米国の第2四半期PC販売台数は17%増もパンデミック需要反動で伸びは鈍化

Canalysは8月25日、米国の第2四半期のPC販売台数を発表した。販売台数は前年同期比17%増と極めて好調だった一方で、伸びはパンデミックによって74%増を記録した前四半期から大きく鈍化した。おそらく、原因はあちこちで報道されている世界的なチップ不足だ。

HPがマーケットシェア21.9%で第2四半期連続でトップの座を維持し、販売台数は前年同期に比べて20%超増えた。Appleが変わらず第2位で、マーケットシェアは20.6%だった。ただ、同社の成長率がマイナス2.8%に落ち込んだのは注目に値する。

関連記事:米国の2021年第1四半期のPC出荷台数は73%増、Chromebookが好調

Dellがマーケットシェア15.6%で第3位となり、Lenovoが12.4%で続いた。前年同期からの成長率に目を向けると、Samsungが50%超と最も高い成長をみせたがマーケットシェアはわずか8%強にとどまった。

画像クレジット:Canalys

Canalysの調査アナリストBrian Lynch(ブライアン・リンチ)氏は、2020年から2021年にかけてこの部門で目にしてきたパンデミック由来の成長が今後も続き、経済のリバウンドが続くのにともなって消費者の買い替えの兆しが見えてくる、と楽観的だ。

「商業部門と教育部門が爆発的に伸び、かなりの買い替え需要を引き起こしています。米国経済はパンデミック問題から立ち直り、零細企業も復活しています。これはPCの購入につながります」とリンチ氏は声明で述べた。

合計で3680万台が販売され、伸び率はノートブックが27%増、デスクトップは23%増、タブレットは停滞気味で実際には1%減だった。この前年割れについてCanalysは教育マーケットがタブレットから移ったこと、多くの人が家に留まることを余儀なくされたときにタブレットを購入し、すぐには買い替えないことを挙げた。

にもかかわらず、タブレット部門でAppleはシェア45%と確固たる地位を築いている。その一方でAmazonがシェア22%で第2位の好位置につけ、Samsungが同18%で続いている。

どこかの時点で多くの人が対面学習やオフィスでの業務に戻るにしても、学校や企業の多くがハイブリッド式、あるいは完全リモートのアプローチすら取り続けるのは明らかで、これはPC産業にとって良い兆候であり、チップ不足が最終的に緩和すれば特にそうだろう。

画像クレジット:Ibrahim Sahin / EyeEm / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi

【インタビュー】HPがダイバーシティに関する意欲的な目標を発表 「世界で最も持続可能性のある公正なテック企業になる」

HPは「より多様で公正かつ包摂的な」テック業界を目指すための一連の意欲的な目標を発表した。

もちろん、ダイバーシティ(多様性)を実現したいと強く主張しているのはHPだけではない。前TechCrunchレポーターのMegan Rose Dickey(メーガン・ローズ・ディッキー)が詳細に報告しているとおり、ダイバーシティとインクルージョン(包摂性)という考え方がテック企業の取り組むべき課題として上がるようになってから数年が経過している。

HPのダイバーシティ担当最高責任者Lesley Slaton Brown(レズリー・スレートン・ブラウン)氏によると、インクルージョンは、1939年の創業以来、同社が重点的に取り組んできた課題であるという。現在、HPの全世界の従業員数は約5万人にのぼり、管理職の31%、技術職の22%が女性だ。この数字は、ほとんどの業界の平均を上回っている。

この割合をさらに高めるため、HPは、経営幹部(局長クラス以上)の完全な男女平等、30%を超える技術系とエンジニアリング部門の女性社員の割合、社内の少数人種 / 民族の割合を労働市場における割合と同等以上にすることという3つの目標を発表した。スレートン・ブラウン氏によると、同社は2030年までにこれらの目標を達成する決意だという。

スレートン・ブラウン氏に、これらの目標と、その達成計画、および説明責任の履行計画について、詳細を聞いた。

【編集部注】このインタビューはわかりやすくするために編集されている。

TC:貴社がこの目標を掲げるようになったきっかけと、社内の(性別、人種、民族などに関する)平等性を高めるためにこれまでに実施してきた取り組みについてお聞かせください。

スレートン・ブラウン氏:インクルージョンとダイバーシティは当社が創業時から重点的に取り組んできた課題です。今、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大と隔離生活、およびGeorge Floyd(ジョージ・フロイド)氏の殺害事件が米国全体に及ぼした影響により、人種的平等と既存の体系的かつ構造的差別に対する対応が一層強化されました。

これをきっかけに、当社では「人種平等と社会正義に関するタスクフォース(Racial Equality and Social Justice Task Force)」を立ち上げることができました。その目的の1つは、とりわけHP社内の黒人やアフリカ系米国人のレプリゼンテーションを高めることです。また、当社と協力関係およびパートナー関係にある黒人およびアフリカ系米国人のサプライヤーやベンダーに、より多くのチャンスを与えるために必要なことについても考えています。最終的には、どうすれば国内外のコミュニティに影響を与えることができるか、という点に尽きます。具体的には、無意識の偏見をなくすためのトレーニングを提供するための政策と法律、および市政機関との交渉などです。これらすべての活動が始まり、1年が経過した今、大きな前進が見られていると思います。

HPのダイバーシティ担当最高責任者レズリー・スレートン・ブラウン氏(画像クレジット:HP)

また当社は、Human Rights Initiativeも立ち上げ、平等と人権の保護を進めています。気候変動対策と人権保護の実現に向けて、本当に真剣に取り組んでいます。

TC:貴社は、管理職と技術職におけるバランスの是正、例えば女性比率を向上させるためにさまざまな対策を講じてきたように思います。それは人種間格差の是正だけに限定されません。こうしたさまざまな目標の具体的な内容と、ダイバーシティとインクルージョンを高めるためにこれまでに貴社が実施した内容についてお聞かせください。

スレートン・ブラウン氏:当社は、PC・プリンター部門として2015年にHP Co.から独立したとき、何よりもまず、取締役会のダイバーシティを実現することを強く意識していました。現在、当社の取締役会の構成を見ると、約45%が女性、35%が少数民族、取締役会だけでマイノリティーが60%を占めています。当社の取締役会のダイバーシティはテック業界の中でも最も高くなっています。取締役会の構成(高いダイバーシティ)が重要なのは、それによって企業のビジョンを推進し、企業戦略を導くことができるからです。

これは、私が当時この役職に就いたときに最初に行ったことの1つです。目的は、我々が行うすべての活動の中にダイバーシティ、平等性、インクルージョンを埋め込むことでした。

TC:貴社はどのようにして説明責任を果たしていますか。

スレートン・ブラウン氏:一般社員から取締役会まで、我々の業務内容について真摯にお答えできるようにしています。我々がまとめたダッシュボードやマトリックスは取締役会に回され「実施内容、監視方法、最終的にもたらされたインパクト」が伝えられます。これが我々が今構築している仕組みです。私はこれをインフラと考えています。つまり、取締役会から経営幹部チームまで誰もが説得力のある説明をする用意ができている状態です。

この目標を設定したら、アクション、プログラムを推進し、インフラとエコシステムを介して実行に移し、目標を達成します。これには、米国女性エンジニア学会(Society of Women Engineers)、米国黒人エンジニア協会(Society of Black Engineers)、米国アジア人エンジニア協会(Society of Asian Engineers)などの組織と連携することも含まれます。連携するだけでなく、そうした組織を構築したり組織に投資したりして、パートナー関係を構築し、パイプラインを確保します。

TC:社内のレプリゼンテーションを労働市場のレプリゼンテーションと同等以上にするというのは、具体的にどのような意味でしょうか。

スレートン・ブラウン氏:確かに混乱を招く表現だったかもしれません。これは、全米の人口動態に一致させるという意味ではなく、テック業界の労働市場の人口動態に一致させるという意味です。例えば、当社の管理職におけるアフリカ系米国人の割合は約4%です。当社の目標は、これを2025年までに6%以上にすることです。

TC:これらの管理職や技術職に応募する女性やマイノリティーの数が少ないために目標の割合に届かなった場合はどうしますか。例えば、資格のある白人男性を排除しますか。

スレートン・ブラウン氏:我々は人権は平等という立場に立っています。また、男女間、人種間の平等と社会正義活動を推進することにも重点を置いています。具体的には、パイプラインの多様性や人材プールを確保する方法を探っています。

私は人材の不足など存在しないと考えています。問題は人材を確保する方法にあります。従来は、スタンフォードやMITなどの一流大学から人材を確保してきました。でも、頭の良い人たちや優れた人材はどこにでもいるのです。経済的に苦しいため、コミュニティカレッジに進んでから一流校に転入する学生もいます。このように、いわゆる歴史的黒人大学(HBCU)以外の選択肢もあります。

例えば、HPでは、HBCUに質の高いプログラムを開設して、従来なら特定の職種に応募する機会さえなかった学生たちにその機会を与え、それだけでなく、HPの拠点を実際に訪れてインターンとして働く予定の部署を見学できるようにもしています。当社の目標は、もちろん、業績に基づいてインターンを正規社員に変換する(昇格させる)際に、100%の変換率を達成することです。つまり、これは学生から社員になるまでのすべてのプロセスを支援する包括的なアプローチです。

女性や少数民族に関するこうした目標を立てると、白人男性は放って置かれている印象を受けるかもしれません。ですが、テック業界では白人男性は多数派なのです。HPで行っているのは、インクルージョンと相互信頼に基づく力強い文化の構築です。ですから、白人男性も雇用していますし、有能な女性、少数民族、さらには、退役軍人や身体障害者も採用しています。

要は、採用活動の幅を広げ、学生の選択肢として当社をアピールし(これは当社の目標、つまりレプリゼンテーションの低いグループの選択先となること)、そして入社した人たちを歓迎することです。つまり、学生たちを引き付け、雇用し、保持し(会社に留まってもらい)、教育や育成に投資し、昇格を支援します。これが、当社の取り組みです。

TC:人権のために貴社が行っている取り組みには、他にどのようなものがありますか。

スレートン・ブラウン氏:今回の発表は、全従業員とその能力向上を強化する方法に関することであり、物事を実行する際には、その方法も内容と同じくらい重要であることを示すものです。それは人権を尊重し、人権を最優先するということです。当社がサプライチェーンで働く人たちに約束しているのは、当社のベンダーが現代版の奴隷制度、つまり、学位や教育のある人たちを取り込む一方で、法外な手数料を課しパスポートを取り上げるようなシステムに労働者を放り込むようなやり方に加担しないようにすることです。

当社は、環境を作り、可視性を実現し、回復力のあるサプライチェーンを作ることで、そのような現代版の奴隷制度に加担しない、人権を尊重する企業でありたいと思っています。そして、当社の製造サプライヤーにもその目的に貢献して欲しいと思っています。

TC:報道向け資料には、HPは、管理職における男女平等の実現にコミットした最初のFortune 100社テック企業であると記載されています。貴社が先例を作り、他社がそれに続くようになることを願っています。

スレートン・ブラウン氏:そうですね。これは本当に大きな目標ですし、我々が実行している戦略とベストプラクティスの中には、試しに女性を採用するといったものではなく、新しい標準の確立を目指しているものもあります。

当社の目標とビジョンは、世界で最も持続可能性のある公正なテック企業になることです。ですから、口だけではなく、実行に移す必要があります。私はこのHPの文化が好きです。議論を尽くして、実際にアクションを起こし、2030年までに持続可能性のある公正な企業になるという目標を達成したいと思います。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:HPダイバーシティインクルージョンインタビュー

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Dragonfly)

4G LTE対応で約8万円、性能バランスが絶妙な日本HPの2in1ノート「HP Pavilion x360 14」

4G LTE対応で約8万円、性能バランスが絶妙な日本HPの2in1ノート「HP Pavilion x360 14」

日本HPの「HP Pavilion x360 14-dw0000(WWAN)」は、税抜約8万円というリーズナブルな価格で4G LTEに対応したコンバーチブル型の2in1 PCだ。14型という比較的大型のディスプレイを備えながら本体サイズや重量が抑えられており、気軽に持ち運んで使用することができる。今回は、その実機を試すことができたので、気になる使用感やパフォーマンスを紹介していこう。

4G LTE対応で約8万円、性能バランスが絶妙な日本HPの2in1ノート「HP Pavilion x360 14」

日本HPの「HP Pavilion x360 14-dw0000(WWAN)」は14型IPS液晶パネル(1920×1080ピクセル)を搭載。直販サイトでは、特別価格税抜7万7000円からのモデルと直販価格税抜9万2800円からのモデルを販売

360度回転する14型ディスプレイを搭載し4G LTEに対応

HP Pavilion x360 14は、ディスプレイが360度回転する機構を備えたコンバーチブル型の2in1 PCだ。画面角度を調節することで、通常のクラムシェルノートPCのように使える「ノートブック」、閲覧メインの用途に使いやすい「スタンド」、タッチ操作やペン操作に向いた「タブレット」、新幹線の座席テーブルなどの狭い場所で使うのに便利な「テント」などのモードに切り替えて使用できる。

タブレットモード。タッチ操作やペン操作メインのときに便利

タブレットモード。タッチ操作やペン操作メインのときに便利

写真左がスタンドモードで、写真右がテントモード

写真左がスタンドモードで、写真右がテントモード

ディスプレイは広視野角のIPS液晶パネルが採用されており、ななめから見ても色味や明るさの変化が少なく、どのモードで使うときも画面の表示が見やすい。タッチ操作やペン入力にも対応しており、オプションのアクティブペンを使うことで手書きメモやスケッチなどに活用することも可能だ。

ディスプレイを180度開いたときも画面が見やすい。打ち合わせのときなど、向かい合わせの相手と一緒に画面を見たい場合に便利だ

ディスプレイを180度開いたときも画面が見やすい。打ち合わせのときなど、向かい合わせの相手と一緒に画面を見たい場合に便利だ

スタンドモードでタッチ操作をしているところ。タップしたときの反応もよく、スクロールやピンチなどのジェスチャーによる操作が快適だ

スタンドモードでタッチ操作をしているところ。タップしたときの反応もよく、スクロールやピンチなどのジェスチャーによる操作が快適だ

液晶パネルの周囲のベゼルを細くしたことで本体幅が抑えられており、14型ディスプレイを搭載しながら本体サイズは幅324mm、奥行き221mmと比較的コンパクト。厚みは最薄部18.5mm、最厚部20mmで、質量は約1.65kgとなっている。

自室の机の上に据え置いて使うだけでなく、リビングで家族と一緒に動画を見たり、ソファでリラックスしながらニュースやSNSをチェックしたりという具合に、利用シーンに合わせて気軽に持ち運んで使うことができる。

最近は薄型軽量な製品は珍しくないものの、インターフェイスを省略しているものが多く、周辺機器を利用する際に不便を感じやすい。HP Pavilion x360 14の場合は、本体左側面にUSB Type-A、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートが、右側面にnanoSIMカードスロット、SDカードスロット、USB Type-C、USB Type-A、HDMI出力端子、電源コネクタが搭載されており、別途アダプターなどを用意しなくても多彩な周辺機器をつないで使用できる。

本体前面。最薄部18.5mm、最厚部20mmと比較的スリムだ

本体前面。最薄部18.5mm、最厚部20mmと比較的スリムだ

本体左側面にUSB Type-A、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートが搭載されている

本体左側面にUSB Type-A、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートが搭載されている

本体右側面にnanoSIMカードスロット、SDカードスロット、USB Type-C、USB Type-A、HDMI出力端子、電源コネクターが搭載されている

本体右側面にnanoSIMカードスロット、SDカードスロット、USB Type-C、USB Type-A、HDMI出力端子、電源コネクターが搭載されている

特に税抜約8万円という価格で4G LTEに対応したnanoSIMカードスロットを搭載しているのは評価できるポイント。SIMロックフリーなので大手キャリアのSIMはもちろん、格安SIM(MVNO)なども利用できる。テレワークなどで仕事をする場所が多様化しつつあるが、Wi-Fiがない場所でもネットにつなげられるのは大きなメリットと言えるだろう。

本体右側面のnanoSIMカードスロット。SIMロックフリーで幅広い通信バンドに対応しているため、好みの通信事業者のSIMを利用できる

本体右側面のnanoSIMカードスロット。SIMロックフリーで幅広い通信バンドに対応しているため、好みの通信事業者のSIMを利用できる

第10世代Core i5-1035G1搭載で、普段使いには十分なパフォーマンス

直販サイトで購入できる「スタンダードWWANモデル」の場合、CPUがCore i5-1035G1(1.00GHz/最大3.60GHz)、グラフィックス機能が統合型のインテルUHDグラフィックス、メモリーが8GB(DDR4-3200MHz)、ストレージが256/512GB PCIe SSDという構成になっている。

Core i5-1035G1は、開発コードネーム「Ice Lake」と呼ばれるインテル第10世代Coreプロセッサー。Ice Lake世代のCore i5は、プロセッサー名末尾の数字が大きいほどクロック数やグラフィックス性能がアップしていくが、Core i5-1035G1はその中ではもっともエントリー向けのモデルとなる。とはいえ、最新世代のCPUということもあって基本性能は高い。

実際、CPU性能やPCの総合力をチェックするベンチマークテストでは、普段使いには十分すぎるパフォーマンスという結果になった。グラフィックス系のベンチマークはそれほど高いスコアではないが、写真編集やちょっとした映像編集、軽めのオンラインゲームには対応できる程度の性能を持っていることがわかる。

CINEBENCH R20では、マルチコアが1212pts、シングルコアが428ptsという結果に

CINEBENCH R20では、マルチコアが1212pts、シングルコアが428ptsという結果に

PCの総合力をテストするPCMARK 10では、基本性能を示すEssentials、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivity、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationのいずれもが快適さの目安となる3000を上回る結果に

PCの総合力をテストするPCMARK 10では、基本性能を示すEssentials、ビジネスアプリのパフォーマンスを示すProductivity、クリエイティブアプリのパフォーマンスを示すDigital Content Creationのいずれもが快適さの目安となる3000を上回る結果に

グラフィックス性能を測る3DMARKでは、ゲーミングPC向けのDirectX 12ベンチマークテスト「Time Spy」が486、同DirectX 11テストの「Fire Strike」が1342、統合型グラフィックス向けDirectX 12テストの「Night Raid」が58733、ミッドレンジPC向けテストの「Sky Diver」が5155という結果に。CPU内蔵のインテルUHDグラフィックスとしては標準的なスコアだ

グラフィックス性能を測る3DMARKでは、ゲーミングPC向けのDirectX 12ベンチマークテスト「Time Spy」が486、同DirectX 11テストの「Fire Strike」が1342、統合型グラフィックス向けDirectX 12テストの「Night Raid」が58733、ミッドレンジPC向けテストの「Sky Diver」が5155という結果に。CPU内蔵のインテルUHDグラフィックスとしては標準的なスコアだ

ドラゴンクエストX ベンチマークソフトはフルHD、標準品質で「快適」という評価

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ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマークでは、フルHD、標準品質で「普通」という評価になった

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ストレージの性能をCrystalDiskMarkでチェックしてみたところ、PCIe接続のSSDを採用しているだけあって、シーケンシャルリード(1MiB Q8T1)が1700MB/s超と高速。実際、OSの起動やアプリの起動、スリープ・休止状態からの復帰が非常にスムーズだった。

SSDは2レーンのPCIe 3.0で接続されている。4レーンのものに比べると半分程度のスピードだが、普段使いには十分すぎるほど高速だ

SSDは2レーンのPCIe 3.0で接続されている。4レーンのものに比べると半分程度のスピードだが、普段使いには十分すぎるほど高速だ

バッテリー駆動時間は公称値で11.5時間となっているが、バッテリーベンチマークソフト「BBench」での計測では7時間10分という結果になった。この計測では、電源モードは「より良いバッテリー」に、明るさは40%に設定し、BBenchは「60秒間隔でのウェブ巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」にチェックを入れて満充電状態から電池残量7%で自動休止するまでの時間としている。

これだけ持てば、カフェなどの電源確保が難しい場所で使う場合も比較的安心して作業に集中できるだろう。

付属のACアダプターもコンパクト

付属のACアダプターもコンパクト

仕事にもプライベートにも使いやすいノートPC

このほかHP Pavilion x360 14には、HD動画が撮影できる約92万画素ウェブカメラや、指紋認証センサー、老舗オーディオメーカーと共同開発した高音質なB&O Playデュアルスピーカーなどが搭載されている。

ディスプレイ上部には約92万画素のウェブカメラを内蔵

ディスプレイ上部には約92万画素のウェブカメラを内蔵

パームレストには指紋認証センサーを搭載。パスワード入力なしにログインできるなど、セキュリティ機能も充実している

パームレストには指紋認証センサーを搭載。パスワード入力なしにログインできるなど、セキュリティ機能も充実

音質にこだわったB&O Playデュアルスピーカーを搭載。臨場感あふれるサウンドで動画などを楽しめる

音質にこだわったB&O Playデュアルスピーカーを搭載。臨場感あふれるサウンドで動画などを楽しめる

キーボードは右端にhomeキーやpg up/dnキーなどが配置されているタイプ。国内向けのノートPCでは省かれている場合も多いが、慣れると使いやすくて便利だ。キーピッチは約19×18.7mmあり、かなりタイピングしやすい。キーストロークも約1.5mm確保されていてしっかりとしたクリック感があり、ミスタイプしにくい印象。打鍵音も控えめで、静かな場所でも気になることはなかった。

フルサイズの日本語キーボードを搭載。キーピッチ、キーストロークともに余裕があり、打鍵感もよい。バックライトも内蔵している

フルサイズの日本語キーボードを搭載。キーピッチ、キーストロークともに余裕があり、打鍵感もよい。バックライトも内蔵している

税抜約8万円のリーズナブルな価格ながら4G LTEに対応した日本HPのHP Pavilion x360 14。SIMさえ用意すれば、Wi-Fiやテザリングなしでもネットにつなげらるのは、テレワークに活用したいと考えているユーザーにはとても心強いメリットだろう。

360度回転するディスプレイや指紋認証センサーなどの便利な機能も備えており、利用シーンを選ばないのも魅力的な部分。自宅でも出先でも自由なスタイルでノートPCを使いたいという人には、特にオススメできる製品だ。

「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ」: © 2010 – 2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.
「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」: © ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.© SUGIYAMA KOBO

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カテゴリー: ハードウェア
タグ: HPHP Pavilion x360レビュー