Instagramが商品のタグ付け機能を米国の全ユーザーに拡大

Instagram(インスタグラム)は米国時間3月22日、今後数カ月間で商品のタグ付け機能を米国の全ユーザーに拡大すると発表した。これまでは投稿に含まれる商品にタグ付けできるのはInstagramのクリエイターだけだった。今後は米国の全ユーザーがInstagramショップに対応している企業の商品にタグ付けできるようになる。同社は、この拡大によりタグ付けした人のフォロワーは紹介されている商品を見つけやすくなり、企業にとってはInstagram上のオーディエンスを増やすことにつながると説明している。

誰かがInstagramで商品にタグを付けると、その企業に通知が届く。企業は自社のプロフィールからタグ付けされたコンテンツをすべて見ることもできる。さらに、企業がタグ付けできる人を制御する設定もある。

自分の投稿で商品にタグを付けるには、写真またはビデオを選択し、キャプションを追加してから「次へ」ボタンを選択する。投稿中のブランドをまずタグ付けすると、商品にタグ付けするオプションが表示される。そこから「Tag Products(商品にタグ付け)」をタップして企業を検索し、タグを付けたい商品を見つけて自分の投稿に追加する。1件の投稿で複数の商品にタグを付けられる。

InstagramはTechCrunch宛のメールで「お気に入りの小さい会社から新しいイヤリングを手に入れたら、フィードの投稿でその商品にタグ付けすると、あなたの友人やフォロワーはそのイヤリングについて詳しく知り、購入できます。人々はトレンドやインスピレーションを共有し、発見するためにInstagramを利用しています。商品のタグ付けにより誰もがお気に入りの小さい会社を応援し、使用した商品とともに自分のスタイルを共有できるようになります」と説明した。

画像クレジット:Instagram

Instagramによれば、アプリ上で平均して160万人が週に1つ以上のブランドにタグ付けをしているという。同社はここ数年、アプリでのショッピングをスムーズにすることに取り組んできた。

2021年に同社は新機能として米国でアプリの「ショップ」タブ上部に「ドロップ」を追加し、オンラインで買い物をする人と商品を結びつけようとした。消費者はドロップで最新の商品を見つけ、ブラウズし、購入できるほか、近日発売の商品も見られる。興味のある商品のリマインダーを受け取れるように登録したり、Instagramで公開された他のドロップから商品やコレクションを見る機能もある。

2020年には「ショップ」タブが再設計された。Instagramショップは好きなブランドやクリエイターの商品をブラウズできる場所と説明されている。「ショップ」タブでは例えば「ビューティー」や「ホーム」といったカテゴリーで絞り込んでから、アプリ内で直接商品をチェックできる。

画像クレジット:Instagram

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(文:Aisha Malik、翻訳:Kaori Koyama)

ツイッター、モバイル向け新ショッピング機能「Twitter Shops」を導入

Twitter(ツイッター)は米国時間3月9日、新しいショッピング機能「Twitter Shops(ツイッターショップ)」を導入した。この機能では、販売者は最大50の商品のコレクションをキュレートし、Twitterのプロフィール上で紹介することができる。このモバイルファーストの機能は無料で利用でき、Twitterのプラットフォーム上で商品について話すだけでなく、実際にクリックして販売者の商品を閲覧し、精算するようユーザーを促すことが目的だ。

しかし、Instagram(インスタグラム)のネイティブのShops(ショップ)とは異なり、これらの取引はTwitter自体で行われるわけではない。ユーザーはまず、販売者のショップにアクセスするのに、販売者のツイートの上にある「ショップを見る」ボタンをクリックする。そして購入の準備が整ったら、その商品をクリックし、販売者のウェブサイトに移動して取引を完了させる。この体験はアプリ内のブラウザで行われ、TikTok(ティクトック)の新しいショッピング機能の仕組みと似ている。

Twitter Shopsは無料で使用でき、Twitterは現在のところ、テスト中の新製品で収益化していないとのことだ。

画像クレジット:Twitter

Twitter Shopsは、ここ数カ月の間に同社が行ったeコマースに関する他の取り組みの上に構築されている。

Twitterは昨夏、米国でeコマースの試験運用を開始し、ユーザーは販売者のプロフィールの上部にある「Shop Module」から商品を閲覧できるようになった。しかし、このモジュールでは、ユーザーがスクロールできる商品は最大5つだ。新しいTwitter Shopsでは、販売者はより豊富なカタログを掲載することができ、CSVファイル経由でアップロードすることができる。

このファイルには、商品名、説明、価格、その他の詳細を含む最大1万点の商品を含めることができ、販売者は、プロフィールに表示する商品50点の選択を簡単に変更することができる。

Shop Modulesに加え、Twitterは2021年11月、新しいライブストリームショッピングプラットフォームのテストを開始し、Walmart(ウォルマート)が最初のベータテスターに選ばれた。Twitterによると、Walmartはライブストリームで行われたイベントで200万回以上の視聴を記録した。しかしそれがどの程度のコンバージョンにつながったかは明らかにしなかった。Live Shoppingはその後、フードデリバリーブランドGopuff (ゴーパフ)やSamsung(サムスン)など、他のマネージドパートナーにも展開された。

新しいTwitter Shops、そしてShop ModuleとLive Shoppingの機能は、TwitterのShopping Manager内に設置されていて、販売者が利用可能なショッピング機能を設定・管理する入口になっている。このShopping Managerは現在、Twitterのマネージドパートナーに提供されているとTwitterは話す。

画像クレジット:Twitter

導入にあたり、Twitter Shopsは米国で@Verizon@ArdenCove@LatinxInPower@GayPrideApp@AllIDoIsCookUSなど数百のブランドと英語でベータテストされる。Twitterは今後、他の販売者やマネージドパートナーからベータ参加者を募って加わってもらう予定だ。

今回のeコマースの拡張は、Twitterがとんでもない速さで新機能を展開してきた一連の動きに続くものだ。この1年ほどの間に同社は、クリエイターツール(スーパーフォロー)、パワーユーザー向け購読商品(Twitter Blue)、ニュースレター(Revue)、NFTアバター、アプリ内投げ銭、ライブオーディオ(Twitterスペース)などを発表している。しかし、プラットフォームの収益を上げる新しい方法を見つけることに焦点を当てたこれらの取り組みが、誤報やプロパガンダの拡散に関連する分野(ロシアとウクライナの戦争が続く中でこれまで以上に重要だ)で取り組むべき、より重要な仕事から注意を逸らさせているという批判もある。

Twitterのeコマースへの取り組みに関するもう1つの課題は、ソーシャルネットワークがエンドユーザーにどのように受け止められているかということに関連している。テキストが多いという性質を考えると、TwitterのユーザーがTwitterを商品を発見する場としてとらえているとは言い難い(Twitterは、同社のライブビデオプラットフォームのPeriscope(ペリスコープ)や、TikTokよりも先に展開されてきた短編ビデオプラットフォームVine(バイン)などのサイトにもっと動画を追加するような取り組みを長年にわたって停止してきた)。

一方、今日のオンラインユーザーは、Instagramの写真や動画、そして最近ではTikTokの動画を通じて、ソーシャルメディア上で買い物をする傾向がある。特にTikTokのトレンドのバイラル性は、より自発的な購買を促す。TikTokは2月のイベントで、48%のユーザーが自社プラットフォームで商品を見てすぐに購入したことがあり、67%が買い物を考えていないときにも購入したとクリエイターに語った。

Twitterも明らかにそうした動きの一部を取り込もうとしているが、TikTokのようなライバルはオンラインショッピングを単なる追加機能としてではなく、没入型ビデオやパーソナライズされたホームフィードを通じてすでに提供している、予期しない発見の自然な延長線上にある機能として位置づけている。

Twitter Shopsは当面の間、iPhoneのTwitterユーザーのみが利用できる。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

テストを経てInstagramが「ショップ」タブ内の広告をグローバルで開始

Instagramは2020年に、Facebookがeコマースに向けて転換する一環として「ショップ」を公開した。「ショップ」はアプリの最もわかりやすい場所である下部のナビゲーションバーにあり、新しい写真をアップロードするボタンよりもアクセスしやすい。2021年8月前半の米国でのテストを経て、Instagramは「ショップ」タブ内に広告をグローバルで導入し、このタブを利用できるすべての国で順次公開する。

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これはeコマースプラットフォームとして進化するInstagramの最新のアップデートだ。Instagramはこれまでに、TikTokに対抗するものとしてリールでショッピングをする機能を実装し「ショップ」カテゴリーで限定商品を販売する「ドロップ」を導入し、クリエイターが広告商品を販売したことに対して手数料を得るアフィリエイト機能を追加してきた。

現在「ショップ」では商品が正方形のタイルで2列に並んでいる。広告はこのレイアウトの中の1つのタイルとして表示されるが、画像の左下に「Sponsored」(広告)と目印がつく。広告をクリックすると商品詳細ページが開き、商品の詳しい情報や他の画像、そして同じブランドの別の商品が表示される。ユーザーは広告から商品を自分のウィッシュリストに保存したり友人に送ったりすることができる。広告が不適切である場合は、タイルを長く押すと非表示にしたり広告を報告したりするオプションが表示される。

画像クレジット:Instagram

Instagramは「ショップ」の広告をAway、Donny Davy、Boo Oh、Clare paint、JNJ Gifts、DEUX、Fenty Beautyといった米国の広告主とともにテストしてきた。TechCrunchが以前に報じたように、こうした広告はオークション方式のモデルで導入され、デスクトップでは「ショップ」を利用できないためモバイルにだけ表示される。広告に関するユーザーのエクスペリエンスは、ユーザーのInstagramの使い方やInstagramのタブで買い物をする人の数次第となるだろう。

画像クレジット:Facebook

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)

Instagramショップに広告機能が追加されeコマースますます本格化

Instagramは最近ますます、eコマースに力を入れている。今度はInstagramショップに広告機能であるAds in Instagram Shopが加わった。同社によると現在はこの新しいフォーマットをテスト中で、単一の画像と画像のカルーセルの両方を利用できる。現在一部の米国の広告主だけが利用できるが、数カ月後には他の市場にも広まる。

同社が Instagramショップを導入したのは2020年のことで、これにより親会社のFacebookは、Instagramを単なるソーシャルプラットフォームで友だちと会ったり、お気に入りのブランドをフォローするだけでなく、オンラインのショッピングの目的地にしようとした。もちろんショッピングであるため決済機能もある。そして当然それは、消費者とつながることを求めるブランドが、さらに広告費を支出するため、Facebookの広告モデルにも寄与する。

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同社によると、Instagramのその他の広告プロダクトと同様、Ads in Instagram Shopもオークション的な形だ。そもそもショップがモバイルだけの機能だから、その広告もモバイルだけだが、ユーザーが広告を目にする頻度はInstagramを訪れる頻度や、そこでショッピングをする人の数次第だ。この点に関して同社は、消費者の感情をモニタして、広告とコンテンツの調和を図る計画だ、と言っている。

Away、Donny Davy、Boo Oh、Clare paint、JNJ Gifts、DEUX、そしてFenty Beautyなどが、現在、この広告プロダクトのテストに参加しているひと握りの米国の広告主となる。これらのブランドはInstagramのユーザーがよく買い物をする、美容、インテリア、ペット関連、旅行など人気カテゴリーのブランドをカバーしている。

一般的な広告展開の日程は明らかでないが、なにしろ数カ月後には米国以外の広告主でも、この新しい広告形式を使えるようになるという。

Instagramショップタブは。近年のInstagramの新機能の中では議論を招いたものの1つだ。下の列の、人気のあった「アクティビティ」タブ(ハートボタン)をショップタブが追放する形になったからだ。アプリが前よりもずっと商業的になり、一部のユーザーを遠ざけた。今日は、Instagramの元々のクリエイティブのコミュニティが、Instagramが写真共有のルーツから離れて、TikTokのクローンであるReels(リール)などを追加してきたことで、今後の対応を検討しているとの報道もある。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)