Growbotsは機械学習でセールスを助ける――急成長して250万ドルを調達

Growbotsは機械学習を利用してリード情報を提供し企業のセールス部隊を助けるサービスだ。 このプロダクトはセールス・パーソンの作業を月に数日分節減できるという。今日(米国時間6/21)、GrwobotsはBuran VC、Lighter Capitalおよび何人かのエンジェル投資家から250万ドルの資金を 調達したことを発表した。これにより同社の資金調達総額は420万ドルとなった。

GrowbotsのCEO、共同ファウンダーのGreg Pietruszynskiはわれわれのインタビューに答えて「Growbotのサービスは企業のCRM〔顧客関係管理〕データを見て顧客情報を抽出し、セールス・ターゲットのリストを自動的に更新する。「GrowbotsのAIアルゴリズムはセールス・パーソン向けにカスタム連絡先リストを数分で作成する。また潜在顧客向けの各種キャンペーンを実施し、セールス・チームおよび個々のメンバーの活動を評価、管理する。セールス・メンバーはデータ処理作業をGrowbotsに任せて見込み顧客との対話に努力を集中できる」と述べた。

このサービスを提供するために同社では多数のソースから2億件に上る潜在顧客のデータを収集している。Growbotsの機械学習システムは毎日数百万のウェブサイトを巡回して企業や社員のデータを抽出する。Pietruszynskiによれば同社は見込み顧客のデータを購入することはしていないという。「われわれは情報源の選択にこの上なく注意を払っている。サードパーティーから既成の名簿を購入することはしていない。信頼性が低く、またデータが非常に古いからだ」と語った。

各社ごとに情報が整備された後もGrowbotsは引き続きアルゴリズムのアップデートを続ける。Growbotsを利用したセールス・キャンペーンの成果を分析し、そのデータをベースに次のキャンペーンを最適化する。Growbotsを1ヶ月利用すると、ポジティブな反応が平均40%増える。またCRMデータからキャンペーンの対象リストを作成するのに数日かかるのが普通だが、Growbotsを利用すればさらに質の高いリストを作るのにものの数分ですむという。

セールス・キャンペーンの自動化について、Growbotsはそれぞれの相手に合わせてカスタマイズしたセールスメールを自動的に作成するという(セールスパーソンはメールの文面を自分で作ることもできる)。Growbotsはセールスメールに対するフォローのメールも自動的に送信できるし、相手から反応があった場合、メッセージを出先に転送してくれる。

Growbotsは現在、前月比10%のペースで成長を続けている。Pietruszynskiによれば、プロダクトをリリースしてから16カ月で年間換算で400万ドルの売上を得たという。利用顧客は500社で大部分はアメリカ国内の企業だが、サービス自体は世界的に利用可能だという。現在の顧客にはBetterment、Relatable、Highfiveなどの企業が含まれる

Growbotsのオフィスはサンフランシスコとクリーブランドにあり、アメリカにおける社員は20人で、さらに26人の人員を募集中だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

営業の効率を上げる: 見込み客を見つける前にLegion Analyticsで情報の精選を

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Legion Analyticsのファウンダたちは、営業が新規顧客を見つけるためには、もっと良い方法があるはず、と主張する。

彼らはは今、Y Combinatorが新しく作った特別奨励事業(fellowship system)に参加している。それはごくごく初期の企業に対する8週間の育成事業で、12000ドルの助成金とオフィスの利用とメンターが提供される。

これまでの見込み客生成過程の、どこが間違っていたのか? CTOのSinan Ozdemirによると、これまでの営業はごみの山のような大量の無駄なデータとの格闘に、時間を取られすぎていた。情報の20から40%は、不正確な、あるいは無関係なデータなのに。

そこでLegion Analyticsは、営業マン/ウーマンに大量のコンタクト情報を提供しない。代わりに毎朝、二つ、五つ、または十件の見込み客情報を送る(件数は設定できる)。これらの見込み客は会社の業種業態や彼/彼女の関心に基づいて選別され、さらにPandoraの曲のランクのように[良い/だめ]の評価をつけられ、ランキングができる。

見込み客の選別は、Legion Analytics独自のアルゴリズムと、社内のエキスパートグループが行う。とくに、その人の職責と肩書を重視する。CEOのJamasen Rodriguezによると、ふつうの肩書も役に立つが、同社のアルゴリズムは”sales hacker”のようなナウい肩書も無視しない。今では、同じ仕事がさまざまな、珍奇な肩書で呼ばれていることが多いからだ。

選別に対して、ユーザが条件を付けることもできる。たとえば「25-32歳の営業担当VPで、サンフランシスコの企業、資金調達履歴は500万ドル以上、WebサイトでMixpanelを使っている」、などと。

Legion Analytics screenshot

同じくY Combinatorで育った営業支援スタートアップAmbitionのBrian Trautscholdが、Legion Analyticsについてこう言っている: “これまで10種類あまりの見込み客生成サービスを使ってみた。どれもまあまあだけど、すばらしくはない。でも、2か月前から使っているLegionは、手放せないね。毎朝メールチェックのとき、新しい見込み客を教えてくれる。それは自分の毎日のワークフローに合っているから、人生がすごく楽になった気がする”。

RodriguezとOzdemirはJohns Hopkins大学で出会った。当時Rodriguezは学生、Ozdemirは講師だった。Ozdemirによるとそのとき彼らは、“人間に関するネット上のデータからその人を本当に一人の人間として感じ理解できるためにはどうすべきか”、というテーマに関心を持っていた。研究を続けるうちに、これは営業の人たちを助けることもできるテーマだ、と気づいた。

YCの特別奨励事業を知ったのは、二人がサンフランシスコに来てからだ。実はその事業は、ベイエリア以外のスタートアップでも参加できる。彼ら自身もまた、営業の担当地域としてもっと多くの地域をカバーしたい、と考えている。

“見込み客生成(リードジェネレーション, lead generation)のための情報分析は、今ではネット上のひとつの業種業態として定着していて、情報の分析や精錬からメールマーケティングまで、いろんなタイプのサービスがある”、とRodriguezは語る。“でもうちは、その全過程をカバーしたい”。

そして、Legion Analyticsという社名の由来だが、なんとそれはLeがlead、gionがgenaration、合わせて“見込み客生成分析”という意味になるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。