カカオとダウムが合併へ―韓国最大級のインターネット企業が誕生

今日(米国時間5/25)、Kakao CorpDaumは、株式交換によって両社が合併することを発表した。 これによって時価3.4兆ウォン(29億ドル)の企業が誕生する。Kakaoは韓国トップのメッセージ・サービスであるKakaoTalkの運営者で、Daumは韓国最大級のインターネット・ポータルだ。この合併手続きが完了して新会社が上場されるのは10月の予定だという。

Kakao/Daumは韓国でトップクラスのインターネット企業となる。この合併はライバルであるNaverに対抗するのに役立つだろう。 Naverは韓国最大のインターネット・ポートであり、爆発的に成長を続けているメッセージ・サービス、LINEを運営している。LINEは2015年中にユーザー10億人を達成することを目指している。今年の4月現在、Lineのユーザーは4億人、KakaoTalkは1億3000万人だっった。

KakaoとDaumの合併の前には、WhatsAppを190億ドルでFacebookが買収し、日本の巨大インターネット企業、楽天がViberを9億ドルで買収している。Wall Street Journalの2月の記事によると、 Kakaoは時価20億ドル相当での新規上場を計画していたという。

Daumは「この合併は両社のコア・ビジネスの基礎を確実なものとし、積極てな相乗作用をもたらすものと期待される」という声明を発表した。Daumにとってこの合併はモバイル事業の強化となり、Yahoo中国のBaiduもそうだが、ユーザーが急速にスマートフォン、タブレットに移行する中で、 Daumも有効なモバイル戦略を求めて苦闘してきた。.

Kakaoにとってはすでに黒字化を達成しているとはいえ、モバイル・ゲーム・プラットフォーム以外の収入源が確保できることになる。Kakaoは最近、ニュースサービス音楽ストリーミング写真共有アプリPathに似たソーシャルネットワークなどを発表し、事業の多様化を図っていた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Evernote、韓国のメッセージングの巨人KakaoTalkと提携

【日本語版注:本稿のライターはMichael Seo】
Evernoteが9000万人のKakaoTalk登録ユーザーを狙って、韓国のメッセージの巨人と提携し、KakaoTalkモバイルアプリにEvernote統合機能を追加する。

米国内に400万人近くユーザーがいるにもかかわらず、KakaoTalkを知っている人は稀だろう。このメッセージング・アプリは主に韓国系アメリカ人(例えば私)が、国内外の友人や家族と連絡を取るために使われている。しかし韓国では、KakaoTalkの存在は巨大だ。このアプリは同国スマートフォンの95%にインストールされており、日本でも少ないながら1500万人のユーザーがいて成長中だ。ちなみに日本でのKakaoTalkは、世界で1億5000万人の登録ユーザーがいるLineの陰に隠れている。

意外なことに、Evernoteがメッセージングアプリと提携したのはこれが初めてで、太平洋を越えてプレゼンスを広げようという同社の意気込みが感じられる。Evernoteの誇る世界5000万人のユーザーベースの中で、韓国、中国、日本、オーストラリアをはじめとするアジア太平洋地域のユーザーは1500万人しかいない。Evernoteが韓国でのKakaoTalkの普及をてこに、ユーザーベースの拡大をはかっていることは間違いない。

KakoTalkもまた、世界へのユーザーベース拡大を考えており、米国でのEvernoteの人気によってKakaoTalkに注目が集まることを期待している。先に書いたようにKakaoTalkはここ米国では韓国人以外には事実上無名であり、韓国企業は何とかその状況を打開しようとしている。

Evernoteがどのような形でKakaoTalkアプリで存在をアピールするのかは不明だが、全3プラットフォーム(iOS、Android、Windows Phone)でEvernote統合をサポートすることは間違いないだろう。

KakaoTalkは無料で、iOS App StoreおよびGoogle Play Storeからダウンロードできる。

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(翻訳:Nob Takahashi)