【レビュー】 Kobo SageとLibra 2、デザインが犠牲になっているがディスプレイは向上

Koboは最近2つのeリーダーを発売した。これらのeリーダーには、控えめではあるもののディスプレイ、スタイラス対応、そしてオーディオブックを聞くためのBluetoothなど確かな改善が見られる。しかし、すばらしかったFormaと比べると製造品質の面でやや劣っていると言わざるを得ない。ただ、新しい機能はアップグレードの価値があり、特にLibra 2は魅力的な小型のeリーダーになっている。

今回発売になったのは、FormaとLibra H2Oの後継機種である。私はお気に入りだったBoox Poke 3を壊してしまって以来、毎日Formaにお世話になってきた。2つのリーダーの主な違いはサイズであり、その他の機能はほぼ同じだ。SageLibra 2はそれぞれ260ドル(約2万9000円)と180ドル(約2万円)と安くはないが、 eリーダーを日常的に使用し、オーディオブックやPockerを好む人なら、特にLibra 2は購入を検討する価値があると思う。

最も目立つ新機能はスクリーンで、最新のCarta 1200 eインクディスプレイになっている。どちらのeリーダーも300ppiを備えており、これだけあれば文字の表示は十分シャープだ。FormaをSage(材質が非常に似ているため)と比べると、新しい画面のせいで大きな違いが生まれていることに驚きを感じるほどだ。コントラストが目に見えて向上しており、並べて見るとFormaの字はややグレーで、Sageの字はこれよりずっと濃い。誤解のないように言えば、どちらも素晴らしくはある。しかし、この新しい画面は大きな改善と言えるだろう。

操作については以前のデバイスとほとんど同じだが、内部がアップグレードされたおかげで起動、ナビゲート、デバイスを動かした時の画面の向きの変更をすばやく行うことができる。ページをめくるのにかかる時間は古いデバイスと同じで、2、3ページスキップしたとしても、ほとんど時間はかからない。しかし、本を新しく読み込む時は、古いFormaのほうが早いようだ。これは大きな問題ではないし、iPadのようなスムーズさをこれら(他のeリーダー全般に対しても)に求めるべきではないだろう。

画像クレジット:Kobo

オーディオブックはKoboにとっては新しいものである。今回出た新しいデバイスにはスピーカはないがBluetooth接続があり、オーディオブックを聞くことができるようになっている。Bluetoothを使ったデバイスの同期は他のデバイスを同期させるのと同じくらい簡単で、Koboストアの本(現在のところは、自分の本は読む込むことができない)をちょっと聞いてみたところ、ほぼ期待どおりだった。スピードアップ、スピードダウン、再生、前へのスキップ、後ろへのスキップも可能で、接続を切ったり、シャットダウンした場合でも、再度接続した時に、元いたカ所から音声を聞くことができる。加速再生で生じるごくあたりまえのわずかな問題を除けば、音声の質も良かった。

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このサイズのデバイスでスタイラスを使用するのは、私には実用的に思えないが、編集者や本に印を付けるのが好きな人には、確かに役に立つかもしれない。Elipsaでの使い勝手はどうだったかというと……まあ使える感じではあった。ファンシーと言えるようなものではなく、ただ直接本や書類に印をつけるいくつかの方法というのに過ぎない。後で参照できるようメモにシンボルや注釈ベースの表記法が追加できれば便利だが(ソニーの星のように)、これはまだ始まったばかりの機能である。いずれにせよ、スタイラスは問題なく使える。しかし、しまう場所がないので、すぐに紛失してしまう恐れがある。

画像クレジット:Kobo

どちらのデバイスも、それぞれの先行デバイスより厚みが増しているが、これは、新しいハードウェアとスタイラス検出レイヤーが組み込まれているためと思われる。私の意見では、これは改善ではない。これらのデバイスはFormaよりも安っぽく、LibraH20より程度は低いと感じられる。外見も、Formaを気の利いたものにしていた思い切った角度や溝を取り払ってしまったこともあり、工夫を凝らした造形というよりは、成形プラスチックのように見える。そもそも先行デバイスも軽量機種ではなかったが、新しいリーダーは更に重くなっている。

今まで、Koboのボタンが優秀なものだったことは一度もなかったが、今回も例外ではない。特にSageのページめくりボタンは柔らかく、決定力に欠ける。その埋め込み式の電源ボタンは、Formaの側面にあったものよりは改善されているが、それでもすばらしいとは言えない。小さいLibra2の方のボタンはややクリック感があってよいが、しかし、もっとしっかりしたクリック感があってもよい。

画像クレジット:Kobo

私はこれらの変更をよいとは思わないものの、これらはすべてをぶち壊しにしてしまうようなものではない。しかし、これは明らかに後退といえる部分なので、Koboには次世代のデバイスであのプレミアム感を取り戻してもらいたいと思う。

SleepCover

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

どちらの機種にも推奨されているのが、40ドル(約4600円)のスリープカバーまたはパワーカバーだ。これらの革のような(本当の革か合皮かはわからないが、手触りはよい)二つ折りカバーは、しっかりデバイスに取り付けることができ、他の競合他社の製品と同様、開けたり閉じたりすると、リーダーを起動したり、スリープモードにしたりできる。新しいデバイスのカバーは、折り紙のような折りたたみ式で、デバイスを斜めの角度をつけて立たせることができる。

私はそもそもeリーダーにカバーを付けないで使用する方が好きなので、これらのカバーを好きになるとは思っていなかったのだが、やはりSageの場合、すでに大きめなので、ケースに入れるとさらに大きくなってしまい、好ましいと思わなかった。ケースは少し緩すぎるように感じたし、電源ボタンを覆ってしまっていた。カバーはやや豪華なのだが、 それも良いとは思わなかった。しかし、カバーがなければ、Sageは無防備で精細を欠くように見えた。

けれども、小さめのLibra 2のカバーはかなり良いと思った 。プラスチックっぽいデバイスだがカバーを付けることで、はるかにプレミアム感が出るし、赤い色がとても魅力的である(それに電源ボタンにもアクセスできる)。それだけでなく、カバーは、eリーダーを置くにも立たせるにもとても役に立つ。立たせる時には、ちょうどペーパーバックの前半分を折り返したような形になる。スクリーンが凹型になっているので(私は平らなフラッシュ型が好きだが)汚れも付きずらい。Booxの超コンパクト、超スムーズなデザインが私の好みではあるが、場所の心配をしなくてよいなら、Libra 2のデザインが二番目のお気に入りである。

もう少し値段の高いカバーで「パワーカバー」もある。しかし、お持ちのデバイスがすでに数週間充電なしで行けているなら、なにもパワーカバーによる重さやかさばりを我慢してまで、もう数週間その期間を引き伸ばす必要もないだろう。

私が最終的にお薦めするのは、Sageとパワーカバーは購入しないことである。大型のeリーダーが欲しいなら、ElipsaかreMarkableがよいし、Koboでオーディオブックを聞きたいなら、Libra 2とスリープカバーのセットが良いだろう(これはきっと気に入っていただけるはずだ)。オーディオブックが必要ないなら、 Formaがやっぱりお薦めである。これらのデイバイスとアクセサリーは現在すべて購入できるようになっている。

画像クレジット:Kobo

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Dragonfly)

Koboが電子書籍リーダーの新モデル2種類発表、Bluetoothヘッドフォンでオーディオブックを聴ける

Koboの新しい電子書籍リーダーとして「Sage」と「Libra 2」の2モデルが登場した。同社電子書籍リーダーのうちサイズが大きめのモデルでおなじみになった左右非対称のデザインで、新たにBluetooth接続でオーディオブックを聴けるようになった。Sageはスタイラスに対応している。従来のモデルでは数週間おきに充電が必要だが、Sageにはバッテリー内蔵のカバーが用意されたため、これを使えば電源に接続するのは数カ月おきで済む。

今回発表された2モデルのうちハイエンドの方がSageで、以前にレビューしたFormaの進化型だ。Formaと同じ8インチ、300 ppiの、色を調整できるスクリーンで、リーディングエクスペリエンスが向上しているようだ。Libra 2はLibra H2Oの後継で(H2Oは終了するが、Libra 2も防水だ)、7インチでライトも同じタイプのディスプレイだ(もっと小さいデバイスを好む人には、今後もClaraが最適だろう)。

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両モデルともBluetoothオーディオに対応し、Koboのオーディオブックをワイヤレスのヘッドセットに送信できる。新機能が追加されるのはいつでも楽しいものだが、Koboがこの機能を自社サービスのみに制限したのはちょっと驚きだ。同社はこれまで他のフォーマットやサービスに対して全般に極めてオープンな姿勢を示し、さまざまなフォーマットのドキュメントをKoboのリーダーで読むことができた。だからKoboのオーディオブックだけという限定的なアプローチには驚きを感じる。他のサービスとの連携(Koboデバイスで人気のPocket連携など)は簡単にできるだろう。どちらも内蔵ストレージは32GBで、このような容量を食う機能にも対応できる。

画像クレジット:Kobo

Koboは10.3インチスクリーンの大型モデルであるElipsaで初めてスタイラスペンに対応したが、Sageもスタイラスペン対応だ。スタイラスペンが便利なのは、画面が大きくなってスケッチをしたりメモをとったりするスペースができたからだ。この便利さがElipsaより小さいSage(とは言っても電子書籍リーダーとしては大きい方だが)に引き継がれるかどうかは予測が難しい。いずれレビューの際に評価したい。

両モデルとも残念ながらサイズと重量はやや増している。FormaとLibra H2Oは「サイドのあご」とも呼ばれるようにベゼルの1辺だけが広くなっているデザインが特徴で、リーダーを片手で持って操作できるようになっている。筆者は基本的には左右対称の方が好きだが、新モデルのフォームファクター(先駆けとなったのはAmazonのOasisだろう)には興味をひかれた。デバイスのスクリーン部分が薄いので未来的に感じられるし、もちろん場所もほとんどとらないからだ。

Sage(上)とForma(下)を横から見たところ。実際には、筆者が前述したほどの違いではないようだ。

新しいSageとLibra 2は、画面部分に薄いカ所がなく全体が同じ厚みになっているのでずっしりとした感じがある。すっきりとしたデザインでおそらく持ちやすいと思われるが、ポケットにおさめるのが難しいことはFormaですでにわかっている。そして両モデルとも約20%重くなっている。厳密には数十グラム、3〜4ミリ増えただけだが、電子書籍リーダーの魅力の1つは薄くて軽いことだ。

ケースを取り付けてしまえば、この違いは大したことではなくなる。Sage用としてスリープカバーが進化してカバーを開け閉めすると自動でデバイスがオン / オフするパワーカバーが登場し、閉まっている間にデバイスを充電できる。もちろん、これを取り付けるとさらに数百グラム重くなるわけだが。

デザインやサイズ、重さが若干変更されたことを辛口に書いてきたが、スクリーンとフロントライトは依然としてクラス最高レベルだし、Koboのソフトウェアは読みやすい。今後レビューする機会を得られたら、旧モデルとの比較を紹介するつもりだ。

Kobo Sageは260ドル(約2万9000円)、Libra 2は180ドル(約2万円)で、10月19日から出荷が開始される(訳注:日本語版記事作成時点で、日本での価格や販売予定は未発表)。

画像クレジット:Kobo

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Kaori Koyama)

【レビュー】大型化し手書きメモもできる電子書籍リーダー「Kobo Elipsa」

Kobo ElipsaはAmazonのライバルである電子書籍リーダーの最新モデルで、大型の製品だ。iPadに匹敵する大きさの10.3インチ電子ペーパーディスプレイが採用され、reMarkableやBooxの直接の競合となる。Elipsaは読書がしやすく、メモをとったり絵を描いたりすることができるが、汎用性にはやや欠ける。

Koboはここ数年、高価格帯の市場に少しずつ進出してきた。筆者は低価格のClara HD(税込1万5180円、以下カッコ内は日本での販売価格)が今もおすすめだと考えているが、Forma(税込3万4980円)やLibra H2O(税込2万5080円)はKindleのラインナップのライバルと言える。400ドル(税込4万6990円)のElipsaはサイズ、機能、価格が大きくアップしていて、いずれも妥当だ。ただし気をつけなくてはならない点がいくつかある。

Elipsaはよくできているが派手さはない。FormaとLibraは筐体の1辺のベゼルだけ幅と厚みがあるが、Elipsaでは1辺だけ幅が広く厚みは変わらない。1辺だけが広いデザインは筆者はあまり気にならないし、競合製品の多くも非対称だ(ちなみに筆者のお気に入りはBooxの超小型デバイスでフロントライト付きのPoke 3だ)。

10.3インチディスプレイの解像度は1404×1872で、227dpiだ。300dpiのClaraやFormaよりは低く、注意深く見れば文字のギザギザがわかる。しかしそれがわかるほど近づいて見ることはないだろう。Elipsaはデバイスが大きいので目から離して見るし、おそらく文字サイズも大きくして読むと思われるからだ。筆者は申し分なく読みやすいと感じた。227dpiは最高ではないが、悪くない。

フロントライト内蔵で、画面左側で指先を上下にスライドして簡単に調整できる。しかしKoboの他のデバイスとは異なり、色温度を変えることはできない。筆者は色温度を変えられるデバイスにすっかり慣れて、以前に長年付き合ってきたデフォルトのクールグレイでは快適に感じられなくなってしまった。周囲が暖色系の照明のときは特にそうだ。重要なのは画面全体の明るさが一貫していることと暗く調整できることで、筆者の目はそれで大いに助かっている。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

Elipsaにはアクセサリがいくつか付属していて、それがない状態はちょっと考えづらい。実際「スリープカバー」とスタイラスペンなしでElipsaだけを購入することはできない。カバーとペンが揃って完全なパッケージとなる。かなり重くてかさばるが。Elipsaだけなら標準的なiPadより軽く小さく感じるが、カバーを装着し、驚くほど重いスタイラスペンを収納すると、重くて大きなものになる。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

カバーは、少し硬いかもしれないが良いデザインで、デバイスが壊れないように確実に保護されるだろう。カバーは本体下部に磁石で取り付け、ノートのページをめくるようにデバイスの背面にもっていくと反対側の端も磁石で固定される。カバーの途中の部分を2カ所折ると、折ったところも磁石で固定され、低くてしっかりとした使いやすいスタンドになる。カバーの外側は滑りにくいフェイクレザーで、内側は柔らかいマイクロファイバーになっている。

カバーを開けるとデバイスの電源がオンになり、閉じるとオフになるが、ここでちょっとした問題がある。電源ボタン、充電ポート、幅の広いベゼルがどうしても右側になってしまうのだ。Elipsaからカバーをはずせば、1辺が厚いタイプと同様に好きな向きで置くことができ、コンテンツはそれに応じて即座に回転する。しかしカバーを取り付けるとほぼ右利きモードに固定されてしまう。これが気になることかどうかはわからないが、念のためお伝えしておく。

左がForma、中央がElipsa、右がreMarkable 2(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

上述の点以外は、読書の使い心地はKoboの他のデバイスとほぼ同じだ。最近利用したコンテンツが表示される比較的すっきりとしたインターフェイスでとまどうことはないが、広告は依然としてうんざりするほど多数表示される(「次に読むすばらしい本を見つけよう」のような)。無料や有料の電子書籍がよく表示されるが、そのようなものを大きな画面で読むのはまったく筆者の好みではない。筆者は、画面の大きい電子書籍リーダーは横向きに置いてページを見開き表示できるようにして欲しいと心から願っている。そのほうが本っぽいでしょう?

Pocket経由で同期したウェブの記事は見やすく、この形で読むのは楽しい。オンライン版で読むのに適した雑誌のページのようだ。シンプルで見やすく、よく統合されている。

Kobo初の手書きメモ機能

新機能は「ノート」だ。箇条書き、落書き、授業のメモなどのノートブックを作成し、スタイラスペンを使って書く。

書き心地は十分満足できる。筆者が使い慣れているreMarkable 2はタイムラグの短さと高い精度を誇り、表現力も豊かだ。KoboはreMarkable 2にはまだ届かず、機能は基本的なものでタイムラグが気になるが、精度は高い。

ペン先、線の幅、線の濃さがそれぞれ5種類ずつあり、どれも使いやすい。スタイラスペンは適度な重さがあるが、もっとグリップ感のある素材だと良いと思う。ペンにボタンが2つあり、現在のペンと、ハイライトまたは消しゴムをすばやく切り替えることができる。消しゴムはストロークを消すか、ブラシモードがある。通常のノートには方眼、点線、罫線、無地があり、ページ数は無制限だが、拡大や縮小はできない(絵を描く人には向いていないだろう)。

手書き文字認識などの機能を利用したい場合は「多機能ノート」を作成する。多機能ノートに引かれているガイドラインに従って書き、ダブルタップすると即座にテキストして認識される。多機能ノートの所定のエリアに図を描いたり数式を書いて計算したりすることもできる。

手書きのアップ(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

手書き文字認識は高速でざっと書き留めるには十分だが、そのまま他の人に送れるほどではない。図形のツールも同様で、手書きの図形やラベルをフローチャートのような図に仕上げることができるが、ガタガタした図よりはましではあるもののラフな下書き程度のものだ。よく考えられたショートカットやジェスチャーで余白の追加や削除など頻繁に使う操作ができるようになっていて、Elipsaを使ううちにすぐに慣れることができるだろう。

「スマート」なノートブック上でのページの移動や上下の動きはきびきびとしていているが、iPadのデザインソフトやアート用ソフトの流れるような動きではない。しかしでしゃばった動作ではなく、パームブロッキングも効いていて、アクションは快適だ。書くときのタイムラグは確かに弱点だが、書いた結果が多少雑になっても気にしないのであれば慣れると思う。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

電子書籍をマークアップすることもできる。ハイライトは便利だが、単にテキストを選択するよりもはるかに優れているというわけではない。またスタイラスペンの制限により、周囲の余白には書けない。

メモの書き出しには、DropboxのアカウントをリンクするかUSB接続を利用する。ここでもreMarkableのほうが優位だ。アプリに若干の制限はあるもののリアルタイムで同期されるので、reMarkableのシステム内にある限りはバージョンの違いを気にする必要がない。Koboのほうが方式が古い。

reMarkableとは異なりKoboは日々の読書が簡単にできるプラットフォームなので、読書がメインで落書きやメモをオプションとして考えている人にとっては良い選択だ。一方、スタイラスペンを重視するタブレットでもっと良いものをと考えているなら、他の製品を探した方がいい。文字や図を書くことについては、市場にある他の製品よりもreMarkableのほうが優れている。そしてBooxのタブレットなどと比べると、Elipsaのほうがシンプルで焦点が絞られているが、Androidのアプリやゲームを追加することはできない。

400ドル(税込4万6990円)という価格は、カバーとスタイラスペンがセットになった価格であるとはいえ結構な投資で、間違いなく汎用性が高いデバイスであるiPadとあまり変わらない。しかし筆者はiPadでは記事や書籍をあまり楽しめず、メモをとるときもシンプルな電子書籍リーダーの方が集中できる。電子書籍リーダーは違う目的を持つ違うデバイスであり、万人向けではない。

しかし複雑で高価なオプションもある「大型電子書籍リーダー」の沼に足を踏み入れるなら、現時点ではおそらくElipsaが最適だろう。

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カテゴリー:ハードウェア
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画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Kaori Koyama)