ひと目では分かりにくいiOS 11の15の小技

何ヶ月にもわたるベータ期間が終わり、iOS11が遂に登場した。これは本当に大型のアップデートだ。特にAppleは、すぐには気が付かない小さな機能をたくさん隠している。

もし友人たちを、iOSに関するオタクなスキルで感心させたいなら、ここにその幾つかを紹介しておこう。また、iOS 11のすべての変更についてもっと知りたい場合は、iOS 10の短くてスイートなレビューも書いてある。

1/15:コントロールセンターのコントロール

Appleはコントロールセンターを再デザインした。全てが1ページに収まっているので、スワイプして回る必要はない。

しかし、それが意味するのは、いくつかのショートカットが奥に隠れてしまったということだ。ネットワークアイコンの深押し(Padでは長押し)で、AirDropと個人用のホットスポットにアクセスしたり、ブライトネスインジケーターの長押しでNight Shiftなどにアクセスすることができる

2/15:コントロールセンターのカスタマイズ

しかしそれだけではない。ついにカスタムアイコンをコントロールセンターパネルに追加することができるようになった。とはいえAppleは、今のところそれをiOSの組み込み機能とネイティブアプリだけに制限している。

しかし、低電力モードに移行したり、コントロールセンターから音声メモを起動したりできるのは良いことだ。

3/15:エマージェンシーモード

緊急時には、スリープ/スリープ解除ボタンを5回押してエマージェンシーモードを有効にすることができる。iPhone Xでは、スリープ/スリープ解除ボタンと音量ボタンを長押しする必要がある。

このモードでは、Touch IDとFace IDが無効になり、誰もあなたの携帯電話のロック解除を強制することができなくなる。医療情報にアクセスしたり、この画面から911に電話をかけることも可能だ。

4/15:パスワードはA932JDPOQ02JDXMZ

パスワードが複雑すぎるので、友人の家に行ったときにWi-Fiネットワークに参加しないということもあるだろう。

いまや、もし他のiOSデバイスが、誰かが現在使っている同じWi-Fiに接続しようとすると、現在使っているデバイス上から簡単にパスワードを共有できるように、ポップアップが表示される。

5/15:端末から画面を録画する

もし開発者なら、これを気に入る筈だ。コントロールセンターにカスタムショートカットを追加して画面を記録できるようになった。

3秒間のカウントダウン後、iOSデバイスはあなたが行ったすべての操作を記録し、ムービーファイルとしてフォトライブラリに保存する。

6/15:強いGのかかったGIF

これは全てを変える。

もしこのGIFが好きなら、写真ライブラリに保存して後で共有することができる。写真アプリはお気に入りのGIFを保存して表示することができる。この機能だけでも、iOS 11はゲームチェンジャーになれる。

7/15:AirPodのショートカットをカスタマイズする

iOS 11では、AirPodのために2つの異なるショートカットを設定できるようになった。たとえば、左のAirPodをダブルタップしてSiriをトリガーし、右のAirPodをダブルタップして次のトラックにスキップするといった設定が可能だ。

便利!

8/15 :Googleマップよ、うかうかしてはいられないぞ

Appleマップには新しい仕掛けが入った。チームは、モールと空港の地図を徐々に追加している。一番近いレストランを探したり、別の階へナビゲートすることもできる。

Googleマップのユーザーにとっては何を今更ということろだろう、Googleのアプリは何年もこうした機能を提供していたのだから。だがAppleマップが好きな人もいるのだ!

9/15 :運転中の着信拒否

Bluetoothを使用して携帯電話を車に接続すると、iOSが運転中の着信拒否を自動的にオンにする。これがオンになっていると、iOSはすべての通知を停止して、路上に集中できるようにする。

また、車内でBluetoothを使用していない場合には、iOSは、自身の位置や加速度計に基づいて、運転を自動検出することができる。

10/15:Screenshot

AppleはSnapchatとInstagramから学んでいるようだ。iOS 11でスクリーンショットを撮ると、サムネイルが左下に表示される。それを開くと、スクリーンショットをトリミングしたり、注釈を付けて別のアプリで開いたりすることができる。

さらに良い点は、作業が終わると、iOSはこのスクリーンショットを保持するか、すぐに削除するかを尋ねてくる。やっとこの機能が!

