GMが手放し運転システムを市街地走行に拡大

GMには、手放し運転が可能な運転支援システムであるSuper Cruise(スーパー・クルーズ)を開発する「大きな組織」があるが、その機能をハイウェイから降りた市街地でも使えるように拡大すると、同社グローバル製品開発副社長のDoug Parks(ダグ・パークス)氏は米国時間5月19日に公表した。

同市はまた、CiTi主催の2020 Car of the Future Symposium(未来の車シンポジウム)で行われたウェブキャストインタビューで、GMは現在のSuper Cruise製品の改良も継続すると話していた。

「Super Cruiseの改良を継続しながら、私たちは新機能の追加を続け、ハイウェイ以外にも広げます」とパークス氏。さらに、内部でUltra Cruise(ウルトラ・クルーズ)と呼ばれている別チームが、市街地での手放し運転を可能にする製品の開発にあたっているとも述べた。

「私たちは、それと同じ能力をハイウェイから降ろそうと考えています」と彼はいう。「Ultra Cruiseは、Super Cruise全体を含みさらに自宅周辺、市街地や路地などに範囲を広げたものになります。つまりUltra Cruiseの領域は、実質的に常時、すべての道路です」

しかしパークス氏は、これは自動運転ではないと慌てて釘を刺した。先進運転支援システムの能力は向上しているが、それでも人間のドライバーによる操作や安全確認は必要だ。

「最終的にはそうなる可能性もありますが、私たちはUltra Cruiseを常時完全な自動運転とはいいません」とパークス氏。

Ultra Cruiseが実用化される時期について、パークス氏は言及していない。GMの広報担当者は、パークス氏のインタビューの後に公開した声明の中で、手放し運転支援システムの技術を他の車種に広げていくと述べている。また「この能力をより多くのシナリオに拡大させる方法を研究するチーム」があるとも話している。

GMは「今日はまだ具体的な名前などは発表できませんが、注目していてください」と話していた。

この新しいUltra Cruise機能は、現在の市場で最も高性能と広く目されているTesla(テスラ)の先進運転システムAutopilot(オートパイロット)にぶつけてくるものと思われる。Teslaの「完全自動運転」パッケージは、Autopilotの進化版だ。一時停止の標識や信号を認識でき、その手前で自動的に減速して停止できる。だがその機能はまだベータ版と見なされている。

GMのUltra CruiseはLiDARのマップデータ、高精度GPS、カメラ、レーダーセンサーに、運転席の人間の注意力をモニターするドライバー・アテンション・システムを組み合わせたものだ。Teslaの運転支援システムAutopilotとは異なり、Super Cruiseのユーザーはハンドルに手を置く必要がない。ただし、視線はまっすぐ前に向けられていなければならない。

ソフトウェアを更新してオーナーに改良した機能を試してもらうというTeslaの方式と比べると、GMのアプローチはゆっくりだ。2017年にGMがSuper Cruiseの提供を開始したとき、対応車種はキャデラックのみ(しかもフルサイズのCT6セダン限定)で、ハイウェイでの使用に限られていた。変化が起きたのは、Super Cruiseの対応車種を広げるとGMが発表した2019年からだ。

GMの新しいデジタル車両プラットフォームは、電気的帯域幅が広く、データ処理能力が高くできており、Super Cruise能力を導入しやすくなっている。2020年1月にGMは、2021年型Escalate(エスカレード)を含む一部のキャデラック搭載のSuper Cruiseに、ドライバーに代わって車線変更を自動的に行う機能を追加した。

このSuper Cruiseの強化バージョンでは、ステアリングや速度調整などの機能も向上している。これは2021年型キャデラックCT4とCT5セダンに搭載され、続いて2021年型キャデラックエスカレードにも導入される。発売は2020年後半とのことだ。

画像クレジット:GM

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(翻訳:金井哲夫)

GMが完全電気自動車GMCハマーEVの発表を延期

GMは米国時間4月29日、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて、GMCブランドの全電動車Hummer(ハマー)の発表を延期することを明らかにした。

画像クレジット:GM

5月20日に予定されていたハマーEVのデビューは、新型コロナウイルス感染症の流行が原因で延期されることになった自動車関連のイベントとしては、ここ数カ月間で最新のものとなる。ジュネーブモーターショーも中止が決まり、キャデラックのLyriqの発表も延期されている。

GMは、発表のスケジュールは再検討するとしており、GMCハマーEVの開発作業自体は「順調で障害はない」と述べている。

同社は今年初め、ハマーを新たに電気自動車として復活させると発表していた。そしてそれ以降、この「スーパートラック」のビデオをティーザーとしていくつも公開していた。中には、NBAのスター選手であるLeBron James(レブロン・ジェームズ)氏を主役に採用し、「Quiet Revolution」(静かな革命)と題された、スーパーボール用のハマーの30秒間の広告映像もあった。

GMはまだ、この車の基本価格を発表していないが、いくつかの仕様は公開していた。それによると、1000馬力相当のパワーを持ち、3秒で静止状態から60mph(時速約96.5km)まで加速する。またトルクは、1万1500フィート(約1590kgm)を備えている。

ハマーEVは、ミシガン州にあるDetroit-Hamtramck(デトロイト・ハムトラック)工場で生産される予定だ。GMは以前、同組立工場に22億ドル(約2345億円)を投資する計画を発表していた。そこで、全電動トラックやSUV、および子会社のCruiseが発表した自動運転車を生産するためだ。その際にGMは、さらに8億ドル(約853億円)を、サプライヤーの設備や、新たな電動トラックの発売に関連したプロジェクトのために投資する予定だと明かしていた。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

GMが米政府と契約した人工呼吸器の初回製造分を出荷

GMとVentec Life Systemsが組み立てた人工呼吸器が16日夜に病院向けに出荷され、週末にかけさらに多くの施設に届けられる見込みだ。米政府が注文した3万台の初回出荷となる。

イリノイ州のシカゴやオリンピア・フィールズにある病院への納入は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック渦中の1カ月弱前に、何千台もの病院向け人工呼吸器の製造を開始した両社にとってマイルストーンだ。

GMとVentec Life Systemsは人工呼吸器のような呼吸治療製品の製造を増強しようと、3月20日にパートナーシップを発表した。両社は当初、VOCSNと呼ばれるVentecの救命救急用の人工呼吸器の製造にフォーカスしていた。VOCSNは人工呼吸器、酸素濃縮器、咳アシスト、吸引、吸入器として使える多機能のハイエンドデバイスだ。2017年にFDAの承認を得た時のVOCSNは700以上の部品でできていた。

GMは必要な材料が調達可能かどうか、インディアナ州ココモの工場に新たなクリーンルームや生産ラインを建設すればどうなるかを調べた。そしてGMはおおよそ7億5000万ドル(約806億円)かかると見積もった。ここにはエンジンプラントの改造、人工呼吸器を製造するための材料の購入、生産を増強するために必要な作業員1000人の賃金が含まれる、と情報筋は話した。見積もった額のうち25万ドル(約2700万円)はVentec拠出分だ。

トランプ政権は価格に難色を示し、政府との契約は宙に浮いた。トランプ大統領がTwitterを使ってGMとCEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏を批判したが、GMとVentecはなんとか前進させようとした。 そしてトランプはGMに人工呼吸器を製造し、政府との契約を優先するよう大統領令に署名した。GMが人工呼吸器を製造する計画を発表して数時間後のことだ。

攻防にもかかわらず、GMは8月末までに人工呼吸器3万台を製造するという、4億9000万ドル(約530億円)の政府との契約にこぎ着けた。契約では、GMはVOCSN V+Proと呼ばれる400のパーツを使うシンプルバージョンの救命救急人工呼吸器を製造している。より高価で複雑なマシーンは多機能性を備えていた。

GMによると、人工呼吸器製造をスピードアップするために、政府は契約で人工呼吸器としての機能だけを搭載するVOCSNだけを求めている。

製造は今週1シフト制で始まり、加速している。GMの広報担当によると、数週間内に第2シフト、第3シフトを加える計画だ。3シフト制になると従業員1000人超が必要となる。

これまでに10台の人工呼吸器がオリンピア・フィールズにある聖フランシス病院に納入された。もう10台が17日にシカゴのワス・メモリアル病院に納入される見込みだ。3回目の出荷となる34台は18日にゲーリー/シカゴ国際空港にある米緊急事態管理庁に届けられ、そこから最も必要とされているところへ輸送されるとのことだ。

テストが広範に実施されるにつれCOVID-19感染者の数は急激に増えていて、人工呼吸器のニーズは切迫している。症状が軽い人もいれば、重篤な呼吸困難症状で病院に運ばれる人もいる。人工呼吸器の不足により、Ford(フォード)やVolkswagen(フォルクスワーゲン)などの自動車メーカーは人工呼吸器製造を模索することとなった。FordとGE HealthcareはAiron Corpから人工呼吸器デザインのライセンスを取得し、ミシガン工場で7月までに5万台を製造する計画だ。

自動車メーカーはまた、ヘルスケアワーカー用のフェイスマスク、フェイスシールド、電動ファン付き呼吸用保護具も製造している。

画像クレジット: AJ Mast for GM

“新型コロナウイルス

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(翻訳:Mizoguchi

GMとHondaが2024年発売の電気自動車2モデルを共同開発

GMとHondaが2024年発売予定の2種類の電気自動車を共同開発する。これは両社の既存のパートナーシップをさらに深めたものとなる。

計画では、両社はそれぞれが得意な部分を担当する。Hondaは新しい電動車のエクステリアとインテリアをデザインし、GMは電動車の新しいアーキテクチャとUltium(アルティウム)バッテリーで貢献する。GMが2020年3月に披露したこの新しいアーキテクチャは同社独自のEVプランを示すものであり、そのバッテリーとドライブユニットの構成は19通りもある。このアーキテクチャには、LG Chem(LG化学)とGMの合弁事業で製造された、大型のパウチ型バッテリーが含まれている。

これらの車両にはHondaのネームプレートが付き、GMのセーフティアンドセキュリティ機能であるOnStarが搭載される。また、Super Cruiseと呼ばれるステアリングから手を離すことができるGMの先進運転支援システムも新型車両に搭載される。

車両は北米にあるGMの工場で製造される。発売は2024モデル年度の初めとされており、Hondaの米国市場とカナダ市場で展開される。

American Honda Motor Co.の上級副社長であるRick Schostek(リック・ショスティック)氏によると、狙いは両社の長所を合わせて電気自動車にスケールメリットを引き出すことだという。氏によると、両社はすでに、パートナーシップのさらなる拡大についての話し合いも行っているとのことだ。

両社の協力関係は長い。車両の共有化は1990年代にまでさかのぼり、そのときはいすゞがGMの傘下だった。共同プロジェクトの大部分は水素燃料電池技術とバッテリー、そして最近では自動運転車が中心となっている。

GMとHondaは2013年に戦略的提携を結び、水素燃料電池を開発し、そこからおよそ1200件の特許が取得している。両社は2017年に水素燃料電池システムを生産するFuel Cell System Manufacturing LLC(FCSM)という名のジョイントベンチャーを作っている。FCSMは同社初の量産型水素燃料電池システム製造施設の生産設備をミシガン州ブラウンズタウンに設置し、GMによれば2020年中に生産を開始する予定だという。

両社は2018年に、Hondaが北米市場向けに作られた電気自動車にGMのバッテリーセルとモジュールを使用することで合意したと発表した。

GMは2016年にCruiseを買収。その後Hondaは27億5000万ドル(約2982億円)で、GMとその自動運転技術の子会社Cruiseとの独占的協定により、新種の自動運転車の開発と生産をしていくことになった。電動で自動運転のライドシェア用の車である、その協定の最初の製品Cruise Originが、1月21日に披露されている。

画像クレジット:GM/Photo by Steve Fecht

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

GMは新型コロナで需給逼迫するマスクを1日5万枚生産へ

GM(ゼネラル・モーターズ)は3月31日、需給が逼迫している医療用フェイスマスクの生産についての詳細を発表した。同社のプレスリリースによると、実際にマスク生産にこぎつけるまでに7日もかからない。同社は発表の中で、4月8日にマスク2万枚の納入を予定し、その後生産ラインが本格稼働すれば1日に5万枚生産できることを明らかにしている。

これらのマスクは現場で働くヘルスケアスタッフが、患者の咳やくしゃみで拡散する飛沫に含まれるウイルスから身を守るのに使われる、必須の個人用保護具(PPE)だ。

GMはマスク生産ラインを1週間で整えるためにグローバルのパートナーに協力を求めた。材料はGMの既存のサプライチェーンから確保し、生産設備はミシガン州ホランドのJR Automationと、同じくミシガン州オーバーンヒルズのEsys Automationから入手した。プレスリリースにある通り、ISOクラス8に相当するクリーンルームも同社のウォレン製造プラントに設置した。GMとUAW(全米自動車労働組合)はこの新しい組立ラインを動かすボランティア数十人を募ることにしている。

「我々が最初に声をかけたのはファブリックの車両部品を扱ったことがある人だった」とGMプラントディレクターでグローバルの生産前オペレーションを担当するKarsten Garbe(カーステン・ガルべ)氏は述べた。「数日のうちに、GMのシートベルトやインテリアトリムの専門家らはフェイスマスク生産の専門家になる」

このチームがフェイスマスク生産ラインに従事する間、他のGM従業員は人工呼吸器の製造に取り組む。3月27日にDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領はGMに人工呼吸器の製造と国との契約の優先を命じる大統領令に署名した。この数時間前にはGMは新型コロナウイルス(COVID-19)に苦しむ患者が必要とする重要な医療備品を製造する計画を発表していた。

新型コロナ対応に関しては、他の車メーカーも取り組んでいる。Ford(フォード)とGEヘルスケアは人工呼吸器デザインをAiron Corpからライセンス取得し、ミシガンの工場で7月までに最大5万台を製造する計画だ。これはCOVID-19患者の治療に使われる重要な医療機器を提供するための取り組みだ。この提携のもとで、フォードはAiron人工呼吸器を4月末までに1500台、5月末までに1万2000台、7月までに5万台製造する見込みだと話している。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

GMとVentec Life Systemsが新型コロナ拡大で人工呼吸器製造で提携

GMは3月20日、人工呼吸器など呼吸関連製品の増産をサポートするためにVentec Life Systemsとともに取り組んでいると述べた。米国中で新型コロナウイルス(COVID-19)感染が拡大していて、呼吸関連の医療機器は多くの病院で必要とされている。2社の提携は、新型コロナウイルスに対応する企業を調整するStopTheSpread.orgが橋渡しをした。

Ventecは人工呼吸器製造のために、GMの物流網、調達、製造における専門的な技術を活用する。両社ともいつから製造を本格化させることができるのか、どれくらいの人工呼吸器を製造できるのかといった詳細は明らかにしなかった。

GMの会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は声明で、迅速に生産を拡大するためにGMがVentecと緊密に連携を取っていると述べた。「我々はこの困難な時に貢献できる方策を引き続き模索する」とも付け加えた。

テストが広く行われるようになるにつれ、感染者数は急激に増えていて、人工呼吸器の需要は差し迫ったものになっている。症状がマイルドな人もいる一方で、肺炎を起こして入院する必要がある人もいる。

人工呼吸器の不足により、各車メーカーは医療機器の増産方法を検討している。Volkswagen(フォルクスワーゲン)とFord(フォード)はホワイトハウスと協議し、協力を約束したと報道されている。フォルクスワーゲンは3月20日、3Dプリンターを使って人工呼吸器を製造するための専門部署を設置したと述べた。

また、Elon Musk(イーロン・マスク)氏は同日、Tesla(テスラ)とSpaceX(スペース)の従業員が「人工呼吸器に取り組んでいる」とツイートした。ただし彼はそうした人工呼吸器が必要とされるとは思っていない。この動きは、ニューヨークのBill de Blasio(ビル・デブラシオ)市長が新型コロナウイルスとの戦いに備える病院での人工呼吸器不足を緩和するのに力を貸してほしいと直接マスク氏に依頼したことを受けてのものだ。やり取りがあった翌日、経営する2社が人工呼吸器の製造に取り組んでいることをマスク氏がTwitterで明らかにした。

製造にどの工場が使用されるのか、どれくらいの量を製造できるのか、そしていつから生産を開始する予定なのかは明らかにされていない。

画像クレジット:Rachel Woolf

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(翻訳:Mizoguchi

GMが電気自動車戦略のコアとなるモジュラー式アーキテクチャー「Ultium」を公開

GMは米国時間3月4日、新しい電気自動車用アーキテクチャーを公開した。これは、GMの将来のEV計画の基盤となるもので、コンパクトカーから業務用トラック、大型の高級SUV、高性能車、さらにこの夏に発売が予定されている新型Bolt EUV Clossover(ボルトEUVクロスオーバー)に至る、同社の車種に幅広く採用される。

Ultium(アルティウム)と呼ばれるこのモジュラー式アーキテクチャーは、19種類のバッテリーと駆動系の組み合わせに対応する。400V(ボルト)と800Vトのバッテリーパックが使用でき、充電容量は50kW/h(キロワット毎時)から200kW/h。前輪駆動、後輪駆動、4輪駆動の設定ができる。

EVアーキテクチャーのモジュール化にこだわった背景には、Cruise Origin(クルーズ・オリジン)自動運転タクシー、コンパクトなChevrolet Bolt EUV(シボレー・ボルトEUV)、GMC Hummer(GMCハマー電動トラック兼SUV、それに先日発表されたCadillac Lyriq SUV(キャデラック・リリックSUV)など、同社の製品を全般的に電動化するというGMの意欲がある。3月4日にGMはこれまで一般公開されず姿を見せることがなかった数々の新型EVも発表し、モジュラー方式にしたことで同社の車種に幅広く対応できることを示していた。そこにはキャデラックのフラッグシップとなる大型セダンであるCelestiq(セレスティーク)も含まれていた。

Celestiqは、将来キャデラックのシリーズに加わる大型電動SUVとともにデトロイト地区で手作りされると、GMのMark Reuss(マーク・ルース)社長は話していた。同社のBUICK(ビュイック)ブランドの将来のクロスオーバー2車種のスタイルは、明らかにTesla(テスラ)を意識している。シボレーの中型クロスオーバーは、その他のGMの(今後の)EVラインアップがみな高級志向なのに対して、手の届きやすい価格帯に設定されている。

これほど多様な車種を単一のアーキテクチャーで賄うことにより、これまでは少量生産で収益性に課題があったEV市場に、必要に応じてスケールできる可能性と資本効率性がもたらされる。GMは、このスケール性でバッテリーパックのコスト削減と機構の単純化を果たした。バッテリーパックの配線の量は、現在のシボレー・ボルトの場合と比較して80%少なくなり、バッテリーパックのコストも1kW/hあたり100ドルを切った。

この新型モジュラー・アーキテクチャーの心臓部には、大容量のパウチ型バッテリーセルが使われる予定だ。これは、韓国のLG化学とGMとの合弁製造事業の一環として製造される。両社は2019年12月、オハイオ州ローズタウンの工場でGMの電気自動車向けバッテリーセルを大量生産すると発表した。

GMは、リチウムイオンと電子製品のサプライヤーであるLG化学とは10年来の取り引きがある。この合弁事業はGMにとって、電気自動車分野での躍進力を高める転換点となるだろう。

GMとLG化学は、新しいニッケル・コバルト・マンガン・アルミニウム(NCMA)バッテリーセルを共同開発した。どの大容量パウチ型バッテリーよりもコバルトの含有量が少ないとGMは話している。平坦な形状の充電式パウチ型セルは縦に重ねることができるため、テスラやRivian(リビアン)などが好む円筒型セルと比べてパッケージングの柔軟性が高く、室内空間も広くとれる。

GMとLG化学の合弁事業は、23億ドル(約2470億円)規模の工場を春に着工する。そこでは、年間30GW/h(ギガワット毎時)ぶんのセルを、余裕をもって生産できる。両社は、ゆくゆくはセルの化学成分からコバルトとニッケルを完全に排除できるよう共同研究を進め、劣化したセルを修復する電極内添加物の開発、固体電池の可能性も探っていく。

GMからの電気自動車の第一波は、今年後半に発売される新型シボレー・ボルトから始まる。来年の夏にはボルトEUVクロスオーバーが続くが、これはキャデラック以外で、手放しで自動運転ができるSuperCruise(スーパークルーズ)運転補助システムが搭載される最初の車になる。また今年後半、GMは新型高級電動SUVを2車種発表する予定もある。ひとつは2021年に生産を開始するGMCハマーEV
、もうひとつは2022年に発売されるキャデラック・リリックだ。

GMの新しいEVアーキテクチャーは、充電能力がレベル2、10分間の充電で最大100マイル(160キロメートル)走行できる高速直流充電に対応する。だがGMは、高速充電ネットワークを自社で整備することはない。Chargepoint(チャージポイント)やEVgo(イーブイゴー)などの公共充電ネットワークをmyChevrolet(マイシボレー)モバイルアプリでまとめて利用できるようにし、EVgoの充電器ではアプリ内で精算できるようにする。またGMは、Qmerit(キューメリット)と提携して認定充電器を家庭に設置する事業も進める。EVオーナーの80%は家で充電しているからだと同社は話していた。

【編集部注】筆者のEd Niedermeyerは、作家・コラムニストでポッドキャスト「The Autonocast」の共同主宰者。今年8月に「The Unvarnished Story of Tesla Motors」を出版した。

画像クレジット:GM/ Photo by Steve Fecht

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(翻訳:金井哲夫)

Hummerが1000馬力の電気自動車 「スーパートラック」 として復活

GM(ゼネラル・モーターズ)は、Hummer(ハマー)を新たに電気自動車の形で復活させようとしている。同社は米国時間1月30日に、1000馬力で時速0マイルから60マイル(0〜97km/h)まで3秒で加速できる、完全電動のHummerを生産する計画を認めた。

GMが数本のティーザー動画を投下したこの「スーパートラック」は、GMCブランドで販売される予定だ。なお下の動画は、Hummerによるスーパーボウルでの30秒間のCM「Quiet Revolution」として公開されたものだ。

これらの動画や広告は、5月20日に予定されている発表へと続くGMはHummerの基本価格を公表していない。一方で、1000馬力かつ時速0〜97kmで3秒の加速、トルクは11500重量ポンドフィートと、目をみはるスペックが明かされている。

Buick(ビュイック)およびGMCでバイスプレジデントを務めるDuncan Aldred(ダンカン・アルドレッド)氏は声明で、「GMCは高級で高性能なトラックとSUVを開発しており、GMC HUMMER EVはこれを新たな高みへと引き上げる」と述べた。

Hummer EVはミシガン州のDetroit-Hamtramck(デトロイト=ハムトラムク)組立工場で生産される。GMは1月27日、同工場に22億ドル(約2400億円)を投資して完全電動トラックとSUV、そして子会社のCruiseが発表した自動運転車を生産する計画を発表した。GMは新たな電動トラックのローンチに関連するサプライヤー向けツールやその他のプロジェクトに、さらに8億ドル(約870億円)を投資すると発表した。

GMはこの新しいプログラムを、2021年後半に生産が開始される予定の完全電動ピックアップトラックとともに開始する。Cruise Originはライドシェアリングのために設計された電動自動運転シャトルで、デトロイト地域の工場で生産が開始される2番目の車両となる。

デトロイト=ハムトラムク工場は、GM初の完全な電気自動車の専用組立工場となる。同社によると、工場が完全に稼働すれば、2200人以上の雇用が創出される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

GMがハンズフリー運転支援システムのSuper Cruiseに車線変更機能を追加

GMは同社のハンズフリー・ドライバーアシスタントシステムであるSuper Cruiseを改良して、ドライバーに代わって自動的にレーンを変える機能を加えた。最初の実装は、2021年発売予定の高級SUVであるEscaladeをはじめとしたCadillac(キャデラック)の一部モデルで行われる。

このSuper Cruiseの強化バージョンでは、ステアリングとスピードコントロールが改良され、再びTeslaのドライバーアシスタンスシステムであるAutopilot、特にそのNavigate on Autopilot機能と競合できるレベルになった。Teslaのシステムは現在、市場で最も優れていると言われている。

2021年のニューバージョン実装は、Escaladeに続いてセダンのCT4とCT5でも行われる。これらのモデルの発売は2020年後半と予想されている。

Super Cruiseは、ライダーのマップデータと高精度GPS、カメラ、レーダーセンサーのほかに、ドライバーの意識の集中を確実にするために、ドライバー注意システムと呼ばれるものを搭載している。TeslaのドライバーアシスタンスシステムであるAutopilotと違うのは、Super Cruiseでは手がホイール(ハンドル)上になくてもよいこと。ただし、しっかりと前方を直視していなければならない。ドライバーの視線を注意システムがチェックして指導する。

Super Cruiseのレーン変更の自動化も、ドライバーが前方道路を直視してないと動作しない。システムが動作しているときは、ドライバーが方向指示器でレーンの変更を指示できる。そのレーンが空いているとシステムが判断したら、車両はそちらに合流する。その際、ゲージクラスター(計器盤)は「入れる空きを探している」や「レーンを変更中」などとメッセージする。

Super CruiseのチーフエンジニアであるMario Maiorana(マリオ・マイオラナ)氏によると、GMのこれら新しいデジタル車載プラットホームは電気的帯域幅も大きく、データ処理も強力で、技術者が新たな機能を加えることができる。さらに後方センサーが改良され、後ろから接近してくる車両を正確に見つける。

Super Cruiseのニューバージョンは、それが許可されているハイウェイ上で、ドライバーに代わってレーンを変更できる。ユーザーインタフェイスとハンズフリードライブの動きも良くなった、とマイオラナ氏は言っている。

2017年にローンチしたSuper Cruiseは当時、フルサイズのCT6セダンに搭載されただけで、中央分離帯のあるハイウェイでしか使えなかった。それが2019年に変わりはじめて、まずSuper Cruiseの実装車種を増やすと発表された。そしてソフトウェアのアップデートにより、アメリカとカナダの総延長数千kmの中央分離帯があるハイウェイで利用できるようになった。現在、利用可能な道路の総延長距離は30万kmを超えている。

このシステムは、ほかの車種への実装も始まっている。2020年はキャデラックの全モデルに載る予定だが、今後はシボレーやGMC、ビュイックなどにも実装されていく。

画像クレジット: GM

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

GMがミシガンでの電動・自動運転車両生産に約3270億円投資

ゼネラル・モーターズ(GM)は1月27日、全電動トラックとSUV、そして子会社のCruiseが発表した自動運転車両の生産に向け、デトロイトとミシガン州ハムトラミックにまたがる組立工場に22億ドル(約2400億円)を投資すると発表した。また、サプライヤーの設備や新電動トラック発売に関連する他のプロジェクトにも8億ドル(約870億円)を投じる。その総額は30億ドル(約約3270億円)となる。

まずは全電動トラックに取り組み、2021年後半の生産開始を見込む。続いて、ライドシェアリング向けの電動自動運転シャトルの生産がデトロイトエリアの工場で始まる。

デトロイト・ハムトラミックは、GMにとって電動車両組立に完全特化した初の工場となる。GMによると、本格稼働時には2200人超を雇用する。

今回の発表の前に、GMからは電動・自動運転車両に関する多くのニュースがあった。その中には、電動車両向けバッテリーを大量生産するためのLG化学との合弁会社設立がある。両社は2019年12月、合弁会社に最大23億ドル(約2500億円)を投資し、ローズタウンエリアとオハイオ北東部の工業用地にバッテリー組立プラントを設置することを明らかにした。ここでは1100人超の新規雇用を想定している。2020年半ばに起工式が行われる見込みだ。

合弁会社はデトロイト・ハムトラミックで生産される電動車両にバッテリーを供給する。

Cruiseは1月21日にOriginという無人走行車両を発表した。これは親会社のGM、そして投資家であるホンダとの複数年にわたるコラボによるプロダクトで、ライドシェアサービス向けにデザインされている。シャトルのようなこの車両はCruiseのトレードマークであるオレンジとブラックのカラーリングが施され、運転席やペダルはなく、高速道路を走るスピードで移動できる。

「今回の投資を通じて、GMは全電動のビジョンを現実のものにするための大きな一歩を踏み出す」と社長のMark Reuss(マーク・ロイス)氏は記者会見で話した。「今後数年でデトロイト・ハムトラミックでいくつかの電動トラックを生産するが、、電動ピックアップがその最初の車両となる」

デトロイト・ハムトラミックでは900人が働き、キャデラックCT6とシボレーImpalaを製造している。2月末から数カ月間プラントを停止して改修する計画だ。

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(翻訳:Mizoguchi

GM傘下の自動運転車メーカーのCruiseがハードウェア部門を強化

10カ月前、Cruise(クルーズ)は昨年末までに少なくとも1000人のエンジニアを雇うと宣言していた。72億5000万ドル(約7950億円)の軍資金を有する企業であっても、スタートアップや自動車メーカーや巨大ハイテク企業が人材の熾烈な争奪戦を繰り広げる業界においては、かなり挑戦的な目標だ。

当時、そしてその後もCruiseは誰を雇うのかは話してこなかった。Cruiseはソフトウェアのエンジニアを狙っていて、認知と判断と操作、シミュレーションとマッピングの専門家を雇い入れ、自動運転車の「頭脳」を作らせるつもりだとの憶測も飛んだ。それも確かに目的のひとつではあった。

GMの子会社であるCruiseは、ソフトバンク・ビジョン・ファンド、自動車メーカーのホンダ、T. Rowe Price(ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ)の支援も受け、現在、1700名の従業員を擁している。そのうち、ソフトウェアエンジニアはかなりの部分を占めている。

Cruiseは、この18カ月間、あまり知られていない活動に着手していた。大規模なハードウェアエンジニアのための部門の設立だ。うまくいけば、ビル1棟を割り当てるほどの規模になる計画だ。現在、その努力の最初の結果は、サンフランシスコのブライアント通りにあるCruiseの社屋地下の拡大を続ける研究室であくせく働いている。

もしCruiseの計画が思い通りに進めば、ビルの地下では収まりきれなくなる。Cruiseの計画に詳しい情報筋によれば、同社は、ブライアント通りのかつてCruiseの本社が置かれていた床面積約1万3000平方mの建物を、ハードウェア部門専用に割り当てるつもりだという。

ソフトウェアエンジニアは、一部がブライアント通りに残るものの、大部分は他の従業員とともにブラナン通り333に移動する。そこはDropboxの本社があった建物で、2019年にCruiseが買い取った。

Cruiseは、ハードウェアチームもソフトウェアチームも、具体的な従業員数を公表していない。現在の求人情報やLinkedInなどの情報を合わせて考えると、ハードウェア専門の従業員は300人以上いると思われる。LinkedInのデータベースを見る限り、少なくともその10%は過去90日以内に雇用されている。

それでもまだ求人は続いている。Cruiseのウェブサイトでは、あと160人分の職が空いている。およそ106名がソフトウェア関連で、ハードウェアエンジニアは35名だ。残る24名は、管理、広報、事務、保安など他の部門のものとなる。

ハードウェア本部

風通しのいい、陽光あふれるダイニングホールとCruiseの試験用自動運転車が保管されたガレージの下で、数百人のハードウェアエンジニアたちが、今の、そして将来の車のためのセンサーからネットワークシステム、演算システム、情報システムにいたるまで、あらゆる開発を進めている。

つまりCruiseは、未来の車を見据えてソフトウェアと同じぐらいハードウェアの開発に積極的になっているということだ。その手作りハードウェアは、サンフランシスコで1月22日の夕方から開かれるCruiseの「Beyond the Car」イベントで初披露される可能性が高い。

Cruiseの価値は、そのソフトウェアに寄るところが大きい。6年前、既存の車に後付けしてハイウェイで自動運転ができるようにするアフターマーケットキットを開発するという計画の下に創設されたときから、Cruiseはソフトウェアの会社だった。

Cruiseの創設当初の歴史に詳しい情報筋によれば、GMのベンチャーチームが2014年の初頭からCruiseに目を付けていたという。しかし、GMとの関係が花開いたのは、Cruiseがアフターマーケットキットを捨てて、市街地で使える自動運転車の開発に方向転換してからのことだ。

そのときCruiseは、ハードウェアとソフトウェアを統合させるためには、もっと高度な専門知識が必要だと気がついた。2015年後半には、GMとの話し合いは事実調査の段階を超えて発展した。そして2016年3月、GMはCruiseの買収を発表した。

GMが親会社となったCruiseは、突然、製造大手の便宜が得られることになった。GMの電気自動車であるシボレー・ボルトEVは、Cruiseが自動運転の試験車両として使えるプラットフォームになった。現在、Cruiseには180台の試験車両があり、そのほとんどをサンフランシスコの公道で見ることができる。

Cruiseは以前からハードウェア・エンジニアを雇ってきた。しかし、ハードウェア開発とシステム統合に力を入れ始めたのは、2018年の初めにCarl Jenkins(カール・ジェンキンス)氏をハードウェア部門副社長として、Brendan Hermalyn(ブレンダン・ハーマリン)氏を自動運転ハードウェアシステムの責任者として雇い入れてからのことだ。

それとほぼ同時期に、GMはCruiseの自動運転車の量産型を製造すると発表した。無人運転で、ハンドルもペダルも人のための操作系もない車を、ミシガン州オライオン・タウンシップの組み立て工場でイチから作るという計画だ。自動運転車の屋根のモジュールはブラウンズタウン工場で組み立てられる。GMは、このミシガン州の2つの工場に1億ドル(約110億円)を投じて生産に備えると話した。GMのオライオン工場では、すでにシボレー・ボルトEVと、Cruiseの第三世代の自動運転車の試験版が生産されている。

その6カ月後、GMは、GMとCruiseが新しい種類の自動運転車を開発するという包括合意の一環として、ホンダが27億5000万ドル(約3020億円)を出資することになったと発表した。

システムズアプローチ

システム統合は、以前にも増して重要になる。Waymo(ウェイモ)でカメラ部門を率いていたハーマリン氏は、システム統合の主要な牽引役の一人だ。

ハーマリン氏がシステム統合に情熱的だという表現は、控えめ過ぎるかも知れない。去年、1時間におよぶインタビューで、彼は繰り返しその言葉を強調していた。整列する試験車両の間に立ち、ひとつのことを力説した。「最もエキサイティングなのは統合です」と。彼はまた、Cruiseの理念とリアルタイムで即応し、安全第一の感覚知覚処理を可能にするシステムを、大きなスケールで製造するアプローチに関するブログ記事も執筆している。

ハードウェアとソフトウェアを統合する能力は、自動運転車の安全運用には不可欠であり、自動運転車を開発する企業はみな同様に追求している。しかし、Cruiseの力の入れようを見ると、ほとんどのハードウェア部品を自社開発しているという事実も相まって、この領域が同社にとって、どれほど大切なものかがわかる。

Cruiseのハードウェア開発の焦点は、センサー、コンピューター処理、ネットワークシステム、通信、インフォテインメント、ユーザーエクスペリエンスと、自動運転技術全般に当てられている。

Cruiseの自動運転車。2019年1月12日、ワシントン州シアトルにて(写真:Stephen Brashear for Cruise)

Cruiseは初期段階の製造を自社で行うが、1社だけですべてをやろうとは思っていないとハーマリン氏は強調している。

「GMとホンダをパートナーに出来て、私たちは幸運でした」と彼は、10月に行ったTechCrunchとのインタビューで話していた。「それらの会社の自動車工学の専門知識を活用でき、さらに開発工程から、その自動運転トポロジーを工場の生産ラインで組み立てられた完成車両に組み込むまでを彼らと共同で進めることができるからです」。

Cruiseの車に搭載されているカメラシステムのバッフルなどは、GMとの提携関係から生まれたごく小さな例に過ぎない。そこでは、自動洗浄システムが開発され組み込まれた。その他、共同開発されたハードウェアには、センサー、マンウト、ライダーの組み込みが容易なバンパーなどがある。Cruiseは、ライダーのスタートアップであるStrobe(ストローブ)を2017年に買収した。

「私たちの目標は、できるだけ早く作ることです。すべてを作ることではありません」とハーマリン氏は後に補足していた。「当然、私たちもサプライヤーに製造を委託します。ひとつひとつ手作りすることに拘束されるゼペット問題を抱えたくないのです」。

昨年10月、TechCrunchがCruiseのオフィスを訪れたとき、地下の研究室は落ち着かない様子だった。部分的にぎゅうぎゅう詰めのところがあり、拡張への準備が始まっていることが目に見えた。

研究所の増築は続いた。ハードウェア・チームはとくにセンサーの開発に集中しており、「ハードウェアの急速な成熟のための少量製造能力」を発揮していると、彼は追伸のメールに書いていた。

「これは、航空宇宙業界で行っているものと、あまり変わりません」とハーマリン氏はそのシステムズアプローチについて語っていた。「しかし、その解決方法に独自性が出るのだと私は思っています。私たちはパートナーたちと共に、そうしたシステムとしての問題を追求し、市場で対処することができます」。

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(翻訳:金井哲夫)

GMがHummerのフル電動ピックアップトラックをリリース予定、との報道

General Motors(ゼネラルモーターズ)がHummerブランドを復活させるかもしれない。The Wall Street Journalの報道によれば、フル電動化したHummerのピックアップトラックがGMCブランド下で発売され、プロバスケットボール選手のLeBron James(レブロン・ジェームズ)氏がその販促に一役買うという。

航続距離や定員などの詳細はわかっていない。

この動きは、物議を醸しているGMのブランドの1つを復活させ、異なる方向で推し進めることになる。Hummerブランドの車両は、その大きさとほぼ万能なSUVであることで知られる。Hummer H2は、2000年代初めにガソリンを食うクルマの代表的存在だった。ブランドの復活と電動化は、これまでのHummerに慣れている人を困惑させるかもしれない。

Hummerのフル電動ピックアップトラックは、スーパーボウルの際、ジェームズ氏が出演する広告で発表される、とWSJは報道している。もしそれが本当なら、GMはこのモデルを1年か2年でマーケットに投入することになりそうだ。もう1つのクラシックなブランド、Ford Mustangが電動化されるのと同じタイムラインだ。

画像クレジット: Wikipedia

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(翻訳:Mizoguchi

トヨタとGM、Nvidia、ボッシュらが新たな自動運転技術コンソーシアムを結成

我々はまだ自動運転におけるコラボレーションの段階で、消費者が日常的に利用できるようになるのはかなり先のことだ。つまり、米国時間109日に発表された新しい「オートノマス・ビークル・コンピューティング・コンソーシアム(AVCC)」のような団体が形成される機会はたくさんある。AVCCにはARMBosch(ボッシュ)、Continental(コンティネンタル)、GM、トヨタ、NvidiaNXP、デンソーが含まれ、今日の自動車業界をリードするチップメーカーや一流サプライヤー、自動車メーカーが集まった。

AVCCの目標は、「自動運転車を大規模に展開するために最も重要な課題を解決する」ために協力することで、これは自動運転が商業的に利用可能な技術になり、最大の利益を得ようとする努力を結集し、商業化を加速させるためのものだ。自動運転技術はここ数年、熱心な投資と注目を集めてきた分野だが、これらの企業が投資から本当に利益を得られるようになるまでには、まだ時間がかかる。

では、この目標の達成にはなにが必要だろうか。まず、AVシステムのアーキテクチャとコンピュータが遵守すべきサイズ、温度、消費電力、および安全基準を概説した、推奨仕様を定義する。この基準を守ることで、高価で少量しか生産できないプロトタイプから、商業規模でのAVシステムの製造と展開へと移行できるようになる。

しかしこのグループの目標は、単にシステムの仕様を定義するだけではない。参加企業は「共通の技術的課題を研究」し、実際に自動運転車を路上で走らせる際に克服すべき根本的な技術的課題を克服するために、力を合わせることになる。

もちろん、グループの初期メンバーには上記の企業しか含まれていないが、新しいメンバーにも門戸は開かれている。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

自動車工場労働者のストライキでGMの損失が1000億円突破

ゼネラルモーターズ(GM)の工場労働者によるストライキは3週目に突入し、同社の第3四半期決算に10億ドル(約1077億円)以上の損失を与えていると、J.P.Morgan(JPモルガン)のアナリスト、Ryan Brickman(ライアン・ブリックマン)氏が伝えた。

そしてその損失は、週を追うごとに増え続けている。GMはストライキの最初の週に約4.8億ドルを失い、翌週には5.75億ドルを失ったとブリックマン氏は語っている。GMは北米における潜在売上を1日あたり約8200万ドルずつ失っている。

9月16日に全米自動車労働組合(UAW)がストライキを開始して以来、生産停止の影響は同社の全世界事業に波及効果を及ぼしている。米国時間10月1日にAP通信は、GMがメキシコ・シラオのピックアップトラックおよびトランスミッション工場を閉鎖し、現地の労働者6000名に影響を与えたと報じた。さらにGMは、メキシコのエンジン工場とカナダの組立工場もストライキの影響により閉鎖せざるを得なかった。

「GMの米国内生産は9月16日にUAWが仕事を放棄した直後に停止し、カナダとメキシコの工場は1週目から徐々に影響を受け始めた」とブリックマン氏は書いている。

今週、投資銀行であるJefferies Group(ジェフェリーズ・グループ)のアナリスト・Philippe Houchois(フィリップ・ホーチョイス)氏も、ストライキはGMの行う投資にも制約を与える可能性があることを指摘した。

給与、福祉手当、一時労働者の待遇などがストライキの主要な推進力だが、メーカーの電気自動車へのシフトに対する不安も要因のひとつだ。GMを始めとする自動車業界は、電気自動車開発に資金を集中させている。しかしこの変化は労働者にも影響を及ぼしている。電気自動車は必要な部品が少なく、製造が容易だからだ。UAWは、ガソリンから電気へのシフトは今後数年間に3万5000人の失業者を生む可能性があると推定していると、CNBCが最近報じた組合の調査結果が示している。

昨年11月、GMのCEO兼チェアマンであるMary Barra(メアリー・バーラ)氏は、北米で1万4000人以上の人員を削減し、工場の閉鎖や一部車種を廃止して高収益のSUV、クロスオーバーおよびトラックに集中し、電気自動車や自動運転車など将来の製品へに投資するなどの計画を発表した。

一連の行動は、予想される米国市場の沈滞から会社を守り、年間フリーキャッシュフローを約60億ドル増やすことを目的としていた。しかし、同時に労働者の不満と懸念をもたらすことになった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

クリスマスイブにシボレーのオーナーは車内でサンタを追跡できる

北米航空防衛司令部(NORAD)は60年以上にわたってクリスマスイブに世界中でサンタクロースの進行状況を追跡している。 政府の閉鎖さえもNORADの年に一度のミッション完了を妨げることはない。

そして、General Motorsもこの毎年の慣習に一枚加わる。

12月24日、同社のChevroletブランド車種、Traverse、Tahoe SUV、Silveradoトラック、およびCruzeセダンでOnStar ボタンを押すと、サンタの居場所がリアルタイムでわかる。OnStarプランが有効なChevroletオーナーに限り、青いOnStarボタンでSanta Updateをリクエストしてサンタの現在位置を知ることができる。

この位置情報サービスはNORADの公式サンタ位置データを利用している。Santa Updateは米国東海岸時刻12月24日午前6時から12月25日午前5時までリクエストできる。Santa Updateリクエストの要求量増加に備えて、サポート体制を強化しているとGMは言っている。

「毎年何千ものSanta Updateリクエストがある」とChevroletのサポートを担当するコンタクトセンター運用ディレクターのStacey Unoldは言う。「これはChevroletオーナーにとって、テクノロジーを利用してサンタの旅に関する重要な情報を家族と共有し、クリスマス気分を広める楽しい方法だ」

ChevroletとOnStarは、米国内でSanta Updateが一回押されるたびにアメリカ赤十字社に1ドル寄付する計画だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新しいビーストはキャデラックCT6――2018年版大統領専用車がニューヨークに現れた

大統領専用車の最新モデルがニューヨークの公道上で目撃された。その重装備から「ビースト」と呼ばれる大統領リムジンは、今回もキャデラックがベースだった。同型リムジン2台が作成されて車列に入り、大統領のセキュリティをさらに高める。

GMが製作した新しい装甲リムジンはキャデラックCT6がベースだ(よく観察するとキャデラックEscaladeの影響も感じられる)。 オバマ政権時代に製作された現行モデルはキャデラックDTSベースだった。

大統領の身辺警護を担当するシークレットサービスは大統領専用車の製造にあたって詳しい仕様を指定する。大統領の執務に必要な各種の室内装備はもちろん、強固な防弾能力やその大重量に耐えられる強化シャーシーなどだ。このためシャーシーはGMのトラックのプラットフォームが用いられる。セキュリティー上の理由により技術的詳細は明かしていないものの、GMの広報はTechCrunchに次のような声明を送ってきた。

アメリカの偉大な伝統の一部である大統領専用車の設計、製造を任されたことはGMの大きな名誉だ。数多くの大統領に仕えてきたキャデラック・リムジンの豊かな遺産を受け継ぎ、新しいキャデラックもGMのスタイルとクラフツマンシップを十分に活かしたものとなっている。デトロイトでデザインと製造が行われたこのリムジンはキャデラックCT6に外観が類似している。残念ながらセキュリティー上の理由によりそれ以上の詳細を明かすことはできない。

GMは連邦政府が「次世代パレード・リムジン・プログラム」と呼ぶ1580万ドルの契約を勝ち取っていた。GMはこれ以外にも自動車や関連する補給に関し数千万ドルに上る契約をシークレットサービスと結んでいる。

さる日曜にニューヨークの公道で装甲CT6が目撃された背景は、今週マンハッタンの国連本部で開催される総会に大統領が出席するためだろう。シークレットサービスは新リムジンについてTwitterに写真付きで投稿していた。

新しいプレジデンシャル・リムジンがこれまでのモデルと同様の機能を備えているなら分厚い防弾ガラスから大統領の血液型に対応した血液製剤、化学兵器に対抗する空気ボンベまでほとんどあらゆる攻撃に耐える生存性があるはずだ。

キャデラックDTSベースの現行ビーストは2009年にオバマ大統領の就任式でお目見えした。タイヤは19.5インチ、乗客定員5人、インテリアには大統領用の折りたたみデスクなどを備える。

〔日本版〕大統領専用車のヘッドライトはEscaledeに似ている。

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滑川海彦@Facebook Google+

GMは自動運転試験車両を米国全土に数百台単位で展開する予定

IEEE Spectrumに掲載された記事によれば、GMはどこよりも大規模な車両群を投入することで、自動運転の世界における競合相手を一気に突き放そうとしている。その数はおよそ300台だ。

FCCへの申請に関する粘り強い調査の結果、1台の車両あたりに10個搭載される車載レーダーユニットの展開に関する、合計3000個分のFCC向け申請があることが発覚した。その後間もなく、GMは同じ型のレーダーを展開する要求書を提出した。数に関する公表は拒否している。そしてその後、ボッシュが異なるタイプのレーダーユニット650個を最大162台の車両に搭載してテストするための申請を行った。こちらも顧客が誰であるかは公表していない。

幸いなことにボッシュはそのレーダーをどこに展開するかは示している。デトロイト、サンフランシスコ、そしてスコッツデールだ。GMの子会社Cruise Automationは、これら全ての場所でテストを行う唯一の企業だ。

正確な数は不明だが、それぞれの車両に2種類のレーダーが混載されるのだろう、また一部のデバイスは予備部品でもあるのだろう。しかし、たとえ控えめに見積もったとしても、少なくとも純粋な路上テスト車両の数で、競合他社に先んじることになる。

FCCはまだ、それらの車両ならびにデバイス運営のための特別ライセンスの承認を行っていない、そのため実際の展開にはまだしばらく時間がかかるだろう。

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(翻訳:Sako)

GM、Bolt EVがサンフランシスコを自動運転で自由に走るビデオを公開

GMの子会社、Cruise Automationが自動運転車の新しいテスト走行の模様を公開した。実際の走行を記録したビデオなので無味乾燥な数字を並べたレポートよりずっと説得力がある。もちろんGMがCruiseの自動運転車が混雑した道路を実際に走るところをユーザーに見せたい理由もそこだろう。この2回目(エピソード2)となるビデオにはCruiseが開発したソフトウェアでBolt EVがサンフランシスコのダウンタウン、ドロレスパーク地区を走る様子が記録されている。

このビデオには終始画面左下に小さなはめ込み画面が表示され、運転席のもようが撮影されている。ドライバーが手を離しているのにハンドルが自動的に切られているのが分かる。CruiseのCEO、Kyle Vogtはこの自動運転の内容についてメールで次のように説明している。

このビデオは当社の一連の自動運転の一つを記録したものだ。事前の計画や準備は一切行っていない。また動画は1テイクで記録されたままであり、編集は行われていない。実験者はCruiseのモバイル・アプリからランダムに目的地を選び、ボタンを押して車両をスタートさせた。Cruiseはさまざまな実験車両を用いてこのような走行テスト毎日数百回行っている。

Vogtが強調しているのは、なにが起きるか予想がつかない現実の走行環境におけるテストだということだ。もちろんGMは多数のビデオの中から見栄えの良い1本を選ぶことはできただろうが、それでも自動運転車というものに少しでも知識があるなら印象的な動画だ。ある時点でCruiseのBoltは前方の車線を完全にふさいで止まったトラックの横を通り抜けている。また多数の歩行者と1台の自転車を危なげなく避けている。

GMはサンフランシスコ市、アリゾナ州、ミシガン州で路上走行実験を実施中だ。GMではBoltをプラットフォームにした自動運転車をミシガン州Lake Orionの工場で生産する計画だという。

〔日本版〕ドロレスパークはサンフランシスコのミッション地区とツインピークスの中間の住宅地。下はCruiseのCEO、Kyle Vogtが昨年のTechCrunch Disruptに登壇した際のビデオ。Vogtの英語での発音は「ヴォート」に近く、gは発音されない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ホンダとGM、ミシガン州で水素燃料電池の大量生産へ―「燃料電池の時代が来た」

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今日(米国時間1/30)、日本のホンダとアメリカのGMは、水素燃料電池を大規模に生産する新しいプロジェクトに向けた提携を発表した。2020年までに生産を開始するために両社は合計8500万ドルを投資する。負担額は50%ずつになるとみられる。水素燃料電池セルはホンダとGMの今後の製品に採用される。

このジョイント・ベンチャーの実施主体はFuel Cell System Manufacturing, LLCと呼ばれ、 ミシガン州ブラウンストーンに所在するGMの既存のバッテリーパック製造施設を拠点とする。この工場では現在、GMのVoltとBolt EV向けのバッテリーを製造している。

GMは長年にわたって水素燃料電池テクノロジーを研究してきた。水素燃料電池は自動車だけでなく、あらゆる産業で広く利用されるようになると期待されている。たとえばGMはアメリカ海軍と協力して燃料電池で駆動されるドローン潜水艇を開発している。またアメリカ陸軍はコロラド州でZH2軍用トラックのパワートレインとしてGMの燃料電池ベースのテクノロジーをテストしている。これは従来の内燃機関を利用したパワートレインよりもはるかに柔軟性が高いものと考えられている。

GMは総額30億ドル前後を燃料電池開発のために費やしてきた。同社は早ければ2020年まえに燃料電池自動車を消費者のもとに届けたいとしている。GMは水素燃料電池の開発に関してホンダと提携することを2013年に発表している。今日発表された生産までのスケジュールは、当初発表されたものに驚くほど近い。両社は新燃料電池セルは既存製品よりはるかに小型でコンパクトなデザインになるとしている。

GMのグルーバル・プロパルジョン・システム担当副社長、Dan Nicholsonはホンダとのジョイント・ベンチャーを発表したプレスカンファレンスで「今日の発表は燃料電池の時代がやって来たことをわれわれが公式に確認したものと考えてもらってよい」と述べた。

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    GM-Honda Next-Generation Fuel Cell 2017
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ホンダはすでにFCX Clarityに水素燃料電池を搭載している。この車種には今年中に完全電動車とプラグイン充電方式のハイブリッド2モデルが追加される予定だ。

この提携により、ホンダとGMは水素燃料電池の製造コストの低減と生産までの時間短縮を狙っている。燃料電池車に対する需要は両社とも高く、生産規模は大きなものになりそうだ。両社が提携によって生産規模を拡大すれば、納入業者に対しての立場が強まり、仕入れコストも低減できるだろう。

燃料電池テクノロジーは燃料補給ごとの最大走行距離や効率性で化石燃料エンジンや純粋電気自動車を大きく上回っているという。

〔日本版〕ホンダのクラリティのページ

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GMは500 Startupsと手を組み、アーリステージの投資機会を模索する

The Golden Gate Bridge from Baker's Beach in San Francisco, California, USA

過去数年間、GMは大規模な買収や出資を行ってきた。今年には自動運転車のCruiseを買収し、Uberの最大のライバルであるLyftには5億ドルを出資している。CTOのJon Lauckerner氏によれば、GMは新しい自動車体験を提供する分野にどのように入り込むべきか模索している最中だという。

しかし、どのような企業も、かつては創業されたばかりの小さな企業だった。そしてGMは、大きくなった企業に大規模な出資をする機会だけでなく、創業されたばかりの企業を見つける機会を探している。だからこそGMは、500 Startupsと手を組むことで様々な分野の有望企業を見つけ出し、同社が資本参加する分野をこれまでに以上に広げようとしているのだ。

GMのスポークスパーソンによれば、同社が参加するのはシード投資ではなく、シリーズAかそれ以降のラウンドだ(そして、そのような出資はGM Venturesを通して行なわれる)。出資を決めるうえでの判断基準は、その企業が成果を残しているどうかだという。このパートナシップによって、500 Statupsがこれまでに提供してきたメンターシップに加え、GMがもつネットワークを活用したメリットをスタートアップに提供することが狙いだ。

今後、GMは各バッチから有望な企業を5社見つけ出し(Lauckner氏によれば、この数字は固定化されたものではない)、その企業に500 Startupsと共同で出資していく。先日19番目のバッチに参加する企業を公開した500 Startupsは、GMとのパートナーシップによって他のアクセラレーターとの差別化を狙うことができる。実際、500 Startupsは他社とのさらなる差別化を図り、同社が運営するプログラムの名前から「accelerator」の文字を消している。このパートナーシップは、500 Startupsがもつコネクションを利用できるGMにとってもメリットがあるものだが、バッチに参加する企業にこれまで以上の価値を提供できる500 Startups側にとってもメリットがあるものなのだ。

GMはこれまでに何百もの企業を輩出してきた500 Starupsと手を組むことで、このアクセラレーターがもつ巨大なコネクションを有効活用して有望な投資先を見つけ出すことができる。また、500 Startupsはアメリカ国外で活躍する企業にもコネクションを持っている。

GMからの出資は自動車関連の分野に限られたものではない。GMのコアビジネスを間接的にサポートする「インフォテイメント」や機械学習などの分野で活躍するスタートアップにも出資が行なわれる可能性もある。GMがアーリーステージのスタートアップとのネットワークを構築することで、将来的には同社がスタートアップとパートナシップを結んだり、もしくはそのスタートアップを買収するというような機会が生まれることだろう。

アップデート:GMのスポークスパーソンは、同社が参加するのはシードラウンドではなく、それ以降の資金調達ラウンドであると明らかにした。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter