Google、オープンソースのクラウド横断ベンチマークツールを公開


Googleは今日(米国時間2/11)、オープンソースのクラウド用ベンチマークツール、PerfKitを公開した。Googleの言葉を借りれば、これは「クラウドサービスを測定、比較の標準となるベンチマークを定義するための取り組み」だ。現在PerfKitツールは、Google自身のCompute Engine、AmazonのAWSおよびMicrosoft Azureの各クラウドサービスをサポートしている。Googleいわく、このプロジェクトのために30人以上の研究者、企業、ユーザーと協力し、その中にはARM、Canonical、Ciso、Intel、Microsoft、Rackspace、Red Hatらも含まれている。

Googleが今日の発表で指摘したように、異なるクラウドサービス間の性能を比較するのは容易ではない。CloudHarmony等、クラウド性能レポートを提供する会社はあるが(あるいはNewRelic等のツールを使えば自分のインストール先をモニターできる)、ニーズにかなった機能を提供するものはなく、テストの実施方法が不透明なものも多い。

PerfKitをインストールすると、約20種類のベンチマークテストが走り、生のCPU性能からより複雑なデータベースやネットワークの性能まで数々のベンチマークを取得する。Googleによると、クラウドに新たなリソースを供給するのに必要な時間を測ることもできる。結果を比較するために、チームはPerfKit Explorerというビジュアル化ツールも作った。

Googleがこのようなオープソースのベンチマークツールを公開したことは興味深い。以前からGoogleは、自社クラウドの性能をライバルと競わせることはためらなわいと言ってきた。このツールによる最初のクラウド間ベンチマークが果たしてどんな結果を出すか注目したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


クラスタ管理を抽象化して簡易にするMesosphereがGoogleのクラウドプラットホームにも対応、DockerツールKubernetesを統合

GoogleとMesosphereが今日(米国時間8/18)、両社のパートナーシップにより、GoogleのCompute EngineプラットホームにMesosクラスタのサポートを導入する、と発表したMesosプロジェクトとMesosphereはまだよく見かける名前ではないが、アプリケーションのスケーリング(ニーズに応じての規模拡大)で余計な苦労をしたくないと考える企業にとって、このところ急速に、重要なツールになりつつある。それらのアプリケーションの所在は、完全に自社のみのデータセンターの場合もあれば、パブリックなクラウドサービスの場合、あるいはパブリック/プライベートのハイブリッドの場合など、さまざまである。〔*: Mesosphere関連日本語訳記事(1)(2)。Mesosの’os’はOS(オペレーティングシステム)の意味…クラスタ群を一台のコンピュータへと抽象化する。〕

今度の提携によりGoogleのCloud Platformのユーザは、MesosphereのクラスタをGoogleのサーバ上に10分足らずでセットアップできるようになる。その基本的なインストールには二つの形があり、デベロッパはそのどちらかを選ぶ: 1)4インスタンスの開発用クラスタでアプリケーションのプロトタイピング用に8つの仮想CPUと30GBのメモリを提供、2)プロダクション用インストールで18インスタンス36仮想CPUメモリ136GB。この二つのオプションで不満な場合は独自のカスタムクラスタを作れる。

これらのクラスタにはデフォルトでMesosカーネル、Zookeeper、Marathon、およびOpenVPNが含まれる。クラスタの使用を開始するとMesosphereは、クラスタを管理するためのWeb上のわかりやすいダッシュボードを管理者に提供し、それにはGoogleのダッシュボードからアクセスできる。

MesosphereのCEO Florian Leibertによると、Mesosphereの中心的なねらいは、デベロッパがデータセンターをつねに一台のコンピュータのように扱えることだ。そのためにMesosなどのソフトウェアパッケージがDevOpsの主な仕事のほとんどを抽象化する。Leibertは以前TwitterやAirbnbの社員で今やそのTwitterもAirbnbもMesosのユーザだが、両社にオープンソースプロジェクトMesosを紹介したのはLeibert自身だ。

ユーザのハードウェアは実際には複数のハードウェアや仮想マシンやクラウドのインスタンスなどから成るが、Mesosphereという一枚の層がその上にかぶさるとアプリケーションは、多くのCPUやメモリをかかえた単一のリソースプールを使っている、という外見になる。デフォルトではMesosphereのサービスは、ユーザが使っているオペレーティングシステムやクラウドが何であるかを、まったく関知しない(どうでもよい)。ただし今回のGoogleとの提携にあたっては、Googleのクラウドに対しての最適化を図った。Mesosphereの詳細なドキュメンテーションは、ここにある。

Googleとのパートナーシップの中には、Dockerのコンテナを管理するGoogleのオープンソースのサービスKubernetesをMesopshereに統合することも含まれる。同社によるとこれによって、Dockerのワークロードの展開管理がより容易になる。ただしMesopshereのKubernetes統合は、対象がGoogleのCloud Platformに限定されない。Leibertは今日の発表声明の中で、“われわれが織り上げたコンピューティングの織物は、GoogleのCloud Platformだけでなく、そのほか、ユーザ自身のデータセンターやそのほかのクラウドプロバイダでも使用できる”、と言っている。〔Kubernetes関連日本語訳記事(1)(2)。〕

GoogleでKubernetesなどの次世代クラウドコンピューティングプロダクトを担当しているリードプロダクトマネージャCraig McLuckieによると、GoogleがKubernetesでやりたいことは、Googleが自社のデータセンターを管理するために開発してきた重要なコンセプトの多くを、同社の外部でも利用できるようにすることだ。彼は今回のMesosphereとGoogleの協働関係を、“きわめて相補的である”*と呼び、それら重要コンセプトの一部はMesosにも持ち込まれるだろう、と考えている。〔*: complementary, お互いの足りないところに互いにピッタリとはまり込んで補う、完璧な結婚。〕

MesosphereのシニアVP Matt Trifiro(元HerokuのCMO)によると、KubernetesやMesosのようなプロジェクトは、これらの技術の背後にある非常に高尚な思想を、万人が共有するものにする。現状では、“Webをスケールしなければならないというニーズを抱える企業にとって、ツールが十分にアクセス可能でなかった”。しかし今では、GoogleやMesosの高度なコンセプトとツールを企業も利用できるようになり、デベロッパやDevOps たちは一段高い抽象性のレベルで仕事ができるようになり、アプリケーションを動かしているインフラの具体的な細部を、直接いじらなくてもよくなっている。

Leibertは今日、こう書いている: “Googleと協働することによってGoogleのCloud Platformを、従来からのMesosphereのワークロード、たとえばMarathonChronosHadoopSpark、そして新たにKubernetesなどを使用するための最良の場所にしていきたい”。

この協働プロジェクトでは両社の関係がきわめて密だから、いずれGoogleがMesosphereを買収することもありえるかもしれない。現状ではそれは、あくまでも憶測だが、でも実際にそうなったら、その起源がこれだったことを、思い出そう。

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Red Hat Enterprise Linuxのユーザはインストールをパブリッククラウド(Google Compute Engineなど)に自由に移せる

[筆者: Ron Miller]

Red Hatの本日(米国時間4/7)の発表によると、Red Hat Enterprise Linuxの顧客は、その利用権をGoogle Compute Engineなどのクラウドサービス上に移せる。そしてこれはRed HatとGoogle両社にとって有利な措置となる。

Red Hatが提供している“利用権移動(bring your own subscription)”プランにより、Red Hat Linuxのユーザはオンプレミスのインストールを、Google Compute Engineなど、Red Hatが承認しているクラウドベンダのパブリッククラウドへ移せる。

GCEなどへの移動にはRed Hatが提供しているツールを使用し、ユーザは今後もRed Hatのサポートを引き続き受けられる。ただしその場合、対象は単一のベンダでなければならない(複数のベンダがからむ問題はノー)。複数のベンダがからむと、問題の原因の同定などが困難になるからだ。

Google Cloud PlatformのプロダクトマネージャMartin Buhrは、今回の措置を、Googleのプラットホームの評価が定着した証(あかし)と見ている。“Red Hatの発表は、Googleのクラウドプラットホームへの信頼の表れだ。とくに、エンタプライズアプリケーションの展開に適したプラットホームと見なされている。これまでも、RHELをGCEの上で展開したいというリクエストは多かった。うちがこのプログラムに含まれる二番目のクラウドプロバイダであったことを、嬉しく思っている”、とBuhrは語った*。〔*: 利用権移動(bring your own subscription)”プラン承認プロバイダ)、(日本語ページプロバイダリスト)。〕

Red Hatにとってこのプログラムは、展開の仕方を各社自由にする、という方針の表れだ。各顧客の要件に応じて、物理的な展開(オンプレミス)と仮想(クラウド)のどちらでも認め、また両者の混成も認めていく。

Red Hatのクラウド部長Mike Ferrisによると、これによりエンタプライズユーザがパブリッククラウドを使いやすくなる。

彼はこう言う、“コンピューティングとネットワーキングとストレージとマネージメントの技術革新により、Google Compute Engineのようなエンタプライズ級の大規模なクラウドサービスが可能になった。顧客のビジネスニーズやオペレーションのニーズに柔軟に対応していくためには、オンプレミスとオフプレミスの臨機応変な使い分けが可能な環境を提供していかなければならない”。

オープンソース方面の長年の常連ライターSteven J. Vaughan-Nicholsは、これは両社にとって得だ、と言う。“Red Hatは今後ますますRHELのクラウド顧客を増やしたいし、GoogleはGCEの企業ユーザを増やしたい。これは、オープンソースの天国で結ばれた結婚だ”。

GoogleがRed Hatの認定クラウドプロバイダ事業に参加したのは、Google Compute Engineが一般公開される1か月前だった。先月末にGoogleは、AWS対抗策として、サービスの大幅値下げに踏み切った。

画像: Flickr/Karen Ka Ying Wong; CC BY-SA 2.0のライセンスによる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Compute EngineはデフォルトOSとしてDebianを導入

GoogleはGoogle Compute EngineにDebianを導入し、これを、このサービスを利用するデベロッパのデフォルトのOSとする。GoogleはDebian 6.0と7.0の両方をサポートするが、後者は今週リリースされたばかりだ。

GoogleがDebianをデフォルトOSとするについては、いくつかの明白な理由がある。Rishidot ResearchのファウンダでクラウドアナリストのKrishnan Subramanianによれば、それはまず第一に無料であること。“UbuntuやRed Hatでは、Googleはエンタプライズ向けの有料製品を使わされることになる”、と彼は言う。またさらに、Debianはユーザ層/顧客層が厚い。それに、Googleのギークな企業色にも合っている。

この発表に関するブログ記事でGoogleは、Debian 7.0愛称”wheezy”の改良点を挙げている。セキュリティの強化、32/64ビット互換性の向上、そしてコミュニティからのフィードバックへの対応だ。

Googleは、Google Compute Engineとの相性について、今後そのほかのオペレーティングシステムも評価する、と述べている。

なお、Google Compute Engineを利用できるのは、月額会費400ドルのGold Supportパッケージの会員のみである。

Debianの導入は、来週行われるGoogle I/Oの準備の一環のようにも見える。おそらく今年のI/Oでは、Googleのクラウドコンピューティング戦略をめぐる発表が行われるのだろう。

Debianは、Ubuntu、Mint、Fedora(Red Hat)など、そのほかのLinuxオペレーティングシステム配布系(ディストリビューション)と競合している。DistroWatchによると、それらの中でDebianはページヒットランクが5位、1位はMintだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))