会員制の動物病院Small Doorがニューヨーク7番街に正式オープン

会員制の動物病院Small Doorは米国時間1月22日、米国ニューヨーク7番街に正式オープンした。Small Doorは昨年11月から、この場所にソフトローンチしていた。

同社は2019年の4月に350万ドルのシード資金を調達して注目を浴びた。そのラウンドをリードしたのはLerer Hippeau Venturesで、Primary Venture PartnersBrand Foundry Venturesが参加した。また、Flatiron Healthの創業者であるNat Turner(ナット・ターナー)氏とZach Weinberg(ザック・ワインバーグ)氏、Warby Parkerの共同創業者であるDave Gilboa(デイブ・ギルボア)氏とNeil Blumenthal(ニール・ブルメンタール)氏、そしてSweetgreenの創業者であるJon Neman(
ジョン・ネマン)氏、Nic Jammet(ニック・ジャメット)氏およびNat Ru(ナット・ルー)氏らも参加した。

同社は、動物病院に会員制という新しいやり方を採り入れている。その点は、人間のプライマリケアサービスOne Medicalに似ている。

今の動物病院の問題は、獣医の過重労働と低収入だ。そして患者の待ち時間は長く、診療時間は短く、獣医もプロとしての尊厳ある生活を送れない。Small Doorは、会員制の導入によって獣医がペットの患者を診る時間が増え、患者と飼い主の待ち時間が大幅に減ると考えている。

同社は健康的な動物病院にも配慮している。たとえば待合室は広くて、小さな凹みが随所にあり、待ち時間に動物が他の動物の脅威を感じないようになっている。

会費は、サービスの内容によって段階的だ。たとえば月額12ドルの犬の基本メニューでは、当日または翌日診療と専門医への優先アクセス、そして24時間年中無休の仮想ケアが提供される。月額75ドルの特別メニューでは、年2回の健診、重要な予防接種、年1回の血液検査、フィラリアなどの寄生虫の予防と検査と駆除が含まれる。さらに月額89ドルの最高メニューでは、1カ月に一度のノミ、マダニ、フィラリアの予防処置がある。猫には、月額8ドルから74ドルで上と同様のメニューがある。

Small Doorは企業の形態として公益社団法人を選び、獣医とペットの両方が株主だ。今、獣医師の自殺が問題になっている。負債の増大や同情疲労、重労働、飼い主のわがままなどがその原因だ。

創業者のJosh Guttman(ジョシュ・ガットマン)氏によると、ソフトローンチのときには、顧客の55%がミレニアル世代で、70%は女性だったとのこと。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

人間の食事並の高級なドッグフードを犬の特性に合わせて調整するOllieが早くもシリーズAで$12.6Mを調達

ニューヨークで生まれて2年になる会員制サービスOllieは、ヒト用並の(human-grade)ペットフードを売っている。同社はこのほど、シリーズAで1260万ドルを調達した。

ラウンドはCanaan Partnersがリードし、WME Ventures, Rosecliff Ventures, RiverPark Funds, Correlation Ventures, および初期の支援者Primary Venture PartnersとLerer Hippeau Venturesが参加した。同社の資金調達総額は、PrimaryとLerer Hippeauによる昨秋のシードラウンド440万ドルを含めて1700万ドルになる。

同社はまさにドッグフードに真剣に取り組み、それぞれの犬の特性に合わせてレシピを調製し、適正量を指示し、正確にその量を顧客に届ける。

同社はフードの生産を、ペンシルベニア州の米国農務省認定調理工場に委託している。原料はチキン、ビーフ、ラムの心臓、砕いたバターナッツ、ルタバガ、ヒヨコマメ、ポテト、クランベリー、ケール、いちご、(鱈の)肝油など、これまでドッグフードにあまり使われなかった素材が多い。

価格は犬の所要熱量によるが、小型犬なら1日3ドルから、平均では一頭につき一日6ドルぐらいだ。

ペットフードは今年の全世界の売上が750億ドルと言われ、専業eコマースの数にも不足はないが、Ollieのようなグルメでオンデマンドのネットショップは新しい。それに対し、ヒト用並のヒトフードの会員制サービスはここ数年急増し、失敗例少なくない

この業態におけるOllieの競合相手といえば、今年の早い時期に810万ドルをかっさらったペットフード会員制サービスThe Farmer’s Dogや、昨年売上が近く4000万ドルに達すると発表した、サンディエゴで創業して15年になるThe Honest Kitchen、2年前にカリフォルニア州オークランドに生まれてまだ完全自己資金状態らしいNomNomNowなどなどだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

自然食お届けのHungryrootが急成長の勢いで$3.7Mを新たに調達

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ブラックビーン(黒インゲンマメ)で作ったぶどうパン、ヒヨコマメで作ったクッキーなど、一風変わった食品を得意とするHungryrootは、昨年ニューヨークでローンチした、菜食/自然食品のミールキットを製造販売するスタートアップだ。ミールキット(meal kit)とは、一パッケージで一人一回分の食事が成り立つような加工食品のことだが、同社の製品は7分以内で食べられる状態になる。

立ち上げ直後から急成長したHungryrootはこのほど、Lightspeed Venture Partners, Lerer Hippeau Ventures, Crosslink Capitalなどから追加資金370万ドルを調達し、調達資金の総額が600万ドルになった。

“今こそ、事業を加速すべきタイミングだ”、とファウンダーでCEOのBen McKeanは語る。同社の製品はすでにAmazonで買えるが、今後は自然食品専門のスーパーマーケットWhole Foodsへの進出をねらっている。

Blue Apronなどと同じく、Hungryrootも完全に一人一回分の食事内容が一個の製品を構成する。でも会費制ではなくて、一種の、“健康に良いインスタント食品”のようなイメージ、ないし位置づけだ。

McKeanによると、ほかのオンデマンドなどの食品配達サービスは“食べ物を人びとに届ける方法のイノベーションだった”が、Hungryrootは、“人びとに届ける食べ物のイノベーションだ”、という。

CEOのおすすめは、メープル・ヒヨコマメ・パンケーキ・バッター(maple chickpea pancake batter)とアーモンド・ヒヨコマメ・クッキー・ドー(almond chickpea cookie dough)とスイートポテト・カカオムース(sweet potato cacao mousse)だ。私はブラックビーン・ブラウニーが好きだが、その原材料はアーモンドバターとスイートポテトと完全植物性のチョコレートチップを使っている。そのバッターは、全体として‘本当の本物’という味だ。〔バッター(batter)とドー(dough)は焼く前の生地。〕

Lightspeed Venture PartnersのJeremy Liewは曰く、Hungryrootに投資したのは、同社の思想や製品が“The Honest Companyにとてもよく似ている”からだ。Liewはこの、Jessica Albaの有機指向の企業にも投資しているが、こちらは今や10億ドル企業だ。“最近では消費者の健康意識が高まり、良質な食べ物を選ぼうとしている”、と彼は語る。

Hungryrootは昨年のシードラウンドで、Brooklyn Bridge VenturesやMesa Ventures などから200万ドルを調達している。

CEOのMcKeanはこう言う: “ Hungyrootのクッキーを食べたら、もう二度と、そこらのふつうのクッキーを食べる気にならないよ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa