GoogleがYouTube Musicを今後出荷のAndroid 9/10端末にプリインストールへ

ストリーミングが音楽マーケットの主流になってきた現在、Google(グーグル)はすべてのAndroidデバイスに音楽アプリをプリインストールすることで一気にライバルに追いつこうとしている。これがYouTube Musicをめぐる動きだ。

米国時間9月28日、Googleは同社のPixelシリーズを含め、今後発売されるAndroid 10とAndroid 9スマートフォンにYouTube Musicプリインストールすると発表した

実際、Googleの音楽戦略は根本的な再編成を必要としていた。2015年11月にYouTube Musicをスタートさせて以後、Googleの音楽サービスは2本立てになっていた。一方は2011年開始のGoogle Play Musicだ。さらに事態をわかりにくくさせていたのは、YouTubeが有料のサブスクリプション、YouTube Premiumも始めたことだ。このサービスはGoogle Play MusicとYouTube Musichの双方にアクセスできる。逆にGoogle Playの有料サブスクリプションメンバーはYouTube Premiumもカバーしている。さらにややこしいことに、今年5月にはYouTube Musicのみのサブスクリプションも始まっている。

Googleの音楽サブスクリプションの全体像は飲み込めただろうか?Googleのチャットアプリの現状は混乱を極めているが、音楽サービスもわかりやすいとはいえない。

4月にGoogleは、Google Play MusicをYouTube Musicに1本化するつもりであることをとうとう認めた。これはGoogle PlayのArtist Hubをシャットダウンするのはもっと大きな音楽サービスの再編の一環なのだという説明だった。

しかしYouTube Musicが今後発売されるAndroidにプレインストールされるという本日の発表の後でもGoogle Play Musicはまだ健在だ。

ただし新しいAndroid 10デバイスにGoogle Play Musicはプリインストールされず、必要とするユーザーはアプリをPlay Storeからダウンロードしなければならな。逆にYouTube MusicがプリインストールされていないAndroidデバイスのユーザーも、Play Storeからダウンロードすることになる。

YouTubeの音楽ストリーミングはApple MusicやSpotifyといった市場リーダーと比較してもそこそこ充実したサービスだ。ユーザーの視聴傾向から新しい音楽を推薦する機能もあり、これには楽曲だけでなくアルバムやライブ、リミックスも含まれる。サブスクリプションであればYouTube Musicは広告が入らないし、オフライン再生もできる。最近はSpotifyの毎週のお勧め、Discover Weeklyに対抗して、Discover Mixもスタートしている。

しかしYouTube Musicはユーザーがダウンロードしなければならないため、iOSのApple Musicのようなプリインストールサービスに比べて不利だった。さらにGoogle Play Musicのユーザーは長年かけて蓄積したプレイリストをYouTube Musicにインポートインポートできないのも痛かった。

5月にYouTube Musicは、有料定期購入者が1500万人に達していた。一方Spotifyの発表によれば、6月末の時点でのSpotifyの月間アクティブユーザー2億3200人うち、1億800万人が有料定期購入者のアカウントだという。Apple Musicの有料定期購入者は6月に6000万人の大台に載せた

Googleによれば、Google Play MusicのYouTube Musicへの統合は作業中だという。つまりまだ実現していない。

YouTubeの広報担当者はTechCrunchの取材に対し、「以前発表したとおり、我々は最終的にはGoogle Play MusicをYouTube Musicで置き換える。この再編の一環としてYouTube MusicがAndroid Q以降のデバイスにプリインストールされる」と確認した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

YouTubeの音楽ストリーミングサービスの供用国が12増えたが日本はまだ

YouTubeの音楽ストリーミングサービスの市場が新たに12か国増え、また有料音楽ビデオサービスは、17の市場で提供されることになった。

YouTubeのCEO Susan Wojcickiは、2月に、市場拡張の最終目標は100か国 、と大風呂敷を広げた。

YouTubeの最初の市場は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、韓国だった。今日(米国時間6/18)新たに加わったのは、オーストリア、カナダ、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ノルウェー、ロシア、スペイン、スウェーデン、そしてイギリスだ。

YouTubeがその有料会員制サービスの体系を改定したのは5月で、これによりYouTube Musicという有料または機能に制限のある無料サービスがGoogle Play Musicをリプレースし、また音楽ビデオストリーミングYouTube Premium(前YouTube Red)が発表された。

YouTubeの新しいアプリ(Android)(iOS)Webプレーヤーも加わり、サービスの構造改革が行われた。新しい機能として、動的カスタムリコメンデーションや多様な検索オプション(歌詞や一般的な説明で検索できる)、そしてさまざまなジャンルやムードやアクティビティ(活動)に対応する“数千の”プレイリストが用意された。

YouTube Musicは、ビデオなし、オーディオのみだが、アメリカの月額会費が$9.99(ファミリープランは$14.99)で、SpotifyやApple Musicとの競合を意識している。一方YouTube Premiumはビデオサービスで、リプレースされたYouTube Redより2ドル高い$11.99、ファミリープランなら$17.99だ。最初の3か月はプロモーション期間とされ、無料だ。

YouTube Premiumは広告なし、であるだけでなく、バックグラウンド機能やダウンロード機能がある。会員はYouTube Originalsの番組やムービーにもアクセスできる。

アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、…これらの国々でYouTube RedやGoogle Play Music…ファミリープランを含む…の会員だった人は、自動的に現状料金でYouTube Premiumにアクセスできるようになる。

そのほかの国で Google Play Musicの会員だった人は、その国が対象市場になり次第、現状料金で自動的にYouTube Music Premiumにアクセスできるようになる。音楽やプレイリストへのアクセスは、Google Play Musicのときと何も変わらない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

音楽サービスは“個人化”ブーム、Google Play Musicが新譜紹介プレイリストNew Release Radioを開始

今や数が多くなった音楽ストリーミングサービスは、音楽をオンデマンドで提供するだけでは顧客の心をつかむことができなくなった。新曲を見つける機能が必要だし、リコメンデーションもしなければならない。プレイリストの選曲に人気がある点でSpotifyは確かに市場のリーダーだが、Apple MusicやGoogle Play Musicをはじめ、ライバルたちも負けてはいない。今週はそのGPMが、自分たちでキュレートしたミックス、New Release Radioの提供を開始した。GPMはそれについて、各リスナーの好みに合わせた選曲だ、と言っている。

この機能は4月に、Samsungとのグローバルなパートナーシップでテストされた。当時のGoogleは、Samsungのスマートフォンやタブレットの新機種の上ではGPMをデフォルトの音楽プレーヤーにするつもりだった。Samsung自身のMilk Musicの、アメリカにおける閉鎖を引き継いで。

GoogleはそれによってSamsungのユーザーからのフィードバックを集めることができ、その成果としてこのたび、Google Play Musicの全ユーザーにNew Release Radioを提供できることになった。

個人化されたミックスには、好きなアーチストの新曲を紹介する機能もある。というか、Googleが、こいつはこれが好きだと信じたアーチストのね。この、ラジオ放送の形をしているサービスは、機械学習の技術を利用して過去二週間のニューシングルやニューアルバムから曲を拾う。同社の発表によれば、その際、ユーザーのGPMでの視聴履歴や、もっと幅広い音楽の好みを参考にする。

このようにエンドユーザーの好みに合わせて音楽サービスを個人化する能力は、たしかに今日のストリーミング音楽の市場競争で優位に立つための重要な要素であり、とくにSpotifyが、その能力に秀でている。そのDiscover Weeklyプレイリストは、初期における強力な差別化要因となり、昨年の総リスナー数は4000万に達した。その後Spotifyはその勢いに乗って、ユーザーが好むと思われる新譜の提案、Release Radarなどの、個人化プロダクトを展開した。Radarは昨年の夏だったが、同じ年の秋には、お気に入り曲とリコメンデーションを組み合わせたDaily Mixが登場した。

Apple Musicもプレイリストの個人化には熱心で、“My New Music Mix”や“My Favorites Mix”などを立て続けにリリースし、いちばん最近では、チル(chill)系の曲だけを集めたプレイリストの提供を開始した。

GoogleのNew Release Radioは無料のラジオリスナーにも提供され、そのときそのときの新曲によって継続的にアップデートされていく、とGoogleは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google Play Musicが今後のSamsung全製品のデフォルトのミュージックサービスになる

SamsungとGoogleが今日(米国時間4/1)発表した新たなパートナーシップにより、Galaxy S8とS8+以降のSamusung製スマートフォンとタブレットでは、全機種/全世界的に、Google Play Musicがデフォルトのミュージックプレーヤーおよびミュージックサービスになる。これにはSamsungユーザーへのボーナスもあり、自分の曲を最大10万曲までGoogle Play Musicに無料でアップロードできる。

今ふつうのユーザーの無料アップロードは最大5万曲までだから、10万になれば当然そのための無料ストレージも倍増する。

Samsungの新しいスマートフォンとタブレットにはGoogle Play Musicの3か月試用期間がつき、競合する音楽サービスSpotify, Apple Music, Pandora Premiumなどと変わらぬ機能が提供される。それらは、広告のない音楽、4000万あまりの曲へのオンデマンドアクセス、特選プレイリストなどだ。YouTubeで広告のないビデオを見られるYouTube Redにもアクセスできる。

以上の特典は、今春晩くにローンチするSamsungのパーソナルアシスタントBixbyにも付随する。つまり、音声で、曲や音楽ジャンルをリクエストできるようになる。

このパートナーシップを結ぶ前にはSamsungは昨秋、アメリカ向けのモバイルミュージックサービスMilk Musicを、成績不良で閉鎖している。その後Jay ZのTidalミュージックサービスを買収する噂もあったが、同社はそれを否定した。

Milk Musicの閉鎖を発表したときSamsungは、“今後はパートナーシップへの戦略的投資により、現時点で最良のミュージックサービスをGalaxy系列のデバイスにシームレスに統合していく”、と言っているから、そのパートナーとは実は、Googleだったのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google Play Musicアプリがポッドキャストをテスト中―近く一般公開へ

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昨年10月、GoogleはGoogle Playでポッドキャストをサポートする計画を発表した。この機能の一般公開の準備が整ったようだ。一部のユーザーはすでにGoogle Play MusicにPodcastsというセクションが現れたのを見ている。表示される位置はGoogle Play Musicアプリの左側のナビゲーション・メニュー内で、トップ・チャート、新着、ミュージック・ライブラリの下となる。

大部分のユーザーにはまだポッドキャスト機能は表示されないので、まだ全面公開の段階にはないのは明らかだ。また Googleはポッドキャストの公開について公式の発表をしていない。この機能の一般ユーザーへのリリースはごく近々行われると思われるが、その際にはGoogleから正式にアナウンスがあるはずだ.

実際に利用した少数のユーザーの報告によると、ポッドキャストは他のGoogle Play Musicアプリとよく似たデザインだという。レイアウトはカード方式でカラー・テーマはオレンジを基調としている。Android Policeブログがユーザーの証言を報じているが、それによると、ポッドキャストのページには掲載アーティストのアルバム・アートやクリックすると再生が始まるPlayボタンが表示される。フォローや共有など他の機能も揃っている。

以下はポッドキャストのスクリーンショットだ。

画像: Android Police

ユーザーの証言によれば、最初にポッドキャストを開くと、新機能が使えるようになったことが紹介され、5つのエピソードをダウンロードするよう勧められるという。

ショー(ポッドキャスト番組)を再生すると30秒巻き戻すボタンや次のショーに進むスキップ・ボタンも表示される。

パワーユーザーお気に入りの機能でひとつ欠けているのは再生速度の調整オプションだ。これは音楽番組よりも各種の教育番組に向いており、再生速度が加減できれば情報を効率的に吸収できるようになる。

それにしてもAppleのiTunesのライバルとなることを目指すGoogle Playがこれほど重要な機能をサポートするのにこれほど時間がかかったというのは不思議なことだ。【略】

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もちろんポッドキャストをタイトルで検索する機能はサポートされている。

Grantlandの元編集局長、Bill Simmonsがうっかり公開してしまったツイート(すでに削除されている)によれば、 Google Playのポッドキャストは今月末に一般公開されるという。

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われわれはGoogleにコメントを求めている。

アップデート:Googleは詳細についてコメントを避けたが、少なくともGoogleがポッドキャスト機能を正式に公開していないことは確認できた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google Play Musicにファミリープランが登場、6名で月額$14.99

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GoogleのGoogle Play Musicサービスにファミリープランが加わる。今日(米国時間9/29)のビッグイベントで同社は、月額14ドル99セントで家族が会員になれる、と発表した。‘家族’は最大6名までで、各自が自分の趣味にあった音楽のレコメンデーションを受け取れる。このプランの供用開始は、“今年の終わりごろ”だそうだ。

Apple Musicの家族会員も14ドル99セントだから、GoogleはAppleを真似たのかもしれない。人数も、Appleと同じく6名だ。

Google Play Musicは世界58か国で提供され、AndroidとiOSのアプリがある。WebブラウザやChromecast、Android TVなどのデバイスやプレーヤーでも曲をストリーミングして聴ける。同じ音楽サービスでも、Googleの方がずっとオープンである。

Apple MusicはAppleのデバイスを必要とする。Google Play MusicはAndroidスマートフォンでもiPadでも楽しめる。そのほかのサービス、たとえばSpotifyなどには、それほどお得な家族プランはない。Spotifyでは二人目から会費が半額になるので、アカウント2つなら14ドル99セント、3つなら19ドル99セント、等となる。

今Googleは音楽ストリーミングで先輩たちに追いつこうとしているが、SpotifyやRdioは歴史が長いから、すでに多くの音楽ファンを囲い込んでいる。彼らがGoogle Play Musicに乗り換える要素はあまりない。でも、そんなSpotifyのユーザも、今度のファミリープランには惹かれるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

3500万曲聴き放題の定額制音楽配信サービス「Google Play Music」が日本でもスタート

国産サービスの「AWA」や「LINE MUSIC」に続き、Appleが「Apple Music」を日本で開始するなど、サブスクリプション(定額)型音楽配信サービスのローンチが相次いでいるが、グーグルもここにきてその流れに乗ったようだ。同社は9月3日、音楽サービス「Google Play Music」を日本で提供開始した。Android端末のほか、iPhoneやiPadといったiOS端末(いずれもアプリで提供)、PC(ブラウザで提供)でサービスを利用できる。

Google Play Musicのトップ画面。おすすめのプレイリストや最近聴いた楽曲が並ぶ

Google Play Musicのトップ画面。おすすめのプレイリストや最近聴いた楽曲が並ぶ

Google Play Musicは、月額980円、3500万曲以上をラインアップするサブスクリプションサービスに加えて、1曲単位・アルバム単位で購入可能なストア、ユーザーが所有したり、購入したりしたデジタル音源5万曲を無料でクラウド上に保存できる無料のクラウドロッカーで構成する。

楽曲はソニー・ミュージックエンタテインメントやエイベックス・ミュージック・クリエイティブ、ユニバーサルミュージックをはじめとして国内外200レーベル以上が参加。なおサービス開始から1カ月間無料となるほか、10月18日までに契約したユーザーに対しては月額780円でサービスを提供する。

サブスクリプションサービスでは、ユーザーの好みに合わせて自動的に楽曲リストを作成する「ラジオ」や、サービスを担当するコンシェルジュが特定のシチュエーションに合わせて作成した「プレイリスト」などの機能を提供。アルゴリズム、そして人力を組み合わせてユーザーに最適な楽曲を提案していくという。また、各種のプレイリストや購入楽曲、ロッカーにアップロードした楽曲は「マイライブラリ」と呼ぶ機能で一括管理できる。

もちろんGoogleらしく検索機能も充実。例えば「ジュディマリ」の愛称で知られるアーティスト「JUDY AND MARY」であれば、「じゅでぃまり」とひらがなで検索できるし。「げすきわ」で「ゲスの極み乙女。」も検索できる。Googleらしく「I’m feeling lucky」の機能も用意。今まさにオススメという楽曲を表示してくれる。

レコメンドや検索はパーソナライズされているとのことで、ユーザーが使えば使うほどにユーザーの好みに合ったサービスになるのだそう。また、オフラインでの再生機能も用意。プレイリストから楽曲をダウンロードしておけば、オフラインでも楽曲を再生できる。

グーグルではこれまで世界59カ国でGoogle Play Musicのサービスを展開しており、日本が60カ国目となる。

Google Play Musicのパートナー

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