11/15:2017年の大掛かりなアプリパージ

App Storeの設定で、定期的に使用しないアプリを自動的に削除できるようになった。ただしアプリの実体は削除されても、アイコンはホーム画面から消えない。次回にアプリ開こうとしたときに、iOSはまずApp Storeからアプリをダウンロードする。

16GBiPhoneの所有者は気に入ると思う。

12/15:QRコードをスキャンする

QRコードなんて、とても時代遅れさ…いやそうでもないかも?

iPhoneのカメラをQRコードに向けると、いまやスマートなiOSは、それがQRコードであることを検出して読み取ることができる。そしてもしあなたが日常的にWeChatを使うなら、これがどんなに大切な機能かわかるだろう。

13/15:小さい写真

iPhoneのカメラはますます良くなっている。しかし、それは写真やビデオもまた重くなっていることを意味する。毎秒60フレームの4Kビデオは、膨大なストレージを必要とする。

iOS 11では写真や動画にHEIFとHEVCがを使用するようになった。これはメディアファイルのサイズが、同じ品質で半分の大きさになることを意味する。また、写真や動画付きのメールを送信すると、iOSはファイルをiOS以外のデバイス用の標準JPGとMP4に自動的に変換する。

14/15:iPadダブルキーボード

iPadの上のグレイの文字を見ることができるだろうか?

iPadの場合、キーの上で指をスワイプダウンすると、2番めのキーボードに切り替えることなく数字やシンボルを入力することができる。慣れるまでには少し時間がかかるものの、かなり効率的だ。

15/15 :Ever-Notes(ずっと残るノート)

iPad上でのメモアプリは新しい機能を取り込んでいる。メモアプリケーションを使用して文書をスキャンできるようになった。

iOSでは、後でノートを検索できるように手書き文字のインデックスを作成しようとする。多くのハードコアEvernoteユーザーたちが、乗り換えるためにこれを待っていた。

[ 原文へ ]

(翻訳:Sako)

iOS11ですぐに試せるARKitアプリ6選

AppleがiOS 11を公開した。大きな特徴の1つは、開発者たちがすばらしい拡張現実アプリケーションを簡単に作成できる、SDKのARKitだ。

Appleが数ヵ月前にARKitを発表していたにも関わらず、電話機の上でARを試してみるためのオプションはそれほど多くはない。とはいえ、私たちは、拡張現実とARKitの可能性をチラ見せしてくれる、幾つかの良いアプリを見つけた。

iPad Pro、Phone 6s/6s Plus、iPhone 7/7 Plus、iPhone SE、またはiPhone 8/8 Plusを使っているのならiOS11を今すぐダウンロードしてAppStoreからこれらのアプリをダウンロードしてみよう。

以下に拡張現実を使う幾つかのアプリケーションをスクリーンショットと簡単な説明と共に紹介した。2D画像を見るだけでその雰囲気を感じるのはとても難しいので、是非自分でダウンロードして試して欲しい。

1/6 :World Brush

WorldBrushは、現実世界に3Dの図形やデザインを描くことができる。GoogleのTilt Brush VRアプリによく似ている。とってもクールな点はあなたが描き込んだものがそのまま(意図的に削除しない限り)そこに留まり続けるということだ。なのであなたが公共の場所に描いたものを別の人たちがそれぞれの電話機から見ることができる。

2/6 :Edmonds

車の調査と購入アプリのEdmondsは、目の前に実物大の車を置く機能を持っている。Edmondsによれば、あなたが買いたいと思っている車がガレージに入るかどうかをみるために使えると言っている。何千種類もの車を選ぶことができるが、変わるのはボディの形と大きさだけだ。そして現段階ではAR車は本物のようには塗装されていない。、

3/6 :Stack AR

Stack ARは、目の前にブロックを積み重ねるシンプルなゲームだ。とてもシンプルだが、もし友人がARとはどんなもの?と聞いてきたときにはすぐに試して貰える楽しいゲームだ。

4/6 :Thomas and Friends(ミニミニサイズのThomasと仲間たち)

Thomas and Friends MINISは、今日Appleが米国App Storeでフィーチャーしている唯一のARアプリだ。トーマスが走るための線路をデザインすることができる。そしてARをオンにすれば、作った世界を床などの平面の上に出現させることができる。かなりシンプルなゲームだが、子供たちにARの可能性を示す良いやりかただ。

5/6 :Housecraft

Housecraftは、家のどこにでも実物大の家具を置くことができる。Techcrunch Disrupt SFの会場の外に置かれたこのベッドの写真を見て欲しい。アプリは様々な種類の大量の家具のカタログを内蔵している。そしてARKitをまだ見たことがない人に対して説明をするときに、私が使うお気に入りの方法だ。多くの家具会社たちが、この先とても似通った機能を提供してくるだろう。例えばWayfairのARアプリIkeaのもうすぐリリースされるアプリなどだ。

6/6 :AR MeasureKit

AR MeasureKit(ARメジャーキット)はその名が示す通りものだ。ARKitを使って身の回りの現実世界の寸法を測ることができる、多目的測定ツールだ。これもまた友人向けの素晴らしいデモだ。他に物差しを持ってきて、それがどれほど正確なものかを友人たちに見せてみよう。

[ 原文へ ]

(翻訳:Sako)

CurioPetsはARを駆使した世界探索型ペット育成ゲームだ

Appleが拡張現実を組み込んだiOS 11をリリースすれば、スタートアップCurioPetsはポケモンGOとたまごっちを合体させたようなゲームの出荷が可能になる。

CurioPets(curious pet「好奇心が強いペット」の略)は、マルチプレイヤー対応の拡張現実ペットシミュレーターだ。AppleのARKitで開発され、その目的は現実世界の探究を促すというものだ。これはポケモンGOに似ている。そして仔犬もしくは仔猫を連れて世話をしながら歩き回る。こちらはたまごっちやネオペットに似ている。

CurioPetsの創業者であるNathan Kongは、世界中のすべてが好奇心のエネルギーだと語った。ゲーム全体を通して、ゲーム内の通貨であるCuriosを収集するために、美術館、アートギャラリー、文化的関連性を持つ他の場所などの、現実世界での様々な場所に移動する。Curiosを使用して、あなたの仮想ペット用の衣服、家具、食品、その他のものを購入することができる。

ゲームには2つの世界がある。最初のものはあなたのペットが暮らす仮想世界だ。ペットは浮遊する島の木の中に隠れている。ペットは、あなたがそこで遊び、住まいを飾り、服を着せることを待っている。

もう1つのARの世界は、あなたのペットがCuriosを集める場所だ。Curiosを収集するには、ARモードに入り、文化的なものに関連するスポットに行って、Curios球を探す。あなたのペットを幸せで健康的な状態に保つためには、十分に餌を与え、沢山愛情を与え、世界で経験を積むようにしなければならない。

Appleが、先週末の段階でARアプリをTestFlight(Appleの提供するiOS用のβテストプラットフォーム)で開発者が公開することを許諾していなかったので、Kongはその代わりに私に予告編ビデオを送ってきた。

あなたがどうかは知らないが、私はこれを試してみたくて仕方ない。正直に白状すると、私は非常にハマりやい性格なので、このゲームが私の生活を奪ってしまうかもしれないことに恐怖を覚えている。ちょうど数年前にCandy Crush Sagaにハマったときのように。 なので、もし最近私の消息を聞かないなあと思ったら、その理由は推して知るべし。

CurioPetsは、Sequoia Capitalの夏期プログラムへ参加したことによる助成金、そしてAmino Capitalの両者から30万ドル以上の資金を調達した。同社はまだプレシードの段階だが、Kongは近いうちにシードラウンドを行なうことを望むと話している。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

「運転中の割り込み禁止」機能が、iOS11最新ベータ版に搭載された

水曜日にリリースされたiOS 11の最新ベータ版によって、テスターたちはこのモバイルOSの(最も魅力的なものではないかもしれないが)最も重要な新機能を試すことができるようになった。長い間登場が待ち望まれていた「運転中の割り込み禁止」(Do Not Disturb While Driving)モードだ。6月のAppleの世界開発者会議(WWDC)で発表されたこの機能は、運転中に人びとが電話を見たくなるような様々な通知を無効にすると同時に、とても危険な運転中のSMS利用を制限しようとするものだ。

スマートフォンの登場によって、脇見運転が国家レベルで私たちの安全を脅かすようになった。米国運輸省の統計によれば、死者が出た事故の10%、負傷者が出た事故の15%、警察に報告された全ての車の事故の14%が「脇見運転(distracted driving)」に起因するものだ。なお脇見運転は携帯電話の操作だけではなく、ラジオの調整やエアコンの操作なども含む一般的な用語だ。

2015年には、脇見運転によって3477人が死亡し、39万1000人が負傷している。

多くのサードパーティがこの問題に対して、車が動いている最中にSMS操作を禁止するモバイルアプリケーションを提供することでアプローチしてきた。しかしシステムレベルでの統合が可能だったのはAndroidデバイスだけだった。iOSアプリケーションは「サンドボックス」環境で動作するため、例えば他のアプリケーションがSMSを利用することを禁止するといった、iOSへの機能干渉を行うことはできない。このため通信事業者たちは、AT&TのDriveModeのような各社独自の対策をとって来た。しかしこれらは着信やSMS通知を無音にするだけで、アプリからの通知を無音にすることはできない。

iOSにビルトイン機能が欠けているため、アプリメーカーたちは、例えば外部ハードウェアの使用などの、何らかの回避策を生み出して来た。しかし大抵の場合、iOSアプリは実際にアクティビティをブロックするというよりも、監視ソリューションを提供することができるだけだ。他のアプリメーカーたちも、各自のソリューションをiOSに移植することは諦めて来た。

Appleの「運転中の割り込み禁止」機能は、移動する車両内でのSMS操作や各種通知を完全に禁止するものではない。代わりに、Appleがこれまでは提供してこなかったレベルで、割り込みをシステムレベルで抑制するものだ。

この機能を有効にすると、電話機が車のUSB接続またはBluetoothに接続されているときに、車の中にいるかどうかを判定できるようになる。また、iPhoneが車に接続されていない場合でも、iPhoneのセンサーを使用して移動速度を判断することができる。

AppleのシニアバイスプレジデントのCraig Federighi氏は、6月のWWDCでこの機能を紹介する際に「目を路上から離さないようにするためのものです」と説明した。「運転中には、こうした通知に反応する必要はありません。実際に、それらを見る必要はないのです」。Twitter、Tinder、Words with Friendsのようなアプリからプッシュ通知を受け取るデモを披露しながら、彼はそう語った。

しかし、iPhone自体が完全にロックされているわけではない。たとえば、CarPlay機能は継続する。音楽を再生したり、地図やその他の経路探索ソフトを用いてナビゲーションの支援を受けることができる。さらに、DND While Driving(運転中は割り込み禁止)の設定内容を編集して、常に着信可能な連絡先を選ぶこともできる。これは現在iOSで提供されている「おやすみ 」(DND=Do Not Disturb)モードの動作と似ている。

車が動いているときに、外部からSMSを送信したひとは皆、”I’m driving with Do Not Disturb turned on. I’ll see your message when I get where I’m going.”(「運転中の割り込み禁止を有効にして運転中です。メッセージは目的地に到着したら読みます」)という返信を自動的に受け取る。また、それに続くSMSテキストで緊急の際の対処方法が伝えられる、”If this is urgent, reply ‘urgent’ to send a notification through with your original message.”(「もし緊急のご用件の場合には、”urgent”(緊急)と返信して下さい。オリジナルのメッセージと共に通知が行われます」)。

設定をバイパスする方法があるという点が、導入の鍵だ。

人びとは一時的にでも、そのデバイスから切り離されることを恐れるものだ、何故なら緊急事態または急ぎの状況で、誰かからの連絡ができなくなることが心配だからだ。スマートフォンがこれほどまでに普及するまでは、私たちはなんとかこの事態を凌いでいたものの、今やそのときのやり方に戻ることはほとんど不可能だ。私たちは常に繋がれていて、たとえ通勤や通学での短い移動の間でも、繋がりが絶たれている(ように見える)ことはできないのだ。

親たちはまた、iOSの設定の機能制限(ペアレンタルコントロール)メニューを通して、10代のドライバーたちのためにこの新しい「運転中の割り込み禁止」機能を有効にすることもできる。新しく改造されたコントロールセンターで手動で機能をオン・オフすることも可能だ。ここではワンプッシュで機能を有効化できるウィジェットが利用できる。

モードをオンにすると、携帯電話の画面は暗くなり、重要なアラートだけが通過するようになる。この機能の設定によって、送信されるSMSテキストをカスタマイズしたり、受信者(連絡先、お気に入りなど)を指定したりすることもできる。

また、運転車ではなく同乗者の場合には、機能を一時的に無効にすることもできる。

Appleはこうした脇見運転防止機能への対応において、極めてゆっくりとした対応しかとれていない。Androidはすでに最新の携帯電話機種では、Android Autoを使用したAuto Reply(自動返信機能)を既に提供している。しかし、提供が遅くなったとはいえ、この機能はiOS11に取り込まれた最も重要な機能の1つだ。

iOS 11は現在ベータ版で、今年9月に一般公開される予定だ。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)