海軍の研究者たちが拡張現実用のHUDを内部に収めたダイバー用ヘルメットを開発…安全性と作業性のアップ

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合衆国海軍の研究者たちが作ったダイバー用のヘルメット内ディスプレイは、“アイアンマン”に似ている。とくに、主人公Starkの初期のプロトタイプに。この発明でダイバーの安全性と仕事の効率は上がるが、なにしろ外見がクールだ。

海に潜ることは楽しい体験だけど、仕事としてのダイバーは難しくて孤独な作業だ。マスクで視界が制限され、手には厚いネオプレン製のグラブをしている。だからプロのダイバーにとっては、仕事をやりやすくしてくれるものなら、何でも大歓迎だ。とくに、位置を確認したり、衛星やソナーからのデータを見るためのディスプレイが、手首から消えてしまえば本当にありがたい。

研究チームのリーダーDennis Gallagherが、プレスリリースでこう言っている: “HUD〔ヘッドアップディスプレイ〕をダイバーのヘルメットの中に直接置き、外部のディスプレイを不要にすることによって、ダイバーは映画‘アイアンマン’の主人公みたいになる。見たいものは何でもヘルメットの中にある”。…アイアンマンは今や、こういう場合に使う比喩の定番なのだ。

Simulation of what an augmented reality view through DAVD could look like.

DAVDの拡張現実の画面をシミュレートするとこうなる。

情報をDAVD(Divers Augmented Video Display)に送るのは、頭上の船(からの鳥瞰画像)だったり、将来的にはヘルメットに内蔵するカメラやミニソナーだったりする。夜間や濁った水中などでは、とくにこのディスプレイが重宝するだろう。

DAVDは両目で見る立体画像なので、奥行き感がある。本物のARには、欠かせない要素だ。戦闘機などでもHUDを利用しているが、今回の、加圧スーツに収める水中用の無線バージョンは、きわめてユニークだ。

現状はまだプロトタイプだが、Naval Surface Warfare Center Panama City Divisionのチームは、まずファーストレスポンダー(災害等初期対応要員)が使えるようにし、今後は民間のダイバーにも提供していきたい、と言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

スマートヘルメットのSkully、Indiegogo最速で目標額を調達し100万ドルも突破

運転時に利用するヘッドアップディスプレイの人気は相当のものであるようだ。車の16ピンデータポートにつなぐものも、オートバイ用ヘルメットに搭載するものも相当な人気であるらしい。

ヘルメットタイプのSkully AR-1はIndiegogoでキャンペーンを展開中だが、目標額達成の最短記録を樹立したのだそうだ。単価は平均して1425ドルほどだが、45時間で100万ドルを集めてしまった。目標額は25万ドルだったが、アメリカ国内43州および海外24ヵ国からの申し込みがあったのだそうだ。キャンペーン終了までにかなりの期間を残しているが、現在は既に114万ドルを超えている。

ちなみに1399ドルでSkully AR-1を入手できるとしたものが一番人気であるようだが、これには400人以上からの申し込みが集まっている。

ヘルメットの詳細については以前の記事を見ていただきたいが、各種センサー、マイクロプロセッサー、そしてカメラなどを使ってターンバイターンのGPSなどをヘッドアップディスプレイとして表示する。開発者たちはこれを「シナプスプラットフォーム」と呼んでいる。さまざまな情報は、ライダーから10フィートほど前方に表示されるイメージになる。無段階自動焦点方式(automatic infinitely variable focal distance)により、どちらを向いても明瞭に表示される仕組みとなっている。

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(翻訳:Maeda, H