NintendoがGame Boyのエミュレーションに関し特許を取得…モバイルや機上では合法的なエミュレータが可能に

USPTO(合衆国特許商標庁)が昨日(米国時間11/27)発表した特許情報によると、Nintendoは、同社のGame Boy系列のゲーム機を、そのほかのセッティング、たとえば航空機や列車の背もたれのディスプレイや、携帯電話などのモバイルデバイス上でエミュレートする技術に関して特許を取得した。正確にはこれは、旧特許の更新なので完全に新しい技術ではないが、Nintendoがその知財の在庫の一部を、同社製以外のさまざまなスクリーン上で再活用しよう(orさせよう)としていることは、非常に興味深い。

このパテントは特許の対象をエミュレーション技術に特定している。それは、あるハードウェアの機能を、別のハードウェア上でソフトウェアにより模倣して、オリジナルのゲームを別のハードウェア上でも楽しめるようにする技術だ。エミュレーションは従来、古いゲームをPCやMacやモバイル上でプレイするためにゲームファンのコミュニティがよく利用したものだが、このNintendoの特許により、Game Boyのゲームをエミュレートしたい者は、そのために同社が正規にライセンスするソフトウェアを使用しなければならない。〔航空会社等が勝手に無断でエミュレーションソフトを作って使うのはノー。〕

すでにNintendoの新しい機種、Wii、Wii U、3DSなどはエミュレータを内蔵していて、それらの上でSNESやNES(ファミコン)、Game Boyなどのゲームをプレイできる。今回の特許は、そういうエミュレーションデバイスの範囲を広げるものであり、主なターゲットはスマートフォンだろう。これまでも携帯各社は機器の強力な販促手段としてNintendoゲームのエミュレーションを求めてきたが、少なくとも昨日(きのう)までは同社は、前向きの態度を示さなかった。最近ではPokémonシリーズのスピンオフをiPhoneとiPadには提供してきたが、それすら、完全なポートではなかった。Square-EnixのFinal Fantasyシリーズ等とは違って。

iOS上のエミュレータはこれまで、Appleのアプリ査察官たちがその存在に気づけば消されていた。しかしNintendoからの完全に合法的なエミュレータの提供は、消費者たちの大きな関心を喚起するだろう。ただしNintendoは、この特許の旧特許においてもエミュレーションに対して特許という壁を築いただけであり、今日までの結果を見ても、自らがエミュレータを作って提供する、という話ではなさそうだ。サードパーティがNintendoに特許使用料を払ってエミュレータを作る、という線はありうるが。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ゲームボーイにRaspberry Piを突っ込んでエミュレーターを載せてみた

DIYが大好きでゲーマーでもあるJohn Hasslがゲームボーイに新たな生命を宿らせた。35ドルの手のひらサイズコンピューターであるRaspberry Piを埋め込んで再利用するのだ。Piをゲームボーイの筐体に埋め込み、そしてクラシックゲームのエミュレーションソフトウェアをのせて、昔なつかしのゲームをプレイできるようにしている。さらにHasslは背面に新たなボタンも配置し、より新しいエミュレーターにも対応できるように工夫してもいる。

このハックを自分で行うには、もちろんかなりの技術的ノウハウを要する。またハンダで手を汚す覚悟も必要だ。しかし手元にとりあえずでも動作するゲームボーイがあるのなら、費用はさほどかからない。またリペアツールやいろいろなパーツも持っているのなら、ACにつなぐのではなくバッテリーで利用するためのパーツなども見つけられるかもしれない(本体にはPiを入れるので、バッテリーは外部バッテリーが必要となる)。

Haasl同様、うちにもオーダーはしたもののとくに使い道のないRaspberry Piが転がっているし、もちろん(?)ゲームボーイもある。そこまでモノの準備が整っているのなら、試してみるべきなのかもしれない。リスク満載でだれも保証などしてくれはしない。しかしハックしたHaaslの幸せそうな様子をみると、ぜひとも手がけてみたくなるのだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H