gumi、100人規模の希望退職者募集へ、ブラウザゲーム2タイトルはマイネットに移管

業績の下方修正、韓国子会社での横領など厳しいニュースの続くgumi。同社は3月27日開催の取締役会で希望退職者の募集について決議したと発表した。

gumiの発表によると、同社はブラウザゲームからネイティブアプリへと主軸のサービスを転換(2015年4月期第3四半期累計でブラウザゲーム売上が連結売上高全体の9.3%にまで低下)しているが、一部でスキルセットの転換や配置換えが遅れているケースもあったため、これを機に他社への転進等を求める社員に対する選択肢として、希望退職を募集することを決定したという。

対象とするのはgumiおよびgumi Westの全社員で、募集する人員は100人程度。2015年4月期第3四半期決算で発表されたグループ従業員(正社員)数は901人だった。募集期間は3月30日から4月17日までで、退職日は4月30日を予定する。また今回の希望退職制度に応じて退職する従業員については会社都合の退職として扱い、特別退職金を支給する。希望者には再就職支援会社を通じた再就職支援を行うとしている。

gumiでは、今回の退職者募集に伴い発生する費用や業績への影響等について、確定次第速やかに開示するとしている。

あわせてgumiでは、ブラウザゲームタイトルの「ドラゴンジェネシス」および「幻獣姫」について、マイネットへの運営移管を行う旨の発表もしている。


gumi、韓国子会社で数千万円規模の横領か–社内調査で事実を確認中

gumiは3月19日、韓国の一部メディアにて、「同社子会社のgumi Koreaで役員による数十億ウォン(数億円)規模の横領がなされた可能性がある」との報道があったことを明らかにした。

gumiによると、横領は子会社役員ではなく子会社従業員の関与の疑いが強いとのことで、金額についても現時点では数千万円程度だと見込まれているという。

同社では現在、社内調査チームを組成し事実確認を進めており、公表すべき事実が確定したら遅滞なくこれを開示するとしている。


gumiの下方修正はスタートアップに何をもたらすのか

2015年4月期 第3四半期決算の開示日前日である3月5日に営業赤字となる大幅な下方修正を発表したgumi。同社は海外展開をはじめとした今後の方針について説明し、代表取締役である國光宏尚氏の役員報酬を6カ月間100%減額(ゼロ円)にするとした。

3Q決算は純利益が2億2500万円の赤字に

gumi代表取締役社長の國光宏尚氏

3月6日に開示された2015年4月期第3四半期業績は、売上高が206億2100万円、営業利益が4億2000万円、経常利益2億9200万円が、純利益が2億2500万円の赤字となった。

gumiは決算と合わせて金融機関から30億円の借入を実施したと発表している。3月6日の株価は前日比500円減で2081円のストップ安。時価総額は603億7900万円となった。

上場前にTechCrunchで取材した際は「クソみたいに小さいIPOはすべきではない」と語っていた國光氏。ソーシャルメディアやオンライン掲示板には、「VCや役員が上場時に株式を売り出していて、何かあると思っていた」「國光氏は報酬ゼロとは言え上場時に12万株を売り出して4億円近くを得ている」「買い支えている株主を見ていないのではないか」など、厳しいコメントが並ぶ。

僕もさすがに上場3カ月でのこの発表には驚いたし、本来「速やかに開示する」とされている下方修正が決算日前日に開示されたことに違和感は感じた。

そのあたりをどう考えているかという話は来週開催の決算説明会でも聞けるはずだ(今日はアナリスト向けのミーティングだけ開催されたようだ)。また同時に、gumiが叩かれていたとしても、ここで終わる訳ではないだろう。

gumiでは新タイトルやパブリッシング事業での業績回復を狙っていると発表している。また業界関係者からは、ゲーム以外の領域、例えば動画などに重点を置いた投資の準備をしているという話も聞こえてくる。

さらに、ゲームであればヒットタイトル1つで大きく流れも変わるはずだ(ヒットタイトル依存の体質がいいかどうかは別として)。2013年、業績不振だったミクシィだって、追い出し部屋を作ってリストラ(同社は「リストラではなく人事異動」と説明している)をしたが、その後ゲーム「モンスターストライク」で業績を大きく回復させている。

今後の新規上場はどうなる?

僕がgumiの業績以上に気になったのは、同社の下方修正が結果的に新規上場にどんな影響を与えるかということだった。

そこで投資や金融サイドの複数関係者に接触したところ、いくつかの話を聞くことができた。

まず1つ、実は昨年後半から上場審査に通らない企業が増えつつあるのだそうだ。ある関係者は「gumiは上場直前の2014年9〜12月時点で業績が下降トレンドに入っていた。そんな状況で主幹事証券会社(野村證券)が東京証券取引所に上場を押し込んだようなもの。そういった背景もあってゲームやウェブサービスに関わらず、公開審査で予実管理の審査を厳しくする傾向にあるようだ」と語る。

ちなみに今回のgumiの件とつながりがあるかは分からないが、野村證券は3月3日付けで公開引受部の人材を含めた人事異動を発表している。

gumiの決算資料。2015年4月期1Q以降、売上は減少傾向に

また別の関係者は「2006〜2007年頃の新興市場に似ている」と振り返った。メンバーズやフラクタリスト(現在は吸収合併ののちユナイテッドに)など、当時名証セントレックスや大証ヘラクレスに上場した企業は、初年度に相次いで下方修正を発表している。

関係者は「当時は事業基盤より今後の成長性を期待して上場するというケースが少なくなかった。だが各社軒並みに下方修正した結果、証券会社の審査が厳格化。2007〜2008年の新規上場数が下がることになった」と語り、来年以降の上場数が減る可能性を示唆した(ちなみに新規上場数は2006年が114社だったが、2007年は68社、2008年は54社と減少している。また2009年は23社と大幅減になったが、これは2008年9月に起こったリーマンショックの影響が大きいとみられる)。

さらに「自戒も込めて言うが、日本のベンチャーキャピタルまわりには浮ついた空気はあったかもしれない」「こういう状況で最終的に損するのは投資家。そうなるとIPO銘柄への信頼が揺らぐことになる」「ゲームセクターに対する市場の見方が厳しくなるのはやむを得ない」「マーケット全体に影響は少ないかも知れないが、IPO時のバリュエーションが下がることは想定される」とそれぞれ語る関係者がいた。

関係者に共通する意見としては、「上場はその企業や彼らに出資したベンチャーキャピタルにとっては1つの出口かも知れないが、ゴールではない。上場すれば、市場や投資家とも向き合わないといけない」ということだった。

すでに証券会社で審査を受けている企業にはまだ直接的な影響はないかも知れない。だが来年以降に上場を目指すスタートアップは、ここからその真価が問われることになりそうだ。


gumiが大幅な下方修正、黒字から一転し営業赤字4億円に

2014年12月、東証1部市場に直接上場したgumi。2013年7月にサービスを開始したスマートフォン向けゲーム「ブレイブフロンティア」はこれまで60カ国以上で配信。ダウンロード数は2015年1月時点で国内500万件、全世界合計2000万件を達成している。

そんな同社が3月5日、2015年4月期業績の下方修正を発表した。修正後の予想は、売上高は265億円(前回予想は309億7200万円)、営業利益は4億円の赤字(同13億2900万円)、経常利益は6億円の赤字(同12億7700万円)。純利益はゼロ(同8億800万円)としている。

海外でブレイブ フロンティアや新規タイトルの売上計画が未達となったほか、 パブリッシングサービスの立ち上がりが遅延したことなどが影響したとしている。今後は既存タイトルおよび新規タイトルでの売上増と海外展開の加速、コストの合理化などを進め、業績回復に努めるとした。

この責任を取るかたちで、gumi代表取締役社長 國光宏尚氏は役員報酬を3月からの6ヶ月間100%減額(つまりゼロ円に)する。同社では3月6日に第3四半期の決算を開示する予定だ。


日本のGumiが北アメリカ市場参入を発表―ゲームスタジオを世界4箇所で立ち上げ中

北米ゲーム市場は118億ドルという巨大な規模だが、最近、ZyngaやCandy CrushのメーカーKingのような有力ゲーム企業でさえ躓いたことでもわかるように、非常にタフな環境だ。

しかし日本のゲーム企業、gumiは北米市場に挑戦することを決めた。 今日(米国時間8/21)、gumiは北米市場向けのゲームの開発拠点として4つのスタジオを立ち上げることを発表した。gumiによれば、今後北米で新たに100人を採用していくという。

gumiはSegaLineGreeなどの有力なパートナーと提携しており、最近、シリコンバレーのベンチャー・キャピタル、World Innovation Lab (WiL)がリードしたラウンドで5000万ドルの資金を調達している。

gumiのアメリカ本社兼スタジオはテキサス州オースティンに置かれる予定だ。これに加えてバンクーバー、ストックホルム、キエフでもスタジオを立ち上げ中だ。これらのスタジオはアメリカを中心とする英語圏市場向けのゲーム開発を専門に行う。また近くサンフランシスコに事業開発とPRのためのオフィスを開設する。

gumiはまた、ゲーム企業WeMadeの前CEOで、 Microsoftのアジア・ゲーム・スタジオのゼネラル・マネージャーだったA.J. Redmerを北米事業の責任者として採用したことを発表した。RedmerはMicrosoftでXboxを創設したチームの1人であり、任天堂ソフトウェアのゲームデザイン担当ディレクターを務めたこともある。

gumiは今年中に10億ドル規模の株式上場を予定しているとされる。ただしRedmerは「現時点ではこの問題についてのコメントは控える」と述べた。

同社は800人の社員を擁し、この2年で300%の成長を遂げたという。シンガポール、韓国、中国、台湾、インドネシア、フィリピンで事業を行っており、売上の半分以上は海外からのものだという。

Redmerはgumiの北米参入について「ブレイブフロンティアがアメリカ市場で大きな成功を収めたことが、われわれが西欧市場で十分な競争力を持つという確信を強めた。またブレイブフロンティアを売り込んだ体験がアメリカのモバイルゲーム市場に関して多くの貴重なノウハウと知見を与えてくれた。他のゲームを販売していく上でこれらは大きな財産となるものと信じている」と述べた。

またゲーム開発については「われわれは世界各地でスタジオを運営しており、それぞれの地域市場に深く根ざしたゲーム開発を行っている。われわれの新しいスタジオも北米地域の特性を十分に理解して開発を行う。また西欧市場でこれまで見過ごされてきたジャンルのゲームを開発していく」と述べた。

Gumiの最大のパートナーはSegaとLineだ。Segaはまた5000万ドルのベンチャー資金の出資者の1人でもある。またgumiの戦略的パートナーのLineも出資およびゲーム流通の両面で協力するという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


クソみたいに小さいIPOはすべきではない–gumiが50億円を調達した理由

ソーシャルゲームの開発とパブリッシュを手がけるgumiが、WiLなどを割当先とする総額50億円の資金調達を実施した。日経新聞の報道や関係者からの話を総合すると、gumiの2014年4月期決算は、子会社エイリムのゲーム「ブレイブフロンティア」が好調で売上高が100億円超になっているという。また調達の発表後には、ブルームバーグにて年末にも東証1部に上場するという報道もなされた。

そんなgumiの今後について、代表取締役社長の國光宏尚氏と、WiL共同創業者でジェネラルパートナーの松本真尚氏の2人に話を聞いた。

3つの機能を持つWiL

WiLの設立は2013年8月。今回話を聞いた松本氏に加えて、元ベンチャーキャピタルDCMの伊佐山元氏、元サイバーエージェントの西條晋一氏が立ち上げたベンチャーキャピタルファンドだ(ちなみに松本氏は自身の会社の買収合併に伴いヤフーに参画。CIOを務めた)。全日本空輸やソニー、日産自動車などの大手企業、産業革新機構などを中心に、3億ドルという大規模なベンチャー投資ファンドを立ち上げている。gumiへの出資について話を聞く前に、まず松本氏にWiLの目的やミッションを聞いた。

