Googleの1100億ドルの広告/コマース事業のトップがGreylock Partnersへ移籍

Googleの内部筋によると、15年あまり同社に在籍した同社のコマース部門の長、Sridhar Ramaswamyが去り、Greylock Partnersに加わる。Googleも、それを確認した。RamaswamyはGreylock Partnersのベンチャーパートナーになる。Googleでは、彼の職責を、これまでGoogle Cloudのアプリ担当VPだったPrabhakar Raghavanが担うことになる。

RamaswamyはGoogleで、同社の広告とコマース関連プロダクトの事実上すべてを統轄した。それは、GoogleのGoogle Cloudを除いた部分の、収益のほとんどを稼いでいた。RamaswamyはGoogleに技術者として入ったが、昇進が速かった。現職に就いたのは2014年で、それはSusan WojcickiがYouTubeへ異動した直後だった。

GreylockでRamaswamyは主に、起業家たちの初期段階のプロジェクトに注力する。

2018年7月24日にサンフランシスコで行われたCloud Next ’18でスピーチするGoogle Inc.のエンジニアリングとプロダクト担当VP Prabhakar Raghavan。

Googleの広告収入は今でも、Alphabetの年商の80%を占める。前四半期のGoogleの広告収入は280億ドルあまりで、2017年全年では1100億ドルを超えた。ただし、誰もが知っているように、強力なコマース事業の構築ではGoogleは苦戦している。他のeコマースが継続的に成長している中で、Google Expressは伸び悩んでいる。

Ramaswamyの後釜となるRaghavanは、彼自身が作ったYahoo LabsでVPを7年務めたあと、2012年にGoogleに入った。Ramaswamy同様Raghavanもプロダクトにフォーカスし、GoogleのChief Business Officerの役を続けるPhilipp Schindlerと二人三脚で職務に当たる。

Yahooの前のRaghavanはVerityのCEOで、IBM Researchにもいた。彼にはコンピューターサイエンスの著書が二つある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

コンテンツ・アドレッサブルで多バージョン分散データベースNomsのAttic Labsが$8.1Mを調達

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サンフランシスコのAttic Labsが今日(米国時間8/2)立ち上げたNomsは、新しい分散データベースで、その‘新しさ’はGit, Camlistore, ipfs, bupなどからヒントを得ている。同社の今日の発表では、GreylockがリードするシリーズAで810万ドルを調達し、Nomsなどのプロジェクトの継続が可能になった。Harrison Metalなどのエンジェル投資家たちも、このラウンドに参加した。

Attic Labsが初耳の人でも、ほとんどの人が、ここのチームが関わったプロジェクトのどれかを、使ったことがあるはずだ。たとえば協同ファウンダーのAaron BoodmanはGreasemonkeyの作者だし、Google Chromeの開発リーダーでもあった。もう一人の協同ファウンダーRafael WeinsteinもChromeの開発(等々)に関わり、チームのほかのメンバーたちも、Chrome、Chrome OS、ECMAScript(JavaScriptのスタンダード)などで仕事をしている。

では、Nomsは、これまでのデータベースとどこが違うのか? チームが主張するのは、今日のデータベースはその多くが、“データを単一時点の存在”と捉えている。たとえばある欄がアップデートされると、アップデートされた時点の値がその欄の値に(次にアップデートされるまで)なり、前の値を知ることは困難である。今のデータベースを分散化することは可能でも、利用する側にとってそれは単なる単一のデータ集合であり、分散にユーザーレベル、アプリケーションレベルの意味は何もない。

そこでBoodmanが今日の発表声明で書いているのは、Nomsはたぶん、Gitと比較すると分かりやすいだろう、ということだ。GitのようにNomsでもユーザーはデータをレプリケート(複製)でき、複数のマシンの上でオフラインでエディットし、それらのエディットを再びシンクする(BoodmanとWeinsteinはAvantGoなどのシンクサービスの仕事をしたこともある)。Nomsでは、ヴァージョニングとエディットが破壊的でない〔前のバージョン、前のエディットが消えない〕。ただしGitと違うのは、保存するのが定型データだけで、テキストファイルは保存しない。主に、非常に大きなデータ集合をサポートすることが目的だ。

そのため、Nomsはとくに、大量のデータをインポートする業務に向いている(自動的に重複エントリを一つにする)。また、複数のソースからのデータを組み合わせ結びつけるタスクにも合う(データの変形が簡単にできる)。そしていちばん得意なのは、そんなユースケースで必ず必要になる、大きなデータセットのシンクだ。

Boodmanは次のように書いている: “Gitがソフトウェアの世界をほとんど一晩で席巻してしまったのは、分散が本質であるためにソースコードが複数のコンピューターや組織、そして人びとのあいだを、とてもなめらかに移動し、それによって、すごく充実したコラボレーションが可能だからだ。世界は、データをなめらかに共有し、密なコラボレーションのできる方法を必要としている、と思う。それを実現する自然で必然的な方法は、コンテンツでアドレシングできる(content-addressed)〔日本語Wiki〕、非集中型で、シンク能力のあるデータベースだ”。

今日の投資の結果として、GreylockのJerry ChenがAttic Labsの取締役会に加わる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

TwitterのBiz Stoneが作った人力画像検索Jellyが、2回目の資金調達ラウンドを完了

Twitterの共同ファウンダー、Biz Stoneが、JellyのシリーズBラウンド資金調達を完了した。リードしたのはGreylock Partnersで、Spark Capitalも参加した。同ラウンドは、1年足らず前にSpark、Jack Dorsey、GreylockらからDiscovery Fundを通じて調達したシリーズAラウンドに続くものだ。

同アプリ ― 実質的には画像を起点とする人力による発見および検索解析エンジン ― は今月初めにスタートした

「Jellyは少人数のチームで必要な資金も少ないので、世界的サービスに成長して答を見つける方法が変わるまでは、このまま続けるつもりだ」とStoneは語った。「Greylockとの提携は、Jellyの改善に集中する時間を増やすと共に、才能ある頼りになる人たちを取締役に迎えられることを意味している」。

数字に関する言及はなかったが、今回の出資前には、Greylockがブロギングプラットフォーム、Mediumの2000万ドル調達に参加するという噂が、StoneのTwitter共同ファウンダーであるEv Williamsから漏れていた。JellyのシリーズAも、金額は公表されなかったが、われわれは数百万ドルだったと見ている。

TechCrunchは、このラウンドでJellyの取締役になった、Greylock PartnerのJosh Elmanに話を聞いた。Elmanは以前TwitterのプロダクトマネージャーとしてStoneと共に働いていた。Jellyをテストしていた頃の初期の体験に関する逸話を本誌に話してくれた。

「開発間もなくアプリをテストいた時、Jellyがあってよかった、と思う体験が何度かあった。ある時Jellyの誰かが、わが家の6メートル下の羽目板のシミをヒントに、シャワーが漏れていることを気付かせてくれた。私も、新しく完璧なモニターを買おうとしている人を手伝ったことがある」とElmanは会社のブログに詳しく書いている。「特に気に入っているは、娘がAngry Birdsの “a ding don and a box” というレベルを探すよう何度も私に頼んだ時のことだ。数時間にわたる検索と泣き言の後、Jellyから完璧な答が届けられ私をヒーローにしてくれた・・・」

Jellyの出資者は他に、Bono(本人)、Evan WilliamsJason GoldmanAl GoreGreg Yaitanes監督、および起業家のRoya Mahboobら。Spark General PartnerのBijan Sabetは既にJellyの取締役を務めている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook