iPhone X、最初の週末はiPhone 8を上回る勢い

iPhone Xはすでに消費者の強力な支持を受けているとLocalyticsの最新レポートが伝えた。ただし予約分の出荷は大きく遅れる見込みのため、多くの顧客はまだ商品を手にしていない。それでもiPhone Xは、発売一週間でiPhone市場シェアの0.93%を確保したとLocalyticsは報じている。

ちなみにこのデータはiPhoneの「販売台数」を指しているのではない。ユーザーのアプリ使用状況に基づいて市場シェアを測定した数値だ。Localyticは、自社が運営するモバイル・エンゲージメント・プラットフォームを利用して、27億台のデバイスと3万7000種類のモバイルおよびウェブアプリからデータを収集している。このレポートでは7000万台以上のiOS端末から得たデータを元に週末(2017/11/3~11/5 2 PM ET)のデータを過去のiPhone機種のデータと比較したと同社は言っている。

iPhone市場シェアの0.93%と聞いても大したことはないと思うかもしれないが、iPhone 8が最初の週末に記録した0.7%を上回っており、Appleのハイエンド機種の需要が、ほどほどの(あるいは多く評論家言ったように、面白くない)機種よりも高かったともいえる。

ただし、Xの市場シェアは過去のiPhoneモデルよりは低い。ちなみに2014年のiPhone 6は最初の週末に2.3%のシェアを獲得し、2015年のiPhone 6は1.3%、2016年のiPhone 7は1.2%だった。

iPhone Xの発売時点の在庫が少なかったことに加えて(20都市の小売店では日曜日に売り切れた)、過去との比較は新規デバイスの人気を分析する最良の方法ではないとLocalyticは警告する。

たとえば、「2014年と比べて現在市場にははるかに多くのiPhoneが出回っている」と同社は説明する。言い換えれば、Appleが市場シェアを競っているのはライバルではなく自分自身だ。

出荷遅れはすで改善されつつあり、週末のデータはiPhone Xの売れ行きを判断する最善の方法ではないかもしれないが、今手に入るデータはこれだけだ。数カ月のうちには別の物語が聞けるだろう。最初の週末の結果はともかく、iPhone Xは発売後数カ月で過去のどのiPhone機種よりも大きなシェアをつかむだろうとLocalyticsは推測している。

ちなみにこれは、2017年のホリデー四半期はiPhone Xのおかげで史上最高水準になるだろうというApple自身の予測とも一致している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマホアプリの利用時間は前年比21%アップ

スマートフォンユーザーがひと月にアプリと接している時間には上限があるのだろうが、モバイルマーケティング・プラットフォームのLocalyticsが今日(米国時間)午前発表した最新データによると、アプリに費やされた時間は増加している。実際に人々がアプリを使うために消費した時間は、1年前と比べて21%増えている。中でも、音楽、健康、フィットネス、およびソーシャル関連アプリの伸びが大きい。

調査はLocalyticsの顧客ベースから得たデータに基づくもので、15億台のデバイスにインストールされた2万8000本のアプリケーションを対象に、2013年8月から2014年8月にわたって行われた。同社は、ユーザーの平均アプリセッション数に、全アプリの平均セッション時間を掛けたものを、カテゴリー別に分類した。

データは、既に他のソースから聞いていた情報も裏付けている。例えば、Nielsenの最近のレポートによると、2013年Q4に消費者は月間平均30時間以上アプリを使い、端末には平均26.8本のアプリがインストールされていた。また、comScoreは8月に、デジタルメディア消費の大部分がアプリの上で起きており、米国消費者がデジタルメディアに費やす時間の52%を占めていると報告している

Localyticsのレポートによると、ユーザーは1アプリ当たり月間平均11.5回起動しており、1年前の9.4回から増加しているが、アプリセッション時間は5.7分と変わっていない

音楽アプリは最も利用時間が長く、1年前から79%増えた。健康・フィットネスアプリ(51%増)とソーシャルネットワークアプリ(49%増)がそれに続いた。報告書は変化の要因をいくつか挙げている。例えば、iTunesからSoundCloudやiHeartRadio等の音楽アプリへの移行は、消費者の行動変化によるものであり、モバイル端末ハードウェアの改善によって、健康管理デバイスの高性能化が進み、同分野の利用増につながった。

一方ソーシャルネットワークアプリは、調査会社が「スナッキング」(間食)と呼ぶ行動を示し続けている。これは、開いたアプリの数が最大で、セッション時間が最短であるという意味だ。

Localyticsがこのデータを公表する最終目的は、アプリ製作会社とマーケターに対して、アプリ消費時間 ― セッション時間および起動アプリ数 ― も重要な指標であることを再認識させることにある。今年comScoreが、ユーザーは大してアプリをダウンロードしていない ― 平均的スマートフォンユーザーのダウンロード数は月間3本 ― と言って以来ちょっとした騒動になっていたのを受けてのことだ。

全体として見ると、多くのユーザーは定常的にダウンロードして新しいアプリを試す必要を感じていないが、既にインストールしたアプリには多くの時間を割いている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook