Bandcampは1日分の収益を放棄して4.8億円を参加ミュージシャンの収入に

3月20日の金曜日、人気の音楽プラットフォームBandcampは、朝から24時間におけるすべての売り上げから自社の収益を放棄すると発表した。この取り組みは、ライブパフォーマンスがキャンセルされ、将来が見通せなくなった世界中にいる数多くのアーティストの生計を助けるために企画されたものだ。

この企画は成功した。

その金曜日は、11年間のBandcampの歴史で最大の売り上げを記録した日になった。アーティストは楽曲と関連商品の売り上げとして、24時間で430万ドル(約4億8000万円)を手にすることができた。これは、普段の金曜日におけるBandcampの売り上げの15倍以上に相当する額だ。サイトによれば、その日は1秒あたり11のアイテムが売れたという。全体として普段の4万7000程度であるのに対して、1日で合計80万のアイテムが売れた。

Bandcampが手数料を免除しただけでなくAnti-、Fat Possum、Merge、Polyvinyl、Saddle Creek、Sub Popといった数十のレーベルも、その金曜日は収益の100%をアーティストの取り分とした。

これは、クリエーターにとってうれしいニュースだろう。ただでさえ、多くのクリエイターは常に変化し続けるオンラインエコノミーに対応しきれないでいる。とはいえ、いつまで自宅に籠もっていればいいのかさえもわからないため、多くのアーティストは将来への不安は拭うことができない状況にある。

原文へ
(翻訳:Fumihiko Shibata)

Tシャツ用プリンタを持ってない人にお好みのテク系スローガンをプリントしてくれるSiliconvictsはスタンフォードのデザイン専科卒

img_3068

[筆者: Nitish Kulkarni]
シリコンバレーに関するジョークで、自分のTシャツにプリントしたいなと思ったやつって、たくさんあるよね。カリフォルニア州Malibuでシャツを作っているSiliconvicts Clothing Co.が、きみより先にそれをやってしまった。‘Unicorn Hunter’(一角獣(10億ドル企業)ハンター)や‘Coding Is My Cardio’(プログラミングがぼくのランニング)など、スタンフォードを卒業したばかりのCameron Lindsayの副業作品は、きっと、きみの次のお気に入りTシャツになるだろう。

今日の午後スタンフォードのデザイン学科の前のキャンパスに立っていると、自転車ですいすい通り過ぎる学生たちはみなスタートアップのロゴ入りのTシャツを着ているが、GoogleFacebook の求人用ノベルティ(無料提供品)が多い中に、バズワードが風刺的に使われてるのを見つけると、とても新鮮に感じる。‘Hacker Chick’のような意味が二とおりありそうなのや、‘Coffee + Coding’のようなさりげないユーモアもある。ひとつを除いて色はすべてグレーか白だったが、そこに真っ赤な文字で‘Tindered Spirit’なんてあると、誰もが笑ってしまうね。

   Chick … 初心者、女の子
   Coffee + Coding … コーヒーに合うのはプログラミング
   Tindered Spirit … Tinderは人気のデートサイト

IMG_0623

Lindsayは昨年ロサンゼルスに行ったとき、ストリートアートにとりつかれた。その後ロスに頻繁に行くようになり、Plastic Jesusなどの有名なストリートアーチストの仕事を手伝った。テクノロジにも関心のあった彼はスタンフォードでプロダクトデザインを勉強し、二つの関心を結びつけようと決めた。“テクノロジをテーマとするストリートアーチストになりたかったけど、壁にペンキを塗りまくる度胸はぼくにはなかった”、と彼は告白する。

そこで彼は、壁ではなく織物に色を塗ることに決めて、Malibuにいたころの幼なじみCole Arutianとチームを作った。最初は完璧に地下室操業タイプのスタートアップだった。“Coleの家の地下室に球撞き台を2台並べて、その上に大量のシャツと織物用のプリンタを置いた”。

Arutianと彼の職場の同僚Tynan Danielsが、シャツの製造と流通を管理し、社名を#YOURBRANDにした。

現代のテクノロジはシャツのテーマを次々と作り出してくれる。だから、アイデアに困って行き詰まることはない。“何もせずに座っていた方が、アイデアがたくさん湧いてくる”、とLindsayは語る。今日の午後キャンパスで話をしているときも、シャツのための新しいスローガンを10ぐらい着想していた。“うちはTシャツプリントの産直だからね”、と言う彼は、今はTシャツのベータテスト中で、デザインを何度も変えて試している、と、まるでシャツがシステム製品であるかのようなジョークを言った。

今の社名は分かりにくいが、Lindsayが学生時代に作ったアート作品の題名だ。“最先端でクールな名前にしたかった”、と彼は言うが、深い意味はなさそうだ。

UNICORN_GRAY_grande

今は二年前に立ち上げたばかりのサイドプロジェクトだが、計画は大きい。同社は今、HBOの人気番組Silicon ValleyがTシャツを提供するよう、交渉中だ。“Caffeinate, Incubate, Iterate”(カフェイン中毒になってインキュベートして試行錯誤する)のようなスローガンなら、バレー族に受けるだろう。彼らもまた、サンフランシスコでFour BarrelやBlue Bottle Coffeeに入り浸っていたカフェイン中毒人間だ。まさに、このスローガンどおりに。

シャツは同社のWebサイトで32ドルで売っている。ただしラベルを見ると、綿100%ではない。にもかかわらず、肌触りはソフトだ、それだけは保証する。

  1. coffee_gray_large.jpg

  2. hackerchick_white_grande.jpg

  3. cardio_white.jpg

  4. unicorn_gray_grande.jpg

  5. img_0623.jpg

  6. img_3068.jpg

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

スーパーマリオブラザーズ、イースターエッグでGoogle検索結果に侵入

mario-block-nes

任天堂のゲーム、Super Mario Brothersは、多くの人々の大切な子供時代の礎だ。私もこのゲームを何時間もプレイし続けたことを思いだす。今でも初代Nintendoが押入れに入っている。いつの日か子供たちから、あのチャチなコントローラーとギザギザのグラフィクスでいったいどうやって遊んだのか聞かれることだろう。しかし、あれがぼくらの時代なのだ。

Super Mario Brothersの30周年(1985年9月13日に発売された)を祝って、Googleは検索結果にイースターエッグを隠して敬意を表した。“Super Mario Brothers”をGoogleしてクリックしてみよう。

私は午前中いっぱいクリックしては失望を繰り返している。噂では100回クリックすると1アップのサウンドが華々しく鳴り響くというのだが、私は未だに成功していない。

昨日のMario Dayを記念して、われらがTechCrunch有数のMarioヒット記事をご紹介するのでお楽しみあれ。

任天堂、E3でSuper Mario Makerを発表―ユーザーが自由に新しいレベルを作ってプレイできるツール/a>
This Guy Remade Super Mario 64’s Most Iconic Level In HD And Playable In Your Browser
Facebook本社で任天堂スーパーマリオメーカーを使った新コースづくりハッカソン開催

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookは、偽再生ボタン付きリンク画像を禁止すべきだ

わあ可愛いいネコのビデオだ! ニュースフィードの中で見てみよう。再生ボタンをクリックする。違う。嘘だった。静止画像に再生ボタンがついているだけで、くだらないウェブサイトに飛ばすだけの偽物だ。フィードのチェックが中断する。ユーザー体験が損われる。将来本物のビデオをクリックする可能性が、減少する。Facebookはこのデタラメを本気でやめさせるべきだ。

ビデオコンテンツを持っていることを知らせたいサイトが、プレビューサムネイル画像に偽再生ボタンをつけているのかもしれない。しかし、本当に蕙しいのは私の広告ビューであり、だまされてクリックさせたいだけだ。

That play button is fake. ARRRGGGHH!

リンクの見出しに「必見」とか「ビデオ」とか入れることもできたはずだが、そうすると私はFacebookの外へ見にいくかどうかの決断を迫られる。代わりに彼らはFacebookを改悪 することを選んだ。 殆どのサイトはYouTubeの再生ボタンを真似て私たちを欺いていることから、YouTubeの信用も失墜させた。

そして、いっそう腹立たしいのは,ウェブサイトで私に見せようとするビデオが、多くの場合、次のいずれかだからだ。

  • Facebookに埋め込んでその場で再生可能な標準的YouTubeビデオ
  • そのウェブサイトが作ったのではなく、誰かが苦労して作ったコンテキストも洞察もなく大量の広告が入ったビデオ

さらに悪いことがある。時としてこの手の投稿が私のフィードに紛れ込むのは、広告としてFacebookに料金を払っているためらしい。

例えば、PetFlow.comという怪しげなサイトの「隠しカメラが暴くピットブルテリアの本性」を見てみよう。Facebookの記事から判断すると、クリックしてその場でビデオを見られそうに思える。違う。

Another fake play button. BOOOO

再生ボタンをクリックすると、この広告に埋もれた大量の標準YouTubeビデオの置かれたページに飛ばされる。

Crappy, ad-filled site these fake play buttons lead to

この厄介な戦略はビデオだけでなくGIFにも拡大されている。FacebookはGIFアニメをその場で自動再生しない。これは少々面倒に感じるが、恐らく山ほどの愚かさを救っている。しかし、そこに置かれた偽再生ボタンをクリックすれば彼らのサイトに飛ばされる。

They’re evolving! The fake GIF

安心してクリックできる本物のビデオを見分ける方法はこうだ。FacebookおよびInstagramのビテオには、グレイ色の再生ボタンがついていて、その多くはマウスでなぞると自動再生される。他のサイトへのリンクは表示されていない。本物のYouTubeヒデオは、グレイ地に白の再生ボタンがついた半分幅の小さなプレビューサムネイルが、ニュースフィード記事の左下に置かれ、YouTubeにリンクしていることが示される。Vimeoは、フルサイズ幅のプレビュー画像にVimeoへのリックであることが示される。どちらにも再生ボタンがあり、マウスでなぞるとわずかにアニメーションして偽の静止画像でないことを表す。

What a real, in-line playable YouTube video looks like on Facebook

しかし、区別するために解説が必要であるべきではない。Facebookは明確な態度を取るべきだ。この種の投稿は誰のフィードにも流さない。この種のエサで釣る広告を出させない。そして、こういうもののシェアしようとする企業をニュースフィードに露出させない。もしこの下劣な詐欺行為がすでに禁止されているのなら、規則の適用を強化すべきだ。

さもなくば、Facebookはユーザーに対してビデオ投稿をクリックするなと教えていることになる。これは危険な兆候だ。ビデオは人が外出よりインターネットを好む理由の一つなのだから。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


赤ちゃん向けセルフィー・アプリ登場―社会の崩壊は間近か?

赤ちゃん用セルフィー・アプリが登場したということは現代社会の末期症状を意味するのだろうか? なんと新たにリリースされたAndroidアプリは赤ちゃんが自分の自画撮りするためにデザインされている。

そう、ベビーのセルフィーだ。

このアプリは確かに可愛らしくできている。デジタル版の「いないないばー」みたいにデザインされていて、カラフルな動物のアニメがまず表示される。これで赤ちゃんの注意を惹きつけておいて、きゅっと音を立てて驚かす。そこですかさずシャッターを切るという仕組みだ。

最初の1回は面白いかもしれない。99セントだから、その価値はあるのだろう。

このアプリを開発したのはピッツバーグのAndroidスタジオ、Deeplocalで働くエンジニアのMatthew Pegulaだ。6ヶ月になる娘がおり、Baby Selfieを開発したのはAndroidのプログラミングに慣れるためだったそうだ。PegulaはもともとiOS開発が専門だったという。

私のインタビューに対して「これは最初のAndroidアプリで、週末プロジェクトだった」とPegulaは語った。最初は笑顔を感知したりするもっと複雑なプロジェクトの計画だったが、まずはBaby Selfieを最初の一歩としてリリースすることにしたという。この種のセルフィー・アプリに対しては賛否両論があるのは彼も承知している。

たとえばWashington Postはこのアプリをいやに真面目に取り上げて、「米国小児科学会は2歳未満の子供にはコンピュータ・スクリーンを見せないよう勧告している」などと言って非難している。

この記事はさらに続けて「スマートフォンによるいわゆる自画撮りなるものは21世紀の社会の病患たるナルシシズム、過度の情報共有、プライバシーの軽視を象徴するものであり、赤ん坊をこれにさらすことは避けねばならない」と論陣を張っている。The Daily Beastも似たようなもっともらしい批判をしている。

あれまあ、ご大層な。

(念のために断っておくが、この記事のタイトルはまったくの冗談だ。Baby Selfieが社会を崩壊させるわけがない)

メインストリーム・メディアがこのおもちゃアプリに過度に否定的なのは自画撮りそのものに対する根深い反感があるのだろう。しかし自分を撮影するというのは人間の自然に根ざしているとみえて、写真術が登場して以来ポピュラー行為なのだが。

iPadを取り付けたFisher-Priceのゆりかごに赤ん坊を何時間も縛り付けておくような育児法には私も反対だが、こうした愉快なアプリで数分遊ばせるのが深刻な害をもたらすとは思えない。ともあれスマートフォンのフロントカメラが社会崩壊の引き金にならないことだけは確かだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ナンセンスなアンチ・テクノロジーの主張はこのユーモア・チェックリストでやっつけよう

画期的な次世代テクノロジーは世界から飢餓を追放できるだろうか?

 芸術を破壊するだろうか?

 ティーンエージャーがセックス目的で利用するだろうか? 

その答えは順にノー、ノー、イェスだ。

いつも洗練されたユーモアで知られるウェブ・コミックのXKCDが、アンチ・テクノロジー・ヒステリーをやつつけるこのチェックリストでまたもヒットを飛ばした。XXXにはありとあらゆる新しいテクノロジーを代入できる。

  • XXXは人類を利口にするか? :ノー
  • XXXは人類を馬鹿にするか? :ノー
  • XXXはその産業を破壊するか? :イェス
  • XXXは人類を情け深くするか? :ノー
  • XXXは人類を冷酷にするか? :ノー
  • XXXはティーンエージャーがセックス目的で使うか? :イェス
  • XXXがあろうとなかろうとティーンエージャーはセックスしたがるか? :イェス
  • XXXは音楽をダメにするか? :ノー
  • XXXは美術をダメにするか? :ノー
  • XXXがなかった時代に人類は戻れるか? :ノー
  • XXXは世界平和をもたらすか? ノー
  • XXXは空虚な架空の体験を提供することによって人類の疎外をいっそう広めるか? :どっちみち疎外されている
  • Google makes us stupid
  • Tech destroys industries (私の記事だ)
  • Social media makes us less empathetic
  • Teens and irresponsible sexting (Googleで画像検索しないように)
  • The Internet is ruining music
  • Artists hated the invention of the camera
  • Family ditches all new technology
  • Internet is the way to world peace
  • Facebook is making us lonely
  • [原文へ]

    (翻訳:滑川海彦 Facebook Google+