Mediumがウェブページの保存機能をテストしているらしい

Mediumは、オンライン記事を将来読むために保存、再フォーマットするツールを開発しているらしい。

非公開機能のスクープに定評のある情報源であるJane Manchun Wong(ジェーン・マンチン・ワン)の情報だ。ワン氏は、MediumのAndroidアプリのリバースエンジニアリングとネットワークトラフィックの監視によってこの情報をつかんだと言っている。

「Save to Medium」機能は、ウェブベージを取り込み、Mediumの非公開ストーリーにするらしい。もしこの機能が公開されれば、Mediumはパブリッシングプラットフォームとしてだけでなく、Instapaperなどと同じように、ウェブ上のコンテンツを読むためのツールとして利用できるようになる。

このツールにはコンテンツから広告を削除したり、有料記事を保存したりする機能もある。ここまでは既存のリーダーアプリとあまり違わないように見える。同僚のTechCrunch記者によると、InstapaperとPocketも不安定ながら有料記事を取り込めるそうだ。しかしワン氏によると、Mediumにはもっと複雑な事情があるという。なぜならMediumは自身がパブリッシャーであり自らも有料記事を提供しているからだ(MediumはTwitterの創業者でもあるエヴァン・ウィリアムズ氏が創業、経営しており、上記の写真は同氏)。

ワン氏はこの機能が実際に公開されるまでに改善されるだろうと指摘する。「メディアやニュースパブリッシャーには協力する方法がいろぽすある。Mediumの「Save to Medium」を自分のサイトの記事を取り込むのを阻止するのは、パブリッシャーにとって最後の手段だ」とワン氏は言った。

本件についてMediumに問い合わせたところ、プロダクト担当副社長のMichael Sippey(マイケル・シッピー)氏から次の回答があった。「今それについて話すことはなにもない。素晴らしいリーディング体験をMediumユーザーにもたらすために、我々は常に実験を重ねている」

関連記事:Medium lowers its paywall for Twitter users

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

InstapaperがPinterestから独立、買収から2年足らずで離縁

2016年の8月にPinterestは、Marco Armentが作った‘後で読む’ためのブックマークサービス、Instapaperを買収した。

それから2年足らずで、Instapaperは独立企業に戻る。

今日(米国時間7/16)の午後のInstapaperのブログ記事によると、“Instant Paper, Inc.”という新しい会社が作られて、そこがInstapaperを経営するが、そのメンバーは2013年以来の仲間たちとほぼ同じだ。

少なくとも当面は、良くも悪くも大きな変化はない。会社の所有権が公式に移転するまで3週間を要し、その間、ユーザーの個人情報の管理者が変わることを公示しなければならない。

別れた理由は明らかでないが、ユーザーの多くは、独立によってGDPRへのコンプライアンスを実現できる、と期待している。Instapaperは5月に、ヨーロッパでのサービスを遮断し、GDPR対応化に2か月を要する、と言っていたが、今もまだヨーロッパのサービスは復帰していない。

今日の午後Instapaperは、GDPRコンプライアンスが今もまだ目標であることを確認した:

[GDPR対応化の仕事をしている。EUのみなさまへのサービスを、できるだけ早く復活させたい。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Instapaperの有料バージョンが無料に…買収したPinterestにとって重要なのは新しいユーザーベースの獲得

instapaper

8月にPinterestに買収された、個人的ブックマークを簡単に作れるInstapaperは、それまでの有料バージョンが無料になる、と今日(米国時間11/1)発表した。

買収に伴ってInstapaperのチームはPinterestの開発に加わると思われたが、今日の発表によると、彼らのアプリケーションは今後も単独の実体として生き続け、PinterestにおいてInstapaperのチームがアップデートを担当する。今やリソースの豊富な大きな傘の下に入ったInstapaperは、自力で収益化に苦労する必要がなくなった。

