて回答している。また、問題修正されたGaalxy Foldを購入する人のために「新しいGalaxy Fold Premier Service」を提供するとも記されている。初期バージョンの端末がレビューでいくつかの問題が発覚した後、2000ドル(約21万円)の新型スマートフォンで購入者が何らかの問題に遭遇した場合に、同社は間違いなくそれに対処したいと考えている。

サムスンは、韓国以外の地域での具体的な発売日を発表していないが、米国を含む複数市場では「数週間後には」Galaxy Foldが発売され、これは9月の早い時期となる予定だ。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

折り畳みスマホGalaxy Foldは韓国で9月6日発売、米国などは数週間後

最初の計画から5か月経った今、Samsung(サムスン)のGalaxy Foldがついに発売された。ほとんど発売と言うべきか。数カ月前には9月という大まかな発表があり、そして米国時間9月4日の発表では、本国の韓国では9月6日発売となった。米国は「数週間後」だそうだから、もうちょっと待たなければならない。フランスやドイツ、シンガポール、そして英国もだ。

このハンドセットにはブラックとシルバーの2タイプがあり、そして「一部の国」では5Gバージョンがある。つまりサムスンとしては3つ目の次世代通信規格5G対応機だ。

モバイル業界をずっと追ってる人なら、この機種にまつわる因縁話をよくご存知だろう。サムスンはこの初めての消費者向け折り畳み携帯電話と称する機種の発売を今春としていた。でもその未来は、同社が期待したほど早くは訪れなかった。レビュー用のデバイスが何度か出たが、いずれも壊れて送り返された。最初の何回かの問題報告と非難のあとでサムスンはやっと自社の責任を認め、開発は振り出しに戻った。

サムスンは「これまでの数カ月間、サムスンはGalaxy Foldに磨きをかけて、最良のユーザー体験の確実な提供に努めた。その結果Galaxy Foldはデザインを変えただけでなく、消費者のありとあらゆる使い方の可能性を想定して改良を図った」と説明している。

明らかに同社はこの経験を「機会」と捉えている。そして、これらの問題を解決してから消費者に提供するという姿勢により、今度こそ非難を避けようとしている。問題の修復については、すでに前の発表で述べている。画面の保護層をベゼルの下まで延ばして、消費者がそれをはがせるフィルムと間違えてディスプレイを壊さないようにした。また、折りたたみのメカニズムのところはギャップを狭くし、微粒子がスクリーンの裏に落ち込まないようにした。

満を持した折り畳み式スマートフォンは、お値段2000ドル(約21万4000円)から。今ならサムスンのサイトで予約できる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

サムスンの折り畳みスマホGalaxy Foldは9月にリリース

Galaxy Foldがステージ上で発表されたとき、Samsung(サムスン)は「次のビッグなもの」と触れ込んだ。同社はレビュー用に端末を貸し出し、発売に備えた。そしておかしなことが起きてしまった。端末が壊れ始めたのだ。複数のレビュー用端末がスクリーンが壊れた状態でサムスンに返された。

確かにサンプルの数としては少なかった。当初サムスンはレビュワーを非難した。しかし結局は、同社が故障を全体的に調べなければならないほど懸念すべきことが十分にあった。そしていま、当初予定していたリリース日から3カ月がたち、同社は長らく延期されていたGalaxy Foldについてようやく明確な情報を出した。Galaxy Foldを(たぶん2019年の)9月に発売すると発表した。具体的な日にちはまだ示されていない。しかし、少なくともここしばらく耳にしていた「間もなく」というタイムラインよりはましだ。

修正箇所は我々が当初思った以上にあった。下にサムスンが示した詳細を挙げる。

  • Infinity Flex Displayの表面にある保護レイヤーを、ベゼルを超るように広げた。これによりこの保護レイヤーがディスプレイの構造上不可欠なもので、取り除かれるものではないことを分かりやすくした
  • 折り畳みやすさを維持しつつ、ゴミなどからデバイスをさらに保護する補強材を加えた
  • ヒンジ部分の上部と下部に新たに保護キャップを加えて強化した
  • Infinity Flex Displayの下に追加のメタルレイヤーを加えてディスプレイの保護を強化した
  • ヒンジとGalaxy Foldのボディ部分の間のスペースを狭くした

1つ目の修正については、レビュワーが仮のものだと思って保護レイヤーをはがしてしまったことに対応するものだ。繰り返しになるが、サムスンはこの点についてレビュワーの責任だとしたが、最終的には表面のレイヤーがスクラッチ防止のためにGalaxyのデバイスに付いてくるラミネートにまさにそっくりだとする非難を受け入れた。修正では保護レイヤーの角がなくなり、これによりレイヤーをはがしたいという誘惑をなくしている。

一方、2つ目から4つ目までは、ごみがヒンジの間に入ることに対する修正だ。ゴミがディスプレイの裏に入ってしまうとタッチスクリーンを押すことでごみも押すことになり、その過程でタッチスクリーンにダメージを与えてしまうかもしれない。

「サムスンはプロダクトのデザインの完全査定に時間をかけた。必要な改良を加え、改良を確かめるために厳しいテストを行った」と同社は書いている。おそらくサムスンは数年前のGalaxy Note 7の失敗で学んだのだろう。プロダクトの販売を急いだあまり、同社は結局このファブレットで2回目のリコールを実施することになり、最終的にこのプロダクトの生産を中止した。

今回のGalaxy Foldの問題は正式に発売される前に発見されたので、サムスンの決算にはGalaxy Note 7のときほどには影響を及ぼさないだろう。しかしながら、今回の問題を多くの人が初期の折り畳みデバイスに起こることと捉えた。この件を受けてHuawei(ファーウェイ)が折り畳みスマホであるMate Xの発売を棚上げして追加の厳しいテストを行うことになったのは明らかだ。

多くの小売店がGalaxy Foldのプレオーダーをキャンセルした。証明されていないプロダクトに2000ドル払うことについて、今回の問題はプレオーダーした多くの人に再考を促したようだ。サムスンはFoldをニッチなものとして売り出す準備が整っていたようだったが、今回の件は最終的にそれを台なしにしてしまったかもしれない。

リリースについての詳細は発売近くに案内する、としている。2週間後に開催するイベントのステージがまさにその大きな発表の場になるかもしれない。

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(翻訳:Mizoguchi)

サムスンのGalaxy Fold問題は解決との報道、さて次は?

Samsung(サムスン)のCEO、DJ Koh(DJ・コー)氏は最近のインタビューで、同社はGalaxy Foldの問題修正に懸命に取り組んだと語った(彼はまた「人々は5年以内にスマホを使わなくなっているだろう」とも語った。しかしそんなこと誰がわかるだろう?)。そして今、Bloomberg(ブルームバーグ)の報道によると、当初予定されていた発売から2カ月たってサムスンはようやく問題修正で最終仕上げを行ったようだ。

そして次はどうなるか。まだ発売日は発表されていない。確固たる発売のタイムラインは数週間以内に発表されるだろうとの約束だったが、もう何カ月もたったかのようだ。しかしGalaxy Foldの発売準備がようやく整った、とブルームバーグに語ったこの問題に詳しい人たちは、今後のタイムスケジュールについて新たな情報は提供していない。

その代わり、サムスンの計画は、少なくとも最初のフォーダブル端末はホリデーシーズンに間に合わせる、というもののようだ。2000ドル以下、というのはクリスマスの小さなプレゼント用としてはかなりヘビーだ。

サムスンがGalaxy Note 10のイベントを8月7日に開催すると公にしたことを考えると、Galaxy Foldのリリース日をそのイベントで発表しようとしているのかもしれない。第4四半期まで発売されない、ということでなければの話だが。

もちろん、サムスンは過去にもっとひどい体験をしている。Galaxy Note 7の失敗はタイミングとスコープという両方の点で大きな過ちだった。しかし、当初Galaxy Foldでトラブル続きだったのは、サムスンの手法に問題があることを示しているかのように思える。Huawei(ファーウェイ)はこの件を、Mate Xについてよりしっかりしたテストを行う機会として活用した。いずれにしても、革命は世に出てくるまで予想より時間がかかるだろう。

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(翻訳:Mizoguchi)

Samsung、「Foldで問題を起したのは残念、折りたたみディスプレイ開発は続行」

The Independentによれば、Samsungのモバイル事業のCEO、DJ Koh氏はジャーナリストとの会見で同社の最近のGalaxy Foldのハードウェア問題に触れ、「残念だった。十分な準備が整う前に出荷してしまった」と述べた。

この感想には誰も異存がないだろう。Samsungが何年も前から予告していた折りたたみ式ディスプレイだが、われわれも報じたとおり、 出荷は時期尚早だった。折りたためるディスプレイはここ10年のモバイル・デバイスで最大のイノベーションになるはずであり、Samsungは何がなんでも一番乗りしたかったらしい。一般販売前に配布した評価用のデバイスにはたちまち多数の故障が見つかり、Samsungは急ブレーキを踏むことを余儀なくされた。

当初Samsungは問題を一部のレビュアーのせいにしようとした。しかし不具合が広範囲に発生していることを知り、結局はディスプレイ自体に問題があったことを認めた。Samsungの最初のフォールディング・スマートフォンが発売されるはずだった期日を過ぎて2月以上になるが、まだ出荷時期が発表されていない。もっともSamsungは近々はっきりした出荷時期を発表すると約束している。

Samsungは折りたたみ式スマートフォンの出荷がキャンセルされたという噂を強く否定している。 Koh氏もプレス・ミーティングで次のように述べた

われわれは現在もSamsung Foldの出荷準備を続けている。私がミスを犯したことは認めるが、折りたたみできるディスプレイは復活を目指している。現在2000台以上のデバイスがあらゆる条件でテストされている。われわれはすべての問題を検討している。一部の問題は部内の開発プロセスでは認識されていなかったが、多数のテスターのおかげではっきり知ることができた。

今回もKoh氏はFoldの新しいリリース期日は明らかにしなかったが、情報によればNoteの次世代バージョンはこの8月にリリースされるという。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

Galaxy Foldの発売準備は整った、とサムスン副社長が明言

2月に私は質問を投げかけた。「折り畳みスマホを受け入れる我々の準備は整っている。しかしスマホのほうの準備はできているか?」。この問いに対する答えは、これまでのところ「あんまり」だった。Samsung(サムスン)のGalaxy Foldはいくつかのレビュー機が壊れて発売が延期されていた。そして先週、Huawei(ファーウェイ)はサムスンを引き合いに出しながらHuawei Mate Xの発売見合わせを明らかにした。

しかし少なくともサムスンは、当初の発売日を2カ月過ぎて、ようやく折り畳みスマホをリリースする準備が整いつつあるようだ。「ディスプレイの問題の大半は解消した」とSamsung Display(サムスン・ディスプレイ)のKim Seong-cheol副社長は今週ソウルで開かれたイベントで聴衆に語り、さらに「Galaxy Foldの発売準備は整った」と話した。

サムスンはおそらく具体的な発売日について正式に発表する。同社が「数週間以内にリリース日を発表する」と約束してから数週間がたつ。当然のことながら、サムスンはGalaxy Foldの発売を急いではいない。最初のプレスによるレビューでさんざんな結果となり、同社は2回にわたるリコールというGalaxy Note 7の悪夢を繰り返したくない。

最初の発売延期の発表時、サムスンは2つの不具合を明らかにした。他のデバイスが出荷時につけているフィルムのように見えるスクリーンプロテクターと、ヒンジのジョイント部分の大きな穴だ。この穴からはごみがディスプレイの裏側に入り込み、ユーザーがフロント部分に圧力をかけたときに問題が生じるとされていた。

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(翻訳:Mizoguchi)

Galaxy Foldの販売時期は近日公開

Samsung(サムスン)は数週間、折り畳みスマートフォン「Galaxy Fold」について沈黙していた。少数のレビューユニットにて報告されていた、ディスプレイの問題を調査していたのだ。その修正がどれだけ難しく、また高価なのかは判断が難しいが、当初期待していたような報道とは異なることは確かだ。

しかし、サムスンでCEOを務めるDJ Koh氏は、いよいよそれについて話す準備ができたという。同氏はThe Korea Heraldに対し、「(デバイス内に混入した)物質による故障の調査が終わり、数日内に(ローンチに関する)結論に達する」と伝えている。

Koh氏が言及しているのは、ディスプレイの背面に入り込み、タッチスクリーンに圧力がかかった時にディスプレイを破損させる原因となった、折り畳み機構のギャップのことだ。

噂によれば、サムスンは今週か遅くとも来週前半には、発売時期に関する情報を公開するとされている。Koh氏は「遅れすぎることはない」とつけくわえており、Galaxy Foldが予測よりも早く販売されることを示唆している。

サムスンは遅かれ早かれ製品を発売したいと思っているはずだが、Galaxy Note 7のリコールのことを考えれば、事を急ぐべきではないことを思い出させてくれるはずだ。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter

のGalaxy Foldはフォルダブルにとって凶兆か?

Galaxy Foldについて、私はここでたくさん書いた。このデバイスを手元に置いて1週間経った後で、現在進行形のデバイスのサガとは無関係の入り混じった感情が残った。長すぎて読まなかったというタイプのこの記事は、有望だが若干洗練されておらず、手が出せないほど高価という第1世代デバイスについての話だ。

もちろん、我々がどうしてもこのデバイスをおすすめできなかった本当の理由はこのデバイスに伴う問題が大きい。サムスンは初期ユニットの一握りをレビュワーに提供し、そのうちのいくつかがスクリーンに損傷がある状態で返された。同社は当初その問題を軽く扱ったが、最終的には謝罪して把握できたことを発表し、発売日を後ろにずらした(新しい発売日はまだ公表されていない)。

Galaxy Foldは本来なら4月26日に発売されるはずだった。そして4月22日までは、サムスンは予定通り発売するという楽観的なタイムスケジュールでいた。しかしながら実際のところ、タイミングには常に疑問符がつきまとっていた。デバイスは公式には2月のイベントで公開された。1週間後のMWCでデバイスに近づいて見ることができたが、それでもガラスとビロードのロープの向こうに展示されていた。サムスンはまだプロダクトに自信を注入していなかった。

その後、ファーウェイが自前のフォルダブル(未発売)端末でるHUAWEI Mate Xのハンズオン機会を我々に提供した。ハンズオンの時間は限られていて係員がずっと我々の周辺をうろついていたが、それでもデバイスを手にすることができた。

さしあたって、サムスンは厳重封鎖モードだった。我々TechCrunchも含むレビュワーは同社の要請を受けてデバイスを返却した。端末貸し出し1週間というのは計画通りだった。というのもサムスンはその端末を別のレビュワーに貸し出すからだ。しかし相次いだ破損により、貸し出しは当面中止だろう。

特記すべきは、Galaxy Foldのディスプレイは驚くほど壊れやすいとする長い分解レポートを出したiFixitにレポートを取り下げるよう、サムスンが説得したことだ。レポートは、サイトの立場と分解におけるサムスンの役割について説明する長いノートに置き換えられている。

我々はGalaxy Foldのユニットを信頼できるパートナーから提供された。パートナーを通じてサムスンはiFixitに分解レポートを取り下げるようリクエストしてきた。我々には分解レポートを削除する義務や法的根拠はない。しかし我々がデバイスをより修理可能なものにするのに同盟関係にあるこのパートナーを尊重するという観点から、我々は正式にGalaxy Foldを購入できるようになるまで分解レポートを公表しないことに決めた。

もちろん、なぜこのレポートがサムスンをうんざりさせたかを理解するのは簡単で、すでに問題となっている状況にレポートがさらにかなりのダメージを加えていたと想像するのは難しい。我々は他の数十のサイトと同じくこの分解レポートについて記事化した。ディスプレイが十分に補強されておらず、スクリーンの後ろに埃がたまらなければ素晴らしいギアシステムだとするiFixitのレポートにより、個人的にはプロダクトをよく知ることができた。

実際、サムスンの初期発見はiFixitのものとかなり似通っていた。

ディスプレイに関して報じられた問題の検査から明らかになったことは、ヒンジ部分のトップとボトムへのインパクトと関連している可能性があるということだ。デバイスの内部にあるものがディスプレイのパフォーマンスに影響していることも明らかになった。

こうした調査結果から、Gorilla Glassのようなスクリーンをカバーするものがないこのプロダクトが実生活のストレスに耐えることができるのか、多くの人が懐疑的な目を向けることになった、コーニング社はすでにフレキシブルな素材の開発に着手していることを明らかにいしているが、サムスンは待つことにさほど興味がなかったようだ。

過去を振り返ると、テクノロジーをマーケットに持ってくるプロセスは、注意深く楽しみながら前に進め、その後、最終ゾーン前の数ヤードで潜在的に不注意のスプリントを行うようなものだ。サムスンはCES 2011からフレキシブルなディスプレイの技術を展示してきたが、今年に入って行く先に悪運の前兆を認識したのは疑いの余地がない。中国のRoyole(ロヨル)はすでにデバイスを立ち上げ、Galaxy Foldの発表があった翌週に、我々はファーウェイのハンドセットとTCLのリファレンスデザインを目にした。Xiaomi(シャオミ)はほぼ同時期に自社のプロジェクトを見せつけ、リークはMotorola(モトローラ)のような企業との競争を意識していることを強調していた。

サムスンは消費者向けデバイスを最初にマーケットに投入したかった。それは失策だった。しかし我々がこれまで指摘してきたように、サムスンは過去にもっとひどい経験をしている。これは主に2つの理由でGalaxy Note 7の第2幕ではない。

  1. プロダクトは公式に出荷されておらず、これらのデバイスは(かなり公式の)ベータ延長のようなものとして考えることができる。
  2. 何か爆発したわけではなく、Galaxy Foldは航空会社から禁止されていない。

しかし幅広くとらえると、2つの疑問がある。

  1. サムスンにとって何を意味するか
  2. カテゴリーとしてのフォルダブルにとって何を意味するか

私が考えるに、この2つの疑問への答えは同じだ。その答えとは、電話であるということだ。このカテゴリーは、消費者の需要によって生き死にするということで、サムスンの愚かな失策でではない。

ファーウェイは、自分たちがどんなことを成し遂げられるのかを示す絶好の機会を得た。継続している法的トラブルでMate Xを米国に持ってくるのが難しくてもだ。そして最初のGalaxy Foldがいかによく売れるかにかかわらず、サムスンはこの後に続くものを準備中だ。爆発問題が片付いた後、サムスンが巧みな横柄さでいかにGalaxy Noteを展開したか覚えているだろうか。8ポイントバッテリーの試験により、バッテリーの安全性を懸念から機能に変えた。

もちろんこれはサムスン、そしてGalaxy Foldにとって短期的には停滞となるだろう。サムスンが苦心して当初の問題を解決したと宣言し、発売日を正式に発表しても、消費者は賢くも用心深くなるだろう。今回のケースに応用できるGalaxy Noteの失敗から大きく学んだことがあるとしたら、それは企業が「すべてクリア」と宣言するのにかなり心を砕くことになるだろう、ということだ。Galaxy Note 7は2回リコールしたことを覚えておくべきだ。

しかしGalaxy Note 7のように、こうした初期の不運はフォルダブルの未来、またはサムスンの決算にほとんど影響を与えないだろう。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi)

のGalaxy Foldはフォルダブルにとって凶兆か?

Galaxy Foldについて、私はここでたくさん書いた。このデバイスを手元に置いて1週間経った後で、現在進行形のデバイスのサガとは無関係の入り混じった感情が残った。長すぎて読まなかったというタイプのこの記事は、有望だが若干洗練されておらず、手が出せないほど高価という第1世代デバイスについての話だ。

もちろん、我々がどうしてもこのデバイスをおすすめできなかった本当の理由はこのデバイスに伴う問題が大きい。サムスンは初期ユニットの一握りをレビュワーに提供し、そのうちのいくつかがスクリーンに損傷がある状態で返された。同社は当初その問題を軽く扱ったが、最終的には謝罪して把握できたことを発表し、発売日を後ろにずらした(新しい発売日はまだ公表されていない)。

Galaxy Foldは本来なら4月26日に発売されるはずだった。そして4月22日までは、サムスンは予定通り発売するという楽観的なタイムスケジュールでいた。しかしながら実際のところ、タイミングには常に疑問符がつきまとっていた。デバイスは公式には2月のイベントで公開された。1週間後のMWCでデバイスに近づいて見ることができたが、それでもガラスとビロードのロープの向こうに展示されていた。サムスンはまだプロダクトに自信を注入していなかった。

その後、ファーウェイが自前のフォルダブル(未発売)端末でるHUAWEI Mate Xのハンズオン機会を我々に提供した。ハンズオンの時間は限られていて係員がずっと我々の周辺をうろついていたが、それでもデバイスを手にすることができた。

さしあたって、サムスンは厳重封鎖モードだった。我々TechCrunchも含むレビュワーは同社の要請を受けてデバイスを返却した。端末貸し出し1週間というのは計画通りだった。というのもサムスンはその端末を別のレビュワーに貸し出すからだ。しかし相次いだ破損により、貸し出しは当面中止だろう。

特記すべきは、Galaxy Foldのディスプレイは驚くほど壊れやすいとする長い分解レポートを出したiFixitにレポートを取り下げるよう、サムスンが説得したことだ。レポートは、サイトの立場と分解におけるサムスンの役割について説明する長いノートに置き換えられている。

我々はGalaxy Foldのユニットを信頼できるパートナーから提供された。パートナーを通じてサムスンはiFixitに分解レポートを取り下げるようリクエストしてきた。我々には分解レポートを削除する義務や法的根拠はない。しかし我々がデバイスをより修理可能なものにするのに同盟関係にあるこのパートナーを尊重するという観点から、我々は正式にGalaxy Foldを購入できるようになるまで分解レポートを公表しないことに決めた。

もちろん、なぜこのレポートがサムスンをうんざりさせたかを理解するのは簡単で、すでに問題となっている状況にレポートがさらにかなりのダメージを加えていたと想像するのは難しい。我々は他の数十のサイトと同じくこの分解レポートについて記事化した。ディスプレイが十分に補強されておらず、スクリーンの後ろに埃がたまらなければ素晴らしいギアシステムだとするiFixitのレポートにより、個人的にはプロダクトをよく知ることができた。

実際、サムスンの初期発見はiFixitのものとかなり似通っていた。

ディスプレイに関して報じられた問題の検査から明らかになったことは、ヒンジ部分のトップとボトムへのインパクトと関連している可能性があるということだ。デバイスの内部にあるものがディスプレイのパフォーマンスに影響していることも明らかになった。

こうした調査結果から、Gorilla Glassのようなスクリーンをカバーするものがないこのプロダクトが実生活のストレスに耐えることができるのか、多くの人が懐疑的な目を向けることになった、コーニング社はすでにフレキシブルな素材の開発に着手していることを明らかにいしているが、サムスンは待つことにさほど興味がなかったようだ。

過去を振り返ると、テクノロジーをマーケットに持ってくるプロセスは、注意深く楽しみながら前に進め、その後、最終ゾーン前の数ヤードで潜在的に不注意のスプリントを行うようなものだ。サムスンはCES 2011からフレキシブルなディスプレイの技術を展示してきたが、今年に入って行く先に悪運の前兆を認識したのは疑いの余地がない。中国のRoyole(ロヨル)はすでにデバイスを立ち上げ、Galaxy Foldの発表があった翌週に、我々はファーウェイのハンドセットとTCLのリファレンスデザインを目にした。Xiaomi(シャオミ)はほぼ同時期に自社のプロジェクトを見せつけ、リークはMotorola(モトローラ)のような企業との競争を意識していることを強調していた。

サムスンは消費者向けデバイスを最初にマーケットに投入したかった。それは失策だった。しかし我々がこれまで指摘してきたように、サムスンは過去にもっとひどい経験をしている。これは主に2つの理由でGalaxy Note 7の第2幕ではない。

  1. プロダクトは公式に出荷されておらず、これらのデバイスは(かなり公式の)ベータ延長のようなものとして考えることができる。
  2. 何か爆発したわけではなく、Galaxy Foldは航空会社から禁止されていない。

しかし幅広くとらえると、2つの疑問がある。

  1. サムスンにとって何を意味するか
  2. カテゴリーとしてのフォルダブルにとって何を意味するか

私が考えるに、この2つの疑問への答えは同じだ。その答えとは、電話であるということだ。このカテゴリーは、消費者の需要によって生き死にするということで、サムスンの愚かな失策でではない。

ファーウェイは、自分たちがどんなことを成し遂げられるのかを示す絶好の機会を得た。継続している法的トラブルでMate Xを米国に持ってくるのが難しくてもだ。そして最初のGalaxy Foldがいかによく売れるかにかかわらず、サムスンはこの後に続くものを準備中だ。爆発問題が片付いた後、サムスンが巧みな横柄さでいかにGalaxy Noteを展開したか覚えているだろうか。8ポイントバッテリーの試験により、バッテリーの安全性を懸念から機能に変えた。

もちろんこれはサムスン、そしてGalaxy Foldにとって短期的には停滞となるだろう。サムスンが苦心して当初の問題を解決したと宣言し、発売日を正式に発表しても、消費者は賢くも用心深くなるだろう。今回のケースに応用できるGalaxy Noteの失敗から大きく学んだことがあるとしたら、それは企業が「すべてクリア」と宣言するのにかなり心を砕くことになるだろう、ということだ。Galaxy Note 7は2回リコールしたことを覚えておくべきだ。

しかしGalaxy Note 7のように、こうした初期の不運はフォルダブルの未来、またはサムスンの決算にほとんど影響を与えないだろう。

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(翻訳:Mizoguchi)

Galaxy Foldの画面は驚くほど脆い、分解レポートが公開される

サムスンが初期調査に乗り出す中、iFixitは折り畳みスマートフォン「Galaxy Fold」の詳細な分解レポートを公開した。その内容は第1世代デバイスの野心を褒め称えつつも、いくつかの明らかな欠陥を指摘している。

iFixitによるおなじみの19ステップの徹底的な分解レポートで注目したいのは、「驚くほど脆い」と評されたディスプレイの構造だ。iFixitが同サイトにて「驚くほど」とまで表現することは、めったにない。

サムスンが発売日の延期と共に発表した声明では、「初期調査では、上下のヒンジの露出部分からの衝撃が、ディスプレイに問題を生じさせた可能性がある」としていた。その脆い構造が、レポートでは実際に確認された形となった。

また、サムスンの他のデバイスにも付属しているので、多くのレビューアーが間違えて剥がした画面の保護レイヤーについても、iFixitは報告している。「確認されたすべてのケースにおいて、この保護レイヤーを剥がすことはディスプレイの損傷につながる。ディスプレイは保護レイヤーなしでも動作するが、密接に接着されており、ディスプレイが壊れるほどの力をかけない限り取り除くことはできないほど画面は脆かった」

一方で、iFixitはヒンジの構造には感心していたが、蝶番部分の大きな隙間は異物の混入を招き、ヒンジやディスプレイの間に挟まる可能性があると指摘している。これはサムスンによる「なんらかの物質がデバイス内部に入り込み、ディスプレイのパフォーマンスに影響を与えた可能性がある」という説明とも一致している。

そして分解レポートは、このような問題がごく少数のレビュー用端末に限らない可能性にも触れている。サムスンが上記の問題を解決することを願うばかりだ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

折り畳みスマホSamsung Galaxy Fold使用レポート(7日目)

それはわかっている

それでも私は、Galaxy Foldについて言いたい。こいつは素晴らしい会話のきっかけを与えてくれた。この端末を毎日使うようになって以来、無数の見知らぬ人たちと話をした。そしてそれは、アーリーアダプターの一員であることの大きな部分を占めているというのが正直な気持ちだ。

Galaxy Foldは、これまで使ったなかで最も評価が極端だった製品でもある。誰もが手にとっていじりたがるが、反応は千差万別だ。先日FedEx店舗に行ったとき荷物を受け取るまでの5分間に、店員4人中2人の手に渡すことになった。

面白いことに画面の問題はみんなが知っていた。折り畳み端末は近年の家電製品の中でも特に大衆の想像力をかきたてているようだ。それはサムスンにとって良くも悪くもある。良い点はといえば、潜在的ユーザー基盤が大きくなること。悪い点は、メーカーが不良品に対応すればするほど、多くの人々がそれを目にすることだ

FedExやさまざまな空港・航空会社の職員たちの反応は総じて好意的だった。1人は思っていたより小さかったと言い少々私を戸惑わせたが、それは多くの人たちがその巨大さについて語っていたからだ。おそらく彼女はiPadを開いてほしかったのだろう。

TechCrunchのライター/編集者の中には、先週のロボティクスイベントに私がこれをもっていったとき、あまり評価しなかった人たちもいた。間違いなく面倒な連中である。

私は両者の中間あたりに位置している。ちゃんと使えているとき、Foldは間違いなく素晴らしい技術の結晶だ。現時点でこの製品は表舞台にでられる状態にない、としたわれわれの早期の推測は的を射てしたようだ。同社は当初「Galaxy Fold早期サンプルの一部」の問題と言っていたのを、販売の無期延期へと切り替えた。

その結果、他のすでに発表されている折り畳み端末にチャンスが生まれた(同様の問題を抱えていない限り)。もちろん、これまでにもサムスンの製品ラインが最悪の状態から立ち直ってきたことを忘れてはならない。

ともあれ、これで私の日記は終わる。今週中にはレビュー記事を書く予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

折り畳みスマホGalaxy Foldの出荷は延期、初期ロットの不良を確認

Galaxy Foldはディスプレイの不具合により正式出荷が延期されるという今朝の報道をSamsung(サムスン)は先ほど確認した。TechCrunchに届いた同社の声明によれば、4月26日の今週金曜日に予定されていた出荷はキャンセルされるという。

今回の声明でも新たな出荷予定日などの詳細は不明だ。同社でも事態の解明に務めている最中で、いつ出荷が開始できるかわからないというのが正直なところなのだろう。初期サンプルのリリースと同時に折り畳み画面に問題が起きたという複数のレビューが報じられていた。不具合は一部のユニットに限られており、例えば私が現在使っているFoldは正常に作動している。しかしもともと数が少なかった初期ロットで数例の故障が報告されるというのは重大な懸念を招くものだ。

サムスンは声明で「新た出荷時期は数週間のうちに発表される」と述べている。声明のトーンがやや防御的なのは同社の置かれた状況を考えればやむを得ない。ともあれ同社は「一部ユニットに欠陥があった」ことは認め、次のように述べている。

報じられた不具合に関する当社の調査でこれまで判明したところでは、ディスプレイの不具合は折り畳みヒンジの上下の露出部分に関連している可能性が認められた。また一例ではデバイス内に入り込んだ物質がディスプレイのパフォーマンスに影響していた。

スマートフォンの未来を示すはずの折り畳み方式のデバイスが出だしでつまずくのはサムスンだけでなく業界全体にとって痛い。しかし同社はこれまでも広報上の惨事をなんとかくぐり抜けてきた。Galaxy Note 7のバッテリー発火事故は収益にほとんど悪影響を及ぼさなかった。これは当時、同社の半導体部品事業が堅調だったためだ。

今回は一般への出荷開始前に不具合を発見できたのは不幸中の幸いだろう。今のところ発見された欠陥がどれほどの範囲に影響を与えるものなのかは不明だ。正式出荷以前のプレプロダクションモデルに品質上の問題が頻繁に発見されることもよく知られている。しかし、声明の字句は慎重ながら、Galaxy Foldの画面問題は、当初同社が主張していたような「誤ってプロテクターレイヤーを剥がせばディスプレイは正常に作動しなくなる」というだけではなかったことを認めている。

TechCrunchでは今年始めの発表以来、サムスンがGalaxy Foldを予定どおりのスケジュールで出荷できるかどうか懸念を抱いていた。同社はCES 2011以降、折り畳みディスプレイのテクノロジーをことあるごとに紹介していた。しかし今年のMWCカンファレンスでのFoldの発表に実機が登場しなかったことことで、4月26日というアグレッシブな出荷予定が守れるのかどうかウォッチャーの間に懸念を生じさせていた。

サムスンの声明の重要な部分は以下のとおり。

報じられた不具合に関する当社の調査でこれまで判明したところでは、ディスプレイの不具合は折り畳みヒンジの上下の露出部分に関連している可能性が認められた。また一例ではデバイス内に入り込んだ物質がディスプレイのパフォーマンスに影響していた。

当社ではディスプレイの保護機能をさらに強化する措置を取ることとした。またユーザーが誤ってプロテクターレイヤーを取り去り作動に重大な影響を与えることがないよう、折り畳みディスプレイの使用およびメンテナンス方法についての周知方法を改善する。【略】

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

不具合報道から6日目だが私のGalaxy Foldは異常なし

iPhoneの電話番号からSMSする必要があってGalaxy FoldからiPhone XSに戻ってみると、画面がおそろしく狭く感じられた。Foldに対する苦情のニュースが浮上してから「このデバイスをサムスンに返品するつもりはあるのか?」と何度か尋ねられたが、答えたは「ノー、まったく考えていない」だ。スマートフォンのスクリーンが大型化するのは必然の流れだし、折りたためる画面は重要な一歩だと思う。

もちろんこのトレンドがメインストリームになるのは1、2世代先のことだろう。最初のプロダクトだけにFoldは大きすぎ、かさばりすぎる感じがする(この点はメディアでもすでに何度も指摘されている)。今日空港を通ったが航空会社やセキュリティーのスタッフ(職業がら毎日大量のスマートフォンを見ている)は私のGalaxy Foldを目にしてとても感心していた。

今朝はバスルームのシンクにFoldを45度の角度で立てかけ、歯を磨きながらニュースを見たがこれは具合がよかった。飛行機に乗る予定だったのだから、ついでに映画を数本ダウンロードしておけばよかったと後で気づいた。デルタ航空のシートバックのモニタよりFoldの画面のほうがはるかにきれいだ。

外側画面には指紋がつきやすく、開いて使うと内側画面はむやみに埃を集める。特にスクリーンプロテクターの端に埃がつきやすい。スクリーンプロテクターは普通のスマートフォンのスクリーン保護フィルムのように見えるが、フォルディングスクリーンの重要な一部となるレイヤーでこれを剥がせば正常に作動しなくなる。

記事トップの写真はアスレチックス対マリナーズの試合だ(中央の黒い線は影)。もちろん畳んだ状態でもフロントカメラで写真を撮れるが、こだとモニターが小さすぎる。人前でFoldを広げてリアカメラを使うとiPadで写真を撮るような居心地の悪さを感じる。しかし慣れてしまえばとても快適だ。

というわけで今のところ私のFoldは快調に作動している一方、ジャーナリストとしては報道された不具合についてのサムスンの公式見解の発表を待っているところだ。中国でのリリースは延期されたものの、 米国でのリリース予定は4月26日で変更はない。.

引き続きレポートする。

【訳者注】Heater記者によるSamsung Foldの詳しい紹介記事はこちら

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

折り畳みスマホSamsung Galaxy Fold使用レポート(2日目)

Galaxy Foldに関して複数のレビュアーが指摘している技術的問題について、前回言及していなかったことがあったならそれは私の怠慢である。この種のことは生産開始前のモデルではよく起きるのだが、こうした報告には一考の価値がある。つい数週間前われわれは同製品がまだ表舞台にでる準備が整っていないのではないかと心配していた。

少なくとも、この問題がどこまで広がっているかを確認するために、2000ドルを投じる前に2~3週間待つ正当な理由にはなる。

それはそれとして、私は自分のGalaxy Foldでなんの技術的問題も経験していない。今のところ問題なし。しかし、そろそろ素晴らしい機能の新鮮味も薄れ、問題が露見してくるころかもしれない。

明日の大きなロボットイベントを控えて、TechCrunchの多くの同僚がこのデバイスを触りたがった。レビューの評価はまちまちで、閉じたときの厚みと折り目についての指摘が多かった。少なくとも後者は、照明の具合に大きく依存する。このイベントのステージ裏は頭上の強い照明によって、端末が天井を向けられていると折り目が目立つ傾向があった。

一方私はトレーニングジムでエリプティカルマシンを使いながらビデオを見るのにこのスマホを使った。手前に傾けられた状態では折り目は目立たなかった。これは同製品の理想的な利用場面でもある。

その他気づいた点:

  • サムスンが言う「1日持つ」というバッテリー寿命は額面通りだった。通常の利用(5時間の飛行時間を除く)で24時間を少し越えることができた。
  • スクリーンには保護処理が施されているのだが、それがサムスンが出荷時に貼っている保護シートとよく似ている。剥がしてはいけない。画面を損傷してしまう。
  • うっかり(誓って本当だ)テーブルから落としてしまった。傷つくことはなかった。
  • 指紋がとてもたくさん。
  • グリーンの表面は光の具合によってはゴールドにみえる。ブルーにしておくべきだった。
  • われわれはGoogle Hangoutに使用した。ほぼ完璧だった。角度をつけて自立させることができる。
  • ワンタッチで閉じられる点はやはり気に入っている。

1日目のメモ

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook