スペクトルカメラで撮った農地の画像を機械学習で分析して最適解を農家に推奨するCeres Imagingが$2.5Mの追加資金獲得

アグテック(agtech, 農業のテクノロジー化)はスタートアップの数が少ないけど、実は農家自身は新しい技術の導入に、想像以上に積極的だ。

Ceres Imagingのピッチ(売り込み文句)は、単純明快だ。低空から独自のセンサーを備えたスペクトルカメラで農場の航空写真を撮り、それに基づいて今作物に水や特定の栄養が必要か教え、また作物の病気や害虫の危険性についても現状や今後の可能性を教える。

同社は5月のシリーズAで500万ドルの資金を調達したが、今日(米国時間11/1)はそれに加えて、250万ドルを調達したことを発表した。投資会社は、前の500万ドルと同じく、Romulus Capitalだ。

Ceres ImagingのCEO Ashwin Madgavkarが同社を創ったのは、まだスタンフォードの学部学生だった4年前だ。当時の彼は、スペクトルカメラのクールなアプリケーションの数々に感激して、それらをクリーンエネルギーや資源利用の効率化に生かせないものか、と考えていた。

農業へのスペクトル画像カメラの利用は、最初のうち、ぶどう園や果樹園などの高密度作物に限定していたが、今では顧客層がカリフォルニア、ハワイ、中西部、オーストラリアと広がるにつれて、多様化している。新しい作物向けのソリューションを開発するときは、その作物の特性の勉強から始める。水の不足や過剰への強さ弱さ、葉緑素濃度、林冠活力、温度分析、栽培密度、そしてこれら要素の最適測度、などなど。

Madgavkarによると、アグテック企業の多くが、作物の多様性に配慮しない画一的な画像分析をしている。しかし彼のチームは、新しい顧客に対してはまず詳細なコンサルテーションにより、その営農や地域の特殊性を細部まで把握する。すなわち、個別オーダーメイドのソリューションを、提供する。

今とくに重要な課題とされているのが、中西部における大豆やコーンの収量アップ対策だ。これらの作物は従来、メンテナンスをほとんどしない、粗放作物の典型だったが、でも本当は、最初から農家の賢い判断を必要とする作物なのだ。

今では同社が提供するソリューションも多様化しており、しかも今後は、今回の資金でさらなるグローバル展開を目指している。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa