Google、AMPページに新しい広告タイプを導入。うっとうしいフライングカーペット広告も

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AMPは、Facebookの高速読み込みシステム、Instant Pagesに対するGoogleの回答であり、Googleのモバイル検索結果ページで最初に使用されたが、現在は多くの製品に統合されている。AMPのリーチ数が増えるにつれ、パブリッシャーはそのページに様々なタイプの広告を出したくなるのは当然だ。現在は基本的な広告にしか対応していないが、今日同社が発表したところによると、近々AMPに3種類の広告タイプが加わる。スティッキー広告、フライングカーペット広告、およびコンテンツと同時にロードされるAMP Ads for AMP Pagesだ。

879969b8-1380-11e6-914c-7526e061c35dAMP adsはおそらくAMPページに載せる広告にとっていちばん理想に近い。なぜなら、AMPページ自身と同じ速さで読み込まれるように作られているからだ。この広告はAMP記事のロード時間を速めるために作られたAMP HTMLだけで書かれている。

スティッキー広告は、記事をスクロールしても画面の上端か下端に居続ける。AMPページ以外ではごく一般的で、比較的邪魔にならない。

残念なことに、近々AMPプロジェクトに、ここしばらくの間で最も迷惑な新しい広告タイプが登場すること。それはフライングカーペット広告。ページのスクロール動作を乗っ取り、代わりに大きな広告をスクロールさせる

バブリッシャーは、通常の画像やその他のコンテンツの表示にこの「フライングカーペット」効果を使うことができる(NY TimesのSnow Fallの効果にやや似ている)。

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Googleによると、AMP内の広告はこれまでのところ非常に好意的に受け取られている。AMPを使用しているバブリッシャーの80%以上は、視認性が高まったと言い、90%以上はクリック率が上がり、その殆どが収益も上がったと言っている。

まだAMPがごく初期段階であることは言っていくべきだろう。例えば今週、SlateおよびThe Atlanticの両誌は、AMPがサイト訪問者に占める割合は約4%にすぎないと言った。一部のパブリッシャーは、GoogleがAMPを検索エンジンのランキング指標としてどう使っているのかわからない、と不満を訴えていた。

これまでAMPページで利用できる広告フォーマットが限られていたために、利用をためらうパブリッシャーもいたが、Googleはそれに対応しようとしている ― たとえそれが、われわれ読者にとってフライングカーペット広告と戦うことを意味しているとしても。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleがAndroidゲームデベロッパーのための新しい機能/サービスを提供…ストリーミングAPI、10分間ゲーム試用広告など

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Googleが今日(米国時間3/14)、Game Developers Conferenceの例年行われるDeveloper Dayで、ゲームデベロッパーのための新しいサービスをいくつか発表した。それには、仮想グッズや仮想通貨を管理するツール、ゲームプレイの実況(ライブまたは録画)をYouTube上で簡単に共有できるためのVideo Recording API、モバイルの検索結果ページから直接、10分間ゲームを試せる新しい広告タイプ、などが含まれている。

Google Playの実績を物語るいろいろな数字の発表はなかったが、同社によるとゲームのインストール数はもうすぐ100万を突破、その年成長率は50%だそうだ。

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今日発表された新しい機能の中で、たぶんいちばん面白いのは、検索結果からゲームを試しプレイできる”Search Trial Run Ads”という広告タイプだろう。

数週間後にローンチするこの新しい広告は、ゲームを検索結果のページから直接ストリームできて、インストールしなくてもプレイできる。プレーヤーが”try now”ボタンを押すと、Googleのサーバーからユーザーのスマートフォンへゲームが送られてくる。そしてそのゲームを試用できる期間は10分間だ。10分をすぎたら、Google Playでそのゲームをインストールしろ、というメッセージが出る(もちろん有料ならお金を払う)。

Googleは、検索結果からのアプリの試用、という機能を、Hotel Tonightなどゲーム以外でも提供している。ただしもちろん、試用のためのアプリのストリーミングはゲームの方がずっと難しいから、当面、検索結果からのゲームの10分間の試用は、Wi-Fiユーザーのみに提供される。

今日のアップデートに含まれる新しい広告機能としては、ポートレートビデオ広告(縦長画面)と、過去30日以内に特定のゲームを30分以上プレイしたユーザーを対象とするターゲット広告がある(あるいはGoogle Play Gamesのゲームならなんでも)。そういうユーザーは新しいゲームに飛びつきやすい、という考えからだろう。これら二つの機能は、数週間後にローンチする。

インディーのデベロッパーのために、GoogleはGoogle Playに”Indie Corner”を作った。同社によるとそれは、“インディーのデベロッパーたちが作ったすばらしいゲームに光を当てるため”だ。デベロッパーが、そこに載りたいと申し込むと、まずGoogleが審査をする。もちろんそのゲームは、“す!ば!ら!し!い!”出来栄えでないといけません。

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ゲームプレイ実況ビデオを作るためのAPI、Video Recording APIも、おもしろそうだ。デベロッパーが自分のゲームでこのAPIを利用していると、プレーヤーは自分の今現在のプレイをそのままYouTubeへストリーミングできる(残念、Twitchではない!)。また、ゲームプレイを録画しておいて、あとからYouTube上で共有することもできる。このAPIが一般公開されるのは、“数か月後”だそうだ。

今日発表されたそのほかの新しい機能として、ゲームのニューバージョンをGoogle Playにアップロードしなくても、アプリ中のいくつかのパラメータをリアルタイムでアップデートできる、というものがある。また、デベロッパーが、自分のゲームの中でいちばん多くお金を使いそうな人や、すぐにドロップアウトしそうな人を予測できるサービスもある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleの画像認識/分類API、Cloud Vision APIが誰でも使える公開ベータへ

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短期間、小規模なプレビューをやったあと、Googleは今日(米国時間2/18)、Cloud Vision APIの公開ベータを発表した。このAPIを使ってデベロッパーは、画像認識や分類の機能を自分のアプリケーションに持たせることができる。

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Googleの技術は、画像からテキストを取り出す、といった基本的なこともできるが、しかしその真価は、画像中の物を実際に認識できることにある。それはGoogle Photosの画像検索でも使われており、花とか食べ物、動物、各地の目標物などを見分ける。GoogleによるとこのAPIのアルゴリズムは、数千種類の物を認識できるよう訓練されている。

このAPIでいちばんおもしろいのは分類機能だと思うが、でもこのサービスは不適切なコンテンツを指摘することもできる。だからたとえば、写真中心のアプリケーションをPG級(保護者同伴必須)に指定したければ、Cloud Vision APIでそれを指定できる。また、集めた写真の中のハッピーな人だけを見たければ、このAPIの感情分析機能を利用できる。

料金は使い方によって異なるが、たとえば画像中に特定のラベルを見つけたいなら、1000画像あたり2ドルだ。単純な文字読み取りなら、1000画像あたり60セントとお安い。

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ベータ中は数量制限があり、一人が1か月あたり最大2000万画像までしか扱えない。すでにプレビューの時点でこのサービスを実装した企業も数社あり、たとえばYik Yakは、このAPIを使ってテキストの取り出しと画像の特徴検出をやっている。

このVision APIは、MicrosoftのProject Oxfordなどと競合することになる(後者は現在プレビュー)。Project Oxfordには、コンピュータビジョンの機能や、顔認識、感情分析などの機能がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa