DigitalOceanがロードバランサーを現料金内で提供開始、徐々に本格的なクラウドコンピューティングサービスへ成長中

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DigitalOceanが今日から、このプラットホーム上でアプリケーションを運用しているデベロッパーのために、ロードバランスサービスの提供を開始する。ロードバランサーは比較的単純明快なプロダクトで、DigitalOceanの場合も、サイトへの接続を複数のサーバーに分散することによって、アプリケーションの良好なアップタイムを保証する。言い換えると、トラフィックにスパイクがあっても、ロードバランサーがあれば一箇所のエラーですべてがだめになることはないから、顧客へのサービス性が向上する。ただし、一つしかない(バックアップのない)データベースがダウンしたら、上記の‘一箇所のエラーで云々’という説は通用しなくなる。

これまでDigitalOceanのユーザーは、ロードバランサーを自前でセットアップしていた。しかしこれからは各月20ドルの料金にロードバランサーの利用も含まれ、同社のダッシュボードやAPIからアクセスできる、プロトコルはHTTP, HTTPS, およびTCPをサポートしている。またロードバランサーのアルゴリズムをラウンドロビン最小接続の二つから選べる。

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ロードバランサーのセットアップは、数クリックで終わる。時間にして1分足らずだ。利用できる圏域は、DigitalOceanの全世界の全リージョンだ。

DigitalOceanによると、同社の登録ユーザー数は100万に近く、現在のアクティブユーザーはデベロッパーのチーム数で言って4万あまりだ。同社は今日までずっと基本サービスの規模拡大で忙しくて、関連サービスの提供が遅かったが、そろそろその悪癖も、改まりつつある。これまでは単純に安く使える仮想プライベートサーバーが売りだった同社も、今では本格的なクラウドコンピューティングプラットホームを目指している。たとえば昨年はストレージサービスを開始したし、また複雑なアプリケーションを高い可利用性で提供できるフローティングIPを導入した。そしてさらに最近は、改良されたモニタリングサービスの提供も開始した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoogleがロードバランサーSeesawをオープンソース化(Go言語で書かれている)

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Googleが今日(米国時間1/29)、ロードバランサーSeesawをオープンソースにする、と発表した。このLinuxアプリケーションはGoogleのGo言語で書かれていて、これからはApacheライセンスによりGitHubで入手できる。

Googleのインフラの日常的メンテナンスを担当しているSite Reliability Engineer(SRE)の一人Joel Singが、今日の発表声明で述べているところによると、Googleは2012年までは二種類のロードバランシングシステムを使っていたが、しかしどちらも、“管理と安定性に問題があった”。そこで、彼と彼のチームは新しいソリューションを探したが、Googleのニーズを満たすものがなかったので、自作することになった。

“要求はそれほど複雑ではなかった。必要なのは、ユニキャストとエニーキャスト仮想IPを扱えること、NATDSR(またの名DR)でロードバランシングができること、そしてバックエンドに対する健康診断ができることだ”、とSingは書いている。“何よりも必要なのは、管理のしやすいプラットホームだった。構成を変えたときのデプロイの自動化、とかね”。

一部ではすでにネットワークレベルのロードバランシングにLinux Visual Server(LVS)を使っていたから、Singのチームもそうすることにした。ただしそれに加えて彼らは、 モジュール構造のマルチプロセスアーキテクチャと、フェイルオーバーやリカバリのサービスも実装した。

“開発は短期間で集中的に行い、完成しデプロイにも成功したSeesaw v2で二つの既存のプラットホームをリプレースした”、とSingは書いている。“これにより、全体的に、サービスの可利用性が向上し、管理のオーバヘッドが減った”。

なお、このプロジェクトの提供者はGoogleだが、オープンソースのバージョンはGoogleの公式のプロダクトではない。だから、サポートをGoogleに求めることはできない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa