GoogleがSoundStageのデベロッパーLogan Olsonを同社のVRチームに引き抜く

ゆっくりと、しかし確実に、Googleは強力なVR企業になりつつある。今週、そのDaydreamのメーカー〔==Google〕は、HTC ViveのVR音楽スタジオとして好評だったSoundStageの作者、Logan Olsonをスカウトした。

これは最初はThe Vergeの特ダネだったが、Googleは本誌にも彼の雇用を確認した。“GoogleのVRチームにLoganを迎えたことは、喜ばしい。SoundStageで、VRの創造と発想のリーダーであることを示した彼とその作品から、VRとクリエティビティについてわれわれが学ぶところは大きい”、と言っている。

Olsonは、2013年以来GoogleでVRを手がけ、2016年の初めにはこの部門のトップになったClay Bavorと同格の職階になる。2016年といえばGoogleがCardboad(ボール紙性VRヘッドセット)を出して、VRに本腰を入れ始めた年だ。

その後GoogleのVRは、Daydreamが主役になり、SamsungのGear VRなどに対応するコンテンツが多くなった。メーカーやデバイスを特定しないという路線だが、最近ではそれをあまり強調していない。

Olsonのチームは、先月、Steam上のSoundStageの1.0を出したばかりだ。音楽を作るVRというその革新的なアプリケーションは、好評だった。

Olsonを迎えたGoogleは、SoundStageの今後の開発を継続せず、メンテナンスのみとするだろう。同社は彼のこれまでの仕事の全容を足場にして、新しいVRコンテンツを開発すると思われる。

その具体的な計画は発表されていないが、彼のチームは2015年にTilt Brushを作っており、したがって今後についても、単純にゲームだけではなく、クリエティビティとコンテンツの創造が中心になるだろう。

なお、今週はGoogleのゲームデザイナーのトップが同社を去り、今後は“複数のゲームの合流化や、 神経科学、そしてVR”を探求したい、と言っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Daydream発表と同時にYouTubeがVRアプリをローンチ

youtubevr

Googleの新しいDaydream View VRヘッドセットのデビューと同時に、今朝YouTubeは自身のYouTume VRアプリのローンチを発表した、最初に対応する機種はDaydreamだ。このスタンドアロンアプリケーションは、YouTubeの全てのコンテンツを没入型の体験に変えてくれる。たとえそのビデオがVR閲覧用に作成されたものでなくても。これを行うために、YouTube VRはアプリ内の新しいシアターモードの中の、バーチャルスクリーンに通常のビデオを表示する。もちろん、YouTubeの360度動画は、このアプリで最適に閲覧できる。

シアターモードでは、動画がスクリーンの主たる部分を占める、一方タイトルや説明のようなビデオ情報は、片側に寄せて表示される。スクリーンの反対側には、キューが表示されるので、次に何が表示されるのかを知ることができる。プレーヤーのコントローラーは下に並んでいる。

Googleは、このように視聴とブラウズの両者を同時に行うことができると言っている。

ytvr-watch-spherical-browse

このアプリには、音声検索、空間オーディオのサポート、YouTubeのアカウントにサインインしてサブスクリプションやプレイリストを観るといった他の機能も含まれている。

現在は、YouTubeの大部分のコンテンツはVR向けに最適化されていないが、Googleはこのフォーマットが物語向けに人気が高くなると考えている。

とは言うものの、同社はネットワークにVRコンテンツの種を蒔くことで、このテクノロジーに対して投資を行っている。YouTubeのクリエイターたちが、YouTube SpacesでVR機器へアクセスすることを助けるだけでなく、それを使ってどのように360度の撮影を行うのかを学ぶ手助けもしている。

それが意味することは、ローンチの時点で新たなVRアプリで視聴できる動画が既に沢山あるということだ。同社では、ジャンルをまたがった幾つかの例を集めている、例えば美容ブロガー Meredith FosterTastemadeの料理動画、ハフィントンポストRYOTのニュース速報、だけでなくCuriscopeロンドンの自然史博物館StyleHaul、そしてFitness Blenderなどの名前も挙がっている。Googleはまた、NBAがほどなくYouTube VRのためのビデオを始めると指摘した。

新しいアプリを使用するためには、最近発売されたPixelのような、Daydreamレディの携帯電話とDaydream Viewヘッドセットが必要になる。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

GoogleのVRプロトタイプは、かわいいグルグル目だけで人間を効果的に表現できる(という意外性)

daydream3

仮想空間の中で人間を表現するベストの方法はなんだろう? 顔写真みたいな矩形の中にアバターの画像を収めるか? それじゃあ、まるでSlackだ。スライダーが100万もある顔を特製するか? それはあまりにもSecond Life的だ。顔の3Dスキャンをやるか? そんなの、“Lawnmower Man”のぱくりだよ。では、ユーザーが着けているヘッドセットを漫画的に表現するのはどう? 目だけが、グリグリっと(googly)前に飛び出てるんだ。うーん、天才的なアイデアかも。

GoogleのDaydreamチーム(Daydreamは新しいVRのブランド、スマホのスクリーンセーバーの名前ではない)が同社のDevelopers Blogに、仮想体験のプロトタイピングの楽しさを投稿している。

これまでのVRでは、そのソーシャルな側面がいちばん軽視されている。物語の展開はたしかにおもしろいかもしれないが、でも、遠くの人びととの対話のやり方が変わる可能性の方がずっと深い問題だ。しかし今の限界のある技術で、どうやって人間のそれらしきプレゼンスを作ればよいのか。不気味の谷に、落ち込むことなく。

Daydreamのデベロッパーたちは、現実を視覚的に複製するという従来のVRのやり方の逆を行った方が、意外と、現実の重要な部分がはっきり現れることに気づいた。体(からだ)から離れたヘッドセットと、その上のグルグル目に、カリスマ性はないけれども、それらの動きからは、人間のプレゼンスがすぐに認識でき、それどころか、われわれの日常の直観に反して、むしろ細部を欠いていることが、改良なのだ。不適切な細部が、何もないことよりも悪いことは、ときどきある。

これらの目は、頭が回転したときの方向を示唆しているのだ、と思う。意外なほど効果的なショートカットだ。パズルのビデオ(上図)も、骨などの余計なものがない方が、よく分かる。

そのほかの、ちょっとしたことも表現できる。たとえば、どちらが背が高いかという、身長の差だ。マスクに帽子が留めてある(上図下)といった、ささやかな個人的特徴も。

このVR技術に関する詳細は、VRプロトタイピングに関するGoogle I/Oのプレゼンで紹介された。ビデオも、そこで使われた。Google I/Oなんて、先月の話題だけれど、でもこれは、今見ても楽しい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

YouTubeがDaydreamプラットホーム用の専用VRアプリYouTube VRを披露、Cardboardコンテンツは過去のものに

ytvr-io-mock-updated

Googleは昨年から徐々に、YouTubeに仮想現実(virtual reality, VR)を目指した機能を導入してきた。360度のビデオフォーマット、立体ビデオ、3Dオーディオ、それにGoogle Cardboardの広範なサポート、などなど。

今日(米国時間5/19)はそのYouTubeが、“VRビデオの世界最大のコレクション”と名乗りを上げ、今後のDaydream対応スマートフォン向けの、完全にVRを主役とするデザインを披露した。

また同社のブログ記事では、NBA, BuzzFeed, Tastemadeなどとのパートナーシップが発表され、彼らと共同で“仮想環境における新しいストーリー提示方法を探求し、クリエイターと視聴者がVRビデオで対話していくための、有意義な教訓を提供していきたい”、とぶちあげた。

YouTubeの発表ではさらに同社は、そのJump VRカメラの事業をロサンゼルスとニューヨークのYouTube Spacesに持ち込み、さらに世界各地でもその事業を展開して、多くのコンテンツクリエイターたちがVRの制作を始められるようにする。

Google Cardboardの場合はどちらかというとVRよりもモバイル優先で、このヘッドセットの先端にスマートフォンを挿入して、その画面上でCardboardアプリからコンテンツを見るのだった。しかしDaydreamはいわばVR専用機だから、それに対応するYouTubeもまったく新しい設計/デザインになる。

そのYouTube VRアプリはまだ詳細が不明だが、とにかくそれは完全なVRで、ユーザーにはプレイリストや音声による検索/発見機能が提供されるようだ。

VRでどうやってユーザーがテキストを入力するのか、それとも検索はYouTubeだけでなく、Daydreamの全体的なインタフェイスとして音声のみにするのか、どっちだろう。I/OカンファレンスでGoogleが見せた参考設計のコントローラーでは、画面上のアイテムをレーザーポインターのようなものでセレクトする。テキストも、文字をそうやってセレクトしながら入力するのだろうが、分かりやすい反面、面倒だね。

YouTubeが今回、寛大にも見せてくれた唯一のスクリーンショットでは、ビデオ再生中のポーズ画面が、ナビゲーションをコントロールするインタフェイスになるようだ。Daydreamのユーザー体験は、Gear VRなどそのほかのモバイルVRヘッドセットのナビゲーション方式とは、かなり違うものになりそうだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

やっぱりGoogleはDaydream対応VRヘッドセットを作っている

ciwi0xdw0aatl0n

Googleは、実物のVRハードウェアをステージで披露することなく、殆どの時間をこの秋Android Nに塔載するプラットフォーム、Daydreamの詳細説明に費して、噂に後押しされた大きな期待を打ち砕いた。

同社は今日(米国時間5/19)、I/OのVRセションの終りに、彼らが物理的ヘッドセットを、前日公開したレファレンスデザインに基づいて実際に開発中であることを、そっと発表した。

「最初のDaydream対応ヘッドセットとコントローラーは、レファレンスデザインに基づいてこの秋に発売される」とGoogle VR VPのClay BavorがI/Oの壇上で語った。「ちなみにこれは、パートナーがレファレンスデザインから作るというだけではなく、Googleも、コントローラーとヘッドセットを開発、提供するという意味だ」。

多くの人々が、昨日の基調講演でGoogleがスタンドアロン・ヘッドセットを披露することを期待していた。それはドタン場で中止になったのかもしれないか、DaydreamおよびAndroid Nとの統合の状況から見て、GoogleがそのVR地盤を、少なくとも当面、モバイルVRに求めていることは間違いない。

これまでに様々なデモやビデオで見てきた、コントローラーの仕様や物理的形状を踏まえると、驚くべきことは特にない。むしろ、もしヘッドヘットのデザインが、これまでに同社が見せたスケッチイメージと大きく異なるようなら驚きだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook