家族型ロボット「LOVOT」のGROOVE Xが18億円調達、SOMPOホールディングス・日立GLSと資本業務提携

家族型ロボット「LOVOT」のGROOVE Xが18億円調達、SOMPOホールディングスおよび日立GLSと資本業務提携

ロボットベンチャーのGROOVE X(グルーブエックス)は12月9日、を主な引受先として、総額18億円のシリーズB3資金調達を実施したと発表した。主な引受先はSOMPOホールディングス日立グローバルライフソリューションズ(日立GLS)など。累計調達額は124.1憶円となった。

また、これからの高齢化社会やWithコロナ時代によるライフスタイルの変化に向けた新たなる社会的課題の解決、新サービスの共同開発に取り組むことを目的に、両社と資本業務提携を締結した。

家族型ロボット「LOVOT」のGROOVE Xが18億円調達、SOMPOホールディングスおよび日立GLSと資本業務提携

 

SOMPOホールディングスとの資本業務提携

GROOVE Xは、⾼齢化社会における介護や認知症に関わる社会的課題の解決に向け、これまでSOMPOホールディングス子会社で介護サービスを運営するSOMPOケアが運営する介護付きホーム「SOMPOケア ラヴィーレ駒沢公園」などの介護施設に家族型ロボット「LOVOT」(らぼっと)を導入。施設内でのコミュニケーションの活性化や入居者の方々の心身の状態の変化についての実証評価を実施。

そんな中、⾼齢化社会における介護や認知症に関わる社会的課題の解決をさらに促進させるため、今回の資本業務提携を締結するに至ったという。

具体的な取り組みとして、高齢者の生活支援と認知症ケアを対象に、LOVOTを用いたソリューションの共同開発を開始。今後GROOVE Xは、SOMPOホールディングスが運営する、「人間」と「テクノロジー」の共生による新しい介護のあり方を創造するプロジェクト「Future Care Lab in Japan」と連携。見まもりをはじめ高齢者の生活支援におけるLOVOT活用、認知症の方を対象とするLOVOTを用いたケアの効果実証を行う予定。

Future Care Lab in Japanは、SOMPOグループがプロデュースする未来の介護プロジェクト。ICT・デジタル技術を積極的に活用した「人間」と「テクノロジー」が共生する新しい介護のあり方を創造し、より少ない負担で質の高い介護サービスを提供できる、持続可能な介護事業モデルの構築をめざす研究開発を行っている。

日立GLSとの資本業務提携

LOVOTは、あらゆるセンサーとAIを高度に組み合わせた「EmotionalRobotics」を搭載。利用者のデータ連携などにより、家庭における新しい接点として大きな潜在力を有しているという。

日立GLSは、日立グループにおいて顧客の暮らしと直接の接点を持つことを特徴とし、家電品、空調機器の販売、デジタル技術を活用したプロダクト・サービスを提供。最近では、大学の研究機関との連携により、高齢化など社会課題を解決し、人々のQoL向上を支えるソリューション開発にも積極的に取り組んでおり、そんな両社の想いが合致し、今回の資本業務提携を締結した。

今回の資本・業務提携によって、GROOVE Xは、日立GLSの事業基盤を活用し成長を加速させるとともに、同社技術を日立GLSの商品開発に活用する。

また、LOVOTやコネクテッド家電を通じて得られる生活者に関わるデータを活用し、複数の家電やデバイスが連動して快適な住環境を提供する新たなサービスを提供する。

Withコロナ時代で変化した、あらゆるライフスタイルに合わせた環境やサービスを提供するため、生活に潤いと安心を与えることが期待できるLOVOTの普及・活用に取り組み、生活者ひとりひとりにうれしい暮らしの提供に取り組んでいく。

関連記事
分身ロボット「OriHime」開発のオリィ研究所がNTTと川田テクノロジーズから5億円を調達
iRobotの元CTOが作った子供と深い絆を育むロボット「Moxie」
ソニーのロボット犬「aibo」がアップデートで賢くなった
プログラマブルな猫ロボ「Meet MarsCat」は飼い主と一緒に成長・進化する
もしかするとClicbotは家庭用ロボCozmoの後継者になるかもしれない
サムスンのフレンドリーなロボットボール 「Ballie」
日本のGROOVE Xが開発した小型ロボ「LOVOT」の「永遠の愛」は約33万円で手に入る
ユカイ工学の猫枕ロボ「Qoobo」に小型・低価格バージョンが登場

カテゴリー:ロボティクス
タグ:介護(用語)GROOVE X資金調達(用語)LOVOT日本(国・地域)

小型ロボットLovotの「永遠の愛」は約33万円で手に入る

ロボットの友人からの永遠の愛はいくらだろうか? 正直なところ、それは3000ドル(約33万円)が妥当なようだ。日本のロボットスタートアップ、Groove X(グルーブX)はCESでLobotを展示するために帰ってきたが、この驚くほど高度なロボットは、数年経っても数多くのテクノロジーファンを魅了している。

数年の間、CESに登場してきたこのフレンドリーな小型ロボットは、約1カ月前にようやく日本で発売された。これはAibo(アイボ)にも連なる、「孤独を慰めるために設計されたロボット」の最新モデルだ。設立から4年経つ同社は、このモデルはAiboよりも進んでおり、約50個のオンボードセンサーと複数のCPU(そして1基の充電ドック)を備えているという。

 

 

CESのプレイベントでは、Lobotがいかにそれを初めて見る人の興味を引く様に感心させられた。Lobotは大胆かつ小さなロボットで、知らない人に近づくことを恐れず、Aiboの時の経験とは根本的に異なっていた。

Aiboのように、Lovotは時間をかけて持ち主の顔を覚え、家に帰ってきたら挨拶するようにデザインされている。苔のような布で覆われた外装は確かにAiboよりも暖かく、抱きしめたくなるもので、またLovotも抱かれるのを嫌がることはない。

 

 

アメリカでの販売予定については、確定した情報はない。Groove Xの創業者兼CEOの林要氏によると、「もし投資家を見つけられれば、おそらくアメリカに進出するだろう」と述べている。ただし、アメリカの消費者が、高価な家庭用ロボットに関心があるかどうかは不透明だ。

 

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹 Twitter