ハーレーダビッドソンが電動バイクのLiveWireの製造を再開

Harley-Davidson(ハーレーダビッドソン)は、充電に関する問題が1台の車両に限定されたものだと判断した後に、同社の電動バイクことLiveWireの生産と配送を再開した。

Harley-Davidsonは、1台の車両が「非標準状態」になったことを発見し、同社初の電動バイクの生産と配送を今週停止した。Harley-Davidsonは、出荷済みのLiveWireのリコールはおこなわなかったが、車両の生産と配送を停止し、追加のテストと分析を開始した。

当時、Harley-Davidsonはこの問題を説明しなかったが、TechCrunchはこれが充電に関連する問題であるとの情報を掴んでいる。

「厳密な分析を終了し、今週からLiveWireの製造と配送を再開した」と、Harley-DavidsonはTechCrunchにメールでコメントした。「ライダーはLiveWireのバイクに乗車し、あらゆる方法でバイクを充電できる。LiveWireの製造を一時的に停止したことにより、1台のオートバイで確認された非標準状態が、特異な事象であることを確認した」

Harley-Davidsonは、今回の事象は同社の品質保証対策が設計どおりに機能していることを示しているとつけくわえた。

LiveWireの出荷台数が増加し始めたわずか数週間後に起きた今回の生産停止は、Harley-Davidsonによる電動バイクへの進出に水を差した。この2万9799ドル(約320万円)で105馬力の電気バイクは、同社が開発したバイク、自転車、スクーターに広がる将来のEVモビリティのラインアップの第1号となる。

LiveWireは、Harley-Davidsonのないガソリン式バイクを補完する製品であり、代替製品ではない。2019年に生産が開始され、9月27日からディーラーへの納入が開始された。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ハーレーダビッドソンの電動バイク「LiveWire」が発売直後に製造停止へ

Harley-Davidson(ハーレーダビッドソン)は、同社初の電動モーターサイクル「LiveWire」に仕様とは異なる点を発見されたとして製造を停止した。

同社は、すでに出荷されたLiveWireをリコールすることはないとTechCrunchに語った。同社が製造と出荷を中止したことはReuters(ロイター)が最初に報じた。

「最近の最終品質検査で仕様とは異なる点が発見されたため、製造と販売を保留し、追加のテストと分析を開始して順調に進めている」とハーレーダビッドソンが声明で語った。

「当社のLiveWireディーラーおよび顧客とは密な連絡を取っており、今後もモーターサイクルに乗り続けられることを伝えた。高品質を維持することは常にわれわれの最優先事項だ」。いつ製造、販売を再開できるのか、あるいは異常状態に関する詳細情報についてハーレーダビッドソンは発信していない。

製造中止は同社の電動化推進を脅かすものだ。2万9799ドル(325万円)、105馬力の電動モーターサイクルは、将来モーターサイクルから自転車、スクーターへと広がる同社のEVラインアップの先陣を切る。

LiveWireは数年前からの情報やコンセプト車両のデモンストレーションのあと、2019年に製造開始された。ディーラーへの配車は9月27日から始まった。

LiveWireとそれに続くEV製品群は、ハーレーダビッドソン伝統の内燃式クルーザー・モータ位サイクルを補完するものであり、置き換えるものではない。

関連記事:LiveWireで考えるハーレー・ダビッドソンの電動シフト

景気後退以来、米国でのモーターサイクルの新車販売は40歳以下の顧客では特に不調が続いている。 同社の売上は過去10年間下降している。同社の電動モーターサイクルへのシフトは、忠実なガソリンモーターサイクル顧客を維持しつつミレニアルやオンデマンドモビリティー市場にアピールする製品を作ろうというハーレーダビッドソンの賭けだ。

これで米国を象徴するモーターサイクル会社は、Zeroを始めとする数多い電動バイクスタートアップとの戦いに遅れを取ることなく、既存モーターサイクル会社の中でEVのリーダーとして前進することができる。しかし、今回の製造中止はその戦略を阻むことになるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ハーレー・ダビッドソン、シリコンバレーに研究開発センターを開設してEV生産を支援

【編集部注:本稿のライターはJake Bright】
Harley-Davidson、アメリカを象徴する内燃機関モーターサイクルメーカーが、2輪EVに本格参入する。

ミルウォーキー拠点のオートバイメーカーは、電気化をめざしシリコンバレーにやってくる。Harleyは、2018年末までにベイエリアにR&D部門を開設し、同社の電動車開発の決意を後押しする。

「真の理由は人材」とHarley-Davidsonのグループ・チーファンジア、Vnace StraderがTechCrunchに語った。「われわれは電動車とそれを支えるシステムを理解することに真の熱意をもつ人たちを求めている。そんな起業家精神と機敏と機知に富んだカルチャーは、ここシリコンバレーで見つけられる可能性が高い」

Straderは、来年発売予定の同社初の電動二輪車について、その機能の一部を紹介した。具体的には、世界的に有名なHarleyのエンジン音だ——かつて同社は商標登録を試みたこともある。Straderによると、同社のEVは独特の特徴あるサウンドを擁すると言う、「そして音に関して偽物は一切ない。すべては車両から発生する音だ」

本誌が今年2月に報じたように、同社は2019年8月までにEVを作ると発表して、モーターサイクル界を震撼させた——同社のコンセプト車、Project LiveWireの生産モデルだ。

Harley-Davidsonは6月にも、CEO Matthew LevatichがEVラインアップの拡大を発表、軽量モーターサイクルのほか、スクーターと自転車の可能性にも言及した。

こうしたゴールを達成するために、シリコンバレーの事業所では、「電動車の研究開発を行い、バッテリー、パワーエレクトロニクスとEマシンの設計、開発、高度な生産技術などに注力する」

Harleyのシリコンバレー進出は、モーターサイクル業界の電動化へのシフトの中で重要な転機と言える。スタートアップ3社—— Alta MotorsEnergicaZero Motorcycles——が米国での宣伝、販売を強化している。各社とも一人でも多くのガソリン車ライダーに電動バイクを体験させ、若者や女性をモーターサイクルに引きつけようとしている。米国市場は長年縮小を続けている。

Harley-Davidsonは2019年の電動車生産目標時期を発表したあとすぐに、Altaへの資本参加(金額非公開)と共同開発を決定した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook