シナモン、フルーツ、ミント味のニコチンガムでLucy Goodsは次のJuulになれるのか?

栄養食品Soylentの共同ファウンダーで、新しいニコチンガムメーカーLucy Goodsの共同ファウンダー・CEOであるDavid Renteln(デビッド・レンテルン)氏は、禁煙しようとしている人々のために、もっと美味しくて、薬っぽくない製品があるべきだと考えている。

レンテルン氏がLucy Goodsを設立し、RRE Ventures、Vice Ventures、FundRXらが既存投資家のYCombinatorとGreycroftとともに、同社の1000万ドル(約11億円)の調達ラウンドに参加したのもそれが理由だ。

「我々の考案したニコチンガムは、味と噛み心地とニコチン摂取速度を改善した」とレンテルン氏は言う。

昨今、禁煙やタバコ製品に関わるスタートアップは、Juulとの比較を避けてを通ることができない。Juulは数十億ドル(数千億円)規模のスタートアップで、ティーンエージャーによるニコチン摂取の高まりの中心にいる。

「Juulとの比較が人々の頭にまず浮かぶことはたしかだ」とレンテルン氏は語る。「しかし、ニコチン製品の間には大きな違いがあることを知っておく必要がある」

レンテルン氏は、食品医薬品局(FDA)の元長官であり、現在はベンチャーキャピタル、New Enterprise AssociatesのパートナーであるScott Gottlieb(スコット・ゴットリーブ)氏の声明を引用し、燃焼式タバコ製品とニコチンガム、ニコチンパッチとの境界線を示した。

「ニコチンはタバコ製品に関連付けられている主要な有害物質ではない」とレンテルン氏は言う。「中毒性はあるが本質的に有害ではない」

Lucy Goodsは、タバコを吸ったときのクラクラ感を再現しようとしている電子タバコとは異なり、ニコチンの放出速度が遅いとレンテルン氏。

「刺激性があり興奮を誘発するが、タバコを深く吸い込んだときほど強くはない」

会社のウェブサイトも若者向けのライフスタイルのマーケティングをイメージしたものではなく、年長の元喫煙者によるLucy Gumを宣伝する証言が載っている。

「年少者にはニコチン製品も薬物も一切使って欲しくない……。フレーバーはずっと続く」

よりよいニコチンガムを作ろうとするレンテルン氏の旅に加わったSamy Hamdouch(サミー・ハムドウチ)氏は、南カリフォルニアの複数のバイオ技術スタートアップでビジネス開発担当幹部を務め、Soylentの調査担当副社長だった人物だ。

両者にとっての目標は、社会的汚名を着せられることなく禁煙できる新製品を市場に出すことだという。

RRE VenturesのJason Black(ジェイソン・ブラック)氏は声明で「喫煙は米国における最大の予防可能な死亡原因で、毎年48万人が亡くなり、直接医療費と生産性の損失は推定3000億ドル(約33兆2700億円)に上る。Lucyは革新的なニコチン製品を市場に送り出すことによって、タバコ関連の害をなくすことに全力を注いでおり、彼らの旅に参加できることを誇りに思う」と語っている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook