Galaxy Note 10は約10万円で米国向け出荷開始

Samsung(サムスン)は年に2回フラグシップモデルを発表するというプロダクトサイクルを守っている。つまり消費者は年に2回ハイエンドの最新Androidハードウェアを手に入れるチャンスがあるわけだ。今年もGalaxy S10シリーズのリリースから半年が経過し、新しいGalaxy Noteが出荷される季節となった。ちなみにGalaxy S10+は、ディスプレイが6.8インチと巨大なのが一番の特色だ。しかしGalaxy S10のディスプレイも6.3インチで十分大きい。

前にも書いたように、Galaxy Note 10は(ほんのわずかだが)前モデルよりスクリーンもフットプリントも小さくなっている。サムスンによれば、これは初めてNoteを購入するユーザーにアピールするためだという。もしかするとこのスリム化は、Galaxy Sシリーズのユーザーに対し、S-Penが使えるNoteの訴求ポイントになるかもしれない。

小型化によるもうひとつのメリットは価格だ。Galaxy Note 10は949ドル(約10万円)からと、ハイエンドの大型スマートフォンとしては異例の1000ドル以下の設定だ。需要が一巡してスマートフォンの購入がダウンしているため、多くのメーカーがモデルを値上げしている中、Galaxy Note 10の価格はライバルにとってショッキングだろう。Galaxy S10+ですら、1100ドル(約11.6万円)からとGalaxy Note 10より高価だ。

Samsung Galaxy Note10先週の紹介記事を要約するなら「もともと優れたプロダクトがさらに改良された」といえる。革命的な新機能が新たに搭載されたわけではないが、デザインはスマートでカメラ始め各種機能はすべてトップクラスの能力を備えている。ピカピカで大画面モデルがお好みならGalaxy Noteは有力な候補だ。

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

サムスンのトレーナーがGalaxy Note 10/10+の特長をビデオで説明

サムスンの最新プロダクト、Galaxy Note 10/10+についてはこちらで詳しく報じたが、8月23日出荷、価格950ドルからだ。個別記事はこちら

上のビデオでNote 10/10+を紹介しているのはサムスンのグローバル・マスター・トレーナーのAdam Kuhn(アダム・クーン)氏。

ビデオではまず最新のDeXドッキングが紹介されている。これはNote 10とデスクトップを接続して双方のデバイスを一体として使えるもので、ドラッグアンドドロップでファイルを自由に行き来させることもできる。デスクトップ側にあらかじめDeXアプリをインストールしておけば標準USB/USB-CケーブルでNote 10と接続するだけで自動的に立ち上がる。最新のDeXではWindowsだけでなくmacOSもサポートしている。

続いてスマートスタイラスのS Penがスマートフォンの創造性、使い勝手を高めるところがデモされる。たとえばS Penで動画内の正確な位置をマークすると被写体が動いてもユーザーの絵が追随する。

メインカメラは望遠、標準、ワイドの3基のアレイになり、5Gモデルには画面全体の奥行きを一挙に把握できる。TOF(タイムオブライト)センサーが搭載される。Kuhn氏は「椅子やテーブルなど家具の写真を撮影して部屋への収まり具合をチェックできる」と説明。

ビデオグラファー:Veanne Cao

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook

PCゲームがGalaxy Note 10でストリーミングプレイ可能に

先日のSamsung(サムスン)のUnpackedイベントで発表されたものの中には、その騒ぎに紛れてしまいそうになりながらも、光るものがあった。

サムスンは、1時間ちょっとのイベントに、かなり多くの内容を詰め込んでいたので、それもうなずける話。ゲーム関係の話題については、ほとんど駆け足で通り過ぎてしまった。

下のビデオは、PlayGalaxy Linkのわかりやすいデモになっている。この新機能は、PCからGalaxy Note 10に直接ゲームをストリーミングすることを可能にする。なぜサムスンは、この機能をもっと大々的に扱わなかったのか、というのは私の知るところではないが、Apple(アップル)やGoogle(グーグル)が、かなり熱心にゲームに取り組み始めた今、サムスンもこの新機能にもっと強い光を当てるべきだったのではないという気がする。

この機能は、Microsoft(マイクロソフト)がXbox向けに取り組んでいる機能に似ているように感じられるだろう。同じWi-Fiネットワーク上にあるかどうかに関わらず、PCゲームをモバイルデバイスにストリーミングできるようにするというもの。

このビデオでは、接続を開始する部分が中心となっている。ユーザーはゲーム用ラップトップ、Samsung Odysseyと、専用のゲームパッドコントローラーに装着されたGalaxy Noteをリンクさせるのだ。まずユーザーは、デスクトップでゲームを始める。それからGalaxy NoteでPlayGalaxy Linkアプリを起動し、「Start」ボタンをクリックするだけ。少なくともビデオを見る限り、PCとNoteの両方で同時にゲーム画面が進行している。

PlayGalaxyの発表は、サムスンがモバイルゲームにもっと力を入れていくことを示す最新の動き。Apple ArcadeやGoogle Stadiaの発表の流れに続くものだ。新しいGalaxy Noteは、ゲーム用に最適化されたハードウェア機能をいくつか実装しているものの、MicrosoftやGoogleの方式と同じように、PC側の負荷もかなり重くなっているように見える。

このような機能の実現は、サムスンが最近発表したMicrosoftとのパートナーシップにも関連しているようだ。この動きは、Appleが計画しているゲームのエコシステムに対する明らかな威嚇射撃となるものだ。このPlayGalaxyのシステムについては、どれくらいの遅延があるのかなど、まだまだ疑問な点も多い。より確かな情報は追って明らかになるに違いない。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

Galaxy Note 10+でだけ使える3Dスキャン機能の用途は限定的

新しいGalaxy Noteの3Dスキャン機能は、米国時間8月7日に開催されたサムスンの大規模なイベントの中でも、最も大きな拍手で讃えられた。確かに印象的な機能だが、現時点では現実的な価値はほとんどない。しかもこの機能は、より高額なGalaxy Note 10+のみがサポートする。まあ、それもうなずける話だろう。

つまるところサムスンも、より高額なモデルを差別化するための方法を、何とおりか必要としているということ。サイズと価格設定は別として、Galaxy Note 10+は、Galaxy Note 10にはないToF(Time of Flight=3次元測距)センサーを備えている。これにより、カメラの深度計測のレベルが向上する。今のところ、この機能の用途はかなり限られている。AR Doodle(仮想現実による空間への落書き機能)については、Galaxy Note 10/10+の両モデルが備えている。

3Dスキャン機能は、差別化するための機能としては印象的なもの。デモでは、サムスンの従業員が「Billy」(ビリー)という名前らしいビーバーのぬいぐるみの周りを一周しながら撮影するだけで歓声が起こった。するとGalaxy Note 10+は、そのキャラクターを3Dデータとしてキャプチャし、背景から抜き出してみせた。そこからユーザーは、キャラクターの動きを自らの動作に同期させ、アニメのように動かすことができる。ARのアニ文字だ。

  1. CMB_7347 (1)

  2. CMB_7334

  3. CMB_7328

  4. CMB_7326 (1)

  5. CMB_7315

  6. CMB_7318

  7. CMB_7316

これはデモとしてはよくできたものだが、普通のユーザーにとって、実際の用途はかなり限られている。まあ、こうした機能にはよくあることだ。またこの機能は、サムスンがARをどのようなものと捉えているかを示していて、とりあえずそれを実現するためのハードウェアを提供してみた、といったところのものだろう。これを本当に有用なものとすることは、サードパーティのデベロッパーの手に委ねられている。

原文へ

(翻訳:Fumihiko Shibata)

サムスンの新Galaxy Noteの画面は6.3と6.8、出荷8月23日で価格950ドルから

新しいGalaxy Note、Note+はすごいプロダクトだった。スタイラスが復活したが、それだけではない。2011年には5.3インチのスマートフォンというのは突拍子もない考えに思えた。当時4インチのiPhoneをプッシュするのに忙しかったスティーブ・ジョブズ氏はプレスカンファレンスで「そんなもの誰も買うわけがない」とGalaxyの大型モデルを批判したのは有名だ。

しかし現在のスマートフォンのディスプレイの平均的サイズは5.5インチ前後。サイズに関してサムスンが勝ったのは明らかだ。もちろんスクリーン対ボディの比率が年々改善されたことも大きい。ジョブズはスクリーンが大型化するとボディが平均的なユーザーの手に収まらなくなると考えたのだが、この心配は無用だった。

サムスンは米国時間8月7日、米国ニューヨークのブルックリンで開催した大掛かりなプレスカンファレンスで大型化のトレンドをさらに進めた。新しいGalaxy Note(写真左)とNote+(写真右)はどちらも優秀なプロダクトだったが、サイズは特に注目の部分だ。

Note 10+は6.8インチのデバイスで、いくつもの面で他のフラグシップモデルとの差別化が図られている(しばらく前に発表されたNote S Plusはその名前のとおり、スマートスタイラスを復活させたのが最も大きな特徴だった)。

Note 10、Note 10+の両モデルを少し使ってみて、まずサムスンのデザイン能力に強い印象を受けたことを認めざるをえない。10+は6.4インチのNote 9と筐体サイズはほとんど同一だ。つまりスマートフォンとしては6.8インチという大きなデバイスでありながら持ち歩きに邪魔にならない。

また別の注目すべき点は、サムスンが標準タイプのNoteのディスプレイを6.4インチから6.3インチに縮小したことだ。いや、そのとおり。小さくなったのだ。これは最近のマートフォンでは非常に珍しい。

このデザイン変更の背景には、「スクリーンの小型化は最初のユーザーの購入バリアを下げる」という考え方があったに違いない。0.1インチの違いにそんな効果があるかどうかは別として、スクリーン対ボディ比率の改善によってNote 10は現行Note 9よりはるかに小型に感じられる。

以下、プレスカンファレンスで発表された両モデルのスペックを比較しておこう。両モデルとも出荷は8月23日だ。米国向けには5Gモデルも用意される。

Galaxy Note 10

  • ディスプレイ:6.3インチ、FHD+ AMOLED、 解像度2280×1080(401ppi)
  • バッテリー:3500mAh
  • メモリー:8GB
  • ストレージ:256GB
  • 価格:949ドルから

Galaxy Note 10+

  • ディスプレイ:6.8インチ、Quad HD+ AMOLED、解像度3040×1440(498ppi)
  • バッテリー:4300mAh
  • メモリー:12GB
  • ストレージ:256GB、512GB
  • カメラ:5GモデルではメインカメラにTOF(タイムオブフライト)検知センサーを装備。奥行きを検知しAR環境で必須となる周囲の3次元モデル化に役立てる
  • 価格:1100ドルから

原文へ

(翻訳:滑川海彦@Facebook