–gumiのほかにもトライフォートやトレタなどがWiLのファンドからの資金調達を発表しています。あらためて投資スタンスを教えて下さい。

松本氏:WiLではすでに日米両国で複数の企業に投資しています。米国で2社ほど、日本で6社ほどです。米国では、例えばOculusと同じ大学で仮想現実を研究していたスタートアップ(Surviosと思われる。詳細はこちらの記事を参照)などに出資しています。

WiLは3つの機能を持っています。まず1つめは日米でのベンチャー投資です。日本からは世界で戦える産業に挑戦しているスタートアップに、また米国であれば日本に進出できるようなスタートアップに投資をしています。

2つめはビジネスクリエーションです。ビジネスクリエーションと言っても、プロダクトをゼロから作るというよりは、カーブアウトを考えています。実は大企業のR&D部門には、たくさんの特許やサービスが使われずに眠っています。さまざまな企業でお蔵入りしたプロダクトを組み合わせていったら面白いことができるという可能性がありますよね。

そのため、今は企業のR&D部門の方と毎週のように会っています。今僕らの時間の使い方は、ベンチャー50%、大企業(のR&D部門)50%くらいになっています。基礎技術だったりするので、今日明日どうこうするというスピードで進めている話ではありませんが、チームビルドも含めて我々がやり、カーブアウトさせるということをやっていきます。

3つめは日本のベンチャーの底上げをしっかりするということです。とは言ってもインキュベーション、アクセラレーションという形でサポートをする人たちは増えてきていますし、そこをやるつもりはありません。

日本のベンチャーの底上げと考えると、ヒト・モノ・カネを持っている大企業を通してベンチャーが世界に飛び出すということが大事です。そういうこともあって、実はLP(リミテッドパートナー:有限責任のファンド出資者、出資企業)の社員を我々のシリコンバレーオフィスに受け入れていたりします。そこでベンチャーのビジネスプランを考えたり、技術評価をしたりしています。エデュケーションとまではいかないのですが、底上げに向けた動きはしています。ただいずれにしても僕らは基本的にPRはあまりしていません。VCは裏方じゃないですか。

–gumiへの投資を決めた理由について教えて下さい。

松本氏:國光さんがこのあと話してくれると思いますが、「グミノミクス」ですよ。(國光氏がTwitterに投稿していた内容を挙げて)時価総額8兆円を実現してくれると思っています(笑)

冗談はさておいて、國光さんはストラテジストなんです。それに、イーロン・マスクやスティーブ・ジョブズにはなれないと思いますが、実は孫さん(正義氏)には性格が近いところがあります。それは7割方ものごとができあがると、ゴールに向かって進んでいくところです。「ここは勝てる」となった時にアクセルをかけるということをやってのけるし、ダメだとなった時にはすぐに軌道修正もする。しっかりしたボードメンバーもいるし、自社ゲームアプリの一発勝負ではなく、グローバルでゲームのパブリッシングもやっている点も評価しています。

gumiの成長戦略「グミノミクス」

–先ほど松本さんの話にあったグミノミクスについて教えて下さい。

國光氏:グミノミクスはgumiの成長戦略のことです。例えば2年前にはブラウザゲームからネイティブゲームへの移行、海外進出、内製アプリのヒットといったことを指針に掲げていました。

今最新のグミノミクスの指針は3つあります。1つめは「Conquer rest of the world」。ヨーロッパやロシア、中南米など、まだリーチしていない地域をどう攻めるかということです。

今gumiには、国内外合わせて800人弱の社員がいます。国内と海外の比率で言うと、半分は海外です。まだ場所は言えませんがさらに海外も拠点を拡張します。ブレイブフロンティアは現在15言語で展開していますが、こちらは年内にも全世界で展開していきます。

またgumiは自分たちでゲームを作るデベロッパーであり、他社のゲームを世界に展開するパブリッシャーでもあります。デベロッパーとしては、前述のとおり拠点を作っているところです。世界中でいい人材が居れば、チームごと引き抜いてきます。M&Aはやりません。M&Aしても買った会社に価値があるのではなくて、チームが大事です。人に投資しないといけません。

パブリッシャーはとしては取りあえず各国でゲームを出してみて、数値がよければ本格的に進出するという形で展開しています。多くのパブリッシングビジネスは、自分の国の小さいデベロッパーのコンテンツをパブリッシャーが出すことがメイン。金もある、ユーザーもある、と言ってくる。ただしgumiではグローバルでマーケティング、運用といった体制があります。最近ではセガとも組みましたが、我々はクロスボーダーでのパブリッシングに強いという大きい特長があります。

グミノミクスの2つめですが、「ミッドコアゲームへの注力」です。例えば韓国などはカジュアルが好調ですが、もう少しコアなゲームにもチャレンジしていきます。ブレイブフロンティアは世界でもいけると思えたので、パブリッシングゲームでもそこを狙っていきます。

そして3つめは、引き続きヒット作品を出すということです。

クソみたいに小さいIPOはすべきではない

–年内上場という報道もあります。gumiはこれまで何度かIPOの噂もありましたが、改めてIPOについてどう考えているか教えて下さい。

國光氏:gumiの目標は「ゲームで世界一をとる」ということがダントツです。そう考えるなら、たとえ年末にIPOできてたとしても、「攻める」ための資金を集めるには遅いじゃないですか。それがあっての今回の資金調達です。IPOはしかるべきタイミングでと考えています。

松本氏:IPOから逆算するようになると、世界一は実現できないでしょう。Dropboxだって上場のためにお金を集めるわけではないです。そしてFacebookだってTwitterだってずっと赤字でした。中途半端な上場をするくらいならしない方がいい。

國光氏:ここは声を大にして言いたいんですが、クソみたいに小さいIPOはすべきではないんですよ。

IPOするといろんな情報を公開していかないといけないし、計画を大きく変えることには問題が出てきます。そうなると、少なくとも売上はIPO後2年間は右肩上がりになるようなビジネスモデル、そして組織力が必要になります。

そこを考えるとgumiの戦略はシンプル。どんなに行っても日本のマーケットはいつかは底を打つことになります。それで我々は海外に展開しています。グローバルのゲーム市場はまだまだ右肩上がりです。

IPOまでに考えないといけないのは、グミノミクスとしても話しましたが、デベロッパーとしての「(ブレイブフロンティア以外という意味で)アナザーヒット」と、パブリッシャーとしての成功です。

そしてそのヒットを出すための公式は「打席数(金)×打率(人材とIP)」です。お金があっても、人材がいないと始まりません。また、すべてのゲームをIPものにするつもりではないのですが、IPには金がかかります。打席数を増やす、IPをとる、とすべてお金が必要です。いざ何かをやろうとしたタイミングに(今回の調達で)お金を持っている必要があります。

–すでに國光さんは自社の株式をすで3割切る程度しか持っていないとも聞きました。

國光氏:あくまで最優先するのは世界一。自分の持ち株比率は、それより優先度が下になります。株式が希薄化してもお金を集めるというのにそれほど躊躇はありません。ただし、意思決定のために個人筆頭(株主)であることはこだわっています。

松本氏:シリコンバレーでは多い考え方ですよね。会社としての成長に重きを置くというのは。

創業社長がずっと社長である意味はありません。ナンバーワンになることを最優先するなら、ステージステージで最適なボードメンバーが必要です。そうなると社長が國光さんじゃないかも知れない。自分の会社を大事にしたいのか、会社を世界一にしたいのか。例えば後者であれば、みんなが認めたバトンタッチであればいいのではないでしょうか。しかしながら日本ではあまりそういう考え方がありません。

–すべてのゲームとは言いませんが、この30年盛り上がっていたコンシューマ機からスマートフォンへの移行があります。ではスマートフォン中心のゲームビジネスはどれくらい続くと見ていますか?

國光氏:エンタメ産業の市場規模は結局のところ「可処分所得×人口」で決まります。これはなくらないし、市場規模だってきわめて安定している。それを誰が取っていくかの話だと思っています。

国内でいくと2、3年でスマートフォンゲームの市場は成熟化するでしょう。そこからはデバイスの進化に合わせて、5〜10年というところではないでしょうか。

ですが海外では、今まさにスマートフォンが普及し始めて、世界中が豊かになっているところです。向こう5〜6年は完璧な右肩成長が続くでしょう。先進国でこのペースであれば、新興国を含めると10年は伸びていくでしょう。

その後はスマートフォンやタブレットに続き、スマートTV、さらにはOculusのようなデバイスを使ったゲームも出るでしょう。そんな中でどんな手を打つかです。gumiが目指すのはエンタメの世界一です。例えばブレイブフロンティアだってタブレットやスマートTVでも出すし、コンシューマ機でだって出すし、アニメも映画も興味あります。例えばディズニーのミッキーマウスのように、ありとあらゆるところにプロダクトを出すイメージがあります。

あと、Eトイなんかは挑戦したいと思っています。テクノロジーは進化しています。時代ごとに、ハードとの連携なども考えていかないといけません。そこに手を打っていないと、一気に環境が変わったときに対応できなくなります。gumiはこれまで3回ピボットして、3回会社がつぶれかけたのですが、それでも生き残れてきたのは会社のビジョンで言っている「勝つためには誰より早く挑戦して、誰より早く失敗して、誰より早く復活する」ということをやれたからです。

松本氏:國光さんの、gumiのいいところは「無形資産に投資している」というところもあります。皆さんコンテンツではなくプラットフォームに挑戦をするので、いざそれをスイッチングしようとしても硬直化してしまいます。ですがディズニーだって無形資産、コンテンツです。それでさまざまな形でユーザーの可処分時間を取っています。

プラットフォームは変わって当たり前、ゲームにこだわらなくていいんです。gumiはこれまでのピボットでSNSもブラウザゲームも捨ててきました。いつかはネイティブアプリのゲームも捨てられるでしょう。そうして例えばリクルートのように「イズム」を作る会社になれば、100年だって続いていくはずです。


スマホゲームのgumi、WiLなどから合計50億円の資金調達

子会社エイリムが手がける「 ブレイブフロンティア」も好調なスマートフォンゲームデベロッパーのgumiがまた大型調達を実施している。同社は7月4日、WiLが運営するファンド等を割当先とする第三者割当増資で総額50億円を調達したと発表した。

同社の発表によると、WiLのほか、セガネットワークス 、ジャフコ 、B Dash Ventures、新生企業投資、グリー、三菱UFJキャピタル、DBJ キャピタルに加えて、個人投資家が出資しているとのこと。また複数の業界関係者から聞いた話を総合すると、WiL単体で20億円程度の出資がなされているようだ。

gumiはこれまで公開されているだけでも40億円超の資金調達を実施しており、今回の調達をあわせると約100億円を調達したことになる。


gumiがフジテレビグループとモバイルゲームの新会社設立、あわせて19億円調達

フジ・メディア・ホールディングス(FMH)gumiは、スマートフォン向けオンラインゲームを開発する新会社「Fuji & gumi Games」を2014年1月に設立する。資本金は2億4000万円で、出資比率はFMH子会社のフジ・スタートアップ・ベンチャーズ(FSV)が79.2%、gumiが20.8%。新会社の社長には、フジテレビジョンでコンテンツ事業局ゲーム&インキュベーション事業部長を務める種田慶郎氏が就任する。

日本や韓国などのアジア圏を中心にモバイルゲームが拡大する中、gumiはシンガポールや韓国、中国に開発拠点を設けてきた。一方、FMHの中核会社であるフジテレビは現在、放送外収益を事業戦略の重要なミッションに掲げ、特にモバイルゲームを最重要領域として位置付けている。新会社のFuji & gumi Gamesでは、フジテレビグループの企画・マーケティング力とgumiの開発力を融合し、世界各国の市場にゲームタイトルを提供していくという。

これまでもFMHは、子会社のFSVを通じてモバイルゲームの分野などに投資してきた。FMHとgumiはすでに、モバイルゲーム開発のエイリムを設立するなどの協業関係を構築してきた経緯もある。エイリムがリリースしたロールプレイングゲーム「ブレイブフロンティア」は日本だけでなく韓国や台湾、北米で展開され、プレイヤーは130万人を超えているのだという。

新会社設立に先行してgumiは12月25日、FMH、B Dash Ventures、East Ventures、新生企業投資、DBJキャピタルなどを引受先とする第三者割当増資により総額19億円を調達したことを明らかにした。同日付でエイリムを連結子会社化している。