LibreOffice 4.0がOffice 365難民を助けるべくリリース

LibreOffice 4.0

オフィススイートといえば、長年Microsoft Officeの天下だった。これまで多くの挑戦者が登場し、そして敗れた: WordPerfect、Corel、StarOfficeなどなど、数え切れないほど多い。中でもとくに、Sun MicrosystemのStarOfficeはのちにOpenOfficeへ変異し、これまで長く、MS Officeとの互換性では最良と認められていた。しかしOracleがSunを買収したため、デベロッパたちはOpenOfficeを捨て、そこからフォークしたバージョンとしてLibreOfficeを作り上げた。

このアプリケーションは、一部のオープンソースファンたちのあいだで、広く使われるようになった。2010年の終わりごろにThe Document Foundationという団体が作られ、このプロジェクトの維持管理を担当することになった。

今日(米国時間2/7)、そのThe Document Foundationが、LibreOfficeのバージョン4.0のリリースを発表した。その発表声明には、おもしろいデータがいくつか盛られている。

LibreOffice 3.6のブランチ以降、LibreOffice 4.0の全開発期間にあたるこれまでの7か月間、デベロッパたちは1万回以上のコミットを行った。週末や休日も含めて平均するとそれは30分に1度となり、このプロジェクトがいかに活発であるかを示す証拠の一つとなっている。

LibreOfficeの開発とメンテナンスには、500名あまりのデベロッパが参加している。今回の新バージョンでは、レガシーコードの残滓の多くが取り除かれ、より現代的な構文に変えられた。また25000行のコメントがドイツ語から英語に翻訳された。そしてその結果、よりクリーンで分かりやすい、新しいデベロッパでも容易に開発に参加できるコードに生まれ変わった。

これまで、オフィススイートというものを使った経験のある人なら誰もが、LibreOffice 4.0を快適に使いこなせるだろう。文書の作成機能では、とくに独自の先進的機能というものはなくて、むしろLinuxとMacとWindowsの三者に共通するスムーズで心地よいインタフェイスを実現している。LibreOffice 4.0でとくに興味深いのは、このオフィススイートのプレゼンテーションアプリケーションImpress(MS PowerPointに相当)をAndroidから音声でコントロールするアプリが、加わったことだ。今はいくつかのLinuxディストリビューションがサポートしているだけだが、次のバージョンではすべてのプラットホームでサポートされる。

そして、あの、敬愛すべきOpenOfficeはどうなるのか? OracleはそのコードをApache Software Foundationにライセンスして、今後の開発をまかせた。ApacheのOpenOfficeは今も健在で、最近はIBM Symphony(==Lotus Symphony)から大量のコードを寄贈された。

そしてさらに興味深いのは、MicrosoftがOfficeのLinuxへの移植を検討していることだ。近未来には、そこいらのどんな会社も、WindowsからLinuxに鞍替えしているかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))