GitLabのハイエンドの利用プランがオープンソースのプロジェクトと教育機関に無償提供

GitHubがMicrosoftに買収されたことに多くのデベロッパーが深い不安をいだき、その多くはGitHubに代わるものを探している。候補の一つがGitLabで、同社も鉄は熱いうちに打つことに決めたようだ。今後より多くのデベロッパーが同プラットホームに集まりやすいようにGitLabは今日(米国時間6/5)、セルフホスティング・タイプのGitLab Ultimateプランと、そのGitLabがホストするGoldプランを、オープンソースのプロジェクトと教育機関向けに無料にした。

GitLabのCEO Sid Sijbrandijはこう語る: “教育機関やオープンソースのプロジェクトは、自分たちのソフトウェアプロジェクトのセキュリティやパフォーマンス管理が完備していない場合が多い。幸いにも今のGitLabは業績も良く、多少の余裕があるので、これらの重要なコミュニティにGitLab UltimateとGitLab Goldの両プランの完全な機能集合を無償でご提供できる”。

GitLabに移行することへの関心は今とても強くて、きのうのGitHubのニュースが流れて以降同プラットホームには14300あまりのユニークビジターがあり、そのデベロッパーたちはGitLab.com上に10万以上の新たなリポジトリをオープンした。その多くがGitLabの無料で制約のあるCoreプランで登録したが、それは基本機能はすべて揃っているものの、大型のプロジェクトには向いていない。

しかしGoldとUltimateは、通常一人あたり月額99ドルの有料制だが、コードリポジトリとしての基本機能のほかに、ロードマップの公開や、依存性とコンテナのスキャン、Kubernetesクラスターのモニタリング、そして近い将来、ライセンスポートフォリオの管理が加わる。

ただしGoldとUltimateプランを無料で利用する場合はサポートが含まれない。サポートを必要とするデベロッパーやオープンソースプロジェクトは、別途一人あたり月額4ドル95セントを払えばよい。

もうひとつの制約は、教育機関(学校、大学)はOKでも個々の学生には適用されないこと。その理由をGitLabは、GitLab側の管理の負担を軽減したいため、と言っている。“あなたが学生であなたの教育機関がGitLabに登録していない場合は、GitLab.com上の公開されているプロジェクトのすべての機能や、プライベートなプロジェクトの無料機能を利用できる。それ以外は有料になる”、ということだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GitLabがGoogleのKubernetes Engineを統合、コンテナアプリケーションのデプロイが超簡単に

今や多くの人が使っているVCSのGitを、独自にホストしているサービスとして人気の高いGitLabが、最近とくに好調だ。わずか2週間前にはGitHubとの統合を発表したが、今日はGoogleのKubernetes Engine(GKE)を統合してクラスターの展開を自動化し、ユーザーであるデベロッパーが自分のアプリケーションをほんの数クリックでデプロイできるようにした。

この機能を作るために同社はGoogleと協働したが、しかしこの統合はGitLabに前からあるAuto DevOpsツールを大々的に使っている。それは、コンテナを扱うためのよく似た機能をすでに提供していた。Auto DevOpsは、CI/CDパイプラインのセットアップやコンテナへのデプロイなど、面倒な仕事をすべて引き受けることをねらっている。

しかし、“GKEを統合する前は、GitLabのユーザーは自分のクラスターを管理するためにKubernetesの深い理解を必要とした”、とGitLabのCEO Sid Sijbrandijは今日の発表で述べている。“Googleとの協働により、われわれのユーザーはGoogle Cloud Platform上に、管理サービスを伴うデプロイ環境をセットアップし、GitLabの堅牢なAuto DevOpsの能力を利用することが簡単になった”。

このGKEの統合を利用するためには、デベロッパーはGitLabから自分のGoogleアカウントに入るだけだ。GKEがクラスターを自動的に管理するので、デベロッパーは自分のアプリケーションを書くことに集中でき、デプロイと管理はGitLabとGoogleにまかせられる。

この新しい機能はGitLab 10.6 releaseの一部として、GitLabの全ユーザーが今すでに利用できる。

〔この記事の日本語訳。〕

 

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GitLabがライバルのGitHubをサポート、CI/CDで顧客を取り込みたい

おもしろい展開だ。チームがコードを共有するための共有リポジトリを提供するサービス、という点では多くの点でGitHubと競合するGitLabで、その継続的インテグレーションとデリバリ(continuous integration and delivery(CI/CD))の機能がGitHubをサポートすることになった

今日(米国時間3/22)ローンチするその新しいサービスは、GitLabがホストするサービスの一環だ。2019年の3月22日までは無料で利用できるが、その後は、GitLab.comの有料のSilverティアへ行く。

GitHubもやはり、そのコアツールの上の層としてベーシックなプロジェクト管理やタスク管理のサービスを提供しているが、しかしDevOpsのライフサイクルのほとんどの部分はパートナーたちにまかせている。GitLabは、複数のコードリポジトリを統合するなど、もっと完全なCI/CDソリューションを提供しているが、GitLabの人気もけっして低くはないけど、GitHubはデベロッパーや企業による知名度ではGitLabを大きく引き離している。というわけで今回GitLabは、コードをGitHubに保存しているけどより完全なCI/CDソリューションも使いたい、という新しいユーザー、とりわけエンタープライズユーザーを獲得したいのだ。

今度の新たなGitHubの統合により、デベロッパーは自分のプロジェクトをGitLabでセットアップし、それらをGitHubのリポジトリに接続できる。するとデベロッパーがコードをそのGitHubのリポジトリへプッシュするたびに、GitLabがそのプロジェクトのCI/CDパイプラインを動かし、ビルドとテストとデプロイを自動化する。

GitLabのCEOで協同ファウンダーのSid Sijbrandijはこう述べる: “継続的インテグレーションとデプロイメントは現代的なDevOpsの根幹だ。今回の新しいサービスにより、GitHubをコードリポジトリとして使っている企業やオープンソースのプロジェクトは、GitLabの、業界のトップを走る高度なCI/CDサービスを利用できる”。

なおGitLabは、AtlassianのBitBucketの、今回とよく似た統合も提供している。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GitLabがGVのリードするシリーズCで$20Mを調達、ソフトウェア開発〜リリースの総合ソリューションを目指す

デベロッパーのためのコラボレーションとDevOpsのプラットホームGitLabは現在、10万あまりの企業が利用している。同社は今日(米国時間10/9)、GV(元Google Ventures)がリードするシリーズCのラウンドにより2000万ドルを調達したことを発表した。これでGitLabの総調達額は4550万ドルあまりとなる。

新たな資金調達に加えて同社は今日、WordPressの協同ファウンダーMatt Mullenwegが同社の取締役会に加わったことを発表した。

GitLabは、その名が示すように、gitをベースとし、デベロッパーがコードのリポジトリーをセルフホスティングしていくためのオープンソースのツールだ。しかし2014年のローンチ以来同社は、そのほかのDevOps向けサービスをいくつも新設してきた。それらの中にはワークフローツールがいくつかあり、またコードのレビューやリリースを容易にできるためや、アプリケーションのモニタリングのための機能すらある。

そこで同社は、自己のミッションを次のように定義している: “現代のソフトウェアデベロッパーのためのシームレスで総合的なプロダクトを開発し、またKubernetesによるソフトウェア開発のためのアプリケーションになること”

そう。今やGitLabですら、Kubernetesというゲームに深く関わりたいのだ。

GVのゼネラルパートナーDave Munichielloは、今日の声明文の中で次のように述べている: “Fortune 500社は今、互いに競ってワールドクラスのソフトウェア開発組織を作ろうとしており、またそれらに、世界最大のテクノロジー企業なみのスピードと生産性とクォリティを持たせようとしている。これらの組織は高品質で大規模なコードを作るべく努力しているので、最高クラスのツールとプラットホームを必要とする。GitLabのプラットホームは、コラボレーションとオートメーションを強調することにより開発プロセスを加速する。GitLabのハイブリッドでマルチクラウドのソリューションはデベロッパーに好まれており、その分野で巨大なファン層を形成している”。

GitLabの現在のユーザーには、Ticketmaster, ING, NASDAQ, Sony, Intelなどもいる。

新たな資金の使途について同社は、“ソフトウェアのパッケージングとリリース方式と構成とモニタリングに関して新たな機能性を加えたい”、と言っている。

同社の競合サービスはGitHubやAtlassianのBitBucketなどだが、GitLabによると、セルフホスティング型のgit市場では同社が2/3のシェアを占めるそうだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

全体を正しく管理したいITと自分の仕事だけしたいデベロッパ…両者を同期させるGitベースのツールGitSwarmをPerforceが発表

gitswarm-graphic1

PerforceGitLabをベースとする新製品GitSwarmをローンチした。これは、デベロッパがもっぱら自分のコードだけに対して仕事をし、一方同時に、ITの管理部門はコードベースの全体を一望できる、というツール、すなわち、誰もが自分の職分に応じた仕事ができるプロジェクト管理環境製品だ。

Perforceのグローバルマーケティング担当VP Chris Hooverはこう説明する: “このプロダクトのメリットは、Perforceが従来から得意とする全体的(集中管理的)なワークフローと並行して、各デベロッパが自分のコーディング等を自分の流儀で進捗できることだ。すなわち全体的なプロジェクト管理と個々のデベロッパワークが、同期して進行できる”。

ふつう、やや大きな企業では、複数のデベロッパが大きなコードベースの、それぞれ自分用の一部を手がける。彼らはGitHubのようなツールを使って自分のコードとその必要な部品等をダウンロードするが、開発プロジェクトのサイズが大きいと、このばらばらなやり方ではうまくいかなくなる。GitHub本体は、大規模なグループ開発やプロジェクト全体にわたるコラボレーションをサポートしていない。FacebookやGoogleのようなスケールの企業になると、企業は単一コードベースの見やすさ・扱いやすさを求め、一方デベロッパたちは自分の好きな環境で仕事をしたがる。好きな環境とは、GitHubであることが多い。

この、大きな全体と、それを構成する複数の個、その並行管理がこれまでは難問だった。

いまどき信じられないかもしれないが、企業側は、FacebookもGoogleもゲーム企業も、単一の一枚岩的なリポジトリを維持したがるし、それにはもっともな理由がある。リポジトリを個別のプロジェクトに分割したら、共有すべき多くのコードがあちこちで果てしなく繰り返される(同じものが複数作られる/コピーされる)だろう。ストレージの無駄遣いだ。もっと重要なのは、コードがその大元でアップデートされたとき、そのアップデートがあちこちのミニリポジトリへ一斉同期しない。これは、悪夢にも似た大きな問題だ。

たとえばゲーム企業では、どのゲームも基本部位のエンジンやライブラリは最新のアップデートを使ってほしい。しかしリポジトリが各ゲームごとに複数あれば、ほぼ確実に、正しくアップデートされていないゲームも存在することになる。

GitLabのCEO Sytse Sijbrandijによると、そんなとき、これまでは新しいものと古いものを無理やりくっつける、間に合せのようなソリューションしかなかった。

今日のGitSwarmの発表では、すべての構成員がそれぞれ、自分が必要とすることをできるようになる。デベロッパは彼らが好む分散ワークフローをGitHub上で手がける。そして一方ITマネジメントは、Perforce上の単一のリポジトリでプロジェクトを管理する。デベロッパとIT、どちらもwin-win、どちらも幸せになれるソリューションだ。

この製品によりPerforceは、Gitをめぐって、GitLabやそのオープンソースプロジェクトとパートナーすることになる。PerforceのファウンダでCEOのChristopher Seiwaldによると、今回のプロダクトのGitまわりの部分をゼロから自作するよりも、すでに800名もの貢献デベロッパがいるオープンソースプロジェクトを利用させていただくのが、断然、賢明である。

“GitLabを説得して、積極的にパートナーになってもらった”、とSeiwaldは語る。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

オープンソースのGitコラボレーションプラットホームGitLabが$4Mを調達、オンプレミスユーザが10万社を超える

gitlab

GitベースのオープンソースのデベロッパコラボレーションプラットホームGitLabが今日(米国時間9/17)、Khosla VenturesからシリーズAで400万ドルを調達したことを発表した。

Y Combinatorで孵化した同社は、そのサービスを無料のコミュニティエディションと、無料のSaaSバージョン、そして有料のエンタプライズエディションで提供している。同社によると、今回の資金は成長の加速とグローバルなオペレーションの拡大に充てられる。また、中国や日本の企業とのパートナーシップも検討している。

GitLabのCEOで協同ファウンダのSytse “Sid” Sijbrandijによると、現時点で新たな資金調達を行ったのは、今の勢いを維持するため、資金が本当に必要になったとき、それが手元にあり、調達努力に時間を取られたくないためだ。先月のキャッシュフローはプラスだったが、“Khoslaは成長を維持するための優れた機会を提供してくれた”、という。

Gitは今や、多くのデベロッパチームにとってコード管理ツールの定番だ。そのGitをホスティングするサービスとしてはGitHubがいちばんよく知られているが、この分野はコンペティタが多い。それぞれが他にない独自性とユーザインタフェイスを打ち出し、Gitを主にSaaSで提供している。たとえばAtlassianは、無料と有料両方のGitホスティングサービスを提供している。

GitLabはオープンソースのソリューション集合を提供していることが、他のコンペティタにない特性だ。Khosla VenturesのVinod Khoslaも、今日の声明でこの点を強調している: “GitLabへの投資はいわば既定の路線だ。未来はオープンソースのソリューションにあり、GitLabは、今の市場でもっとも人気の高いオープンソースのコードコラボレーションプラットホームとして、未来へ向かう道をリードしている”。

またSijbrandijは、ユーザの選択を挙げている: “ソースコードがオープンで改変可能だから、それを自社のサーバの上で動かしたり、GitLabを自社独自のソリューションのベースとして利用することができる”。

同社によると現在、10万あまりの企業や団体がGitLabをオンプレミスで使っており、その中にはNASAやCERN、Alibaba、SpaceX、O’Reilly、IBM、Expediaなども含まれる。有料サービスに関しては、数百社の企業がEnterprise Editionを利用しており、その多くはFortune 500などに含まれる大企業だ。

GitLabは、サービスの次のアップデート(バージョン8.0)を、来週9月22日にローンチする、と発表した。このアップデートでディスクの使用量を50%減らし、コードをマージするプロセスが従来よりも相当速くなる。また継続的インテグレーションをGitLab自身がサポートし、インタフェイスを改良、そして”reply by email”機能によりモバイルデバイスからのコメントが容易になる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

YC出身のGitLabはエンタプライズ向けのGitHub…そう、GitHub Enterpriseみたいに

GitLabは、自称、企業が自分のサーバで動かすことのできるオープンソースのGitHubだ。GitHub同様、オープンソースのgitリポジトリを提供しているし、GitHubと同じく猫がシンボルだ。

“しかし、自分のハブを自分のサーバで守りたいときがあるし、地政学的な理由でそれをファイヤーウォールのこっちに置きたいこともある”、オランダ人の協同ファウンダSytse Sijbrandijは、同じく協同ファウンダのDmitriy Zaporozhetsと共有しているカリフォルニア州Mountain Viewのアパートから、電話で語った。もちろん、GitHubも同じ機能をそのEnterpriseバージョンで提供している。

私はプログラマでないから、何か見落としているかもしれないが、GitHubの方が歴史が長くてコミュニティが大きい、という点を除けば、〜Labと〜Hubは違いがほとんどないように思える。GitLabのホームページには、”better than GitHub”とあり、両者の違いを説明するブログ記事まである。

“GitLabは容易にスケールでき、変更も容易だからGitHubよりベターなんだ”、とSijbrandijは説明する。たとえばGitLabはユーザが変更を加えることができるし、Enterprise Editionのライセンスもあり、いろんなタイプのWebサーバにインストールできる。でも…、GitHub Enterpriseではこれもできる。

どーもよくわからないので、私はプログラマに助けを求めた。GitLab vs. GitHubに関しては、RedditQuoraProduct Huntなどにたくさんの議論がある。友だちが、Slackの上のプライベートディスカッションも見せてくれたが、やはりLab vs. Hubを議論している。

GitLab派に共通している論点は、DigitalOceanのサーバとの相性が良いことと、コストが安いこと。GitHub派は、長期的に見れがサポートとコミュニティが優れているし、費用もそれほど高くはないことを挙げている。そして両派ともに、二つはとてもよく似ている、と言っている。

GitLabの料金はユーザ一人につき年額19ドル90セントからだ。そしてDigital Oceanのユーザ数のいちばん多いプランは月額10ドル。GitHubはEnterpriseの利用料金をサイトに載せていないが、あるGitHubユーザがQuoraのポストで、GitHub Enterpriseは月額21ドルと言っている。

GitLabは、NASAやSpaceX、O’Reilly Media、AT&T、Comcast、IBMなどをユーザの例として挙げている。2011年以来、50万回ダウンロードされたそうだ。

アップデート: GitLabはオープンソースのホスティングとエンタプライズ向けgit管理サービスを提供している競合他社Gitoriousを買収した。

GitoriousのCEOがGitLabのブログで、“最近ではGitLabを採用する企業や組織がますます多いことに気づいていた”、と述べている。そして、“オンプレミスの顧客からの収入が減ったため、無料サービスのGitorious.orgを維持することは不可能になった”、と。

GitLabは、Gitoriousのサイトを6月1日に閉鎖する予定だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa