デジタルコンテンツの販売プラットフォームGumroad、日本で銀行振込を開始して28%売上アップ

GumroadのCEO、Sahil Lavingiaは二十歳そこそこの若き起業家として有名だが、最近、このデジタル・コンテンツのオンライン販売プラットフォームは国際展開に力を入れている。その一環として今月、日本で販売代金の銀行振込を開始した。

Gumroadはすでに日本で実績を挙げており、Lavingiaによれば日本はアメリカに次いで第2位の市場だという。 しかし従来、販売代金の振込にはPayPalを用いていた。PayPalの利用はそう難しいわけではないが、あらゆる層のクリエーターがもっとも手軽にオンライン販売できるサービスを目指すGumroadとしては改善の余地があった。

Lavingiaによれば今月、Gumroadは日本の全銀ネットワークを利用した振込サービスを開始したという。日本のクリエーターは販売代金を直接自分の銀行口座に振り込んでもらえるようになった。これならたしかに簡単だ。またコンテンツのリストの日本語化も行った。

Gumroadがこうしたアップデートを実施した結果、日本での販売金額はすでに28%もアップしたという。 Lavingiaは「一度Gumroadを離れた大口の売り手が戻ってきてくれたことも貢献している」と付け加えた。

Lavingiaは他の国でも同様のアップデートを計画している。将来、Gumroadは通貨と言語の壁を超えて、世界の各地域に最適化されたプラットフォームとなることを目指している。たとえば日本では携帯メッセージ・サービスを利用したいわゆるケータイ小説が多数発表されている。そこでGumroadは購入者のSMSアカウントに小説を配信するなどのサービスも考えられるわけだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


個人出版者よ, Amazonでは30%取られる–Sellfyならわずか5%だ

sellfy

自費出版者などのための簡易eコマースプラットホームSellfyで、これまでのPayPalに加え、通常のクレジットカードも使えるようになった。クレジットカードの処理は、カナダと合衆国ではStripe、ヨーロッパではPaymillが行う。これで、このサービスの使いやすさがさらに向上した。Sellfyはラトビアのスタートアップで、Skypeの協同ファウンダToivo Annusが支援しており、利用者(売り手)は昨年の6月の3000名から、今ではその3倍の9000、売られている品目の数は16000となった。急成長ではないが、安定的に伸びている。

合衆国には類似サービスとしてKleiner Perkinsが支えるGumroadがある。ロングテールの自費出版者たちは、Sellfyを使ってeブックや音楽、ビデオ、写真など、どんなタイプのファイルでも売ることができる。そしてそのためのURLを、TwitterやFacebookなど各所で共有できる。

CEOで協同ファウンダのMaris Dagisによると、ここまでのSellfyはとくに、eBooksの出版者に人気がある。それは、Amazonなどに比べてプラットホームが取るマージンの率が低いからだ。すなわちSellfyでは5%、対してAmazonのKindle Direct Publishingでは30%の暴利を取られる。

彼曰く、“手数料に大きな差がある。Amazonでは、ビッグな売れっ子でもないかぎり、マーケティングや集客努力も全部自分でやるから、その費用や労苦も大きい”。

確かに無名のコンテンツは過剰在庫を抱えやすく、またマーケティングの費用もばかにならない。そういう人たちにとっては、Amazonの30%は大きすぎる。

“作者の多くは、オンラインのプレゼンス自体はブログやWebサイトやソーシャルネットワークなどでまかなえる。そしてオーディエンスに直接売ることだけを、Sellfyのようなプラットホームでやればよい。つまり、Amazonのようなマーケットプレースをバイパスできるのだ”、とDagisは述べる。

そのSellfyがStripeやPaymillのようなクレジットカードゲートウェイを統合したことによって、AmazonやiTunesなどのマーケットプレースをさらに本格的にバイパスできるようになった。たしかに、買い手にとっては、あのおなじみのPayPalボタンを押すことが、買うことの障害になりがちなのだ。

Sellfyは、リトアニアのスタートアップアクセラレータLithuanian StartupHighwayの出身だ。今ここは、“入学”を受け付けている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))