HP Chromebook 11のリビュー, 安いわりには頑張ってる

Googleの秋の収穫物の中にはChromebookがいくつかある。HPのやんちゃ息子HP Chromebook 11もそのひとつだ。何もプリントされていない真っ白のプラスチックのふたを見ると、MacBookの弟かと思ってしまうが、でもこの小さなかわいいChrome OSノートブックを、そんな大物にたとえるのは可哀想だ。

基本仕様

  • ディスプレイ: 11.6インチ, 1366×768
  • プロセッサ: Samsung Exynos 5250デュアルコアARM製
  • RAM: 2GB DDR3
  • ストレージ: 16GB
  • 通信: デュアルバンド 802.11n Wi-Fi, Bluetooth 4.0
  • ポート: USB 2.0 × 2, 充電とビデオ出力はmicroUSB
  • メーカー希望小売価格: 279ドル
  • 製品情報のページ

デザイン

HP Chromebook 11はChromebook Pixelと同系のデザインで、それは良いことだ。あっさりしていて、ケース外側にはChromebookのサインである細いカラーバンドしかない。それらの色はGoogleの商標カラーだが、 その一つがキーボードのまわりやケース裏のゴム足にも使われている。

〔スライドは日本語版では不調のため、原文のページをご覧ください。〕

  1. chromebook-11-high-front

  2. chromebook-11-high-angle

  3. chromebook-11-rear-angle

  4. chromebook-11-keyboard

  5. chromebook-11-side

  6. chromebook-underside

もちろん、Pixelと違ってケースはプラスチックだから、やすっぽい感触はある。裏にややへこみがあり、また、つや消しではないから指紋がいっぱい付く。でもエッジのまるさ、本体の薄くて控えめなデザイン、そして2ポンド強という軽さは、279ドルのマシンにしては上出来だ。Pixelに次いで、魅力的で使いやすそうなChromebookと言えるだろう。

性能

Chromebook 11の外見は見事だが、しかし中身はスマートフォンの中級機といったところだ。そのことは、すぐ分かる。フラッシュメモリのおかげで、立ち上がり、スリープからの復帰、そしてリジュームは速い。しかし画像の多いWebサイトでは、画像ロードに時間がかかり、遅くなる。1080pのストリーミングビデオもまあまあ見られるが、そのなめらかさはスマートフォンの高級機と比べても劣る。

もちろん、ARMのプロセッサだから、小さなサイズのわりには、電池は完全充電の状態から5時間以上はもつ。Android携帯の充電器を持ち歩いている人が多いと思われるから、充電をmicroUSBでやるのも、気が利いている。でも電池寿命はAcer C720で8.5時間、あの肥満児Pixelでもほぼ5時間だから、それほど威張れる仕様ではない。

Chromebook 11は、たくさんの妥協をしている。スピーカーをキーボードの下に置いたのは名案だけど、キーボードをタイプしながら音楽を聞くと、自分の指がスピーカーのあちこちを隠すから、音がおかしくなる。ケースをすっきりさせるためにポートを最小限(USB×2, microUSB, ヘッドフォンジャック)にとどめたのは良いけれど、SDカードのスロットはあるべきだった。また、チャット用のフロントカメラが低品質なのはよいが、USBカメラが発明されたばかりの時代にタイムマシンに乗って戻ったような気分になってしまう。

ディスプレイ

11.6インチのディスプレイはSamsungのChromebookなどに比べると(全体の作りも)良いが、今のスマホ高級機ほどの解像度はないだろう。発色も良いし、視野角も良いが、それはあくまでも、“このお値段にしては”という前提が付く。

アスペクトレシオは、映画を見るのに最適だ。これだけ安いノートブックの中では、たぶんベストだと思う。画面の良さを最優先する消費者なら、このHP機を買ってがっかりすることはない。

バッテリー

Chromebook 11は電池寿命5時間をうたっているが、ぼくが比較的控えめに使った体験でも、それぐらいは行く。でも、電池をもうすこし欲張れば本機は、プロが優秀なバックアップ機として買う、という製品にもなったと思われる。仕事用には、5時間はきびしい。

結論

279ドルのHP Chromebook 11の性能を酷評するのは見当外れだが、でもGoogleが低価格Chromebookのマーケティングに本腰を入れる気なら、この程度の、“まあまあ”の製品で市場を強力に切り開くことは、まずできないだろう。しかしドックに入れたスマホに毛が生えた程度の…そしてWeb主体の…セカンドマシンが欲しい人にとっては、バッグに気軽に放り込んで、街中でもまったく神経を使う(盗難、紛失・置き忘れ、衝撃事故、…)必要のない本機を十分愛用できると思う。そんな人にとっては、本機の小ささと軽さと画面の良さが魅力になるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


279ドルのHP Chromebook 11はマイクロUSBで充電, ディスプレイはIPS液晶を使用

GoogleのChromebookは、徐々に各社の製品が増えているが、今日(米国時間10/8)はHPからHP Chromebook 11が売り出された。この定価279ドルのデバイスは、白い筐体がAppleのMacBookの白を思い出させるが、もう一つの色塗りバージョンはGoogle Chromeのロゴの色を使って、やや強い印象に仕上げている。

このChromebookは、SamsungやAcerなどほかのパートナーの製品とよく似ているが、最高級の旗艦機、1600ドルのChromebook Pixelには似ていない。HP 11が超強力なPixelとは違う市場をねらっていることは確かだが、でも基本的な機能では大差がない。

11はとても軽くて、2.4ポンドしかない。そしてちょっとびっくりするのは、Androidスマートフォンやタブレットをはじめ、今の多くのモバイルデバイスが必ず使っているマイクロUSBを充電用に使っていることだ。だから同梱の充電器でNexus 4を充電することもできる。電池寿命は6時間とされているから、立派なものだ。もちろんMacBook Airが使ってるような終日型の電池には負けるが。

ディスプレイは11.6インチのIPS液晶を使っている。これも、安い製品にしては立派。プラスチックケースの内側はマグネシウムのフレームなので、耐久性も良さそうだ。HPは、スピーカーも自慢している。キーボードの真下にあるので、音質が良いそうだ。でもぼくはまだ、実際に音を聞いていない。

プロセッサはSamsung Exynos 5250だから、ビデオの多用は無理かもしれないが、しかしベースがChrome OSだから、意外といけるかもしれない。Linuxとのデュアルブートは、ビデオ処理の高速化には寄与しないが、でも一人のChromebookオーナーとして言わせてもらえば、絶対にやるべきだ。

HP Chromebook 11自身について言えば、これはWebとブラウザがコンピュータ利用のすべて、という人向けの製品だ。ほかの面倒なことは、いっさいしない人。しかしChromeとChrome OSに関してはGoogleの開発姿勢は積極的で、サイクルも早いから、もっと‘高度な’ユーザ層にも、やがてアピールするかもしれない。Chromebookをこれから試してみたい人には、今Best BuyやAmazon、Google Play、そしてHPのオンラインストアでセールをやっているから、チャンスだ(イギリスではCurrys、PC Worldなど)。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))