GoogleのGboardキーボードのEmoji Kitchenで絵文字のマッシュアップができる

自分の気持ちを正しく表す絵文字がない、とお嘆きのあなた、米国時間2月12日からニューバージョンが使えるGoogleのGboardキーボードはどうかな。Android用の新しいGboardには「絵文字キッチン」(Emoji Kitchen)という機能があって、ユーザーはいろんな絵文字をマッシュアップしてメッセージのステッカーとして使える。

ステッカーは、Gmail、GoogleのMessages、Messenger、Snapchat、Telegram、WhatsAppなど、いろんなアプリで使える。

例えば、さまざまなスマイルの絵文字に眼鏡をつけたり、ゴーストにカウボーイハットをかぶせたり、ロボットが涙を流したり、サボテンを猿の顔にしたり(でもこれはどうかな)、ハッピープープ(おもしろウンチ)にハートをつけて愛を表現したりなど、何でもできる。

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ただし、できるのはGoogleがサポートしている絵文字のみで、その多くはスマイリー系だ。つまり絵文字のマッシュアップは、どんな絵文字でもAIがリアルタイムでマッシュアップするのではなくて、Gboardがあらかじめ用意しているものだけなのだ。

使い方は、どれかのスマイリー絵文字をタップするとEmoji Kitchenが、使えるマッシュアップを教えてくれる。

GoogleのGboardは、新しい自己表現の方法を探求する実験的なアプリで、かなり前からある。たとえば、自分用の絵文字を自作できるEmoji Minisがあり、落書き絵文字モールス信号絵文字の提案やGIF画像などもある。

その結果このアプリは、何年も前からあるのに今だにAndroidユーザーの評判が良い。今でもツールカテゴリーの上位50位内にいるし、世界中で10億回以上ダウンロードされている。GoogleのPixelスマートフォンなど、一部のAndroidデバイスではデフォルトのキーボードだ。

でもGoogleのGboardに関するより大きな目標は、Googleの検索などと同じく、すべてのユーザーの常駐アプリになることだ。今や検索はデスクトップよりもモバイルの方が多いから、当然、キーボードの使用頻度も高い。そこを、完全にGoogle化したい。でも、モバイルの検索はGoogleにとって高くつく。モバイルデバイスのメーカー、たとえばApple(アップル)などと、デフォルトの検索エンジンにしてもらうことを契約しなければならないからだ。

GboardはGoogleにとって、その契約のための戦略になる。ユーザーはブラウザーアプリからGoogleを使わなくても、いきなりキーボードだけを使えばいい。

Googleによると、Emoji Kitchenは本日からAndroidユーザーに提供される。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleの新音声認識はオフライン化されて高速に、Pixelで利用可能

音声認識は最近のスマートフォンの標準的機能だ。人工知能を利用した分析は驚くほど正確なこともあればひどい混乱に陥ることもある。しかし最大の問題は、Siri、Alexa、Googleアシスタントなどが返事を返してくるのが遅れることだ。Googleの最新の音声認識は完全にオフラインで動作するため遅延を完全に排除できる。ただし認識失敗はやはりときおり起きる。

遅延がなぜ起きるのかといえば、ユーザーの音声データはローカルデバイスからネットワークを通じてはるばる音声認識エンジンが存在するサーバーまで旅しなければならないからだ。データはそこで分析されてからユーザーに戻される。当然ながらこれには時間がかかる。応答を待つ時間はミリ秒単位ですむ場合もある。しかしまるまる数秒かかることあり、そうなればユーザーは苛立たしい思いをする。最悪の場合、経路の途中でデータの一部が行方不明になり、まるきり応答が返ってこないこともある。

それなら音声認識をローカルデバイス上で実行すればいいではないか?プロバイダーもそれが理想的な解決法だと考えている。しかし音声をミリ秒単位でテキストデータに変換する処理は膨大なコンピューティングパワーを食う。つまりマイクが拾うのは単なる「音」であって「発話」ではない。音声をテキスト化するためには言語と発話が行われたコンテキストに関する膨大な情報が必要だ。

もちろんローカルデバイス上で実行することはできる。しかしユーザーのデバイスの限られたリソースを考えるとクラウドに往復させるより速くはならなかった(しかもデバイスのバッテリーをひどく食う)。だがこれは急速に進歩を続けている分野であり、Googleはそれを可能にした。ただしPixelを持っている必要がある。

Googleの最新のテクノロジーについてはこちらの論文が詳しいが、簡単に要約すれば、Googleはこれまでの音声認識で蓄積された経験を生かして音声分析システムをスマートフォンで高速に作動するくらいいにコンパクト(正確には80MB)にまとめることに成功した。これによりユーザーはほとんd遅延を感じずに発話をテキスト化できるようになった。「their」と「there」などの同音異義表現も新しいシステムは発話終了を待たず、その場で判断できるという。

ただしテクノロジーには今のところ大きな制限がある。まずGoogleのPixelスマートフォン上のGboardアプリでしか作動しない。またサポートする言語は米英語に限られる。つまり実機によるベータテストに近い。Googleでは世界の各言語へのローカライゼーションの必要性を強調して次のように述べている。

ハードウェアコンポーネントの標準化とアルゴリズムの進歩という業界のトレンドを考えれば われわれが実現したテクノロジーが広く採用され、多くの言語、アプリが近くサポートされるようになるものと期待している。

しかし考えてみるとGoogleの他のアプリは大部分クラウド接続を必要とする。できた文書を共有したりメールで送信したりするのはもちろん、摂氏温度を華氏温度に換算するのでさえネットワーク接続が必要だ。接続状態が貧弱な場合オンラインでは音声認識が不可能な場合がある。またオフラインであればデータ伝送量を食わないですむ。こうした点は大進歩だ。

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleのキーボードアプリ、Gboardが中国語、韓国語等に対応

サードパーティー製キーボードアプリへの消費者の関心が薄れる中、Googleはモバイル端末向けキーボードアプリのGboardを今も開発している。今日(米国時間3/6)同社はGboardの対象範囲を大きく広げ、新たに20言語に対応した —— とりわけ、中国語の繁体字および簡体字と韓国語が加わった点が注目される。新しい言語はまずAndroid版Gboardアプリに追加される。

昨日同社は、iMessageの新しいアプリ拡張機能を利用したGoogle検索のiMessageへの統合を発表したばかりだ。Gboardの対象ユーザーの拡大や、iOS版SafariとGoogle検索の密な統合も含め、Googleがモバイルユーザーにもっと検索エンジンを広めたいという意図がはっきり見て取れる。検索アプリをインストールしていないユーザーや、使用頻度の低いユーザーにもGoogle検索を使わせようとしている

この20言語を加えて、Android版Gboardの対応言語は300を超えたとGoogleは言っている。世界人口の74%をカバーしたという意味でもある。同社は広く使われている言語だけでなく、マン島語やマオリ語などの少数民族言語にも取り組んでいることを付け加えた。

これは、Googleの新興国市場戦略とも一致している。同社はアプリの低帯域幅バージョンとして、YouTube GoGmail Go(プレインストール済み)、Files Go、Google Go、Googe Maps Go、Google、およびAssistant Goを提供している。Googleは世界の次期モバイルユーザー層をAndroidに呼び込むために、オフラインでも電波の弱いところでも使えてバッテリー消費の少ないアプリでニーズに答えようとしている

Googleが新言語の対応でGboardを優先することは理にかなっている。デスクトップでGoogleを使ったことのない初めてのモバイルユーザーでも、Gboardの翻訳などの機能が役立つだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOSのGoogle検索アプリがGboardを内蔵、ウィジェット、3D Touchにも対応

検索エンジンをiOSオペレーティングシステムに奥深く融合させたいというGoogleの欲求が大きく一歩前進した。同社はこれまでスタンドアロンのキーボードアプリだったGboardを、iOSのメインGoogle検索アプリに統合した。この発表と共に、一連の3DタッチオプションやGoogle検索ウィジェットなどいくつかの新機能も加わった。

Gboardは、iPhone向けサードパーティー製キーボードへの関心が高まる中昨年5月に公開された。Googleブランドのキーボードアプリというアイデアは、ユーザーを検索を始めとするGoogleの様々なサービスに引き寄せるためだ。ユーザーはソーシャルネットワークや閉じた世界のメッセージングアプリで過ごす時間が増える一方で、モバイルブラウザーを使う時間は減っている。

Gboardアプリはスクロール不要の絵文字検索、内蔵GIF検索、グライドタイピング対応、音声入力(Apple製よりもよいことが多い)など、モバイルメッセージングに向けた様々な機能を提供した。Googleを使って、天気予報、ニュース、ビデオ、画像、スポーツの結果、近所の店やレストランの情報などを検索してすぐに送信することもできる。

Googleは今日、GboardがGoogle検索アプリの一部としてダウンロードされるようになったことを発表した。Gboardを有効にするオプションは、Googleアプリの設定画面にある(従来同様、設定アプリの[一般][キーボード]からも追加できる)。

このアップデートで、”Trending on Google”ウィジェットをiOSの通知センターに表示できるようになった。Google全体の検索トレンドに基づく最新ニュースやホットな話題が提供される。項目をタップすればGoogleアプリが開いて続きを読める。

ウィジェットを有効にするには通知センターの下端の編集ボタンを押す方法のほか、アプリアイコンの3D Touch(強押し)するというしゃれた技もある(上図参照)。

アプリアイコンを3D Touchすると、ウィジェットのプレビューが表示され、通知センターに「ウィジェットを追加」するオプションが現れる。

アプリアイコンを3D Touchした画面には様々な検索オプションもある。ここから音声検索、画像検索、シークレットモードで検索ができるほか、新たに加わったクイック検索を使うとアプリのメイン画面がロードされるのを待つことなく検索ボックスに直接カーソルが飛ぶ。

3D Touchは検索アプリの中でも使われている。例えば、画面下端の “G” ボタンを強押しするといつでも新規検索を始められる。また、検索結果項目(マップやカードを含む)そのものを強く押すとコンテンツのプレビューが表示される。

新しい機能はiOSのGoogle検索アプリの最新バージョンで利用できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、iOSにGboardをリリース―ブラウザなしでアプリ内から検索可能なキーボード

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今朝(米国時間5/12)、GoogleはGboardと呼ばれるiOS向けの新しいアプリを リリースした。これはその名前のとおり、カスタム・キーボードで、ユーザーはブラウザを立ち上げずにこのキーボード内から直接Google検索ができる。

開発が進んでいることは今年の始めから噂になっていた。当初の報道は正しかったようだ。新しいキーボードは噂どおり、Googleが簡単になるだけでなく、高速なスワイプ入力やGIF検索なども可能になる。また絵文字や入力単語予測などの機能も備えている。

もちろんGboardのもっとも興味深い点は自社のサービスとの密接な連携だ。

キーボード左上隅に配置されたカラフルなGのアイコンをタップすると、ユーザーはキーボード内から直接Google検索を実行でき、ブラウザまたは適切なGoogleアプリが自動的に起動されて結果が表示される。

この機能は交通機関の時刻表、ニュース記事、レストランやショップ、レシピなどを検索している場合にことに便利だ。たとえばリアルタイムでチャットしてる最中に検索結果をそのままチャット窓にペースとすることができる(ただしそのためにはGboardにまず位置情報にアクセスすることを許可しておく必要がある)。

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この場合、検索結果は上に見るようにカード方式でアプリとキーボードの間に表示される。検索結果ごとに1枚ずつのカードが作成される。

情報カードをタップすると、即座にチャット、メール、ノートその他ユーザーがその時点で利用しているアプリ内にカードの内容がペーストされる。この内容は単なる文字列ではなくリンクになっており、閲覧者はタップしてアプリを起動することができる。住所であればGoogleマップで位置が表示されるし、電話番号であれば、レストランに直接電話することができる。もちろんウェブを検索することも可能だ。

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もしURL付でペーストすることが必要ない場合は、iOSの編集機能を使ってペーストすることができる。この場合ハイパーリンクは含まれず、カードはそのまま画像として貼り付けられる。カードはデザインが優れている上に情報も詳細だ。レストランの営業時間や地図、フライトのスケジュール、今日の天気、その他ユーザが通常必要とする情報はなんでも分かる。

このアプリはGIF検索もサポートしている。GoogleはRiffsyと提携してGIFを使いやすくカテゴリーに分類している。ただしGIFファイルの検索自体はGoogle自身が実行している。普通に絵文字を検索したい場合はスマイリー〔ニコちゃんマーク〕アイコンをタップすればよい。しかしGIFを検索したい場合は、代わりにキーボード下部のボタンを押してそのセクションを開く。

GIF検索セクションにはRiffsyの協力で数多くのカテゴリーが設けられており、 high five〔ハイタッチ〕、 thumbs up〔親指を立てる〕、hair flip〔髪を揺らす〕、mic drop〔わざとマイクを落とす〕、 shrug〔肩をすくめる〕等々が検索できる。GIFはカテゴリーだけでなくキーワードでも検索できる。

気に入った検索結果を見つけたらタップするだけで内容が必要が場所にペーストされる。

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絵文字の使用でもGoogleは新しい試みをしている。数多くの絵文字を延々とスクロールしていくのではなく、「ダンス」とか「ワイン」というようなキーワードで検索すると、即座にその絵文字が表示される。

新しいキーボードでは通常のタッチ入力もできるし、慣れれば高速なスワイプ入力もサポートされている。スワイプ入力では必要なキーの上に指を離さず滑らせる。単語の区切りでいちいちスペースバーを押す必要はない。

スワイプ方式は特に片手での入力に適しており、MicrosoftもiOS向けキーボードのWord Flowでこのメリットを強調している。

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iOSの標準キーボードの代わりにGboardを使う際の最大の欠点はマイクが内蔵されていないことだ。 実はAppleはサードパーティーがキーボードにマイク機能を組み込むことを禁止している。このためGboard内からOK Googleと呼びかけることや、Siriに質問することができない。

一般ユーザーの大半がモバイル・アプリ経由でデジタル情報に接しているようになったことを考えるとGboardのローンチは非常に重要だ。eMarketerによれば、平均的ユーザーは一日あたり、 3時間15分アプリを利用するのに対して、ブラウザを使うのは 51分に過ぎないという。

もちろんキーボードがGoogleサービスと深く結びつくようになることはデータの所有権やプライバシーについての懸念を生じさせる。このアプリの場合、ユーザーは検索履歴やユーザー辞書をクリアすることができる。【略】

Gboardはすでに公開済みで iTunes App Storeから無料でダウンロードできる。当面は英語版のみだが、将来は他の言語もサポートされると Googleは述べている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+