そのことはInstapaperにとって、Pinterestの一員となったこと以上のメリットを与えるだろう。前にPinterestに買収されたHighlightやShortsなどと同じく、それまでよりも大きな仕事をしなければならないだけでなく、ビジネスモデルをあまり気にせずにユーザー体験の向上に邁進できる。またPinterestとしては、活かし方の方針が決まるまでは、ロスリーダーとして放置しておける。

Instapaperの買収もPinterestにとっては、同社の三大原則の一つの延伸にすぎない。それは、インターネットの上のいろんなものを“保存する”、という原則だ。Instapaperは、あとで消費したいコンテンツを簡単に記録(“保存”)しておくためのサービスとして、Web上のストーリーを読む体験の、新しい形を持ち込んだ。Pinterestは目下、製品に力を入れており、コンテンツの多くは企業から来る。しかしこれからも同社には、“保存する”の路線をさらに探求し、そのための人材を拾い上げていく意欲もある。

しかもそのような姿勢は、今後のPinterestを大いに助ける。とくにInstapaperの場合は熱心なファンが多く、App Storeのランクを見ても人気は衰えていない。彼らはこれまでのPinterestの一般的ユーザーよりもPinterestに対してフレンドリーで、その自然な声により、さらに新しいアプリが持ち込まれたりするだろう。Pinterestはこれまでも、小さな企業を積極的に買収して、雇用では得られない新しい才能と、新しいユーザーベースの獲得に努めてきた。

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Pinterest自身に新しいユーザーを惹きつける能力があるだけでなく、買収したInstapaperなどに代表される新しいユーザー体験からも、今後の実買ユーザーを増やしていける。10月の発表ではPinterestの月間アクティブユーザー数は1億5000万に達した。それは2015年に立てた目標には及ばないが、売上を得るためには十分すぎるほどの大きなユーザーベースだ。

既存の有料Instapaperのユーザーには、数週間後に払い戻しが行われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Instapaperがテキストに注釈を書ける‘Notes’機能をローンチ

オンラインの記事を保存/共有させてくれるInstapaperが、Notesと呼ばれる注釈機能をローンチした。

この機能は使ってユーザは記事などから一片のテキストを選び、そのテキストにコメントをつけられる。Notesはデフォルトではプライベートなので、誰もその注記を見ることはできない。しかしシェアを指定すると、Twitterのtextshot機能で注記を共有できる。たとえば、次のように:

共有はそのほかのiOSアプリ、FacebookやEvernote、Tumblrなどでも共有でき、IFTTTの新しいトリガからでもよい。

デフォルトをシェアにしたければ、Instapaperの”Share All Notes”ボタンを押す。

昨年9月にInstapaperは大改装をし、フリーミアムへ移行した。それ以降、Speed Readingをはじめ、新しい機能が次々と増え、そして今回がNotesだ。

依然としてInstapaperはデフォルトでは無料だから、Pocketなどと互角に競合していくためには、人びとがお金を払ってでも使いたくなる有料機能を提供していくことが、収益化の決め手になる。

Instapaper 6.4を使ってみたい人は、ここへ行ってみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Instapaper 6.2、速読オプションを追加


betaworks傘下のオフラインリーダーアプリ、Instapaperが、アップデートされ、新たな体験をもたらす機能が追加された。

Instapaper 6.2には、Speed Reader(下のビデオ)機能が加わり、単語が1つずつハイライトされ、集中して効果的な読書体験ができる。またモバイルで高速に記事を保存できるようになった他、iOSのInstapaperアプリに高速確実にく記事を送れる、Instant Sync機能が追加された。

最近Instapaperは、アプリ全体の体験をデザイン改訂し、バージョン6.0を初のフリーミアム版として提供した。それまでのInstapaperは有償モデルで、アプリはApp Storeで3~4ドル、他に毎月の購読料が1ドル必要だった。デザイン変更に伴い付加価値も加わり、Appleのテキスト音声変換を統合してInstapaper記事の読み上げを聞けるようになった。

今日の6.2アップデートでは、Speed Readerの利用は月間10回までが無料で、その先はプレミアムサービスとなる。

Instapaperは2008年1月に、モバイルで保存した記事を後で(オフラインで)読む最初のリーダーの一つとしてデビューした。スタート以来、同アプリはこの分野で激しい競争にさらされ(特にPocket)、2013年4月にbetaworksに買収された。

Instapaper 6.2 Speed Reading from Brian Donohue on Vimeo.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ブックマーキングサービスの元祖Instapaperがフリーミアムに、iOS版を大改装

Web上に自分専用のブックマークページを作れるInstapaperがiOSバージョンのデザインを大幅に一新し、大量の新しい機能と新しいビジネスモデルを導入した。

1年半ほど前にBetaworksに買収されたInstapaperは、前からずっと有料アプリで、モバイルアプリの価格が3~4ドル、そして月額の会費がほぼ1ドルだった。今日(米国時間9/17)から同社はアプリとサービスを完全に無料とし、さまざまな機能への無制限アクセスを有料ユーザのオプションとした(無料では制限あり)。

今回ローンチしたInstapaper 6では、iOSユーザはどんなページのURLでも一回のタップでセーブできる。それはiOS 8のSystem Share Sheetのおかげだ。それまでは、ユーザはリンクをコピペしてInstapaperに保存しなければならなかった。Instapaperにリンクをメールする、という方法もあった。これからのワンクリック(ワンタップ)セーブは通知機能とも連動して、iOSの通知センター(Notifications center)に最近保存したリンクのリストを作る。

iOSアプリもついに、AndroidアプリやWebサービス版と同様にセーブボタンがなくなった。大きな進歩だ。

またAppleのテキスト読み上げ機能を利用して、ユーザが保存した記事を音声に変換してくれる。忙しくて、記事を耳で聞いていたいときには便利だ。

以上の機能は無料だが、有料ユーザはテキスト読み上げのプレイリスト(連続再生)を作れるし、無料だと毎月5つまでだったハイライトが無制限になる。連続再生は、車を運転して仕事に行くときなんか、必要な記事を全部読み上げてもらえるから便利だ。

またプロフィール機能により、友だちが読んでるものをフォローしたりできる。自分が保存した記事すべてに対する検索もできる。

InstapaperがBetaworksに買収されたのは2013年で、それ以降ゼネラルマネージャのBrian Donohueは、Instapaperのフリーミアム化の機会をうかがっていた。その昔、消費者向けサービスとしてローンチしたときは、競合もなく、一人舞台だった。

Donohueはこう述べる: “Pocketがすてきな無料プロダクトとしてローンチしてからは、有料プロダクトであることを正当化するのが困難になった。出来の良い無料の競争相手が現れたんだからね。でもフリーミアム化によって、無料ユーザには前とほとんど同じ機能を提供し、有料ユーザには特殊な機能や、一般機能への無制限アクセスを提供できる”。

アプリのダウンロードは無料になり、有料ユーザの会費は月額2.99ドル、年会費29.99ドルになる。詳しくはこのWebサイトへ。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕


 

 

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Facebook、「あとで読む」機能を実装する「Save」ボタンを(再び)テスト中

かつて新聞が果たしてきた役割を担いたいと、Facebookはさまざまな作戦を展開中だ。複数のニュースフィードもそのひとつだし、スタンドアロンのPaperアプリケーションもそうだ。Paper app, 人気の話題(Trending)の提供も、もちろんその一環であるといえる。しかし、流れる情報が増えてきたなか、いつでもやっていることを中断してFacebookに時間を割くということができるわけでもない。Facebookはその点にも対応しようと、どうやら「あとで読む」ための「Save」ボタンをテスト中であるようだ。さまざまなニュースフィードを「Save」しておいて、あとでまとめて読めるようになる。

この話題で思い起こされるのは、2年ほど前に行われたSpoolに対する人材目的の買収(acqui-hire)だ。Spoolは記事やビデオなどをキャッシュしておいて、あとで時間のできたときに閲覧することを可能にする「あとで読む」用アプリケーションだった。飛行機の中など、インターネットに接続していなくてもコンテンツを閲覧することができた。買収から少しして、モバイルアプリケーション上で自前の「Save」ボタンをテストしていたが、結局は採用されずに終わってしまった。MyTechSkoolによると、2013年11月にも実験が行われたようだが、このときもまた、正式版に採用されることはなかった。

そしてこの度、アントレプレナーのDan Birdwhistell氏より、「Save」ボタンがテスト中であるスクリーンショットが送られてきた。Facebookとしてはまだあまり公にしたい機能ではないようで、コメントを求めた所では「私たちは常に新しい機能をいろいろとテストしているのです。今のところとくにお伝えすることはありません」というお決まりの文言が返ってきただけだった。

しかしテスト中の「Save」ボタンについては動作の様子もキャプチャされているので紹介しておこう。外部リンクのプレビューウィンドウの下、「Like」ボタンの右上に「Save」ボタンがある。クリックすると記事はタイムライン中の「Saved」セクションに保存される。「Saved」セクションへのリンクは左側のナビゲーションバーに表示されるようになる。「Saved」セクションにジャンプすればヘッドライン、リンク、サムネール画像、オリジナルの投稿者名、およびシェアボタンが表示される。

「Save」ボタンを実装することで、Facebookはステータスアップデートや写真投稿以外の面での魅力を大きくすることを狙っている。友だち間でのリアルタイムフィードに加え、さまざまなニュースなども効率的なスタイルで提供していきたいと考えているのだ。記事を保存しておけるようになれば、時間がなかったり、あるいはフィードを見て回っているのを邪魔されたくないようなときにも、気になる記事をそのまま放置せずに済むようになる。投稿記事からのリファラルトラフィックも増えることに繋がり、ニュース提供者としてもFacebookにコンテンツを流すことを、より重要視し始めることになるだろう。

Facebookが「Save」機能を実装すれば、ニュースフィードに力点を置いているTwitterとますます直接的に争っていくことになる。Twitterの方は、既にPocketInstapaper、あるいはSafari Reading Listなど、サードパーティー製の「あとで読む」アプリケーションに記事を送ることができるようになっている。Facebookに「Save」が実装されれば、Twitterでの「あとで読む」と同様の使い方ができるようになるわけだ。今のところは、「あとで読む」対象としたい記事があれば、別タブでコンテンツを開いて、そしてPocketのChrome拡張機能などを使って保存していた人も多いことだろう。ネイティブの「Save」ボタンが登場すれば、こうした手間も必要なくなるわけだ(Pocketの買収も自然な流れであるようには思えるが、世界中のゲーマーたちがOculusの買収に不満の声をあげているように、やはりいろんな利用者を刺激してしまうことにもなってしまうのだろう)。

「Save」ボタンを有効に機能させるためには、きちんと読んでもらうための仕組みも考える必要があるだろう。「Saved」へのナビゲーションメニューの追加も、もちろん一案ではある。しかしアピールが弱い気もする。おそらくはPaperこそが、保存記事のためのポータルとして有効に機能するものとなるのではないだろうか。Paper内に保存記事専用のセクションを設ければ、かなり有効に機能するのではないかと思う。ちなみにPaperでは記事をPocketやInstapaper、Reading ListやPinboardに飛ばせるようにはなっている。しかしオリジナルの「Save」ボタンの実装で、いろいろと新しい機能も考えられるようになってくるだろう。あるいはPaperを生み出したチームによって、他でも利用することのできる「あとで読む」用のアプリケーションの提供を始めるようなこともあるかもしれない。

「Save」機能はまだあくまでもテスト中のものだ。しかしFacebookが、利用者間のみならず社会との関わりも深め、その中で「井戸端」的機能を提供しようと考えるのであれば、コンテンツの「あとで読む」化を真剣に考えなければならないことは間違いないはずだ。

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(翻訳:Maeda, H